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12章 日常に立ちはだかる敵と味方と
147話 大増殖したコメント欄の人たち
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「ねぇ、ひとつ聞いて良い?」
僕はいぶかりながら尋ねてみた。
【どしたん?】
【話聞こか?】
【あ、ガチなのはお姉ちゃんへどうぞ】
【念のために介護班召集しとくか?】
【お願いします】
【草】
【一瞬でスタンバイしてて草】
【こはねちゃんの配信が始まった時点で即応体制が取れているからね】
【今回もお姉ちゃんは学校……最大30分持たせる必要があるからな】
【要介護区域内で車を出せる介護班、現段階で5人です】
【感動した】
【イイハナシダナー】
「えっと、そういうのじゃなくって……あといちいち優花に連絡するのやめて。僕のことなんだと思ってるの?」
僕は慌てて介護班とかいう――僕が泣き始めたら仕事とか学校とかを放り出して駆けつけてくるのをこの前に目にしちゃった、ちょっとおかしい人たちを止める。
いや、この前はそのおかげで本当に助かったからさ……家に居るときは……ねぇ?
【?】
【???】
【え?】
【よわよわこはねちゃんでしょ?】
【だよなぁ】
【レッサーパンダはまだかな?】
【もうちょっと待て……じきに立ち上がって鳴くからしばし待機だ……】
【草】
【視聴者の意見が一致している】
【コメントできてる時点で介護班ないし準介護班、それともこはねちゃんを守護りたい勢力だからね】
【つまりは保護者なんだ】
【ままぁ……】
【パパも居るぞ!】
【しまった、今日は父母会だったのか】
【早く言ってよぉ……会議中だから出られないじゃん……】
【会議中に配信なんか見てるんじゃねぇ!】
【大丈夫大丈夫 うちの会社全員にこはねちゃん布教してるから】
【なら大丈夫か】
【草】
【コメントが加速しすぎてて読めない】
【最近はその傾向があったけど……】
【こはねちゃんが相談とか言った時点でね……】
「違う違う、いろいろと違うから。えっと、その」
毎日少しずつ――気がつけば、もう毎日配信が日課になっているんだ――だってほら、この前の配信のせいで登録者だけは100万人とかバグりすぎて申し訳ない数字になってるし、介護班の人たちにもお世話になったから毎日少しずつ吐かない程度に新しくコメント欄に迎え入れてるし――人が増えてるせいで、勢いづいたコメント欄は本当に速くなるんだ。
【………………………………】
【………………………………】
【………………………………】
【………………………………】
「……え、なに、この謎の文字列」
慌てていた僕は、コメント欄のほとんどが異様な状態になっているのを発見する。
【あ、話してOK?】
【いやさ、こはねちゃんが最近コメント捌ききれなくて焦ってるの増えたからさ】
【みんなで話し合ったんだよ】
【そうそう】
【困ってたり話したさそうにしてたらお口チャックしようねって】
【介護班・準介護班ならびにメンバー全員、書き込みできる人みんなにね】
【だけど、ほら、やっぱコメントは打ちたいじゃん?】
【その気持ちだけは残るじゃん?】
【だから「………………………………」って、黙ってるけどなんかしゃべってる満足感が出るのを別の配信から流れ着いた保護者が伝授してくれてね】
【ぽちぽち打ってるあいだはしゃべってる気持ちになれるんだ】
【分かる】
【小さい子供相手にはじっと黙ってあげないとだからね】
【ひらひらして舞い上がらないように見ていてあげないとね】
【こはねちゃんは無駄にかしこくて全部のコメント拾おうとしちゃうからね】
【あんのちょうちょとかはコメント一切見ないから……】
【あんの野良猫属性ロリとかサキュバスロリに比べたら常識的過ぎるこはねちゃんだからね】
【おろろろろ】
【ギャン泣きしてるとき以外のこはねちゃんはマジメさんだからなぁ】
【草】
「……良く分からないけど、ありがと……?」
僕の知らないところで僕のリスナーたちのほとんど全員が僕の知らない謎の統一感を獲得している。
まぁいいや、実際、コメントが本当に一瞬で流れちゃうし……や、知ってはいるよ?
配信者として幸運にも人気が出てきたらそのうちどうあがいても物理的にコメントを全部は相手にできなくなるのが普通で、だからそこから一瞬で使いやすいのを読み取る技術が必要になるって。
でも僕はその人たちとは違って、本当は実力なんてないのに――せいぜいがTS幼女……じゃない、少女だ少女……になってのかわいい声くらいしかなくって、トークもアドリブもなにもかも未熟なんだ。
僕の実力的にはせいぜいが……登録者は、多くて数千人。
女の子になってるってのを加味して、それなんだ。
……なまじ炎上系配信者とかに目をつけられて集団凸をされたせいでとんでもない大騒動になって――そこの視聴者たちがなぜか保護欲を片手に乗り換えてきちゃったもんだから、数字だけがバグってるんだ。
………………………………。
こういうことでもみんなのお世話になるのかぁ……もう諦めてはいるけどさぁ……でも、男のプライド的に自力でなんとかしたいけど……ねぇ?
