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12章 日常に立ちはだかる敵と味方と
138話 カマキリの雄は弱い
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一緒の浴槽で一糸まとわぬ姿で――ずっと立ちっぱになってるからか、青ざめてわなわなと震えている優花。
おふろに浸かりなよって言っても聞いてないっぽくって……優花、こういうところあるよね。
「そんな……! つまり、意中の男性へわざと胸元を見せたり押しつけたりスカートを短くしたり事故でめくれたりするのは逆効果……!」
「や、それくらいなら大丈夫じゃないかな。でも、それはあくまで相手にある程度の好意があるって状況になってからね」
優花、そんなことしてたの……?
僕、ちょっと幻滅したよ……?
「で、では、間違ってトイレに入ってり入られたり、服を脱いでからおふろへ入ったり入られたりするのは……!」
「それ、よっぽど親しくって相手も自分のこと意識してない限りには『自分を襲ってくる痴女』になっちゃうからね?」
優花、そんなこと……あ、いや、さすがに今のは学校とかじゃできないか。
ならきっと将来的にイケメン高身長高収入な旦那さん候補へ使おうと画策していた手段なんだろう。
そんな優花は、現在絶賛男女の機微――特に男は精神的には本当はもろくって、自分から求めるんじゃない限り基本的には襲われたら縮こまって逃げるものだってのを知り、驚愕している。
まぁ男向け女向けに限らず創作物では基本的に男は隙を見せたら発情して襲いかかってくる狼なんだって、男へも女へも都合良く本能づけられているから勘違いするのはしょうがない。
けども大半の男はね、こっちが――少なくとも異性として認識していない限りには、当ててんのよとかチラ見せならともかくいきなり脱いだり脱がせたりしてこられたら普通に怖いし役に立つものも立たないんだよ?
話だけでは聞いてるけども――男女の生物と性別の構造的に発情しないとそういうことのできない男ってのは……特に初めてのときに役立たずでプライドがめっためたになるっていうし。
気持ちの上では発情していても心が実は怖がってたりすると発情できないとか、意外と神経質なんだってさ。
もっとも、男だって年中女の子を追い求めていて毎晩でもとっかえひっかえしたいタイプも居るし、飢えているのも居るし、婚期を焦っているのも居れば中高生で大絶賛繁殖時期なのも居るって補足事項も伝えてはおかないとね。
特に、優花がこの先に経験する大学生とか1年生をカモにしていろろろろろ――この件については大学が近くなってからにしよう。
ともかくとして、今まで彼氏さんが居なかった――あるいは僕にその気配を見せてこなかった気がする――いや、でも僕みたいな男って種族は女性の浮気とか嘘を、よっぽどじゃない限り感知することもできないとかいうぽんこつ種族みたいだし……つまり優花がすでにとっかえひっかえろろろろろ。
「 」
ちゃぷん。
ふと気がつくとおふろに沈み込み、ぷくぷくと浮かんでいる優花。
「……?」
そういや優花ってば、一見しっかりしているようでかなりのおっちょこちょいさんだったから、僕が本格的にこじらせて引きこもるまでは結構な確率でうっかりミスしてきてたっけ。
良くトイレに入ってこられたり――カギはしてたと思ってたんだけどもしてなかったらしいんだ――したし、逆にドアが半開きで電気も点いてないから入ったら優花が入ってたり――なんでって聞いたら『うっかりです』って言ってたし――してたっけ。
あとあと、一緒におふろ入らなくなってからも「うっかりで」いつものように入ってきちゃってから困った顔をして……結局一緒に入ることになってたし、優花の声で「おふろが空きましたよ」って聞いた気がしたからおふろに入ったら電気もつけない中に優花が浮かんでいたり。
なんでって聞いたらいつも「うっかり」って言ってたし、大きくなって落ち着いてきたからかそういうのは減ってきてるけども、本質的にはうっかりさんなのかもね。
けど、電気もつけない狭い空間で下半身とか全身の防御力もゼロになった状態で入り口をじっと見てる姿は……うん、実は毎回結構怖かったんだよ?
それこそカマキリの雌に捕食されそうな雄、あるいは敵を見つけたレッサーパンダのごとくにさ。
「じゃ、上がろっか」
「はい……」
ぷかぷか浮いていた優花に声をかけ、じゃばっとお湯から出る。
……うん。
社会復帰したら、彼氏さんとか将来の旦那さんについての相談とか積極的に聞いて受けよう。
なんかこのままだと、本格的に男を捕食して歩く痴女どころか魔女にもなりそうだもんね、優花って。
◇
それからしばらく、優花が妙におとなしかった。
あと、今は同性だからってべたべたくっついてくるのも減っていた。
……それがなんだか無性に寂しくって、きっとTSして女の子になった肉体の本能として甘えたくなって、僕の方からくっついて回ることになったのはしょうがないよね。
うん、「あっちの僕」の普段の癖とかが染みついてるもんだから、僕の意思でどうにかできる問題じゃないんだから。
おふろに浸かりなよって言っても聞いてないっぽくって……優花、こういうところあるよね。
「そんな……! つまり、意中の男性へわざと胸元を見せたり押しつけたりスカートを短くしたり事故でめくれたりするのは逆効果……!」
「や、それくらいなら大丈夫じゃないかな。でも、それはあくまで相手にある程度の好意があるって状況になってからね」
優花、そんなことしてたの……?
