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16章 「聖女」を巡る、人類と魔王の共闘
520話 大人びたひなたちゃん
「「「GAAAA――――!!」」」
「「「――わおにゃこけぐぎゃこんこけこっこー!!」」」
それは、混沌だった。
乱戦――光の渦から飛び出てきた柚希の「魔王軍/勇者軍/聖女軍ほかいろいろ」は、柚希のテイマーとしての能力で彼の思うままに横並びの前線を作り出して突撃していく。
大きい個体から小さい個体、さまざまな種類のモンスターたちが目に見えない統率で一直線に。
ダンジョンでは起こり得ないその現象を配信を通じた地球人類が目にしていないのは、きっと幸福なのだろう。
――最もその人類たちは、エリーに続きひなたまで消失した大事件へ恐れおののいていたが、当のひなたも目の前の光景で忘れているから諦めるしかなかった。
「やっぱりあれ、百鬼夜行だよ。ゆずきちゃん、全国各地のダンジョンから根こそぎモンスターをテイムして連れてきちゃったんだね」
「最初に集めたのは謎のダンジョンで、ほんの100匹程度だったんだけどなぁ……」
「あの子たち、ダンジョンに潜ってた人たちを怖がらせちゃったり、途中で反撃してこないって気づくまでに軍の人たちとかに怖がられて攻撃されちゃったりしてたんだよ」
「それは申し訳なかったなぁ」
「んでえんえんと……確か桜島から海底トンネルとかを堂々と使ったり、饂飩県から橋で渡ってきたりして、国道っていう国道をのしのし歩いてみんな動けなくなってたんだよ」
「帰ったら謝らないとなぁ」
僕はおまんじゅうのツノを撫でながらつぶやく。
全然知らなかったけど、そんなことになってただなんて……どのくらい怒られるんだろうね。
でもできることなら1時間くらいのお説教で許してくれないかな?
ほら、僕、ふらふらしてたときに見ちゃった、すっごいドラゴンの大群――魔王軍の侵攻を抑えるために仲間を集めたわけだし……結果的にはね。
けども、おまんじゅう以外のユニコーンさんたちは好きな種族のメスたちとのお見合いのセッティングをしただけでテイムしたわけでもないし……うーん。
そう思うと僕がしたこと自体はたいしたことじゃないんだよね。
そのあとのみんなが好き勝手に動いちゃってるからおおごとになってるだけで。
「……ゆずきちゃん」
「?」
ふと目線を合わせてみたひなたちゃんは……なんかこう、とっても残念そうなものを見ているおめめをしていた。
「?」
僕は、もしかしたら僕じゃなくって他のなにかかなって振り返って、でも後ろには後方待機中の仲間しかないもんだから、もういちど顔を戻してみる。
「……リリスモードは?」
「あれ、疲れるからお休み中」
「かしこいと疲れるの?」
「うん、疲れちゃうんだ」
特に人相手だと、察しなくて良いことまで理解できちゃうからね。
たとえば理央ちゃんのいつもの匂いとか、本当は僕相手に発情して捕食しようとしてたって事実とかさ。
「そうなんだ」
「そうなの」
「じゃあ、ゆずきちゃん」
ひなたちゃんが――ちょっと見ないあいだに、なんだか目元とか口の端っこが疲労をにじませている気がしなくもない、ちょっとだけ大人びた気のする幼い顔を寄せてくる。
「最近なんだかもうとんでもないくらいにちょうちょしてるから忘れてると思うけどね? ……普通のテイマーさんは100匹どころか10匹もテイムできないの。確か、モンスターたちに分ける魔力の限界とかいろいろあって。ゆずきちゃんだって途中まではおまんじゅうちゃんだけで、そのあとにチョコちゃんだけだったでしょ?」
あれ、そうだっけ……あ、そうだった。
確か小学校とかで習ったやつだ。
けども、
「? え、でも、エリーさんとかおやびんさん、その仲間たちが居るよ?」
ほら。
僕がおもむろに指差した先では――
「ふぅーっ♥ あなたのツノ、こーんなに脈打ってる……♥」
「あっつーい♥」
