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バロウ元ルーベンス伯爵は呆然としながら、ふとこれまでのことを回想していた。
バロウ・ルーベンス伯爵。子爵位の三男だった彼は、幼少の頃から人と仲良くするのが得意であると周りからは見られていた。
どれだけ人見知りで、どれだけ偏屈でも、バロウは相手の警戒心を解き、打ち解ける能力を持っていた。
三男ではあったが、子爵家を発展させるにはバロウのような能力こそが必要だと思い、子爵はバロウを嫡男に据えることを決める。
兄弟とも仲の良かったバロウは特に反対されることも揉めることもなく次期子爵として道を歩むことになったが、このとき実は親である子爵ですらバロウのことを見誤っていた。
バロウは人だけでなく、動物も・・・果ては魔物とも心を通わせる超特殊な能力を持っていたのだ。
世には魔物を使役するビーストテイマーと呼ばれている冒険者がいるが、それとはまるで次元の違うものだった。
魔物と使役するビーストテイマーは基本的に魔物とは主従関係であるし、彼らの力を持ってしても従えることの出来ない魔物も多くいる。
だが、バロウは種類関係なく、あらゆる魔物と心通わせることが出来た。生物であれば何とでも打ち解けることの出来る極めて非凡なる能力を持っていたのだ。
バロウは自身の能力を自覚して以来、これを世の役に立てたいとずっと考えていた。
能力を生かして人脈を作り、領地運営を円滑にするだけでも子爵家には十分に貢献できる。
実際バロウは子爵位を継いでから領地を先代以上に発展させ、外交面でも帝国に大きく寄与し、その功績から伯爵位を賜ることになる。父からの期待に十二分に応えたと言える快挙だった。
だが、バロウはそれだけでは満たされなかった。より大きいことがしてみたいと思ったのだ。
そしてそんなバロウに目を付けたのが、『魔族共生派』と呼ばれる人間達だった。
人間と魔族は長きに渡って争い続けているが、従来通り魔族を殲滅し、人による人のための完全なる世界の統治を目的とする『魔族殲滅派』。それに異を唱え、魔族と共生していく道を模索すべきと提唱しているのが『魔族共生派』だ。
人類と魔族の戦争は両軍に毎年多くの犠牲が出る。
だが戦況は一進一退の膠着状態と言えるもので、いつまで経ってもどちらが勝利するわけでもなく、両軍ともに多大な血を延々と流し続けている。
ならば争いは一旦やめ、両者とも折り合いをつけて和睦すべきだと言うのが『魔族共生派』と、その亜流である『停戦派』だった。
バロウは『魔族共生派』の主張に同調した。
自分の能力をもってすれば、魔族の長・・・魔王と交渉し、停戦と実現させることが出来ると信じていた。
元々は『魔族共生派』の勢力はとても小さなものだった。何故なら魔族と交渉など、とても現実的とは言えなかったからだ。
魔族からの完全勝利も諦めムードがあったが、それでも和睦など理想でしかないと言われていた。
だが、生物なら何とでも心を通わすことが出来ると知られ、一部から注目されていたバロウが『魔族共生派』に付くと、情勢はじわじわと変わり出した。
元々人に取り入るのが得意であるバロウは、続々と賛同者を増やし、『魔族共生派』は一気にその勢力を拡大していった。
バロウ・ルーベンスの名は、『魔族殲滅派』の脅威となり、血で塗られた対魔族戦に終止符を打つ・・・間違いなく伝説となる。
バロウはそう期待されていたし、彼自身もそう思っていた。
だが、ある時からバロウは体調を崩すようになった。
毒スライムによる影響だったが、当時は原因不明の病とされ、治療することも出来ずついには領地運営をすることすらままならなくなり、領民に混乱させまいとバロウは爵位に執着せず、手放すこととなった。
バロウを慕っていた使用人達は彼に尽くしたが、それでもバロウに期待を寄せていた者達は彼から離れ、『魔族共生派』は一気に弱体化した。和睦に必要なバロウ自身が使い物にならなくなってしまったからだ。
バロウは妻にも逃げられ、普通なら絶望しても良いくらいの不幸に遭ったが、それでも彼の中にあった最大の心残りと言えば、『魔族との和睦を実現出来なかったこと』であった。
他の誰にも出来ない、最大限自分の存在意義を示せる機会を失ってしまったことが悔しくて仕方が無かった。
「私ならば、誰とでも話ができる。仲良くなれる。魔族とて例外ではない。私ならば世界に平和を取り戻せる」
自分の能力とそれが築ける可能性について絶対なる自信を持っていたバロウは、その身が病によって滅ぶのを何より悔いていた。
だが・・・
「飛んだ思い上がりだったかもしれん」
バロウはそう考えるようになった。
まずはバフォメットとジャヒーの裏切り。
ずっと自分を慕い、尽くしてきてくれたと信じていたが、シュウの話によるとどうやら彼らがバロウ達親子に毒スライムをけしかけていた。そしてそれを本人らは否定していない。
この事実は大きな衝撃となり、バロウを打ちのめした。
共に過ごしてきたバフォメット達ですらが裏切ったというのに、見たことも話したこともない魔王と和睦など結べるのだろうか?と。
そして、もう一つ・・・シュウが自分の話を聞いてくれない。
話せば誰とでもわかりあえると思っていたバロウだが、同じ人間であるはずのシュウはバロウの制止も聞かず、ジャヒーを打ちのめし続けている。
「どうしました?誇り高い魔族が、人間相手にいつまでも地に這いつくばって恥ずかしくはないのですか!?」
一体何がシュウをそこまでさせるのか。
バロウが懇願しても、シュウはその手を止めることがない。
一体何だこの暴れん坊は?
