91 / 179
91 目に見える成果
しおりを挟む
デートの日以降、徐々にではあったが解呪の効果が目に見えるようになってきた。
最初に気づいたのは、やはり毎日ミネルヴァに接している侍女さんたちだった。
「あれ?」
ある日の朝、ミネルヴァと顔を合わせた侍女さんたちが揃って目をこすっているところに行き合った。
「おはよう、ミネルヴァ。今日も絶好調に可愛いな」
いつもの挨拶をすると、侍女さんたちが揃って手を打った。
「「「「ああ!!」」」」
「何だ、どうした?」
「呪いが解けてきてるんだ!」
「え、マジ?」
俺には最初から美少女に見えているので、進捗がよくわからないんだが、皆がそう言うのなら効果が現れてきているのだろう。
傍らのシルヴィアを見ると、嬉しそうに頷いた。
「よかったな」
ミネルヴァを見ると、泣き笑いの表情になっている。
「…本当に……?」
「ずっと言ってきたじゃんか。ミネルヴァは可愛いって」
「それはそうなんですが……」
「まあ、半信半疑だったってとこだよなーーでも、これで全面的に信じてくれるよな」
「…疑ってなんかないですよ……」
拗ねたような表情と口調が可愛い。
そこへブライト王子が駆けつけてきた。ローザさんから話を聞いたらしい。
「ミネルヴァの呪いが解けたって!?」
…えらく先走った情報が流れてんな。
「残念ながらそれは誤報だ」
「何!?」
「まだ解呪の兆しが見えてきたってレベルだ」
「そ、そうか……」
ブライト王子は見るからに落胆したが、すぐに気を取り直した。
「それでも、前進はしてるんだよな?」
「ああーーミネルヴァ」
ミネルヴァがブライト王子の前に立つ。
「まだそれほど変化はないと思うんですが……」
「いや、そんなことはない。昨日とは確実に違うぞ」
そう言って、ブライト王子は俺の手を握ってきた。
「何と礼を言っていいか……」
「まだ早いって。これからが本番だから」
そうなんだ。今のところ問題はない。ただ、最後までこのままいければいいのだが、シルヴィアの時のように決定的な何が必要になると、そこが一番高いハードルになる。
「それでも、ミネルヴァの容姿が呪いのせいであることと、それが解消できるということがわかったんだ。こんなに嬉しいことはないよ」
涙を流さんばかりに感激しているブライト王子。この人、本当にいいお兄さんなんだな。
ほっこりした気分になる。
もう一踏ん張り、頑張るとしましょうかね。
最初に気づいたのは、やはり毎日ミネルヴァに接している侍女さんたちだった。
「あれ?」
ある日の朝、ミネルヴァと顔を合わせた侍女さんたちが揃って目をこすっているところに行き合った。
「おはよう、ミネルヴァ。今日も絶好調に可愛いな」
いつもの挨拶をすると、侍女さんたちが揃って手を打った。
「「「「ああ!!」」」」
「何だ、どうした?」
「呪いが解けてきてるんだ!」
「え、マジ?」
俺には最初から美少女に見えているので、進捗がよくわからないんだが、皆がそう言うのなら効果が現れてきているのだろう。
傍らのシルヴィアを見ると、嬉しそうに頷いた。
「よかったな」
ミネルヴァを見ると、泣き笑いの表情になっている。
「…本当に……?」
「ずっと言ってきたじゃんか。ミネルヴァは可愛いって」
「それはそうなんですが……」
「まあ、半信半疑だったってとこだよなーーでも、これで全面的に信じてくれるよな」
「…疑ってなんかないですよ……」
拗ねたような表情と口調が可愛い。
そこへブライト王子が駆けつけてきた。ローザさんから話を聞いたらしい。
「ミネルヴァの呪いが解けたって!?」
…えらく先走った情報が流れてんな。
「残念ながらそれは誤報だ」
「何!?」
「まだ解呪の兆しが見えてきたってレベルだ」
「そ、そうか……」
ブライト王子は見るからに落胆したが、すぐに気を取り直した。
「それでも、前進はしてるんだよな?」
「ああーーミネルヴァ」
ミネルヴァがブライト王子の前に立つ。
「まだそれほど変化はないと思うんですが……」
「いや、そんなことはない。昨日とは確実に違うぞ」
そう言って、ブライト王子は俺の手を握ってきた。
「何と礼を言っていいか……」
「まだ早いって。これからが本番だから」
そうなんだ。今のところ問題はない。ただ、最後までこのままいければいいのだが、シルヴィアの時のように決定的な何が必要になると、そこが一番高いハードルになる。
「それでも、ミネルヴァの容姿が呪いのせいであることと、それが解消できるということがわかったんだ。こんなに嬉しいことはないよ」
涙を流さんばかりに感激しているブライト王子。この人、本当にいいお兄さんなんだな。
ほっこりした気分になる。
もう一踏ん張り、頑張るとしましょうかね。
0
あなたにおすすめの小説
妾の子だからといって、公爵家の令嬢を侮辱してただで済むと思っていたんですか?
木山楽斗
恋愛
公爵家の妾の子であるクラリアは、とある舞踏会にて二人の令嬢に詰められていた。
彼女達は、公爵家の汚点ともいえるクラリアのことを蔑み馬鹿にしていたのである。
公爵家の一員を侮辱するなど、本来であれば許されることではない。
しかし彼女達は、妾の子のことでムキになることはないと高を括っていた。
だが公爵家は彼女達に対して厳正なる抗議をしてきた。
二人が公爵家を侮辱したとして、糾弾したのである。
彼女達は何もわかっていなかったのだ。例え妾の子であろうとも、公爵家の一員であるクラリアを侮辱してただで済む訳がないということを。
※HOTランキング1位、小説、恋愛24hポイントランキング1位(2024/10/04) 皆さまの応援のおかげです。誠にありがとうございます。
召喚失敗!?いや、私聖女みたいなんですけど・・・まぁいっか。
SaToo
ファンタジー
聖女を召喚しておいてお前は聖女じゃないって、それはなくない?
その魔道具、私の力量りきれてないよ?まぁ聖女じゃないっていうならそれでもいいけど。
ってなんで地下牢に閉じ込められてるんだろ…。
せっかく異世界に来たんだから、世界中を旅したいよ。
こんなところさっさと抜け出して、旅に出ますか。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
英雄の番が名乗るまで
長野 雪
恋愛
突然発生した魔物の大侵攻。西の果てから始まったそれは、いくつもの集落どころか国すら飲みこみ、世界中の国々が人種・宗教を越えて協力し、とうとう終息を迎えた。魔物の駆逐・殲滅に目覚ましい活躍を見せた5人は吟遊詩人によって「五英傑」と謳われ、これから彼らの活躍は英雄譚として広く知られていくのであろう。
大侵攻の終息を祝う宴の最中、己の番《つがい》の気配を感じた五英傑の一人、竜人フィルは見つけ出した途端、気を失ってしまった彼女に対し、番の誓約を行おうとするが失敗に終わる。番と己の寿命を等しくするため、何より番を手元に置き続けるためにフィルにとっては重要な誓約がどうして失敗したのか分からないものの、とにかく庇護したいフィルと、ぐいぐい溺愛モードに入ろうとする彼に一歩距離を置いてしまう番の女性との一進一退のおはなし。
※小説家になろうにも投稿
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)
犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。
意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。
彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。
そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。
これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。
○○○
旧版を基に再編集しています。
第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。
旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。
この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる