27 / 167
3章 全世界にバレた僕の声
27話 声バレを華麗に回避した
しおりを挟む
【てか泣きやんだから聞きたいけどさ このかよわくてかわいいいきもの、なんでこんなかわいいのに男のフリしてた?】
【草】
【またギャン泣きするからやめろ!!】
【第4幕はお控えください】
【草】
【だからこうして群がられるの嫌がったんだろうって】
【あー】
【予見できてたのはかしこい】
【かしこいね】
【そりゃあ俺たちみたいなのが群がったら嫌だろうなぁ ギャン泣きするくらいに身の毛もよだつよね】
【ヴッ……】
【自爆魔法はやめよう……?】
【草】
【それはそう】
【申し訳ない気持ちは全員が抱いたから……】
【本能的な危機感をね】
【ああ、家族に限らず、生物として同じ集団に属する子供に対するそれをな……】
【草】
【こはねちゃん、無理して反応しなくて良いからね】
【そうだよ】
【泣きやんだだけで俺たち感動してるからさ】
【泣きやんでくれただけで立派だよこはねちゃん】
【草】
【草】
【うん、まぁそうねぇ……】
【とりまギャン泣きする年齢の幼女って確証得られたし】
「……すんっ……僕は男なので帰ってください……男です、本当です……大人です……子供じゃないです……」
あと、女の子じゃないです。
少なくとも、この前までは。
あと、気持ちの上では、まだ。
【んー?】
【えっと……】
【うん……】
【そうだと言い張るメンタル いつものこはねさんだ……!】
【感動した】
【草】
【そっかー、違ったかー(棒】
【だまされちゃったなー(棒】
ふぅ、と大きくひと息。
よし、もう大丈夫だ。
けど、この「(棒」ってのはなんだろう……まぁいいや。
「えっと、ごめんなさい。じつは……こっそりボイチェンで女の子の声を楽しんでたんですけど、昨日切り忘れてて。泣いてたのは……えっと。そうだ、対人コミュニケーション障害でパニック起こしたからで。大人の男でもあんなになっちゃうから引きこもってるわけで」
苦しいかな?
一応事実は言ってるけども。
【そっかー】
【かわいいねー】
【ごめんね、でも……】
【お鼻ずびずび音とちーんってしてたので分かっちゃうから……ボイチェンって、全部の音を変換するわけで……】
【お前!】
【今、騙されたフリしようって!】
【草】
【あーあ】
【意思の統率とか無理だわな】
「え? ……み゛ゃあ゛っ!?」
そうだった……!
ボイチェンなら「マイクに乗った音が全部変換される」――やばいやばい、全部バレてる……!
あとびっくりしすぎて変な声出た……!
けども――今の僕は、思考能力が皆無だ。
だって今の状況ってば、大勢の初対面の人たちに囲まれてるも同然で――だから激しい動悸とめまい、吐き気、頭痛、勝手に流れる分の涙が止まらないんだから。
【草】
【どっから出したその声】
【かわいい】
【おもしれーロリで草】
【こういうのでいいんだよ】
【わかる】
【かわいそすぎるのはNG】
【ほどほどにかわいそうなのがGOOD】
【草】
【こはねちゃんこはねちゃん、とりま配信ストップしよ?】
【あと今回のアーカイブも消さないと……もう無許可の切り抜きがSNSで拡散されてるから手遅れだけど……】
ふと、前から見てくれてた人たちのコメントらしきものが目に入る。
「そ、そうだった……!」
【えー】
【まぁしゃあない】
【けど、ここで配信切ったら正体が女の子って確定しちゃうんじゃ……ほら、必死になって止めようとするほど拡散されるのがネットって魔境なわけで……】
【あっ】
【草】
【「疑惑」って、証明できないとね……】
【今の時代は燃やそうとするやつらばっかりだからなぁ】
【これでもまだ、時間帯が昼間だからマシなレベルだし……】
【暇人の多い夕方とか夜とかじゃなくて良かったけどさぁ……】
【でも……】
【どっちにしろおしまいで草】
【始まりでは?】
そうだ。
既に、この配信の情報は――無許可で無遠慮で不躾にもほどがあるけども、ネットっていう良くも悪くも拡散される性質のせいで、もう手遅れなくらいに広がっているはずだ。