「まったく君は、雄同士だと気圧入れないと繁殖できないというのに……さぁ、見せてごらん?」
「え? インキュバスが雌の格好しているのがたまらない? 我らが主で性癖を破壊されたから? ……なら、こんなのはどうだい? ひーらひら♥」
「「「きゅ……キュヒヒヒ――――!!!」」」
びーっ。
ちょうど僕が見た瞬間に数十のユニコーンさんたちがいっせいにビームを発射。
まばゆい光線が次々と上空を飛んできていたミサイルに直撃――爆発四散していく。
「おらおらぁ! 空は俺様たちワイバーンのものだぁ!」
「「ウォォォォー!!」」
爆発が収まった空を、おやびんさんたちワイバーン部隊――ユニコーンさんたちの応援に何割か取られちゃってるけども、おなじく空を得意とするサキュバスインキュバスさんたちが背中に乗った有翼種たちが広い空間を編隊を組みながら飛行していくついでで、地面に向けてブレスを一方的に浴びせたりしている。
魔力が異常に濃い「ダンジョン」の中だからこそできる、魔力の消耗をほとんど無視した総攻撃。
――そうだ、大部屋になった以上、敵は上からもたくさん来るんだ。
地上は巨人さんたちに、出てきたばっかのみんな――「百鬼夜行」ってなんだろ――が、土煙を上げながら突撃していき、先頭の方では交戦状態になっている。
高高度――ダンジョンの天井付近を飛んでくるミサイルVSユニコーンさんたち、上空を飛んで……あ、上もバットとかビーとかいろんな大軍VSワイバーンさんたちのブレスがごぉぉぉって花火を上げてる――そして地上の、僕たちを取り囲みつつある数「千」匹のモンスターたちVS出てきてくれた子たち。
「ね?」
ワイバーンさんたちもサキュバスインキュバスさんたちもお母さんのペットもといテイムモンスターたちも、こっちに来る前に仲間にしてるからおかしくないよね?
「なにが『ね?』なのかわかんないけど、そこからして普通じゃないの。……ゆずきちゃんは特別だからしょうがないんだけどね、こういうの、せめて認識だけはちゃんとしとかないとみんなが疲れ切っちゃうから」
「そうなんだぁ」
「そうなの」
――ふわり。
僕の返答が何か気に入らなかったらしい年下の女の子が、目を下に落としながらため息とともにかき上げた耳元から香ってきた汗の匂いに、僕はどきっとした。
◆◆◆
今年も柚希くんをよろしくお願いします。
「「「――わおにゃこけぐぎゃこんこけこっこー!!」」」
それは、混沌だった。
乱戦――光の渦から飛び出てきた柚希の「魔王軍/勇者軍/聖女軍ほかいろいろ」は、柚希のテイマーとしての能力で彼の思うままに横並びの前線を作り出して突撃していく。
大きい個体から小さい個体、さまざまな種類のモンスターたちが目に見えない統率で一直線に。
ダンジョンでは起こり得ないその現象を配信を通じた地球人類が目にしていないのは、きっと幸福なのだろう。
――最もその人類たちは、エリーに続きひなたまで消失した大事件へ恐れおののいていたが、当のひなたも目の前の光景で忘れているから諦めるしかなかった。
「やっぱりあれ、百鬼夜行だよ。ゆずきちゃん、全国各地のダンジョンから根こそぎモンスターをテイムして連れてきちゃったんだね」
「最初に集めたのは謎のダンジョンで、ほんの100匹程度だったんだけどなぁ……」
「あの子たち、ダンジョンに潜ってた人たちを怖がらせちゃったり、途中で反撃してこないって気づくまでに軍の人たちとかに怖がられて攻撃されちゃったりしてたんだよ」
「それは申し訳なかったなぁ」
「んでえんえんと……確か桜島から海底トンネルとかを堂々と使ったり、饂飩県から橋で渡ってきたりして、国道っていう国道をのしのし歩いてみんな動けなくなってたんだよ」
「帰ったら謝らないとなぁ」
僕はおまんじゅうのツノを撫でながらつぶやく。
全然知らなかったけど、そんなことになってただなんて……どのくらい怒られるんだろうね。
でもできることなら1時間くらいのお説教で許してくれないかな?
