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第10話「凍えた指先と溶け出す心」
長い間人が立ち入らなかった西の離宮は、呼吸をするたびに古い埃の匂いが肺の奥をざらりと撫でていく。
冷たい石畳の床から這い上がってくる湿った冷気が、ルミナの細い足首にまとわりついていた。
先ほどまでの死を予感させるような恐怖は去ったというのに、彼女の小さな肩は小刻みに震え続けている。
レオンの分厚い外套ごと強く抱きしめられ、彼のたくましい腕の中にすっぽりと包み込まれていることで、ようやく自分が生きているのだと実感することができた。
彼の胸板から伝わってくる力強い心臓の鼓動が、ルミナの耳の奥で一定のリズムを刻んでいる。
その規則正しい音が、パニックを起こしかけていた彼女の頭の中を少しずつ静かで平穏な状態へと引き戻してくれた。
背後からは、大勢の足音と金属の擦れるようなけたたましい音が回廊を走って近づいてくるのが聞こえる。
異変を察知した近衛騎士たちが、完全に武装した状態で広間へとなだれ込んできたのだ。
床に這いつくばってぶざまな命乞いを繰り返していた貴族の男と、気を失った護衛たちは、冷酷な顔つきの騎士たちによって容赦なく拘束されていく。
重い鎖がすれ合う鈍い音と、男の情けない悲鳴が遠ざかっていくのを、ルミナはレオンの胸に顔を埋めたままぼんやりと聞いていた。
「もう、大丈夫だ」
レオンの低く落ち着いた声が、頭上から静かに降ってくる。
彼はルミナの背中に回していた腕の力をわずかに緩めると、もう片方の手で彼女の膝の裏と背中を支え、羽毛でも扱うかのようにふわりと軽々と抱き上げた。
突然体が宙に浮いたことに驚き、ルミナは思わず彼の首に両腕を回してしがみつく。
『歩けます、下ろしてください』
そう言おうと口を開きかけたが、喉がカラカラに乾ききっていて、かすれた吐息しか出てこなかった。
レオンは何も言わず、彼女を腕に抱いたままゆっくりと歩き出す。
彼の長い足が前へ進むたびに、黒い革の長靴が石畳を叩く硬質な音が回廊に響いた。
その足音はひどく穏やかで、ルミナを揺らさないように細心の注意が払われていることが伝わってくる。
シフォンは元の大きな魔獣の姿のまま、二人の少し後ろを音もなくついてきていた。
薄暗く冷え切っていた西の離宮の回廊を抜け、王宮の中心部へと近づくにつれて、壁に掛けられた燭台の数が増えていく。
オレンジ色の温かい炎が、レオンの彫りの深い横顔を柔らかく照らし出していた。
彼の端正な顔立ちにはいつものような氷の仮面はなく、ただ腕の中の小さな命を慈しむような、ひどく穏やかで静かな光が宿っている。
ルミナは彼の首筋から漂ってくる、革とわずかな汗、それに外の冷たい風の匂いが混ざった不思議な香りを胸いっぱいに吸い込んだ。
それは、世界中のどの場所よりも安全で、守られているという確信を与えてくれる匂いだった。
◆ ◆ ◆
たどり着いたのは、近衛騎士団の執務区画のさらに奥にある、レオンの私室だった。
重厚な木製の扉が静かに閉まると、外の喧騒が完全に遮断され、耳が痛くなるほどの静寂が部屋を満たす。
部屋の中央には毛足の長い深紅の絨毯が敷かれ、壁際にある大きな暖炉では、太い薪がパチパチと心地よい音を立てて燃えていた。
炎の熱が部屋の空気を芯から温め、冷え切っていたルミナの肌の表面を優しく撫でていく。
レオンは暖炉のそばに置かれた大きな革張りの長椅子に、ルミナをゆっくりと下ろした。
体が沈み込むような柔らかな座り心地に、こわばっていた筋肉が少しだけ解れる。
彼は隣の部屋から厚手の手編みの毛布を持ってくると、ルミナの肩から足先までをすっぽりと包み込むように丁寧に掛けてくれた。
毛布からは陽だまりのような温かい匂いがして、凍えていた指先が少しずつ感覚を取り戻していく。
「少し、待っていろ」
レオンはそう言い残し、部屋の隅にある小さな戸棚の方へと歩いていく。
