僕がVRの姫プと女装にのめり込んでリアルでメス堕ちして男装女子に喰われるまで。~男がことごとく女の子になるVRなチャットという魔境~

あずももも

文字の大きさ
7 / 82
1章 僕がVRChatでメス堕ちするまで

7話 VR沼へ爆走中

しおりを挟む
「起立、礼。……さようなら」

普段通りの授業が終わる。

「佐々木ー、帰りどっか寄る?」
「ごめん、今日は帰るわー」

中村が他のクラスの誰かと話しに行ったスキに、僕は教室を出る。

「佐々木、どうだって?」

「帰るって」
「そうか……」

もしかしたら帰りにどっか誘われてたのかもしれないけど、今の僕はそれに興味がない。

――だって、あんなに楽しいんだから。

「中村に捕まってるわけじゃないのになぁ……」
「最近の佐々木、なんだか雰囲気が……」
「やっぱり? なんかそうだよね……?」





「ただいまーっと」

がちゃん。

ぱたぱた。

僕は帰宅部として実に優等生らしく、HRから1時間未満で自室に戻ってきた。

最近は帰りの電車も、乗り換えに便利な車両の把握も完璧になってきている。
こういうのって、1週間くらい続けるとだいぶ馴染むんだな。

「……さて」

スマホを充電コードに差し、ワイヤレスのイヤホンとマイクを取り出す。

――家に親がいないのはいつものこと。
今日も平日だ、夕飯までは帰ってこない。

ぴこん。

アプリが、立ち上がる。

「……あー、んんっ」

最近動画で見ている、声を高くする発声法。

いわゆる女声ってやつ――まぁ全然できてないけど。
それでも、たったの数回で数年前までの、声変わり前の感じはつかめている。

まぁもともと声は高めだったしな……それがコンプレックスだったんだけど、事情が変わればそれは特技に変わるんだ。

まぁとりあえずで何歳か若返った感じかな?