僕、ちょっと幻滅したよ……?
「で、では、間違ってトイレに入ってり入られたり、服を脱いでからおふろへ入ったり入られたりするのは……!」
「それ、よっぽど親しくって相手も自分のこと意識してない限りには『自分を襲ってくる痴女』になっちゃうからね?」
優花、そんなこと……あ、いや、さすがに今のは学校とかじゃできないか。
ならきっと将来的にイケメン高身長高収入な旦那さん候補へ使おうと画策していた手段なんだろう。
そんな優花は、現在絶賛男女の機微――特に男は精神的には本当はもろくって、自分から求めるんじゃない限り基本的には襲われたら縮こまって逃げるものだってのを知り、驚愕している。
まぁ男向け女向けに限らず創作物では基本的に男は隙を見せたら発情して襲いかかってくる狼なんだって、男へも女へも都合良く本能づけられているから勘違いするのはしょうがない。
けども大半の男はね、こっちが――少なくとも異性として認識していない限りには、当ててんのよとかチラ見せならともかくいきなり脱いだり脱がせたりしてこられたら普通に怖いし役に立つものも立たないんだよ?
話だけでは聞いてるけども――男女の生物と性別の構造的に発情しないとそういうことのできない男ってのは……特に初めてのときに役立たずでプライドがめっためたになるっていうし。
気持ちの上では発情していても心が実は怖がってたりすると発情できないとか、意外と神経質なんだってさ。
もっとも、男だって年中女の子を追い求めていて毎晩でもとっかえひっかえしたいタイプも居るし、飢えているのも居るし、婚期を焦っているのも居れば中高生で大絶賛繁殖時期なのも居るって補足事項も伝えてはおかないとね。
特に、優花がこの先に経験する大学生とか1年生をカモにしていろろろろろ――この件については大学が近くなってからにしよう。
ともかくとして、今まで彼氏さんが居なかった――あるいは僕にその気配を見せてこなかった気がする――いや、でも僕みたいな男って種族は女性の浮気とか嘘を、よっぽどじゃない限り感知することもできないとかいうぽんこつ種族みたいだし……つまり優花がすでにとっかえひっかえろろろろろ。
「 」
ちゃぷん。
ふと気がつくとおふろに沈み込み、ぷくぷくと浮かんでいる優花。
「……?」
そういや優花ってば、一見しっかりしているようでかなりのおっちょこちょいさんだったから、僕が本格的にこじらせて引きこもるまでは結構な確率でうっかりミスしてきてたっけ。
良くトイレに入ってこられたり――カギはしてたと思ってたんだけどもしてなかったらしいんだ――したし、逆にドアが半開きで電気も点いてないから入ったら優花が入ってたり――なんでって聞いたら『うっかりです』って言ってたし――してたっけ。
あとあと、一緒におふろ入らなくなってからも「うっかりで」いつものように入ってきちゃってから困った顔をして……結局一緒に入ることになってたし、優花の声で「おふろが空きましたよ」って聞いた気がしたからおふろに入ったら電気もつけない中に優花が浮かんでいたり。
なんでって聞いたらいつも「うっかり」って言ってたし、大きくなって落ち着いてきたからかそういうのは減ってきてるけども、本質的にはうっかりさんなのかもね。
けど、電気もつけない狭い空間で下半身とか全身の防御力もゼロになった状態で入り口をじっと見てる姿は……うん、実は毎回結構怖かったんだよ?
それこそカマキリの雌に捕食されそうな雄、あるいは敵を見つけたレッサーパンダのごとくにさ。
「じゃ、上がろっか」
「はい……」
ぷかぷか浮いていた優花に声をかけ、じゃばっとお湯から出る。
……うん。
社会復帰したら、彼氏さんとか将来の旦那さんについての相談とか積極的に聞いて受けよう。
なんかこのままだと、本格的に男を捕食して歩く痴女どころか魔女にもなりそうだもんね、優花って。
◇
それからしばらく、優花が妙におとなしかった。
あと、今は同性だからってべたべたくっついてくるのも減っていた。
……それがなんだか無性に寂しくって、きっとTSして女の子になった肉体の本能として甘えたくなって、僕の方からくっついて回ることになったのはしょうがないよね。
うん、「あっちの僕」の普段の癖とかが染みついてるもんだから、僕の意思でどうにかできる問題じゃないんだから。
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