つまり、たとえ今配信を止めても――今後、僕がアカウントを新しくしない限り「こいつ、本当は女の子なんだよな……」とか思われちゃうってことだ。
優しい視聴者たちのコメントだけを許可したって、僕が見えないところで一定数は観続けるだろうし、それが――いずれは飽きるにしても、それまでは拡散と再生産が止まらないだろう。
「――ふぅ」
大きく、息を吐き出す。
――僕が見た目通りの高校生――高校生だ、決して中学生でも小学生でもなく、高校生――じゃなくて幸いだった。
対人関係が壊滅してる現役JKがこんな炎上したら、きっと耐えられなかっただろうから。
かちかち。
「………………………………」
僕は手のひらの汗をパーカーで拭いながら、慎重にボイチェンソフトを――フリーズしてるそれを停止、再起動。
「……あ、あー。てなわけで弱小個人VTuberってのを逆手に取ったドッキリに引っかかって来た人たちはごめんね? 僕、この通りの声な成人男性でさ、25っておっさんだからさ。おっさんがパニック起こして泣いてた演技してたの。分かる?」
冷静に――ボイチェンソフトを通して聞こえてくる、前の僕の声で安心しながら言う。
ドッキリ。
企画。
そうだ、年に何回かそういう企画が盛り上がっておすすめ欄に出てくるのを見てきたじゃないか。
うん、そうだ、きっとそれで信じてくれる。
珍しくもないことだもん、うん、きっとそう。
【ふぁっ!?】
【野郎の声に】
【SNSで流れてきた声だ】
【なんだドッキリか】
【そうか、ドッキリかー(棒】
【え、どっち?】
【マジでどっちだ……?】
【わからん……】
【んにゃぴ……?】
【あっちこっち? どっちどっち?】
【あり? なし? なし? あり?】
【草】
【視聴者たちが完全に疑心暗鬼になっている】
【さっきのギャン泣きと今の話し方のギャップで混乱するわこんなん】
【ギャン泣き幼女から落ち着いた男に】
【25とか言うけど声からして若いし、これはこれで】
【わかる】
【草】
【やべぇ……マジでわからん】
【ギャン泣き……落ち着いた話し方……】
【ふぇぇ……?】
【脳が……分裂する……】
【大丈夫? 脳梁ちぎれちゃった?】
【右脳と左脳が独立し出したか……】
【右と左で別々に認識すれば……これだ】
【プラナリアかな?】
【草】
【草】
【えっと……その前になんだけど 25が……おっさん……?】
【 】
【 】
【 】
【どうしてそんなこというの!!!】
【俺はまだおじさんじゃない……俺はまだおじさんじゃない……】
【草】
【盛大に流れ弾で草】
【ひでぇことしやがる……】
【いや、でも、さっきの……】
【いいか? こはねちゃんはメンタルが弱いんだぞ】
【コミュ障こじらせて引きこもりニートなんだぞ】
【そんなけなげな子が、もう配信してくれなくなったら?】
【信じてたら救われるんだぞ?】
【良いか、相手は言い切っているんだ ここは……な?】
【分かるな?】
【俺が言ってること 読み取れるよな?】
【……そうだな! なんだ男か!】
【そっかー、まじかー】
【残念だけど引っかかった俺たちが悪いな!】
【ドッキリ企画大成功おめ】
【おめ】
【え? こんなので騙されるのとか、それもう――】
【しーっ】
【草】
【大丈夫、疑心暗鬼で完全に真っ二つになってるから半分は信じてる】
【あるいは信じてほしいらしいから信じてあげてるだけ】
【草】
【どっちでも良いわ、おもしろかったし】
【ひやひやしたの間違いでは?】
【そうとも言うな!】
【草】
【授業サボって聞いてた甲斐あったわ】
【↑勉強しろ】
【笑ったり冷や汗かいたり泣いたりしてバレないか心配だったわ】
【草】
【それ絶対バレてるって】
【大丈夫大丈夫 他にも何人か蠢いてたから】
【草】
【蠢く言うな草】
【草】
【まぁギャン泣きの方が授業よりおもしろいよな!】
【おもしろいか……? おもしろいな……】
【うん……他では体験できない体験をしたのだけは確かだね……】
【しかもリアルタイムでな】
【草】
【ここでさらに加速してて草】
良かった。