「えーっと……まだ夕方にもなってないし、フレンドさんたちもほとんどいない……」

アプリを立ち上げた僕は、すっかりVRなチャットに溶け込んでいる。

画質は粗くても、かくかくしてても、そこは僕の第二の現実。

「………………………………」

――そこのホーム画面に映る僕は、銀髪でケモミミ尻尾があって、肩を出した服装をしているかわいい美少女。

「……ふふ、ふふふ……」

――じゃあ。

今日も適当なパブリックで、楽しんじゃおっか。





「うーん」

そんなある日。

僕は悩みを抱えていた。

「やっぱ、このアバター……有料版ほしいなぁ。だって、無料版だとそもそも改変とかできないし、サンプルって出るのはなぁ……けど、うわ。5000円超えるのか……」

――アバターは、高い。

いや、このレベルの3Dモデルをサービス終了――いつかは不明――まで自由に使える権利としては破格なんだろうけども、いかんせん高校生にとってはなかなかに厳しい。

「いや、まぁ……貯金と小遣いで余裕ではあるんだけど……」

ここへ来て、普段は質素倹約を心がけているのが役に立つ。

お金は、一応は、ある。

ただ――マンガで言えば数冊分、ガチャで目当てのキャラが出るのが期待でき始める程度、サブスクで3ヶ月くらいの金額と言えば、さすがに躊躇はする。

――けど。

「………………………………」

SNSでは――このアバターを、さらにかわいく改変している画像が流れてくる。

色を変え、服を買え、ギミックを付け足して、自由に動いているその姿が。
それってつまり――「この子になった僕」を、これ以上なく実感できるだろう姿ということ。

「………………………………」

……あ。

「クレカじゃなくて、コンビニでも買えるんだ……そうだよな、未成年だって」

つまり、行って帰って来るだけで10分で、その後購入画面から――。

「……そうだ。累計でもう10時間は超えてるんだ……」

――その時間使わせてもらった使用料としては、安いはず。

そう、1時間換算で500円程度。

なんだ、安いじゃないか。

それにきっと、最低でもこの倍はプレイするんだ。
つまりは1時間当たり250円。

……コンテンツへの対価は払わないといけないよね。

大丈夫、ガチャよりはよっぽど健全な対価だ。

「うん、そうだ。プリントのコピーとかもあるし……勉強のついでだし……」

僕は、お財布の中の5000円札を確かめつつ、部屋を後にした。





「重っも……やっぱまともなパソコンじゃないと厳しいな……」

――魔法のカード(コンビニ産)を買ってきてしまった僕は、家族のおさがりのパソコンを起動してしばらく操作していた。

どう見ても古いし、スペックを検索すると10年前のとかだしで、どうにか動く程度のもの。

学校のレポート作成とかでしか起動すらしないレベルで操作はおぼつかないけども、僕のモチベーションは高い。

ひとつひとつ丁寧に操作してアプリをインストールして――アバターを買って、ダウンロードして。

それを四苦八苦して改変するアプリに入れ、とりあえずで色だけ変えてみて。

そうして――外がすっかり暗くなったころ。

「……うっわ」

そこには――僕の理想の美少女が居た。





「お、レイさんPC版ですか」
「はい! 家族のおさがりのをもらったので!」

――PCの画面で見るVRなチャットは天国だった。

今までは見えていなかったアバターたちが全部見えて、みんながかわいくて。

「やっぱスマホ版は大変だったので」

「ですよねー」
「分かるー」
「レイさん、しょっちゅうフリーズしてましたもんねぇ」

夕方。

入った僕を迎えてくれたのは、最近に知り合ったフレンドさんたち。

「おー、確かに声も聞き取りやすくなってる」
「かわいい」
「うんうん、かわいいかわいい」

「声もやっぱちゃんとしたのだと良いよね」
「レイさんかわいい!」

「……あ、ありがとうございます……」

ファンがうるさく回っているノートPCの前で――僕は、どきどきしていた。





「ノートパソコン? この前にあげたのじゃダメなのか?」
「うん。プログラミングの授業もあるし」

「……まぁ、今、ミドルクラスの買えば、大学でも使えるか……情報の授業も楽になるだろうしな……」

「! ありがとう、父さん」

「いいさ。思えば玲からねだられるのだなんて、小学生以来だからな。よし、ついでで周辺機器も買ってやろう」

やはり普段から良い子にしていれば、親はちょろいもの。

成績が振るわなくとも真面目で従順をアピールしていれば、親は甘くなるもの。

そうして僕の元へ――ちゃんと動くパソコンが届いた。





「……玲? 最近夜遅くまで、何してるの……?」

「あー、うん! 友達と! 友達と会話アプリで情報交換しながら勉強! 勉強してる!」

勉強(プログラミング)としての嘘は、ついてはいない。

だから母親の目も誤魔化せる……はず。

「………………………………」
「………………………………」

「……そう。玲なら変なことには使わないだろうからいいんだけど……」

――なるほど、実家住みだとこうなるのか。

確かに、盛り上がってる最中に母親に突撃されることほど、男子として困ることはない。

今までは見逃されてただけだろう。

……僕は、もっと小さい声でも聞き取ってくれるマイクを探すことにした。





「………………………………」

帰ってパソコンを付けて、VRなチャットを起動して、ホーム画面でミラーをオンにして、「僕自身」を見る。

「……かわいい……」

そこには――僕好みの髪、僕好みの顔、僕好みの体つきと背丈の女の子が、僕を見ていた。

その子は僕の操作の通りに、僕の思ったとおりのポーズを作る。

この子は、僕だ。

そうだ。

「……あー、あー、あー。わたしぃ、レイって言いまぁす」

普段より高い声。
高さだけは声変わり前くらいに近いだけ。

なのに、これとちょっとした技術だけで「女かも?」って思われてるらしい。
声だけ高くして、あとは普通にしゃべっているだけなのに。

――なによりも、中性的な声だけども「この子/僕」に似合っている気がする。

「………………………………」

僕は――平日の昼間にインしている、フレンドさんたちを眺める。

そして、彼らの居場所へ、ジョインする。

そうすれば、きっと――僕はこの子として、「レイ」として構ってもらえるから。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

小学生をもう一度

廣瀬純七
青春
大学生の松岡翔太が小学生の女の子の松岡翔子になって二度目の人生を始める話

交換した性別

廣瀬純七
ファンタジー
幼い頃に魔法で性別を交換した男女の話

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする

夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】 主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。 そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。 「え?私たち、付き合ってますよね?」 なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。 「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。

雌蛇の罠『異性異種格闘技戦』男と女、宿命のシュートマッチ!

コバひろ
大衆娯楽
格闘技を通して、男と女がリングで戦うことの意味、ジェンダー論を描きたく思います。また、それによる両者の苦悩、家族愛、宿命。 性差とは何か?

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

処理中です...