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エピソード1 タイムリミットは44週
9、死神喰いの猟犬《ヘルハウンド》
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「桔平さん、戻ってきませんね」
公園のベンチに座り、リムルは桔平が戻ってくるのを待ちわびていた。
彼が飛び出してからかれこれ15分程が経過している。なのにいっこうに姿を見せてくれない。
「ひょっとして、家に帰っちゃったのかな?」
その可能性もないわけではなかった。
だったら自分も桔平の家に向かい計画どおり料理を作ろうかとリムルは思った。ひょっとして迷惑がられるかもしれないという不安はもちろんあったけど、とりあえずチャレンジしてみようと前向きに考える。
(断られたら断られたです。わたし、ガンガンいっちゃいます)
ベンチから立ち上がり歩き出そうとした時だった。ポケットからピルルルルルという音が響く。スマホの呼び出し音だ。
人間界に紛れ込み、人として特待死者に接触、その末期の願いを叶えるべく尽力する。それが鎌持ちの仕事だ。
従って、人間界のツールも支給されている。スマホもその一つだった。
(ひょっとして桔平さん!?)
と一瞬喜ぶも、桔平には番号を教えていないことを思い出す。桔平のも聞いていない。
(うっかりでした。桔平さんに番号を教えてもらうのが明日の目標ですね)
そんな決意を固めつつ、リムルはろくにどこからの着信かも確かめず通話ボタンを押す。
「もしもし」
ザザザというノイズが聞こえた。次いでくぐもった声が聞こえてくる。
『死神監査室…だ』
その言葉の登場にリムルは思わず息を飲む。
《死神監査室》それは文字どおり、死神を監査する死神界の上級部署だ。死神の仕事が適切に行われているかを監査し、それに違反した者には厳しい罰則を与えるという役目をになっている。
死神達にとってもは最も恐れるべき存在と言えよう。
「あ、あの、か、監査室の方がわたしの何の用事ですか? あ、わたしは何も違反なんてしてませんよ。ズルなんかしないで正々堂々と桔平さんにアプローチしてますから!」
そう主張するリムルの耳に、くぐもった声が響く。
『秘密保持義務があるにも関わらず死神界の機密情報を漏洩したこと。それに伴い特待死者、今市桔平の魂の刈り取りを絶望的なものとしたこと。以上をもって、死神NО7983764、死神リムルを特A級消滅刑と処す』
「そん…な…」
リムルの顔が青ざめる。
特A級消滅刑は死神界のおける最高の刑罰だった。その恐ろしさは噂で聞いている。
「ままま、待ってください! 確かにうっかり桔平さんに話しちゃいましたけど、まだ終わりってことじゃありません。これから怒涛の愛が始まってくれればきっと!」
『今市桔平の刈り取りは不可能と判断する。記憶封印をすることで、今市桔平は特待死者ではなくなる。話は以上だ』
監査室からの通話は一方的に切れた。ツーツーという空しい呼び出し音が響くのみだった。
茫然とリムルが立ち尽くす中、異変は始まった。地面に巨大な魔法陣が描かれる。ドス黒い線で描かれた魔法陣から這い出してきたのは灰色の巨大な獣だった。
所々骨が露出しているそのおぞましい獣は、死神喰いの猟犬《ヘルハウンド》だった。
特A級消滅刑の判決を受けた死神に向かって放たれる恐ろしい魔獣だった。
グルルルルルルルルルルル!
ヘルハウンドはすでに獲物である死神の匂いをかぎ取っていた。黄金色に輝く瞳をリムルへと向ける。口からは粘つくヨダレがたれ下がっていた。
ヘルハウンドの恐ろしさは、死神ならば誰もが知っていることだった。
監査室が操る魔獣。冷酷無比な死神喰い。どこに逃げようが、その鼻で匂いをたどり地獄の果てまでも追いかける。分厚い毛皮はどんな死神鎌の攻撃をも弾き返してしまう。
まさに無敵、まさに最強。
死神の天敵とも呼べる存在だった。
リムルは耐えようのない恐怖を感じた。
ガルルルルルルルルル!
ヘルハウンドが吠えた。そしてリムル目がけて一気に飛び掛かる。リムルを一飲みにしてしまえるほどの大口を開き、ぬらりと光る牙を剥きだしにしてだ。
リムルは耐えようのない恐怖を感じた。
(に、逃げなくちゃ! 食べられちゃう!)
