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12章 日常に立ちはだかる敵と味方と
163話 ひより先生とはるなさん
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ひより先生が、今日も勧誘されている。
「ひよりちゃんせんせー、サムネだけでも描いてくださいよー」
「で、でも、登録者100万超えの大手……それも事務所の人ですよね? はるなさん……V業界で知らない人は居ないっていう……わ、私はそんな大それたのはちょっとぉ……」
はるなさん。
社会人のお姉さん(TSする前の僕と同じくらいの歳らしいけど年齢は教えてくれなかった……なんで?)の彼女は、今日もでっかいバイクで家の前まで乗りつけてきて、首から下が全部ぱっつぱつのライダースーツでやってきた。
この人が近づいてくるとバイクの重低音が住宅街に響くから分かりやすいんだ。
そんな彼女は個人的に優花とも仲が良いらしく、気がつけば優花の部屋に彼女の着替えが常備されるようになっていて、彼女のいろいろ大きな体が普段着で解放されていて――優花不在の今、最寄りのひより先生に絡んでいる。
僕?
さっき絡まれたよ?
「それ言ったらこはねちゃんだって100万超えよ? 登録者」
「それはそうですけど……でも、個人と企業は違うっていうか」
「ほらほらー、マネージャーちゃんからOK出た金額がこれよー? だーいじょうぶ、うちのリスナーにはこはねちゃん布教してるし、先生の味がいいんだって浸透してるからぁ」
「いち、じゅう、ひゃく……じゅ、じゅう……!」
「ねー、背景にこだわりないんなら別の人に頼むから、私の立ち絵姿で、いつもこはねちゃんを描いてるみたいに描いてくれるだけで良いからぁーねぇねぇー」
「う……うみゅう……」
先生が鳴いている。
それはとても喜ばしいことだ。
それにしても高身長――優花よりも背が高くて締まるところの締まっている彼女は、まさにミンスタとかできらきら輝いてる社会人女子そのもの。
いつもうちに置いているらしいジーンズのズボンにニットの服と、バイクに乗ってるとき同様に体を締めつけてボディラインを強調するタイプの服装がお気に入りらしい。
……まぁぴっちぴちの服でバイクに乗って平気なんだ、きっと持つものを持っている女性としての誇りとかそういうのがあるんだろう。
彼女の配信を見てみたりしたけど、結構飛び交ってるセクハラコメントとかにも笑って対応してるし。
自信も経験も豊富な女性って感じだね。
彼氏とかは――絶対、少なくとも過去には居ただろう見た目とコミュニケーション能力と魅力だけど、アイドルさんをやっている以上は口が裂けても「居なかった」ってこと以外にはできないんだろうけども。
優花もはるなさんに手ほどきしてもらって、まともな彼氏さんや旦那さん候補をぜひ見つけてもらいたいところ。
今度頼んでみよう……代償はどうせまた新しい服の試着だろうけども、優花のためならそれくらいはね。
対するひより先生は……うん……いつもの……うん……小学生女子みたいな服だ。
いや、先生にはとてもよく似合ってるよ?
似合ってるけども……うん、それで高校生は無理なんじゃないかな……。
聞けば中学に入ってから背が伸びていないらしく、だから小学校のときの服も着られるし、なんなら同級生のお古とか買ったけど袖通す前に着られなくなったのとかをもらってたとか。
んで普段は学校で女子たちにかわいがられ、帰ってからはおえかきや少女漫画と……そりゃあ着る服も、そのセンスも身長と同じ状態になるよね。
僕?
僕はほら、優花に服を用意されてるから……視聴者からの貢ぎ物もといプレゼントの服とかも、女子のファッションを熟知してる介護班って人たちが揃えてるから、そういうのにまったくうとい僕からですらおしゃれだと感じる服装だし。
まぁ鏡の前で見せられたら、どう見ても着せ替え人形にされてる女の子だけども。
ちなみに今日はふりふりのスカートだ。
……たまには男らしく、だるだるな格好がしたい。
「じゅうまんえーん。あ、足りなかったら言ってね? だけどほれほれー、2枚描けば、前言ってた結構良い液タブ買えるのよーん? こはねちゃんのイラスト、もっと豪華にできるのよー?」
「う゛っ……で、でもぉ……」
長身ゆえに座高も高く、会社勤めだというのにかなり長いポニーテールを振り回すはるなさんに捕食されかかっているひより先生が、その豊満な胸元に半分埋もれながら泣きそうな顔で僕を見てくる。
「うぅー……こはねちゃんさん……」
「僕としては賛成したいところですね」
「裏切られたぁ!?」
もちろん僕は先生が推しだから受けてもらいたいところだけどね。
ほら、先生の才能を僕1人に費やすのはもったいないし……最近は何日かかけたイラストとか、ぱっと見れば本職のそれとそう変わらないできばえになってるわけだし、ステップアップとしてはすごく良い案件だと思うんだし。
こんな、女の子としても人間としても中途半端な僕なんかよりも、本物の女の子――しかもひより先生も尊敬してる「オトナな女性」のはるなさんに着いてったほうが良いと思うし。
「ひよりちゃんせんせー、サムネだけでも描いてくださいよー」
「で、でも、登録者100万超えの大手……それも事務所の人ですよね? はるなさん……V業界で知らない人は居ないっていう……わ、私はそんな大それたのはちょっとぉ……」
はるなさん。
社会人のお姉さん(TSする前の僕と同じくらいの歳らしいけど年齢は教えてくれなかった……なんで?)の彼女は、今日もでっかいバイクで家の前まで乗りつけてきて、首から下が全部ぱっつぱつのライダースーツでやってきた。
この人が近づいてくるとバイクの重低音が住宅街に響くから分かりやすいんだ。
そんな彼女は個人的に優花とも仲が良いらしく、気がつけば優花の部屋に彼女の着替えが常備されるようになっていて、彼女のいろいろ大きな体が普段着で解放されていて――優花不在の今、最寄りのひより先生に絡んでいる。
僕?