まだときどき目が潤んでよく見えないけども、どうやら「ドッキリ」って言い訳が通用したみたい。
「……ふー……、良かったぁ。うん、そういうわけだから……あ、できたら登録はそのままにしてくれると嬉しいかな。今どきじゃないけど、ちょい古いゲームとか実況してるニートの暇つぶしだけど、今来てくれた人の10人に1人でもこのゲームとか布教したいし」
あー、喉が枯れてるー。
ボイチェン越しでも枯れた男の声になってるー。
……普段だったら、こんなにたくさんの初対面を前に、こんなに落ちついて話せはしない。
けども――コメント欄の流れから、無事に「ボイチェンフリーズでの声バレ事故」って企画だと信じてもらえたようだし……さっきまでのに比べたらね。
あと、やっぱ泣くのってすっきりするからさ。
そう、普段みたいにお酒とかで忘れるのよりも手早く、かつ効果的にね。
そういうのが分かるくらい、今の僕は落ち着いているんだ。
もう酸欠とか疲労で、ろくに考えられないんだ。
ここは直感に従うんだ。
「あ、でも新規の人は書き込まないで。僕が気持ち悪くなるので。そうだなぁ、見てくれるならありがたいけど、できたら数ヶ月は見るだけにしてほしいかな……それならなんとか配信中に吐かなくて済みそう。同接の数を見なければなんとか」
たくさん泣いてすっきりはしたけど、たくさんの見知らぬ人間が見てるって思うと気持ち悪くなるのは変わらない。
……同接とか、絶対に見ないようにしよっと……泣きすぎて疲れたのに、ここから吐きそうになったら絶対我慢できずにげろげろしちゃうし。
【草】
【草】
【注文が多くて草】
【立ち直ったとたんにふてぶてしくて草】
【ある意味強靱なメンタルだな】
【ああ……ギャン泣きをなかったことにできるのは、たしかにしぶとい】
【草】
【おもしれー女】
【男らしいぞ!】
【数ヶ月経たないとコメントすらダメなのここ!?】
【ごめんな? こはねちゃん、マジでさっきみたいなパニック発作起こしちゃうのよ、メンタルやっちゃってて】
【あー】
【なるほど】
【こんなんなるんならまずいな……】
【ああ……】
【普段は自制してたか……あんなギャン泣きをしたい気持ちを……!】
【草】
【そっかー】
【それは大変だなー(棒】
【視聴者の意思疎通が浸透している】
【なにしろ数十分の苦楽を共にした戦友だからな!】
【草】
【草】
【またギャン泣きするからやめろ!!】
【第4幕はお控えください】
【草】
【だからこうして群がられるの嫌がったんだろうって】
【あー】
【予見できてたのはかしこい】
【かしこいね】
【そりゃあ俺たちみたいなのが群がったら嫌だろうなぁ ギャン泣きするくらいに身の毛もよだつよね】
【ヴッ……】
【自爆魔法はやめよう……?】
【草】
【それはそう】
【申し訳ない気持ちは全員が抱いたから……】
【本能的な危機感をね】
【ああ、家族に限らず、生物として同じ集団に属する子供に対するそれをな……】
【草】
【こはねちゃん、無理して反応しなくて良いからね】
【そうだよ】
【泣きやんだだけで俺たち感動してるからさ】
【泣きやんでくれただけで立派だよこはねちゃん】
【草】
【草】
【うん、まぁそうねぇ……】
【とりまギャン泣きする年齢の幼女って確証得られたし】
「……すんっ……僕は男なので帰ってください……男です、本当です……大人です……子供じゃないです……」
あと、女の子じゃないです。
少なくとも、この前までは。
あと、気持ちの上では、まだ。
【んー?】
【えっと……】
【うん……】
【そうだと言い張るメンタル いつものこはねさんだ……!】
【感動した】
【草】
【そっかー、違ったかー(棒】
【だまされちゃったなー(棒】
ふぅ、と大きくひと息。
よし、もう大丈夫だ。
けど、この「(棒」ってのはなんだろう……まぁいいや。
「えっと、ごめんなさい。じつは……こっそりボイチェンで女の子の声を楽しんでたんですけど、昨日切り忘れてて。泣いてたのは……えっと。そうだ、対人コミュニケーション障害でパニック起こしたからで。大人の男でもあんなになっちゃうから引きこもってるわけで」
苦しいかな?
