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79 オルタナ王国
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三十日ほどで二つの国境を越え、オルタナ王国に入った。馬車を壊されてしまったため徒歩での移動を余儀なくされたのだが、残念姉さんーーローザさんも泣き言ひとつ言わずついてきた。もっとグダグダになるかと思っていたので、少し見直した。
道すがらローザさんや護衛の騎士さんたちにオルタナ王国について聞いたところによると、国の規模としてはそれほど大きくはないらしい。シルヴィアの故国であるレジーナ王国と比べると、国土面積、人口とも半分以下というところらしい。
ただ、南部の穏やかな気候の下、農業は他国より発展しており、最南端の港町に水揚げされる良質な魚介類と相まって、美食の国として知られているそうだ。
「それは楽しみだな」
俺たちのテンションも上がる。
その港町にはぜひ行ってみたいと思うが、まずはお姫様の様子を見るために王都に向かう。
到着した王都は、活気に満ち溢れていた。商売人の景気のいい声があちこちで飛び交い、道行く人々の表情も明るい。
「いい国みたいだな」
「そうですね」
「本当にいい国ですよ」
ローザさんが、自己主張の激しすぎる胸を張ってドヤ顔を見せる。普通なら目を吸い寄せられそうな眺めなのだが、ここまでの道中、両手の指でも余るくらいのラッキースケベを巻き起こした魅惑の膨らみは、見るだけでフラグが立つと認識されているので、なるべくさりげなく目を逸らした。
ちなみに、ラッキースケベの一番の被害者は、俺ではなくてリョウさんだった。直接的な被害に加え、それをユキノさんにいじられる二次的被害がキツそうだった。巻き込まれたくなかったんでフォローできなくてゴメン、リョウさん。
街中に入って、宿へと案内された。
「ここで旅の疲れを癒していてください。段取りを組んで、改めて参ります」
そう言い残して、ローザさんと騎士さんたちは城へ向かった。
男部屋に入り、荷解きをする。後はシルヴィアとツブラ、カズサさんとユキノさんという組み合わせだ。
部屋はかなり広く、ベッドもしっかりしていた。これならぐっすり眠れそうだ。
旅の間宿に泊まることもあったが、ここよりはだいぶランクが落ちるところばかりだったので、こうしてくつろげるのは正直ありがたい。
「お姫様絡みでややこしいことにならなければ、しばらくここを拠点にしてもいいかもしれませんね」
「そうだな。飯も美味そうだし、いいかもな。途中の屋台で売ってた串焼きは美味そうだったな」
「イカに似たやつ焼いてたのも美味そうでしたよ」
「後で食べ歩きに行こう」
少しのんびりしてから、なんて思ってたら、俺たちより遥かに元気な女性陣は既に行く気満々だった。
「何してるのよ。早く行くわよ」
尻を叩かれるようにして、街に繰り出すことになった。
道すがらローザさんや護衛の騎士さんたちにオルタナ王国について聞いたところによると、国の規模としてはそれほど大きくはないらしい。シルヴィアの故国であるレジーナ王国と比べると、国土面積、人口とも半分以下というところらしい。
ただ、南部の穏やかな気候の下、農業は他国より発展しており、最南端の港町に水揚げされる良質な魚介類と相まって、美食の国として知られているそうだ。
「それは楽しみだな」
俺たちのテンションも上がる。
その港町にはぜひ行ってみたいと思うが、まずはお姫様の様子を見るために王都に向かう。
到着した王都は、活気に満ち溢れていた。商売人の景気のいい声があちこちで飛び交い、道行く人々の表情も明るい。
「いい国みたいだな」
「そうですね」
「本当にいい国ですよ」
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ちなみに、ラッキースケベの一番の被害者は、俺ではなくてリョウさんだった。直接的な被害に加え、それをユキノさんにいじられる二次的被害がキツそうだった。巻き込まれたくなかったんでフォローできなくてゴメン、リョウさん。
街中に入って、宿へと案内された。
「ここで旅の疲れを癒していてください。段取りを組んで、改めて参ります」
そう言い残して、ローザさんと騎士さんたちは城へ向かった。
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部屋はかなり広く、ベッドもしっかりしていた。これならぐっすり眠れそうだ。
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「お姫様絡みでややこしいことにならなければ、しばらくここを拠点にしてもいいかもしれませんね」
「そうだな。飯も美味そうだし、いいかもな。途中の屋台で売ってた串焼きは美味そうだったな」
「イカに似たやつ焼いてたのも美味そうでしたよ」
「後で食べ歩きに行こう」
少しのんびりしてから、なんて思ってたら、俺たちより遥かに元気な女性陣は既に行く気満々だった。
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尻を叩かれるようにして、街に繰り出すことになった。
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