必死にそう自分に言い聞かせるものの、体が震え足がすくみ身動き一つ取ることができない。
もう駄目だとリムルは強く瞳を閉じる。だけどその体にヘルハウンドの牙が食い込むことはなかった。真横から思いきりタックルをされ、辛くも牙の攻撃を避けたのだった。
地面を転がったリムルは、何が起こったのか分からず困惑する。
そして、同じように転がる人物を見て驚きの声を上げた。
「き、桔平さんじゃないですか!?」
桔平が自分を突き飛ばしヘルハウンドの攻撃から守ってくれたということをリムルは悟る。
「ななな、何だよあの化物は。おぞましいにも程があるぞ!」
恐怖で多少言葉をつまづかせながらも、桔平は悪態を飛ばす。
「ほら、リムル。ぐずぐずするな! 早く逃げるぞ!」
リムルの手を掴み公園を出ようと走り出す桔平。だけど、突如として発生した黒いモヤで辺りが包まれる。
「何だこれは?」
「黒霧の牢獄です。わたしを逃がさないために監査室が発生させたんです!」
リムルが桔平を見る。
「わたしの手を離して逃げてください。あくまでこれはわたしに対する消滅刑です。むしろ、桔平さんにとってはいいことなんです。収拾課の方が現れて、桔平さんの記憶を消してくれます。そしたら桔平さんは…」
「特待死者じゃなくなるって言うんだろ? 平穏な日常を取り戻せるってさっき聞いたよ」
桔平の言葉に、リムルが驚きの表情を見せる。
「聞いてたんですか!? だ、だったらどうして戻ってきちゃったんですか!?」
「お前が食われるって聞いて放っとけるはずがないだろ!?」
リムルの腕を掴み走りつつ、桔平は自分の気持ちをぶちまけた。
「オレのことをよく知ってくれて! オレのことステキだって思ってくれて!
さらにオレのことを本気で好きになるって言ってくれている女の子を!
みすみすあんな化物に食わせてたまるか!!!
もしそんなことを受け入れちまったら、オレはオレを許せない!
オレは一生、彼女なんて持つ資格のない最低の男になっちまう!
記憶を消されるから、全部忘れるからなんて言われたって納得できるか!
オレは、少なくともオレが誇れるオレであるために!
お前を助ける!!!
お前が人間の女の子でなくって!
死神でオレの命を狙ってるとしても!
オレはお前を! リムルを!
助けるんだあああああ!!!」
公園のベンチに座り、リムルは桔平が戻ってくるのを待ちわびていた。
彼が飛び出してからかれこれ15分程が経過している。なのにいっこうに姿を見せてくれない。
「ひょっとして、家に帰っちゃったのかな?」
その可能性もないわけではなかった。
だったら自分も桔平の家に向かい計画どおり料理を作ろうかとリムルは思った。ひょっとして迷惑がられるかもしれないという不安はもちろんあったけど、とりあえずチャレンジしてみようと前向きに考える。
(断られたら断られたです。わたし、ガンガンいっちゃいます)
ベンチから立ち上がり歩き出そうとした時だった。ポケットからピルルルルルという音が響く。スマホの呼び出し音だ。
人間界に紛れ込み、人として特待死者に接触、その末期の願いを叶えるべく尽力する。それが鎌持ちの仕事だ。
従って、人間界のツールも支給されている。スマホもその一つだった。
(ひょっとして桔平さん!?)