一応事実は言ってるけども。
【そっかー】
【かわいいねー】
【ごめんね、でも……】
【お鼻ずびずび音とちーんってしてたので分かっちゃうから……ボイチェンって、全部の音を変換するわけで……】
【お前!】
【今、騙されたフリしようって!】
【草】
【あーあ】
【意思の統率とか無理だわな】
「え? ……み゛ゃあ゛っ!?」
そうだった……!
ボイチェンなら「マイクに乗った音が全部変換される」――やばいやばい、全部バレてる……!
あとびっくりしすぎて変な声出た……!
けども――今の僕は、思考能力が皆無だ。
だって今の状況ってば、大勢の初対面の人たちに囲まれてるも同然で――だから激しい動悸とめまい、吐き気、頭痛、勝手に流れる分の涙が止まらないんだから。
【草】
【どっから出したその声】
【かわいい】
【おもしれーロリで草】
【こういうのでいいんだよ】
【わかる】
【かわいそすぎるのはNG】
【ほどほどにかわいそうなのがGOOD】
【草】
【こはねちゃんこはねちゃん、とりま配信ストップしよ?】
【あと今回のアーカイブも消さないと……もう無許可の切り抜きがSNSで拡散されてるから手遅れだけど……】
ふと、前から見てくれてた人たちのコメントらしきものが目に入る。
「そ、そうだった……!」
【えー】
【まぁしゃあない】
【けど、ここで配信切ったら正体が女の子って確定しちゃうんじゃ……ほら、必死になって止めようとするほど拡散されるのがネットって魔境なわけで……】
【あっ】
【草】
【「疑惑」って、証明できないとね……】
【今の時代は燃やそうとするやつらばっかりだからなぁ】
【これでもまだ、時間帯が昼間だからマシなレベルだし……】
【暇人の多い夕方とか夜とかじゃなくて良かったけどさぁ……】
【でも……】
【どっちにしろおしまいで草】
【始まりでは?】
そうだ。
既に、この配信の情報は――無許可で無遠慮で不躾にもほどがあるけども、ネットっていう良くも悪くも拡散される性質のせいで、もう手遅れなくらいに広がっているはずだ。
つまり、たとえ今配信を止めても――今後、僕がアカウントを新しくしない限り「こいつ、本当は女の子なんだよな……」とか思われちゃうってことだ。
優しい視聴者たちのコメントだけを許可したって、僕が見えないところで一定数は観続けるだろうし、それが――いずれは飽きるにしても、それまでは拡散と再生産が止まらないだろう。
「――ふぅ」
大きく、息を吐き出す。
――僕が見た目通りの高校生――高校生だ、決して中学生でも小学生でもなく、高校生――じゃなくて幸いだった。
対人関係が壊滅してる現役JKがこんな炎上したら、きっと耐えられなかっただろうから。
かちかち。
「………………………………」
僕は手のひらの汗をパーカーで拭いながら、慎重にボイチェンソフトを――フリーズしてるそれを停止、再起動。
「……あ、あー。てなわけで弱小個人VTuberってのを逆手に取ったドッキリに引っかかって来た人たちはごめんね? 僕、この通りの声な成人男性でさ、25っておっさんだからさ。おっさんがパニック起こして泣いてた演技してたの。分かる?」
冷静に――ボイチェンソフトを通して聞こえてくる、前の僕の声で安心しながら言う。
ドッキリ。
企画。
そうだ、年に何回かそういう企画が盛り上がっておすすめ欄に出てくるのを見てきたじゃないか。
うん、そうだ、きっとそれで信じてくれる。
珍しくもないことだもん、うん、きっとそう。
