悪役貴族転生【女装】悪役令嬢ルート~99通りで断罪される悪役に転生して女装したら死亡フラグが無くなる代わりに周囲の目が怖くなってくんだけど?

あずももも

文字の大きさ
33 / 147
2章 女装してギルドを堕とした

17話 世を忍ぶ仮の姿(本体)ユリア爆誕

しおりを挟む
「……以上がギルドへの登録でお伝えする事項です。同意していただけるならこちらへ署名をお願いしますね? ……ええ、偽名でも結構ですが、お忘れにならないよう。たとえ上級になられていても、プレートの紛失の際に身元確認ができなければ最初のランクから再スタートですので」

ギルドのシステム的なのとかランクとか報酬とか罰則とかその他もろもろを、簡易的ではあってもご丁寧にも紙に書いてあるのを見せられつつ教えられた僕。

このジュリオン様ブレインは高スペックらしく、一度でも見聞きしたことは基本忘れないっぽい。

「この才能をぜひ前世で欲しかった」と僕の魂が嘆いているほどに前世の僕のブレインは並だったもんだから、こういう長い説明だとエミリーちゃんみたいにぽけーっと聞き流しちゃってたらしい。

ありがたみがすさまじいね。

んで、さりげなく活版印刷の普及してるらしい中世――というより、それを過ぎてルネサンス入ってない?――な片鱗を驚愕とともに眺めつつ、サインをしようとして危うく手を止める。

「………………………………」

受付嬢さんには気づかれてないっぽいけど……あっぶな!?

ついついで、この身体に慣れた「ジュリオン・デュクロワ」のサイン書きそうになったわ!?

……そっかぁ、ジュリオン様、魔法とか実践系はガン無視でもお勉強とか政治のためのあれこれはそれなりにやってたから、サインとかも手慣れてたっぽいね……。

そうだよねぇ、君、成績でもマウント取るため、ほとんどのルートで成績がトップだったもんねぇ……意外なところでのジュリオン様の努力が光る。

まぁお勉強もお貴族様としての礼儀もなってない悪役令息とか、ちょっとダサいし……。

や、それとも単純に素の頭のスペックかな。

けども、あー、なるほどなぁ……こういうとこでボロ出るんだねぇ……良かった、今ここで分かって。

というわけで……んー。

さらさらさら 。

「……はい、ありがとうございます。『ユリア』様、ですね」

ジュリオン→ジュリア(女性っぽく)→ユリア(発音変化)。

地球の方の欧州の知識だけど、同じ世界観だし不思議じゃない程度の変化。

地名とかデュクロワ家関係もそうだけど、基本的に命名法則は美食の国の言語に近いものだから違和感はないはず。

これならジュリオン様としての反射が染みついてる僕でもなんとか反応できる範囲だし、「ユリア」から「ジュリオン」なんて、そうそう想像できないから大丈夫。

大丈夫だよね?

「……様付けは不要です。私はあくまで個人としてきていますので」

「承知――こほん、分かりました。でしたらそのように」

うーん、やっぱ貴族オーラ出てるのかなぁ……や、さすがに受付嬢さんに顔は見せなきゃだから、入り口の門番さんたちと同じく、軽くフード取って髪の色と目の色は知られちゃってるんだけどさ。

一応同じ言語は使ってるみたいだけど……うーん、ゲームをそのままリアルにした世界観+ジュリオン様はお屋敷に引きこもりでお貴族さまとしての教育と世界しか知らないからなぁ。

単純に貴族階級と平民階級が人種――じゃないな、魔力っていう要素での見た目、カラーリングの変化か――があるのってこういうときに不便だな。

いやまぁ平民からするとお貴族様に知らないでおいたせずに済むメリットの方が大きいんだろうけども。

そのへんもこの町を拠点に動くことで一般的な価値観も知っていけたらいいね。
ほら、生存ルートの果てで追放とかされても1人で生きていけるようにね?

今どきは悪役貴族といったら断罪、断罪といったら追放だからね。
生きるためなら別の国の言語だって蛮族の言語だってがんばるさ。

最悪は――魔物が跋扈する魔界で自給自足だな。
そのためにもレベリングをがんばりたいところ。

「こちらが町への許可証にもなります、現在は最初のランク――Gランクのプレートです。基本的に冒険者として活動する際には外套の外、首からさげて一目で分かるようにお願いします。なお、特殊な魔法にて偽造も譲渡も不可能となっており――」

すらすらと――僕の顔をガン見しながら10分を超える説明を語る美人受付嬢さん。

うん……そういうお仕事だと同じ説明を何十何百と繰り返すんだろうから大変そうですね……でもなんで僕の顔そこまで見るんですか?

正直美人さんの近距離でのガン付けって怖いんですけど?

……ああいや、これ、女装してるジュリオン様フェイスの僕も同じなのか……うん、前世のスキルを発動して適度に視線とか逸らすようにしよ……。

とりあえず時間的に急ぎたいので、掲示板見てきても良いですか?

「本日から活動を? パーティーは……分かりました。はい? 掲示板から……? あ、いえ、失礼しました……では、そちらの掲示板から……」

まだ続きそうな会話を強引に打ち切ったからか、変な顔をされるけども……僕は知っている、女の人の会話は長いって。

いや情報得るにはぜひともだし美人さんのお相手もまたぜひともだけども、しばらくは行動優先にしたいし。

なにより説明はひととおり終わったっぽいからね。

それで……お、手書きの文字が書き込んであるたくさんの紙がコルクボードにピンで留められている依頼掲示板!

これこれ、こういうアナログな「ザ・ギルド」が見たかったんだよー。

……けど、みんな手描きだし、ミミズみたいな字とか明らかに外国語とかあるし、内容不明なのが何割かあるんですけど?

……あれ?

しかもこれ……身長が低いジュニアジュリオン様ボディ的に、良くて下半分の依頼書しかもぎ取れないのでは?

うーん、しょっぱなから厳しいぞ、これは……。

「……ねぇねぇ、今の子、やっぱり……?」

「ええ。……ふぅ……擦れていない年頃の貴族のお嬢様からしか得られない貴重な栄養素を堪能できたわ……これであと1年は戦えるわね。なんだか少し違和感はあるけど、それがまた良いというか……いえ、栄養素のことよ。あ、この子、ユリア様――ちゃんは、正体隠したい系お忍びみたいだから……」
しおりを挟む
感想 16

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

転生?したら男女逆転世界

美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。 ※カクヨム様にも掲載しております

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

処理中です...