とりあえずは人見知りと低体力状態を脱しないと、お世話要らないって言っても無駄なのは理解してるから……うん。
僕はいぶかりながら尋ねてみた。
【どしたん?】
【話聞こか?】
【あ、ガチなのはお姉ちゃんへどうぞ】
【念のために介護班召集しとくか?】
【お願いします】
【草】
【一瞬でスタンバイしてて草】
【こはねちゃんの配信が始まった時点で即応体制が取れているからね】
【今回もお姉ちゃんは学校……最大30分持たせる必要があるからな】
【要介護区域内で車を出せる介護班、現段階で5人です】
【感動した】
【イイハナシダナー】
「えっと、そういうのじゃなくって……あといちいち優花に連絡するのやめて。僕のことなんだと思ってるの?」
僕は慌てて介護班とかいう――僕が泣き始めたら仕事とか学校とかを放り出して駆けつけてくるのをこの前に目にしちゃった、ちょっとおかしい人たちを止める。
いや、この前はそのおかげで本当に助かったからさ……家に居るときは……ねぇ?
【?】
【???】
【え?】
【よわよわこはねちゃんでしょ?】
【だよなぁ】
【レッサーパンダはまだかな?】
【もうちょっと待て……じきに立ち上がって鳴くからしばし待機だ……】
【草】
【視聴者の意見が一致している】
【コメントできてる時点で介護班ないし準介護班、それともこはねちゃんを守護りたい勢力だからね】
【つまりは保護者なんだ】
【ままぁ……】
【パパも居るぞ!】
【しまった、今日は父母会だったのか】
【早く言ってよぉ……会議中だから出られないじゃん……】
【会議中に配信なんか見てるんじゃねぇ!】
【大丈夫大丈夫 うちの会社全員にこはねちゃん布教してるから】
【なら大丈夫か】
【草】
【コメントが加速しすぎてて読めない】
【最近はその傾向があったけど……】
【こはねちゃんが相談とか言った時点でね……】
「違う違う、いろいろと違うから。えっと、その」
毎日少しずつ――気がつけば、もう毎日配信が日課になっているんだ――だってほら、この前の配信のせいで登録者だけは100万人とかバグりすぎて申し訳ない数字になってるし、介護班の人たちにもお世話になったから毎日少しずつ吐かない程度に新しくコメント欄に迎え入れてるし――人が増えてるせいで、勢いづいたコメント欄は本当に速くなるんだ。
【………………………………】
【………………………………】
【………………………………】
【………………………………】
「……え、なに、この謎の文字列」
慌てていた僕は、コメント欄のほとんどが異様な状態になっているのを発見する。
【あ、話してOK?】
【いやさ、こはねちゃんが最近コメント捌ききれなくて焦ってるの増えたからさ】
【みんなで話し合ったんだよ】
【そうそう】
【困ってたり話したさそうにしてたらお口チャックしようねって】
【介護班・準介護班ならびにメンバー全員、書き込みできる人みんなにね】
【だけど、ほら、やっぱコメントは打ちたいじゃん?】
【その気持ちだけは残るじゃん?】
【だから「………………………………」って、黙ってるけどなんかしゃべってる満足感が出るのを別の配信から流れ着いた保護者が伝授してくれてね】
【ぽちぽち打ってるあいだはしゃべってる気持ちになれるんだ】
【分かる】
【小さい子供相手にはじっと黙ってあげないとだからね】
【ひらひらして舞い上がらないように見ていてあげないとね】
【こはねちゃんは無駄にかしこくて全部のコメント拾おうとしちゃうからね】
【あんのちょうちょとかはコメント一切見ないから……】
【あんの野良猫属性ロリとかサキュバスロリに比べたら常識的過ぎるこはねちゃんだからね】
【おろろろろ】
【ギャン泣きしてるとき以外のこはねちゃんはマジメさんだからなぁ】
【草】
「……良く分からないけど、ありがと……?」
僕の知らないところで僕のリスナーたちのほとんど全員が僕の知らない謎の統一感を獲得している。
まぁいいや、実際、コメントが本当に一瞬で流れちゃうし……や、知ってはいるよ?
配信者として幸運にも人気が出てきたらそのうちどうあがいても物理的にコメントを全部は相手にできなくなるのが普通で、だからそこから一瞬で使いやすいのを読み取る技術が必要になるって。
でも僕はその人たちとは違って、本当は実力なんてないのに――せいぜいがTS幼女……じゃない、少女だ少女……になってのかわいい声くらいしかなくって、トークもアドリブもなにもかも未熟なんだ。
僕の実力的にはせいぜいが……登録者は、多くて数千人。
女の子になってるってのを加味して、それなんだ。
……なまじ炎上系配信者とかに目をつけられて集団凸をされたせいでとんでもない大騒動になって――そこの視聴者たちがなぜか保護欲を片手に乗り換えてきちゃったもんだから、数字だけがバグってるんだ。
………………………………。
こういうことでもみんなのお世話になるのかぁ……もう諦めてはいるけどさぁ……でも、男のプライド的に自力でなんとかしたいけど……ねぇ?
とりあえずは人見知りと低体力状態を脱しないと、お世話要らないって言っても無駄なのは理解してるから……うん。
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