と一瞬喜ぶも、桔平には番号を教えていないことを思い出す。桔平のも聞いていない。
(うっかりでした。桔平さんに番号を教えてもらうのが明日の目標ですね)
そんな決意を固めつつ、リムルはろくにどこからの着信かも確かめず通話ボタンを押す。
「もしもし」
ザザザというノイズが聞こえた。次いでくぐもった声が聞こえてくる。
『死神監査室…だ』
その言葉の登場にリムルは思わず息を飲む。
《死神監査室》それは文字どおり、死神を監査する死神界の上級部署だ。死神の仕事が適切に行われているかを監査し、それに違反した者には厳しい罰則を与えるという役目をになっている。
死神達にとってもは最も恐れるべき存在と言えよう。
「あ、あの、か、監査室の方がわたしの何の用事ですか? あ、わたしは何も違反なんてしてませんよ。ズルなんかしないで正々堂々と桔平さんにアプローチしてますから!」
そう主張するリムルの耳に、くぐもった声が響く。
『秘密保持義務があるにも関わらず死神界の機密情報を漏洩したこと。それに伴い特待死者、今市桔平の魂の刈り取りを絶望的なものとしたこと。以上をもって、死神NО7983764、死神リムルを特A級消滅刑と処す』
「そん…な…」
リムルの顔が青ざめる。
特A級消滅刑は死神界のおける最高の刑罰だった。その恐ろしさは噂で聞いている。
「ままま、待ってください! 確かにうっかり桔平さんに話しちゃいましたけど、まだ終わりってことじゃありません。これから怒涛の愛が始まってくれればきっと!」
『今市桔平の刈り取りは不可能と判断する。記憶封印をすることで、今市桔平は特待死者ではなくなる。話は以上だ』
監査室からの通話は一方的に切れた。ツーツーという空しい呼び出し音が響くのみだった。
茫然とリムルが立ち尽くす中、異変は始まった。地面に巨大な魔法陣が描かれる。ドス黒い線で描かれた魔法陣から這い出してきたのは灰色の巨大な獣だった。
所々骨が露出しているそのおぞましい獣は、死神喰いの猟犬《ヘルハウンド》だった。
特A級消滅刑の判決を受けた死神に向かって放たれる恐ろしい魔獣だった。
グルルルルルルルルルルル!
ヘルハウンドはすでに獲物である死神の匂いをかぎ取っていた。黄金色に輝く瞳をリムルへと向ける。口からは粘つくヨダレがたれ下がっていた。
ヘルハウンドの恐ろしさは、死神ならば誰もが知っていることだった。
監査室が操る魔獣。冷酷無比な死神喰い。どこに逃げようが、その鼻で匂いをたどり地獄の果てまでも追いかける。分厚い毛皮はどんな死神鎌の攻撃をも弾き返してしまう。
まさに無敵、まさに最強。
死神の天敵とも呼べる存在だった。
リムルは耐えようのない恐怖を感じた。
ガルルルルルルルルル!
ヘルハウンドが吠えた。そしてリムル目がけて一気に飛び掛かる。リムルを一飲みにしてしまえるほどの大口を開き、ぬらりと光る牙を剥きだしにしてだ。
リムルは耐えようのない恐怖を感じた。
(に、逃げなくちゃ! 食べられちゃう!)
必死にそう自分に言い聞かせるものの、体が震え足がすくみ身動き一つ取ることができない。
もう駄目だとリムルは強く瞳を閉じる。だけどその体にヘルハウンドの牙が食い込むことはなかった。真横から思いきりタックルをされ、辛くも牙の攻撃を避けたのだった。
地面を転がったリムルは、何が起こったのか分からず困惑する。
そして、同じように転がる人物を見て驚きの声を上げた。
「き、桔平さんじゃないですか!?」
桔平が自分を突き飛ばしヘルハウンドの攻撃から守ってくれたということをリムルは悟る。
「ななな、何だよあの化物は。おぞましいにも程があるぞ!」
恐怖で多少言葉をつまづかせながらも、桔平は悪態を飛ばす。
「ほら、リムル。ぐずぐずするな! 早く逃げるぞ!」
リムルの手を掴み公園を出ようと走り出す桔平。だけど、突如として発生した黒いモヤで辺りが包まれる。
「何だこれは?」
「黒霧の牢獄です。わたしを逃がさないために監査室が発生させたんです!」
リムルが桔平を見る。
「わたしの手を離して逃げてください。あくまでこれはわたしに対する消滅刑です。むしろ、桔平さんにとってはいいことなんです。収拾課の方が現れて、桔平さんの記憶を消してくれます。そしたら桔平さんは…」
「特待死者じゃなくなるって言うんだろ? 平穏な日常を取り戻せるってさっき聞いたよ」
桔平の言葉に、リムルが驚きの表情を見せる。
「聞いてたんですか!? だ、だったらどうして戻ってきちゃったんですか!?」
「お前が食われるって聞いて放っとけるはずがないだろ!?」
リムルの腕を掴み走りつつ、桔平は自分の気持ちをぶちまけた。
「オレのことをよく知ってくれて! オレのことステキだって思ってくれて!
さらにオレのことを本気で好きになるって言ってくれている女の子を!
みすみすあんな化物に食わせてたまるか!!!
もしそんなことを受け入れちまったら、オレはオレを許せない!
オレは一生、彼女なんて持つ資格のない最低の男になっちまう!
記憶を消されるから、全部忘れるからなんて言われたって納得できるか!
オレは、少なくともオレが誇れるオレであるために!
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お前が人間の女の子でなくって!
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