【ふぁっ!?】
【野郎の声に】
【SNSで流れてきた声だ】
【なんだドッキリか】
【そうか、ドッキリかー(棒】
【え、どっち?】
【マジでどっちだ……?】
【わからん……】
【んにゃぴ……?】
【あっちこっち? どっちどっち?】
【あり? なし? なし? あり?】
【草】
【視聴者たちが完全に疑心暗鬼になっている】
【さっきのギャン泣きと今の話し方のギャップで混乱するわこんなん】
【ギャン泣き幼女から落ち着いた男に】
【25とか言うけど声からして若いし、これはこれで】
【わかる】
【草】
【やべぇ……マジでわからん】
【ギャン泣き……落ち着いた話し方……】
【ふぇぇ……?】
【脳が……分裂する……】
【大丈夫? 脳梁ちぎれちゃった?】
【右脳と左脳が独立し出したか……】
【右と左で別々に認識すれば……これだ】
【プラナリアかな?】
【草】
【草】
【えっと……その前になんだけど 25が……おっさん……?】
【 】
【 】
【 】
【どうしてそんなこというの!!!】
【俺はまだおじさんじゃない……俺はまだおじさんじゃない……】
【草】
【盛大に流れ弾で草】
【ひでぇことしやがる……】
【いや、でも、さっきの……】
【いいか? こはねちゃんはメンタルが弱いんだぞ】
【コミュ障こじらせて引きこもりニートなんだぞ】
【そんなけなげな子が、もう配信してくれなくなったら?】
【信じてたら救われるんだぞ?】
【良いか、相手は言い切っているんだ ここは……な?】
【分かるな?】
【俺が言ってること 読み取れるよな?】
【……そうだな! なんだ男か!】
【そっかー、まじかー】
【残念だけど引っかかった俺たちが悪いな!】
【ドッキリ企画大成功おめ】
【おめ】
【え? こんなので騙されるのとか、それもう――】
【しーっ】
【草】
【大丈夫、疑心暗鬼で完全に真っ二つになってるから半分は信じてる】
【あるいは信じてほしいらしいから信じてあげてるだけ】
【草】
【どっちでも良いわ、おもしろかったし】
【ひやひやしたの間違いでは?】
【そうとも言うな!】
【草】
【授業サボって聞いてた甲斐あったわ】
【↑勉強しろ】
【笑ったり冷や汗かいたり泣いたりしてバレないか心配だったわ】
【草】
【それ絶対バレてるって】
【大丈夫大丈夫 他にも何人か蠢いてたから】
【草】
【蠢く言うな草】
【草】
【まぁギャン泣きの方が授業よりおもしろいよな!】
【おもしろいか……? おもしろいな……】
【うん……他では体験できない体験をしたのだけは確かだね……】
【しかもリアルタイムでな】
【草】
【ここでさらに加速してて草】
良かった。
まだときどき目が潤んでよく見えないけども、どうやら「ドッキリ」って言い訳が通用したみたい。
「……ふー……、良かったぁ。うん、そういうわけだから……あ、できたら登録はそのままにしてくれると嬉しいかな。今どきじゃないけど、ちょい古いゲームとか実況してるニートの暇つぶしだけど、今来てくれた人の10人に1人でもこのゲームとか布教したいし」
あー、喉が枯れてるー。
ボイチェン越しでも枯れた男の声になってるー。
……普段だったら、こんなにたくさんの初対面を前に、こんなに落ちついて話せはしない。
けども――コメント欄の流れから、無事に「ボイチェンフリーズでの声バレ事故」って企画だと信じてもらえたようだし……さっきまでのに比べたらね。
