60 / 179
60 最強の防具
しおりを挟む
「ひとつ訊いてもいいですか?」
ついて来てくれと言われて後に続きながら、どうしても聞いておきたかったことを尋ねることにした。
『何なりと』
「神獣の召喚者って言ったら、結構大変なものだよね。俺なんかでよかったの?」
『コータローがよかったのです』
「そこが謎なんだけど……」
『自覚がないようですが、コータローは相当すごいんですよ』
「どこが?」
『睨み合った時、わたし結構本気で圧かけたんですよ。それこそ気の弱い人なら死んじゃうくらい。あの圧かけられた後に反撃しようとした人なんて、わたし知らないです』
「そうなの?」
『はい。だから、この人なら大丈夫って思ったんです』
「んー……」
そう言われても、それが本当にすごいことなのかどうか、よくわからない。
『試させてもらって、その上で決めたことだから、責任取れなんて言いませんよ』
「責任って……」
『もちろん取ってくれてもいいですけど』
どんな責任だよ、とツッコミを入れたくなったが、絶対に想像を超える答えが来ると思ったので自重した。
『つまらないです』
どうやら正解だったようだ。
拗ねた雰囲気を漂わせるツブラに続くことしばし、やっと目的地に到着した。
『わたし、ここで眠ってたんです』
そこはそれなりに大きな、それでもツブラが入ればいっぱいになってしまうような洞穴だった。
『その奥にあるもの持っていって欲しいの。だいぶたまっちゃったから』
「何、これ?」
布? 革? 結構量あるな。
『それねー、わたしの脱け殻』
「ぬーー」
思わず言葉を失った。
『それで防具作ったら、すごいことになるよ。生半可な攻撃なんて一個も通さないんだから』
それは確かにすごそうだ。
「でもいいの? そんなすごいものもらっちゃって」
『コータローに使ってもらえるなら嬉しいよ』
「うん。大事に使わせてもらうよ。それと、仲間には使わせてもらっていいかな?」
『もちろん』
「じゃあ一度戻って皆に紹介するよ」
そう言うと、ツブラは申し訳なさそうにうなだれた。
『ごめんなさい。久しぶりに起きたので、そろそろ限界っぽいです。またの機会にお願いしてもいいですか?』
「そっか。じゃあ残念だけど、ゆっくり休んでくれ」
『何かあったら喚んでください。ツブラ召喚で喚べますから』
「わかった。これからよろしくな、ツブラ」
『こちらこそ、よろしくお願いいたします』
こうして俺は思わぬお土産をもらって、戻ることになった。
ついて来てくれと言われて後に続きながら、どうしても聞いておきたかったことを尋ねることにした。
『何なりと』
「神獣の召喚者って言ったら、結構大変なものだよね。俺なんかでよかったの?」
『コータローがよかったのです』
「そこが謎なんだけど……」
『自覚がないようですが、コータローは相当すごいんですよ』
「どこが?」
『睨み合った時、わたし結構本気で圧かけたんですよ。それこそ気の弱い人なら死んじゃうくらい。あの圧かけられた後に反撃しようとした人なんて、わたし知らないです』
「そうなの?」
『はい。だから、この人なら大丈夫って思ったんです』
「んー……」
そう言われても、それが本当にすごいことなのかどうか、よくわからない。
『試させてもらって、その上で決めたことだから、責任取れなんて言いませんよ』
「責任って……」
『もちろん取ってくれてもいいですけど』
どんな責任だよ、とツッコミを入れたくなったが、絶対に想像を超える答えが来ると思ったので自重した。
『つまらないです』
どうやら正解だったようだ。
拗ねた雰囲気を漂わせるツブラに続くことしばし、やっと目的地に到着した。
『わたし、ここで眠ってたんです』
そこはそれなりに大きな、それでもツブラが入ればいっぱいになってしまうような洞穴だった。
『その奥にあるもの持っていって欲しいの。だいぶたまっちゃったから』
「何、これ?」
布? 革? 結構量あるな。
『それねー、わたしの脱け殻』
「ぬーー」
思わず言葉を失った。
『それで防具作ったら、すごいことになるよ。生半可な攻撃なんて一個も通さないんだから』
それは確かにすごそうだ。
「でもいいの? そんなすごいものもらっちゃって」
『コータローに使ってもらえるなら嬉しいよ』
「うん。大事に使わせてもらうよ。それと、仲間には使わせてもらっていいかな?」
『もちろん』
「じゃあ一度戻って皆に紹介するよ」
そう言うと、ツブラは申し訳なさそうにうなだれた。
『ごめんなさい。久しぶりに起きたので、そろそろ限界っぽいです。またの機会にお願いしてもいいですか?』
「そっか。じゃあ残念だけど、ゆっくり休んでくれ」
『何かあったら喚んでください。ツブラ召喚で喚べますから』
「わかった。これからよろしくな、ツブラ」
『こちらこそ、よろしくお願いいたします』
こうして俺は思わぬお土産をもらって、戻ることになった。
0
あなたにおすすめの小説
妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。
彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。
公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。
しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。
だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。
二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。
彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。
※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。
召喚失敗!?いや、私聖女みたいなんですけど・・・まぁいっか。
SaToo
ファンタジー
聖女を召喚しておいてお前は聖女じゃないって、それはなくない?
その魔道具、私の力量りきれてないよ?まぁ聖女じゃないっていうならそれでもいいけど。
ってなんで地下牢に閉じ込められてるんだろ…。
せっかく異世界に来たんだから、世界中を旅したいよ。
こんなところさっさと抜け出して、旅に出ますか。
娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る
ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。
異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。
一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。
娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。
そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。
異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。
娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。
そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。
3人と1匹の冒険が、今始まる。
※小説家になろうでも投稿しています
※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!
よろしくお願いします!
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
『ゴミ掃除』が役立たずと追放されたが、実は『存在抹消』級のチートだった。勇者一行がゴミで溺れているが、俺は辺境で美少女と温泉宿を経営中なので
eringi
ファンタジー
「悪いが、お前のスキル『ゴミ掃除』は魔王討伐の役には立たない。クビだ」
勇者パーティの雑用係だったアレクは、戦闘の役に立たないという理由で、ダンジョンの最深部手前で追放されてしまう。
しかし、勇者たちは気づいていなかった。
彼らの装備が常に新品同様だったのも、野営地が快適だったのも、襲い来る高レベルモンスターの死体が跡形もなく消えていたのも、すべてアレクが『掃除』していたからだということに。
アレクのスキルは単なる掃除ではない。対象を空間ごと削り取る『存在抹消』レベルの規格外チートだったのだ。
一人になったアレクは、気ままに生こうと辺境の廃村にたどり着く。
そこでボロボロになっていた伝説のフェンリル(美少女化)を『洗浄』して懐かれたり、呪われたエルフの姫君を『シミ抜き』して救ったりしているうちに、いつの間にかそこは世界最高峰の温泉宿になっていて……?
一方、アレクを失った勇者パーティは、武器は錆びつき、悪臭にまみれ、雑魚モンスターの処理すら追いつかず破滅の一途をたどっていた。
「今さら戻ってきてくれと言われても、俺はお客さん(美少女)の背中を流すのに忙しいんで」
これは、掃除屋の少年が無自覚に最強の座に君臨し、幸せなスローライフを送る物語。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる