TSよわよわVtuberはバズっても外には出ません ~かわいくなったら余計他人が怖くなったんだけど!~

あずももも

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8章 崩れゆくTS生活

101話 【祝・100回記念配信】2

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「……いいか。すべてを疑え……常識と思っていた日常ですら。一切信じるんじゃないぞ、お前たち」

僕は断固と主張する。

「いいか……! ……ぐすっ、えぐっ……!」

僕は……優花にすがりつく。

「うぇぇぇぇぇえーん……」

「兄さん、よしよし……がんばりましたね」
「こはねちゃんさん、プログラマーさん?みたいにかっこよかったです! よ、よしよし!」

「いや、あれは……あ、私のリスナーさんの何割かはパソコン使えないし、実質的にハッカーみたいな絵面だったわねぇ。よしよし♥」
「本来はクラッキング……ううん、ちょっとPCとネットに詳しい程度の一般人としてはがんばった方。とにかくがんばった。ムィンドウズの理不尽なバグに立ち向かって、ほとんど丸2日……見てたよ。えらいえらい」

「あー、普段は業者さんとかに任せっきりだけど、常にオンラインでアプデ来るタイプのパソコンは怖いのねぇ……まさかの、中身総サルベージからのクリーンインストール……からの、データ復旧作業とか。がんばったわねぇ……よしよし。げろげろはないかしら?」

僕の周りで――みんなが代わる代わるによしよししてくる。

「ぐす……」

……僕はがんばったもん。

【草】
【草】
【急に配信が止まったと思ったら】
【他のことごとくも止まってたな】

【一応はムィッターで  漢字入力すらできなくなって、ひらがなだけなのが逆にぞわっとさせる通知をしていたが】

【20時間近くか……】
【長かったな……】

「まさか、パソコンに特有の現象で丸1日かかるだなんて……」

「今のムィンドウズはなぁ……! ぽんこつなんだよぉ……!」

【草】
【こはねちゃんに言われるレベルのぽんこつっぷりだよな】
【本当にMindows11のH24はなぁ……】
【会社ごと大ダメージ負うレベルの事象も多発してるしなぁ】

【現行のムィンドウズ、その致命的なバグの起きる個体を引き当てちゃって】
【PC本体、アカウント、アプデのタイミングとかランダム要素多過ぎなんだけど!!】

【これまでも何回かクリーンインストールの憂き目に遭って】
【でもこれはもうムィンテルのCPUとムィンドウズのアカウントのガチャだから】

【なんにもない人はなにひとつ苦労もせずに使えるところを】
【唐突に起きるアプデからの強制的な再起動】

【おのれムィンドウズアップデート!】

【その後、突如として繋がらなくなるインターネット】

「……あ゛あぁーん……」

「よしよし……」

「思い出し泣き……かわいい……」
「分かるわー……食べちゃいたい」

【おのれムィーロン!】
【でもこはねちゃんをもっと泣かせろ!】
【草】
【流れ弾で草】

【原因はもちろんムィンドウズのバグ】

【そこから数時間格闘したらしいこはねちゃん】

【お祭り空間なおかげで俺たちは見てたけど】
【そこから泣きじゃくりながら、みんなに支えられてバグとの格闘】

【※みんな泊まりでした】

「こはねちゃんさん、かわいかったです!」
「もうお嫁に行けない……」

「げろげろなら引き取りますよ!」
「こはねさんは妹の私のものです」

【百合百合でしたな……】
【ああ……】

【本編では……あっても、相当先ね……】

【あるといいね】
【なにしろ、もうこはねちゃんの自我がところどころ……】
【おいばかやめろ】
【詠唱は厳にお控えください】


【ヨンダ?】


【違う違う】


【今回も違うよ!? ただの偶然だよ!?】


【草】

【結局、いかなる手段でも「なぜかそれぞれのアカウントで特定に起きる不具合」という名のバグで、こはねちゃんの配信ソフトその他もろもろが無事ネットと繋がらなくなったと発覚】

【デバイス自体はネットに繋がってるのに、いくつかのアプリだけダメとは】
【人によっては0から全部だぞ】
【ひぇぇ】

【こはねちゃん、がぶ飲みからのふて寝】

【かわいそうだね】
【かわいかったね】
【かわいいね】
【かわいいね】
【ぷんすか逆ギレがマジでかわいかったんだ】
【わかる】

【翌朝からとうとうデータのサルベージ】

「がんばった」

「ノートパソコンとキーボード、あといろんな機械とケーブルだらけになったわねぇ。こはねちゃんがすっ転んでてかわいかったわ♥」
「ん……SSDとHDDからのクローンコピー。中身は壊れてなくて良かった」

【ここはスーパーハッカーみなみちゃんの手際が光ったな】

【機材とか家に取りに行ったとか】
【スマホ勢にはさっぱりな専門用語が高速で】
【大丈夫、ほとんどの視聴者が「?」だったから】
【※ほぼ全員です】
【こはねちゃんがまるでちょうちょ……ごめんなさいゆるs】
【草】

【大丈夫、あのへんは熟練のムィンドウズ勢でも無理だったから】
【コマンドプロンプトとか駆使して映画みたいだったな】

【元引きこもりダウナーSEの姫・みなみちゃん直々のデータ救出作業】

【※普通に業者で数万~取られるお仕事です】
【※失敗しても取られます】
【※今回はたまたまデータ自体は紛失しないバグ……でも、パニクって操作すると自爆しがちです】
【それを落ちついて止めてたのはさすがみなみ姫】