シフォンは部屋に入るなり、まるで空気が抜けるように輪郭をぼやけさせ、次の瞬間にはいつもの大型犬ほどの愛らしい姿に戻っていた。
彼はトコトコと短い足で歩いてくると、ルミナの足元に丸くなり、温かい体温を分け与えるように顎を乗せて目を閉じる。
ルミナがシフォンの柔らかい毛並みに指を滑らせていると、微かに甘い匂いが漂ってきた。
レオンが両手で白い陶器のマグカップを持ち、静かな足取りで戻ってくる。
彼はルミナの隣に腰を下ろすと、湯気を立てているそのカップを彼女の両手で包み込むようにそっと握らせた。
カップの表面から伝わる確かな熱が、手のひらを通して冷え切った血流を温め直してくれる。
顔を近づけると、温められた牛乳と、たっぷりと溶かし込まれた蜂蜜の濃厚な甘い香りが鼻腔をくすぐった。
「飲んで、体を温めろ」
ルミナは小さく頷く。
「ありがとうございます」
カップの縁に唇を当て、少しずつ中身を喉の奥へと流し込む。
蜂蜜の優しい甘さと牛乳のまろやかな風味が、恐怖で縮み上がっていた胃の腑にじんわりと染み渡っていく。
熱い液体が食道を通って胃に落ちる感覚が、強烈安堵感となって全身の末端にまで行き渡った。
カップを両手で握りしめたまま、ルミナの目から唐突に大粒の涙がこぼれ落ちた。
それは先ほどまでの恐怖の涙ではなく、張り詰めていた緊張がふっとほどけ、心の奥底から湧き上がってきた温かい感情のせいだった。
自分がどれほど危ない目に遭っていたのか、そして、隣に座るこの不器用な男がどれほど必死に自分を探し、助け出してくれたのか。
その事実が重みを伴って心にのしかかり、涙となって溢れ出し続けてしまう。
レオンは慌てることもなく、ただ静かに手を伸ばし、彼女の頬を伝う涙を親指の腹でそっと拭った。
剣を握り続けて硬く荒れた彼の指先は、今のルミナにとってどんな絹の布よりも優しく、温かいものに感じられた。
涙が止まるまで、彼は無言のままルミナのそばに寄り添い、その不器用な手で何度も何度も彼女の頬を撫で続けてくれたのだった。
冷たい石畳の床から這い上がってくる湿った冷気が、ルミナの細い足首にまとわりついていた。
先ほどまでの死を予感させるような恐怖は去ったというのに、彼女の小さな肩は小刻みに震え続けている。
レオンの分厚い外套ごと強く抱きしめられ、彼のたくましい腕の中にすっぽりと包み込まれていることで、ようやく自分が生きているのだと実感することができた。
彼の胸板から伝わってくる力強い心臓の鼓動が、ルミナの耳の奥で一定のリズムを刻んでいる。
その規則正しい音が、パニックを起こしかけていた彼女の頭の中を少しずつ静かで平穏な状態へと引き戻してくれた。
背後からは、大勢の足音と金属の擦れるようなけたたましい音が回廊を走って近づいてくるのが聞こえる。
異変を察知した近衛騎士たちが、完全に武装した状態で広間へとなだれ込んできたのだ。
床に這いつくばってぶざまな命乞いを繰り返していた貴族の男と、気を失った護衛たちは、冷酷な顔つきの騎士たちによって容赦なく拘束されていく。
重い鎖がすれ合う鈍い音と、男の情けない悲鳴が遠ざかっていくのを、ルミナはレオンの胸に顔を埋めたままぼんやりと聞いていた。
「もう、大丈夫だ」
レオンの低く落ち着いた声が、頭上から静かに降ってくる。
彼はルミナの背中に回していた腕の力をわずかに緩めると、もう片方の手で彼女の膝の裏と背中を支え、羽毛でも扱うかのようにふわりと軽々と抱き上げた。
突然体が宙に浮いたことに驚き、ルミナは思わず彼の首に両腕を回してしがみつく。
『歩けます、下ろしてください』
そう言おうと口を開きかけたが、喉がカラカラに乾ききっていて、かすれた吐息しか出てこなかった。
レオンは何も言わず、彼女を腕に抱いたままゆっくりと歩き出す。
彼の長い足が前へ進むたびに、黒い革の長靴が石畳を叩く硬質な音が回廊に響いた。
その足音はひどく穏やかで、ルミナを揺らさないように細心の注意が払われていることが伝わってくる。
