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誰も喜ばない、誰も得をしない
ルドルフによる魔物じじい襲撃事件は終わりを迎えた。
それに伴い魔物じじい宅周辺を封鎖していた騎士団は、どれだけ待てどルドルフもマルスも出てこないことに焦りを感じていた。
予定された時間を大幅に過ぎても魔物じじい宅から戻ってこない。これではいつまで封鎖して良いのかわからず、それどころか封鎖を維持することさえ叶わない。
ちなみにルドルフはと言えば、麻袋に詰められ荷物に偽装されたままミケランジェロが運び出し、マルスは魔物じじいに拘束中されている。
「いつまでここを封鎖しているつもりだ」
現場の封鎖作戦の指揮を執っていた騎士隊長は、魔物じじい宅を警護している警護団から突き上げられていた。
警護団は国外から派遣されているのがほとんどであり、いかに魔物じじい宅の警護が任務であると言っても、領主の騎士団がどけと言えばそれに従わなければならない。
だが、それでも限界というものがある。
警護団も何時間も警護対象から離れるわけにはいかない。理由も説明できないのに騎士団はいつまでも警護団の突き上げを躱すことが出来ないでいた。
領主に判断を仰ぐも、領主自身もマルスの指示で動いたに過ぎず、その結局どうしたら良いのか判断に困ってしまい「こんなことならマルスの要請に従わなければよかった」と後悔する。
封鎖が長引き、警護団が反発しだすと、今度は封鎖区間に住まう住民が反発した。
それに呼応するように今度は不当に抑圧されていたクローザが。
権力者不在のまま矢面に立たされた領主は、仕方なしに封鎖を解除。
魔物じじい宅は、これで以前の日常の姿を取り戻した。
ちなみに、この一件でマルスの指示に従っただけとはいえ無理な封鎖を強行した領主は警護団を派遣していた世界各国の権力者達から突き上げられ多方面からの圧力により経済的に破綻、のちにその座を追われることになった。
そしてクローザに圧をかけていた憲兵は、バックにいたルドルフの失脚により、その後クローザからの報復をもろに受けることになり、圧力を逆にかけられることで魔物の動きが活発な「魔境」と呼ばれる僻地へと飛ばされることになる。
こうしてルドルフの狂愛から始まった魔物じじい宅襲撃作戦は、周りの人間をも大きく巻き込み、自業自得とはいえ多くの不幸な人間を生み出して今度こそ終わりを告げた。
なお、ルドルフのその後について知る者は誰もいない。
それに伴い魔物じじい宅周辺を封鎖していた騎士団は、どれだけ待てどルドルフもマルスも出てこないことに焦りを感じていた。
予定された時間を大幅に過ぎても魔物じじい宅から戻ってこない。これではいつまで封鎖して良いのかわからず、それどころか封鎖を維持することさえ叶わない。
ちなみにルドルフはと言えば、麻袋に詰められ荷物に偽装されたままミケランジェロが運び出し、マルスは魔物じじいに拘束中されている。
「いつまでここを封鎖しているつもりだ」
現場の封鎖作戦の指揮を執っていた騎士隊長は、魔物じじい宅を警護している警護団から突き上げられていた。
警護団は国外から派遣されているのがほとんどであり、いかに魔物じじい宅の警護が任務であると言っても、領主の騎士団がどけと言えばそれに従わなければならない。
だが、それでも限界というものがある。
警護団も何時間も警護対象から離れるわけにはいかない。理由も説明できないのに騎士団はいつまでも警護団の突き上げを躱すことが出来ないでいた。
領主に判断を仰ぐも、領主自身もマルスの指示で動いたに過ぎず、その結局どうしたら良いのか判断に困ってしまい「こんなことならマルスの要請に従わなければよかった」と後悔する。
封鎖が長引き、警護団が反発しだすと、今度は封鎖区間に住まう住民が反発した。
それに呼応するように今度は不当に抑圧されていたクローザが。
権力者不在のまま矢面に立たされた領主は、仕方なしに封鎖を解除。
魔物じじい宅は、これで以前の日常の姿を取り戻した。
ちなみに、この一件でマルスの指示に従っただけとはいえ無理な封鎖を強行した領主は警護団を派遣していた世界各国の権力者達から突き上げられ多方面からの圧力により経済的に破綻、のちにその座を追われることになった。
そしてクローザに圧をかけていた憲兵は、バックにいたルドルフの失脚により、その後クローザからの報復をもろに受けることになり、圧力を逆にかけられることで魔物の動きが活発な「魔境」と呼ばれる僻地へと飛ばされることになる。
こうしてルドルフの狂愛から始まった魔物じじい宅襲撃作戦は、周りの人間をも大きく巻き込み、自業自得とはいえ多くの不幸な人間を生み出して今度こそ終わりを告げた。
なお、ルドルフのその後について知る者は誰もいない。
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