あと、やっぱ泣くのってすっきりするからさ。
そう、普段みたいにお酒とかで忘れるのよりも手早く、かつ効果的にね。
そういうのが分かるくらい、今の僕は落ち着いているんだ。
もう酸欠とか疲労で、ろくに考えられないんだ。
ここは直感に従うんだ。
「あ、でも新規の人は書き込まないで。僕が気持ち悪くなるので。そうだなぁ、見てくれるならありがたいけど、できたら数ヶ月は見るだけにしてほしいかな……それならなんとか配信中に吐かなくて済みそう。同接の数を見なければなんとか」
たくさん泣いてすっきりはしたけど、たくさんの見知らぬ人間が見てるって思うと気持ち悪くなるのは変わらない。
……同接とか、絶対に見ないようにしよっと……泣きすぎて疲れたのに、ここから吐きそうになったら絶対我慢できずにげろげろしちゃうし。
【草】
【草】
【注文が多くて草】
【立ち直ったとたんにふてぶてしくて草】
【ある意味強靱なメンタルだな】
【ああ……ギャン泣きをなかったことにできるのは、たしかにしぶとい】
【草】
【おもしれー女】
【男らしいぞ!】
【数ヶ月経たないとコメントすらダメなのここ!?】
【ごめんな? こはねちゃん、マジでさっきみたいなパニック発作起こしちゃうのよ、メンタルやっちゃってて】
【あー】
【なるほど】
【こんなんなるんならまずいな……】
【ああ……】
【普段は自制してたか……あんなギャン泣きをしたい気持ちを……!】
【草】
【そっかー】
【それは大変だなー(棒】
【視聴者の意思疎通が浸透している】
【なにしろ数十分の苦楽を共にした戦友だからな!】
【草】
4
あなたにおすすめの小説
辺境ギルドの受付嬢ですが、冒険者の嘘は帳簿でぜんぶバレます
蒼月よる
ファンタジー
素材の重さが申告と合わない。鑑定書の書式がおかしい。冒険者が持ち込む報告書には、いつもどこかに嘘がある。
辺境の小さなギルド支部で、受付嬢ナタリアは今日も一人、帳簿を武器に冒険者たちの嘘と向き合っている。剣も魔法も使えない。でも素材を見る目と、数字の辻褄を見抜く勘だけは、誰にも負けない。
持ち込まれた棘鱗の産地が違う。新人冒険者の目が妙に鋭い。腕のいい薬師が素性を隠している。書類を処理するだけの毎日のはずが、カウンターの向こうには不思議な人々と、小さな謎が絶えない。
一話完結の日常謎解き。辺境の受付カウンターから覗く、冒険者たちの嘘と真実の物語。
この作品は以下の箇所にAI(Claude Code)を利用しています。
・世界観・設定の管理補助
・プロット段階の壁打ち
・作者による執筆後の校正
しがない電気屋のおっさん、異世界で家電召喚ライフしてたら民から神格化され魔王から狙われる
長月 鳥
ファンタジー
町の電気屋として細々と暮らしていた俺、轟電次郎(とどろき でんじろう)。
ある日、感電事故であっけなく人生終了──のはずが、目を覚ましたら異世界だった。
そこは魔法がすべての世界。
スマホも、ドライヤーも、炊飯器も、どこにもない。
でもなぜか俺だけは、“電力を生み出し家電を召喚できる”という特異体質を持っていて──
「ちょっと暮らしやすくなればそれでいい」
そんなつもりで始めた異世界ライフだったのに……
家電の便利さがバレて、王族に囲まれ、魔導士に拉致され、気が付けば──
「この男こそ、我らの神(インフラ)である!」
えぇ……なんでそうなるの!?
電気と生活の知恵で異世界を変える、
元・電気屋おっさんのドタバタ英雄(?)譚!