シフォンは元の大きな魔獣の姿のまま、二人の少し後ろを音もなくついてきていた。
薄暗く冷え切っていた西の離宮の回廊を抜け、王宮の中心部へと近づくにつれて、壁に掛けられた燭台の数が増えていく。
オレンジ色の温かい炎が、レオンの彫りの深い横顔を柔らかく照らし出していた。
彼の端正な顔立ちにはいつものような氷の仮面はなく、ただ腕の中の小さな命を慈しむような、ひどく穏やかで静かな光が宿っている。
ルミナは彼の首筋から漂ってくる、革とわずかな汗、それに外の冷たい風の匂いが混ざった不思議な香りを胸いっぱいに吸い込んだ。
それは、世界中のどの場所よりも安全で、守られているという確信を与えてくれる匂いだった。
◆ ◆ ◆
たどり着いたのは、近衛騎士団の執務区画のさらに奥にある、レオンの私室だった。
重厚な木製の扉が静かに閉まると、外の喧騒が完全に遮断され、耳が痛くなるほどの静寂が部屋を満たす。
部屋の中央には毛足の長い深紅の絨毯が敷かれ、壁際にある大きな暖炉では、太い薪がパチパチと心地よい音を立てて燃えていた。
炎の熱が部屋の空気を芯から温め、冷え切っていたルミナの肌の表面を優しく撫でていく。
レオンは暖炉のそばに置かれた大きな革張りの長椅子に、ルミナをゆっくりと下ろした。
体が沈み込むような柔らかな座り心地に、こわばっていた筋肉が少しだけ解れる。
彼は隣の部屋から厚手の手編みの毛布を持ってくると、ルミナの肩から足先までをすっぽりと包み込むように丁寧に掛けてくれた。
毛布からは陽だまりのような温かい匂いがして、凍えていた指先が少しずつ感覚を取り戻していく。
「少し、待っていろ」
レオンはそう言い残し、部屋の隅にある小さな戸棚の方へと歩いていく。
シフォンは部屋に入るなり、まるで空気が抜けるように輪郭をぼやけさせ、次の瞬間にはいつもの大型犬ほどの愛らしい姿に戻っていた。
彼はトコトコと短い足で歩いてくると、ルミナの足元に丸くなり、温かい体温を分け与えるように顎を乗せて目を閉じる。
ルミナがシフォンの柔らかい毛並みに指を滑らせていると、微かに甘い匂いが漂ってきた。
レオンが両手で白い陶器のマグカップを持ち、静かな足取りで戻ってくる。
彼はルミナの隣に腰を下ろすと、湯気を立てているそのカップを彼女の両手で包み込むようにそっと握らせた。
カップの表面から伝わる確かな熱が、手のひらを通して冷え切った血流を温め直してくれる。
顔を近づけると、温められた牛乳と、たっぷりと溶かし込まれた蜂蜜の濃厚な甘い香りが鼻腔をくすぐった。
「飲んで、体を温めろ」
ルミナは小さく頷く。
「ありがとうございます」
カップの縁に唇を当て、少しずつ中身を喉の奥へと流し込む。
蜂蜜の優しい甘さと牛乳のまろやかな風味が、恐怖で縮み上がっていた胃の腑にじんわりと染み渡っていく。
熱い液体が食道を通って胃に落ちる感覚が、強烈安堵感となって全身の末端にまで行き渡った。
カップを両手で握りしめたまま、ルミナの目から唐突に大粒の涙がこぼれ落ちた。
それは先ほどまでの恐怖の涙ではなく、張り詰めていた緊張がふっとほどけ、心の奥底から湧き上がってきた温かい感情のせいだった。
自分がどれほど危ない目に遭っていたのか、そして、隣に座るこの不器用な男がどれほど必死に自分を探し、助け出してくれたのか。
その事実が重みを伴って心にのしかかり、涙となって溢れ出し続けてしまう。
レオンは慌てることもなく、ただ静かに手を伸ばし、彼女の頬を伝う涙を親指の腹でそっと拭った。
剣を握り続けて硬く荒れた彼の指先は、今のルミナにとってどんな絹の布よりも優しく、温かいものに感じられた。
涙が止まるまで、彼は無言のままルミナのそばに寄り添い、その不器用な手で何度も何度も彼女の頬を撫で続けてくれたのだった。
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