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勇者キラの熱愛
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コンコン
キラがマリアを追放してから2時間・・・
停泊していた宿とは違う、別の宿・・・連れ込み宿の一室の扉がノックされた。
「僕だ。キラだ」
「どうぞ」
ノックをしたのはキラ。返事をして入室を促したのはリリアナだった。
今日、マリアに追放を宣言させた後、二人はこの宿で落ち合う予定だった。
「ごめん、待たせたかい?」
「いいえ」
それなりに長い間部屋にいたリリアナだったが、彼女はその問いかけに首を横に振った。
「別れはそれなりに揉めるものでしょうから・・・」
一目見て憔悴しているとわかるキラを見て、リリアナは察してそう言った。
「いや・・・そうでもない」
「え?」
マリアが理解を示したことで、別れることそのものは実にスムーズだった。キラもこれに関しては拍子抜けしたほどだ。
だが、その後に唐突にやってきたバットンの離脱。マリアの追放でいくらか傷ついていたキラの心を、これが深く抉ることになった。
なのですぐさまリリアナのところへ行くことなく、少しだけ自棄酒を飲んできたのだ。
「リリアナ」
酒酔いで顔を赤らめたキラは、正面からリリアナの瞳を見つめ名を呼んだ。
「はい」
リリアナはそれに答え、そっとキラに体を寄せる。
「宣言通り、マリアをパーティーから外した。これで、僕の君に対する気持ちについてはわかってくれたと思う」
「はい、嬉しいです」
「ああ、これで僕たちは愛し合うことができるね・・・」
抱きしめあう二人。
いろいろとあったが、ついに愛するリリアナを腕の中に納めることができた達成感でキラの心はいくらか和らいだ。心の傷を癒すため、今は愛するリリアナに溺れていよう・・・
コンコン
熱くなってきた二人が口づけをしようとしていたそのとき、突然扉がノックされ二人は飛び上がりそうになるほど驚いた。
ここは連れ込み宿だ。ルームサービスなんてものはないはずだ。
不審に思って返事をせずに、二人はじっと扉を凝視した。
『失礼、王室調査室の者です』
扉の向こうから男の声がした。
「王室・・・調査室・・・?」
聞きなれない言葉に一瞬混乱したキラだったが、すぐに気を取り直して質問をした。
「取り込み中ですが、一体何用でしょうか?」
王室所属といっても、強い特権を持つ勇者より立場が上ということはない。
くだらない用事なら後にさせよう、キラはそう思っていた。
『至急お耳に入れたいことがございます』
向こうの返事を聞いて、キラは思わず舌打ちをした。
あのように言われたのでは出るしかないではないか。緊急の依頼か何かだろうか。
リリアナとのことをお預けになるようなことだけは勘弁してくれよ、とそう念じながら
「どうぞお入りください」
キラは入室を促した。
当然だがキラはこのときはまだわかっていなかった。
この後に起きることは、お預けどころの話ではないと。
キラがマリアを追放してから2時間・・・
停泊していた宿とは違う、別の宿・・・連れ込み宿の一室の扉がノックされた。
「僕だ。キラだ」
「どうぞ」
ノックをしたのはキラ。返事をして入室を促したのはリリアナだった。
今日、マリアに追放を宣言させた後、二人はこの宿で落ち合う予定だった。
「ごめん、待たせたかい?」
「いいえ」
それなりに長い間部屋にいたリリアナだったが、彼女はその問いかけに首を横に振った。
「別れはそれなりに揉めるものでしょうから・・・」
一目見て憔悴しているとわかるキラを見て、リリアナは察してそう言った。
「いや・・・そうでもない」
「え?」
マリアが理解を示したことで、別れることそのものは実にスムーズだった。キラもこれに関しては拍子抜けしたほどだ。
だが、その後に唐突にやってきたバットンの離脱。マリアの追放でいくらか傷ついていたキラの心を、これが深く抉ることになった。
なのですぐさまリリアナのところへ行くことなく、少しだけ自棄酒を飲んできたのだ。
「リリアナ」
酒酔いで顔を赤らめたキラは、正面からリリアナの瞳を見つめ名を呼んだ。
「はい」
リリアナはそれに答え、そっとキラに体を寄せる。
「宣言通り、マリアをパーティーから外した。これで、僕の君に対する気持ちについてはわかってくれたと思う」
「はい、嬉しいです」
「ああ、これで僕たちは愛し合うことができるね・・・」
抱きしめあう二人。
いろいろとあったが、ついに愛するリリアナを腕の中に納めることができた達成感でキラの心はいくらか和らいだ。心の傷を癒すため、今は愛するリリアナに溺れていよう・・・
コンコン
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ここは連れ込み宿だ。ルームサービスなんてものはないはずだ。
不審に思って返事をせずに、二人はじっと扉を凝視した。
『失礼、王室調査室の者です』
扉の向こうから男の声がした。
「王室・・・調査室・・・?」
聞きなれない言葉に一瞬混乱したキラだったが、すぐに気を取り直して質問をした。
「取り込み中ですが、一体何用でしょうか?」
王室所属といっても、強い特権を持つ勇者より立場が上ということはない。
くだらない用事なら後にさせよう、キラはそう思っていた。
『至急お耳に入れたいことがございます』
向こうの返事を聞いて、キラは思わず舌打ちをした。
あのように言われたのでは出るしかないではないか。緊急の依頼か何かだろうか。
リリアナとのことをお預けになるようなことだけは勘弁してくれよ、とそう念じながら
「どうぞお入りください」
キラは入室を促した。
当然だがキラはこのときはまだわかっていなかった。
この後に起きることは、お預けどころの話ではないと。
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