【すげぇ】
【まぁ今回のは普通に運が良かったそうだが】
【運が悪かったからこうなったんだがな】
【ま、まあ、結果的に全データは救出されたから……】

【そして今日の夕方】

「ああ……僕の、僕のパソコン……!」

「配信ソフトなども、無事そのままで……そのあとの、アカウントの同期?とかログインの作業で夜まで掛かりましたが……」
「それでもいい……僕の、僕の数年の結晶が戻ってきたんだ……!」

【ぶわっ】
【感動した】
【よかったね】

【※こはねちゃんは過去の配信で「お宝は平均的な男の平均な貯蔵並みには所持している」と明言しています】

【!!!!】
【ガタタッ】
【TSロリっ子のお宝……興味があります】
【ありまぁす!】

「兄さん」

「やだ」

「こはねちゃんさん!」
「嫌です」

「男の子なら恥ずかしがらなくて良いのよ?」
「恥ずかしいからダメです」

「肉体は女の子でも性欲は男として普通にあるのが正常です。ですからどんどん健康的に発散しましょうね」
「そういうのが1番来るんです……」

「……救出データ……私の端末に、1回保存済み……」

「!?」

【!?】
【!?】

【もしかして:みなみちゃん、こはねちゃんの弱味握った】
【ミナミちゃん! 言い値で買うぞ!】
【はよ】
【はよ】
【あくまで、あくまで学術的興味として! 統計データをお願いします】

「……妹として! 妹として、家族として! 兄の女性への趣味――性癖は熟知しておく必要があると思います!」

「はい、お姉――妹様のアカウントへ、後日」
「まって」

「みなみちゃん! 私たち……親友よね!」

「それは、仮にはるながゲットしても『シェア』するってこと……?」

「もちろん!」
「ん、送る」

「まって、おねがい」

「私は主治医として――こはねさんのパートナーさんからの相談に応じる用意があります」
「送ります」

「まって、やめて。僕の恥部をさらけ出さないで。泣きたくなる……泣く」

【草】
【草】

【悲報・こはねちゃん、四面楚歌】

【最初からでは……?】
【そうとも言う】
【女の子に囲まれてるからねぇ……】

【こはねちゃんがロリっ子だろうとTSっ子だろうとトランスジェンダーだろうと、万が一の成人男性であろうと、心が男なら間違いなく蒐集しているし女の子には絶対知られたくない秘密が……ミナミちゃんの手のひらに!】

【ぶわっ】
【かわいそう】

【学校から帰ったら机の上に並べられていた俺のエロ本おろろろろ】

【良い雰囲気になった女の子を部屋に上げたら見つけられた俺のおろろろろ】

【寝てるあいだに彼女の手によって指紋認証を突破されて見事開封された俺のえっちなサイトの履歴おろろろろ】

【なんで女ってのは隙あらば男の秘密を探し出すんだろろろろろろ】

【        】
【        】
【        】
【        】
【        】

【あのね  言っとくね  そういうの……女もね、バレるとつらいの  妹とか家族とか……ほら、なまじ女だかおろろろろ】

【草】
【草】
【阿鼻叫喚再度で草】
【かわいそうに……】
【誰しも抱えている秘密がある……隠してあげようね】
【性癖だけは墓場まで……ね……】

【HDDSSDスマホ書物フィギュアその他すべてを内密で廃棄してやるのが、人としての情けってもんだ……】

【ほんそれ】
【人としての心だよね】

「分かる……分かるよぉ……ふぐぅ……!」

僕は、心の底から同意した。

「大丈夫ですよ。兄さんの大切な秘密は、本編に入ったと同時に無かったことになりますから」
「ですから私たちが見ても良いですよね!」

「このヒロインは、私に似ていますね……妹ものも、それなりに……」
「はわわ……ろ、ロリっ子ヒロイン……無知シチュ……はわーっ……」

「ふふ……大丈夫。ちゃんと、ランク別にしてある……オーソドックスで健全寄りからご披露……」
「……ふーん。この作品の女の子……おっぱいがおっきいのねぇ……」

「吐瀉物性癖は……ない、わよね……。 ……!! 女の子がかわいそうな作品が!! その女の子が吐瀉物を!!」

「あ、それは、間違えて買ったやつだから受け付けないです……」
「………………………………はぁー……」

【草】
【草】
【クソでかため息で草】
【草】
【まぁこはねちゃんはそういう性癖とは無縁よね】

【しかしこはねちゃんが言う通り、現代社会は電子機器とインターネットに支えられているな】

【それも、どちらも非常に不安定で、なにかひとつで破綻しかねないものだな】

【というわけでこはねちゃん】

「う゛ぅ……みんなは、ちゃぁんと定期的に……最低でも週1のバックアップ……今のバージョンは復元とかできないから、絶対にデータを別のとこに保存……あと、各サイトのIDとパスワードは別の機器へ随時メモしておかないと、こういうときに地獄を見るから……えぐっ……ええ゛ぇぇぇーん……」

「よしよし、なんとか合計2日を徒労で済ませられてよかったですね」

「危うく、こはね様の小説の最後までが虚空へちょうちょにいざなわれることになるところだった……」
「それはまずいわね……お話の結末がギャグ空間になってしまうわ……!」

「たまたまお祭り空間だったおかげでなんとかなったけど……みんなは、特に大切なお宝を抱える諸君は――バックアップとログイン情報は、ちゃあんと……ね?」
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