さっき絡まれたよ?
「それ言ったらこはねちゃんだって100万超えよ? 登録者」
「それはそうですけど……でも、個人と企業は違うっていうか」
「ほらほらー、マネージャーちゃんからOK出た金額がこれよー? だーいじょうぶ、うちのリスナーにはこはねちゃん布教してるし、先生の味がいいんだって浸透してるからぁ」
「いち、じゅう、ひゃく……じゅ、じゅう……!」
「ねー、背景にこだわりないんなら別の人に頼むから、私の立ち絵姿で、いつもこはねちゃんを描いてるみたいに描いてくれるだけで良いからぁーねぇねぇー」
「う……うみゅう……」
先生が鳴いている。
それはとても喜ばしいことだ。
それにしても高身長――優花よりも背が高くて締まるところの締まっている彼女は、まさにミンスタとかできらきら輝いてる社会人女子そのもの。
いつもうちに置いているらしいジーンズのズボンにニットの服と、バイクに乗ってるとき同様に体を締めつけてボディラインを強調するタイプの服装がお気に入りらしい。
……まぁぴっちぴちの服でバイクに乗って平気なんだ、きっと持つものを持っている女性としての誇りとかそういうのがあるんだろう。
彼女の配信を見てみたりしたけど、結構飛び交ってるセクハラコメントとかにも笑って対応してるし。
自信も経験も豊富な女性って感じだね。
彼氏とかは――絶対、少なくとも過去には居ただろう見た目とコミュニケーション能力と魅力だけど、アイドルさんをやっている以上は口が裂けても「居なかった」ってこと以外にはできないんだろうけども。
優花もはるなさんに手ほどきしてもらって、まともな彼氏さんや旦那さん候補をぜひ見つけてもらいたいところ。
今度頼んでみよう……代償はどうせまた新しい服の試着だろうけども、優花のためならそれくらいはね。
対するひより先生は……うん……いつもの……うん……小学生女子みたいな服だ。
いや、先生にはとてもよく似合ってるよ?
似合ってるけども……うん、それで高校生は無理なんじゃないかな……。
聞けば中学に入ってから背が伸びていないらしく、だから小学校のときの服も着られるし、なんなら同級生のお古とか買ったけど袖通す前に着られなくなったのとかをもらってたとか。
んで普段は学校で女子たちにかわいがられ、帰ってからはおえかきや少女漫画と……そりゃあ着る服も、そのセンスも身長と同じ状態になるよね。
僕?
僕はほら、優花に服を用意されてるから……視聴者からの貢ぎ物もといプレゼントの服とかも、女子のファッションを熟知してる介護班って人たちが揃えてるから、そういうのにまったくうとい僕からですらおしゃれだと感じる服装だし。
まぁ鏡の前で見せられたら、どう見ても着せ替え人形にされてる女の子だけども。
ちなみに今日はふりふりのスカートだ。
……たまには男らしく、だるだるな格好がしたい。
「じゅうまんえーん。あ、足りなかったら言ってね? だけどほれほれー、2枚描けば、前言ってた結構良い液タブ買えるのよーん? こはねちゃんのイラスト、もっと豪華にできるのよー?」
「う゛っ……で、でもぉ……」
長身ゆえに座高も高く、会社勤めだというのにかなり長いポニーテールを振り回すはるなさんに捕食されかかっているひより先生が、その豊満な胸元に半分埋もれながら泣きそうな顔で僕を見てくる。
「うぅー……こはねちゃんさん……」
「僕としては賛成したいところですね」
「裏切られたぁ!?」
もちろん僕は先生が推しだから受けてもらいたいところだけどね。
ほら、先生の才能を僕1人に費やすのはもったいないし……最近は何日かかけたイラストとか、ぱっと見れば本職のそれとそう変わらないできばえになってるわけだし、ステップアップとしてはすごく良い案件だと思うんだし。
こんな、女の子としても人間としても中途半端な僕なんかよりも、本物の女の子――しかもひより先生も尊敬してる「オトナな女性」のはるなさんに着いてったほうが良いと思うし。
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