無自覚に世界最強だった俺、追放後にチートがバレて全員ざまぁされる件
fuwamofu
ファンタジー
冒険者団から「役立たず」と追放された青年リオ。
実は彼のスキル《創造》は、世界の理を作り替える最強の能力だった。
追放後、孤独な旅に出るリオは、自身の無自覚な力で人々を救い、国を救い、やがて世界の中心に立つ。
そんな彼の元には、かつて彼を見下していた美少女たちが次々と跪いていく──。
これは、無自覚に世界を変えてしまう青年の、ざまぁと覇道の物語。
ダンジョン嫌いの元英雄は裏方仕事に徹したい ~うっかりA級攻略者をワンパンしたら、切り抜き動画が世界中に拡散されてしまった件~
厳座励主(ごんざれす)
ファンタジー
「英雄なんて、もう二度とごめんだ」
ダンジョン出現から10年。
攻略が『配信』という娯楽に形を変えた現代。
かつて日本を救った伝説の英雄は、ある事情から表舞台を去り、ダンジョン攻略支援用AI『アリス』の開発に没頭する裏方へと転身していた。
ダンジョンも、配信も、そして英雄と呼ばれることも。
すべてを忌み嫌う彼は、裏方に徹してその生涯を終える……はずだった。
アリスの試験運用中に遭遇した、迷惑系配信者の暴挙。
少女を救うために放った一撃が、あろうことか世界中にライブ配信されてしまう。
その結果――
「――ダンジョン嫌いニキ、強すぎるだろ!!」
意図せず爆増するファン、殺到するスポンサー。
静寂を望む願いをよそに、世界は彼を再び『英雄』の座へと引きずり戻していく。
強制ハーレムな世界で元囚人の彼は今日もマイペースです。
きゅりおす
SF
ハーレム主人公は元囚人?!ハーレム風SFアクション開幕!
突如として男性の殆どが消滅する事件が発生。
そんな人口ピラミッド崩壊な世界で女子生徒が待ち望んでいる中、現れる男子生徒、ハーレムの予感(?)
異色すぎる主人公が周りを巻き込みこの世界を駆ける!
ブラック企業で倒れた私を、ネトゲ仲間の社長が強制保護して溺愛しています
紅 与一
恋愛
過労で倒れた私を救ったのは、
ネトゲ仲間――そしてIT企業の若き社長。
「もう君は、僕の管理下だよ」
退院と同時に退職手続きは完了。
住む場所も、生活も、すべて彼に囲われた。
外出制限、健康管理、過保護な独占欲。
甘くて危険な“保護生活”の中で、
私は少しずつ彼に心を奪われていく――。
元社畜OL×執着気味の溺愛社長
囲い込み同棲ラブストーリー。
異世界で鍛冶屋をやってるだけのはずが、神々に最強認定されてハーレムができてた件
えりぽん
ファンタジー
平凡な青年リクは、異世界に転生して鍛冶屋として静かに暮らしていた――はずだった。
だが、彼が何気なく作った剣は竜を貫き、魔王をも滅ぼすほどの威力を秘めていた。本人はただの職人のつもりでも、周囲からは「神の使徒」として崇められ、王女や聖女、果ては魔族までが次々と彼の元に集う。
「俺、本当にただの鍛冶屋なんですが……?」
気づけば彼は、闇の勢力も聖なる教団も巻き込む世界最大の戦争の鍵を握る存在に――。
これは、無自覚に最強となった青年が世界を変える、“作るだけ無双ファンタジー”。
たとえ夜が姿を変えても ―過保護な兄の親友は、私を逃がさない―
佐竹りふれ
恋愛
重なる吐息、耳元を掠める熱、そして——兄の親友の、隠しきれない独占欲。
19歳のジャスミンにとって、過保護な兄の親友・セバスチャンは、自分を子供扱いする「第二の兄」のような存在だった。
しかし、初めてのパーティーの夜、その関係は一変する。
突然降ってきた、深く、すべてを奪うような口づけ。
「焦らず、お前のペースで進もう」
そう余裕たっぷりに微笑んだセバスチャン。
けれど、彼の言う「ゆっくり」は、翌朝には早くも崩れ始めていた。
学内の視線、兄の沈黙、そして二人きりのアパート――。
外堀が埋まっていくスピードに戸惑いながらも、ジャスミンは彼が隠し持つ「男」の顔に、抗えない好奇心を抱き始める。
「……どうする? 俺と一緒に、いけないことするか?」
余裕の仮面を被るセバスチャンに、あどけない顔で、けれど大胆に踏み込んでいくジャスミン。
理性を繋ぎ止めようとする彼を、翻弄し、追い詰めていくのは彼女の方で……。
「ゆっくり」なんて、ただの建前。
一度火がついた熱は、誰にも止められない。
兄の親友という境界線を軽々と飛び越え、加速しすぎる二人の溺愛ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる