勇者の処分いたします

はにわ

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勇者エクスの冒険

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それはエクスがエクスカリバーの打ち直しのために、ラバース国のとある町に滞在していた時だった。
エクスカリバーへの魔の錆の侵蝕が酷いこともあり、刀匠ヨシムラは打ち直しが終わるまでしばしの時間がかかると言ったので、それまでの間することもなかったエクスは町をぶらついていた。

そのとき、街角でエクスは余所見が原因で一人の町娘と出合い頭にぶつかってしまった。


「きゃっ」


倒れそうになる町娘を、エクスはすかさず抱き留めた。


「すみません、余所見をしていました」


自分の不注意をエクスは謝罪した。


「いえ、私のほうこそ不注意でしたわ」


そう言って深々と頭を下げる町娘。
出会いはこんなものだったが、何気なしに二人は会話を続けた。
そうして会話を続けるうち、町娘が突拍子もないことを言いだした。


「エクス様って素敵ですわね。ついていってしまおうかしら」


「ついてくる?ふっ、俺は冒険者だよ。危険なことだってたくさんある。やめておいたほうがいいさ」


「あら、わたくし少しは度胸がありましてよ」


「へぇ、そうかい」


なんだかぽややんとしてどこか世間知らずな印象を受ける面白い町娘と接していて、エクスの心に突然悪戯心が芽生えた。彼は本当に後をついてくる町娘を、そのまま自分の泊っている宿に連れ込んだのだ。


「あの・・・これから何をしますの?」


「なに、ちょっとしたさ」


・・・あら、楽しみですわ」


そうしてエクスはそのまま町娘をしまった。







ーーーーー



「ゆうべはおたのしみでしたね」


翌朝、宿屋のロビーでコーヒーを飲んでいると宿屋の店主がニタリといやらしい笑みを浮かべてそう言った。

(あの子声が大きかったからなぁ、聞かれていたか)

エクスは思わず苦笑いをした。







ーーーーー



「えっ、まさか・・・まさかあの町娘が・・・その・・・」


記憶を探り終えたエクスは滝汗を流していた。



「はい、カートレット公爵令嬢です。あなたと会ったあの日、戯れで町娘に扮していたようです」


「し、知らなかったんだ!彼女がそんな高位の人だったなんて!」


淡々と述べるシンに掴みかかる勢いでエクスは訴えた。


「身分は関係なく、しでかしたことの責任は取るべきではないでしょうか?」


レイが凍るような冷たい目でエクスを睨みながらそう言った。


「ぐっ・・・それでも・・・」


事が事だけに女性に言われるとまた受けるプレッシャーも違うのだろう、エクスはたじたじになり口を噤んだ。


「そういえば、自分一人での服の脱着も手間取っていたし、やけに高価な下着を身に着けていたし、高そうな香水の匂いがしていたような・・・ただの町娘って感じじゃなかったかも・・・」


「どうしてそこまでヒントがあって気付かなかったんですかね・・・」


レイが呆れたようにジト目でエクスを見ていた。
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