ほら、僕、ふらふらしてたときに見ちゃった、すっごいドラゴンの大群――魔王軍の侵攻を抑えるために仲間を集めたわけだし……結果的にはね。
けども、おまんじゅう以外のユニコーンさんたちは好きな種族のメスたちとのお見合いのセッティングをしただけでテイムしたわけでもないし……うーん。
そう思うと僕がしたこと自体はたいしたことじゃないんだよね。
そのあとのみんなが好き勝手に動いちゃってるからおおごとになってるだけで。
「……ゆずきちゃん」
「?」
ふと目線を合わせてみたひなたちゃんは……なんかこう、とっても残念そうなものを見ているおめめをしていた。
「?」
僕は、もしかしたら僕じゃなくって他のなにかかなって振り返って、でも後ろには後方待機中の仲間しかないもんだから、もういちど顔を戻してみる。
「……リリスモードは?」
「あれ、疲れるからお休み中」
「かしこいと疲れるの?」
「うん、疲れちゃうんだ」
特に人相手だと、察しなくて良いことまで理解できちゃうからね。
たとえば理央ちゃんのいつもの匂いとか、本当は僕相手に発情して捕食しようとしてたって事実とかさ。
「そうなんだ」
「そうなの」
「じゃあ、ゆずきちゃん」
ひなたちゃんが――ちょっと見ないあいだに、なんだか目元とか口の端っこが疲労をにじませている気がしなくもない、ちょっとだけ大人びた気のする幼い顔を寄せてくる。
「最近なんだかもうとんでもないくらいにちょうちょしてるから忘れてると思うけどね? ……普通のテイマーさんは100匹どころか10匹もテイムできないの。確か、モンスターたちに分ける魔力の限界とかいろいろあって。ゆずきちゃんだって途中まではおまんじゅうちゃんだけで、そのあとにチョコちゃんだけだったでしょ?」
あれ、そうだっけ……あ、そうだった。
確か小学校とかで習ったやつだ。
けども、
「? え、でも、エリーさんとかおやびんさん、その仲間たちが居るよ?」
ほら。
僕がおもむろに指差した先では――
「ふぅーっ♥ あなたのツノ、こーんなに脈打ってる……♥」
「あっつーい♥」
「まったく君は、雄同士だと気圧入れないと繁殖できないというのに……さぁ、見せてごらん?」
「え? インキュバスが雌の格好しているのがたまらない? 我らが主で性癖を破壊されたから? ……なら、こんなのはどうだい? ひーらひら♥」
「「「きゅ……キュヒヒヒ――――!!!」」」
びーっ。
ちょうど僕が見た瞬間に数十のユニコーンさんたちがいっせいにビームを発射。
まばゆい光線が次々と上空を飛んできていたミサイルに直撃――爆発四散していく。
「おらおらぁ! 空は俺様たちワイバーンのものだぁ!」
「「ウォォォォー!!」」
爆発が収まった空を、おやびんさんたちワイバーン部隊――ユニコーンさんたちの応援に何割か取られちゃってるけども、おなじく空を得意とするサキュバスインキュバスさんたちが背中に乗った有翼種たちが広い空間を編隊を組みながら飛行していくついでで、地面に向けてブレスを一方的に浴びせたりしている。
魔力が異常に濃い「ダンジョン」の中だからこそできる、魔力の消耗をほとんど無視した総攻撃。
――そうだ、大部屋になった以上、敵は上からもたくさん来るんだ。
地上は巨人さんたちに、出てきたばっかのみんな――「百鬼夜行」ってなんだろ――が、土煙を上げながら突撃していき、先頭の方では交戦状態になっている。
高高度――ダンジョンの天井付近を飛んでくるミサイルVSユニコーンさんたち、上空を飛んで……あ、上もバットとかビーとかいろんな大軍VSワイバーンさんたちのブレスがごぉぉぉって花火を上げてる――そして地上の、僕たちを取り囲みつつある数「千」匹のモンスターたちVS出てきてくれた子たち。
「ね?」
ワイバーンさんたちもサキュバスインキュバスさんたちもお母さんのペットもといテイムモンスターたちも、こっちに来る前に仲間にしてるからおかしくないよね?
「なにが『ね?』なのかわかんないけど、そこからして普通じゃないの。……ゆずきちゃんは特別だからしょうがないんだけどね、こういうの、せめて認識だけはちゃんとしとかないとみんなが疲れ切っちゃうから」
「そうなんだぁ」
「そうなの」
――ふわり。
僕の返答が何か気に入らなかったらしい年下の女の子が、目を下に落としながらため息とともにかき上げた耳元から香ってきた汗の匂いに、僕はどきっとした。
◆◆◆
今年も柚希くんをよろしくお願いします。
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