よほど酷い育ちなのか?
というか果たして同じ人間なのか?
魔人であるというバフォメット達のほうが話がもう少し出来そうだったが?
誰とでもコミュニケーションを取れ、その能力が世界を変えることが出来ると確信していたはずのバロウは、一度に襲って来たこの二つの挫折に、ただただ打ちひしがれていた。
バロウ・ルーベンス伯爵。子爵位の三男だった彼は、幼少の頃から人と仲良くするのが得意であると周りからは見られていた。
どれだけ人見知りで、どれだけ偏屈でも、バロウは相手の警戒心を解き、打ち解ける能力を持っていた。
三男ではあったが、子爵家を発展させるにはバロウのような能力こそが必要だと思い、子爵はバロウを嫡男に据えることを決める。
兄弟とも仲の良かったバロウは特に反対されることも揉めることもなく次期子爵として道を歩むことになったが、このとき実は親である子爵ですらバロウのことを見誤っていた。
バロウは人だけでなく、動物も・・・果ては魔物とも心を通わせる超特殊な能力を持っていたのだ。
世には魔物を使役するビーストテイマーと呼ばれている冒険者がいるが、それとはまるで次元の違うものだった。
魔物と使役するビーストテイマーは基本的に魔物とは主従関係であるし、彼らの力を持ってしても従えることの出来ない魔物も多くいる。
だが、バロウは種類関係なく、あらゆる魔物と心通わせることが出来た。生物であれば何とでも打ち解けることの出来る極めて非凡なる能力を持っていたのだ。
バロウは自身の能力を自覚して以来、これを世の役に立てたいとずっと考えていた。
能力を生かして人脈を作り、領地運営を円滑にするだけでも子爵家には十分に貢献できる。
実際バロウは子爵位を継いでから領地を先代以上に発展させ、外交面でも帝国に大きく寄与し、その功績から伯爵位を賜ることになる。父からの期待に十二分に応えたと言える快挙だった。
だが、バロウはそれだけでは満たされなかった。より大きいことがしてみたいと思ったのだ。
そしてそんなバロウに目を付けたのが、『魔族共生派』と呼ばれる人間達だった。
人間と魔族は長きに渡って争い続けているが、従来通り魔族を殲滅し、人による人のための完全なる世界の統治を目的とする『魔族殲滅派』。それに異を唱え、魔族と共生していく道を模索すべきと提唱しているのが『魔族共生派』だ。
人類と魔族の戦争は両軍に毎年多くの犠牲が出る。
だが戦況は一進一退の膠着状態と言えるもので、いつまで経ってもどちらが勝利するわけでもなく、両軍ともに多大な血を延々と流し続けている。
ならば争いは一旦やめ、両者とも折り合いをつけて和睦すべきだと言うのが『魔族共生派』と、その亜流である『停戦派』だった。
バロウは『魔族共生派』の主張に同調した。
自分の能力をもってすれば、魔族の長・・・魔王と交渉し、停戦と実現させることが出来ると信じていた。
元々は『魔族共生派』の勢力はとても小さなものだった。何故なら魔族と交渉など、とても現実的とは言えなかったからだ。
魔族からの完全勝利も諦めムードがあったが、それでも和睦など理想でしかないと言われていた。
だが、生物なら何とでも心を通わすことが出来ると知られ、一部から注目されていたバロウが『魔族共生派』に付くと、情勢はじわじわと変わり出した。
元々人に取り入るのが得意であるバロウは、続々と賛同者を増やし、『魔族共生派』は一気にその勢力を拡大していった。
バロウ・ルーベンスの名は、『魔族殲滅派』の脅威となり、血で塗られた対魔族戦に終止符を打つ・・・間違いなく伝説となる。
バロウはそう期待されていたし、彼自身もそう思っていた。
だが、ある時からバロウは体調を崩すようになった。
毒スライムによる影響だったが、当時は原因不明の病とされ、治療することも出来ずついには領地運営をすることすらままならなくなり、領民に混乱させまいとバロウは爵位に執着せず、手放すこととなった。
バロウを慕っていた使用人達は彼に尽くしたが、それでもバロウに期待を寄せていた者達は彼から離れ、『魔族共生派』は一気に弱体化した。和睦に必要なバロウ自身が使い物にならなくなってしまったからだ。
バロウは妻にも逃げられ、普通なら絶望しても良いくらいの不幸に遭ったが、それでも彼の中にあった最大の心残りと言えば、『魔族との和睦を実現出来なかったこと』であった。
他の誰にも出来ない、最大限自分の存在意義を示せる機会を失ってしまったことが悔しくて仕方が無かった。
「私ならば、誰とでも話ができる。仲良くなれる。魔族とて例外ではない。私ならば世界に平和を取り戻せる」
自分の能力とそれが築ける可能性について絶対なる自信を持っていたバロウは、その身が病によって滅ぶのを何より悔いていた。
だが・・・
「飛んだ思い上がりだったかもしれん」
バロウはそう考えるようになった。
まずはバフォメットとジャヒーの裏切り。
ずっと自分を慕い、尽くしてきてくれたと信じていたが、シュウの話によるとどうやら彼らがバロウ達親子に毒スライムをけしかけていた。そしてそれを本人らは否定していない。
この事実は大きな衝撃となり、バロウを打ちのめした。
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そして、もう一つ・・・シュウが自分の話を聞いてくれない。
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バロウが懇願しても、シュウはその手を止めることがない。
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