追放の破戒僧は女難から逃げられない

はにわ

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忠告? その4

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シュウに何となく八方美人なところがあること、口では独善的なキャラを演じつつも、それでも本当は損得抜きで人のために動くことが出来るところ、フローラが知るシュウのキャラクターは、魔物じじいの言うそれと確かになんとなく合致している・・・フローラはそう思った。

だが、それがなんだと言うのだ。


「シュウ様はシュウ様です。私はシュウ様がシュウ様である限り、愛し続けます」


まだシュウのことでわからないことはある。
これから先、どのようなことを知ることになるか、何が起こるか、それはわからない。

しかし、フローラにははっきりしていることがあった。
それは何があっても自分はシュウについていくということ。そして、そのためには何をすることだって厭わないということ、だ。

だからフローラは断言した。
自分の気持ちは不変であると。


「障害があるのなら、どんな手を使ってでもそれを乗り越えます!これまでだってそうして来たんですから!!」


握りこぶしを作り、鼻息も荒く、つい勢い乗って堂々と余計な事まで宣言してしまう。
余計な事まで言ってしまったとハッとしたのは、それからすぐのことだった。


「・・・」


フローラを試していた魔物じじいだが、思ってもみなかった発言にポカンとして口を半開きにしてしまう。
だが、すぐに口元に笑みを浮かべると、またも豪快に笑いだした。


「はははっ!ええのぅ、そうじゃそれでこそシュウの女よな!何があっても離れんか・・・儂が見抜いた通りじゃ!」


フローラの発言にヒくどころか大喜びの魔物じじいはガバッとコップにあった残りの酒を飲みほした。


「こりゃ酒が進むわい。良い出会いをしたシュウに乾杯じゃ。もっと酒を頼まんといかんのう」


予想しないリアクションに唖然とするフローラを余所に、魔物じじいはウエイターを呼んで更にお代わりの酒と料理を注文する。
大酒飲みのようで、メニューにある高い酒を躊躇することなく選んで持ってくるように言った。


「ええのぅ、とってもええのぅ・・・純愛じゃ・・・美しい純愛じゃ。見ていてほっこりするのぅ」


豪胆な魔物じじいにしてみれば、フローラの狂愛は純愛のうちに入るらしい。
次々と運ばれてくる酒を口にして、ひたすらに「ええのぅ」と言って悦に浸っている。

「フローラちゃん、アンタも飲みなさい」


「ええっと・・・でもシュウ様が待っておりますし・・・」


「シュウは儂の論文読みに夢中で、数時間は声をかけてもこっちの世界に戻ってこんわ。昔からそうなんじゃ。それよりもシュウにふさわしい伴侶が見つかったんじゃ!祝いの酒を堪能したいわい!」


「は、伴侶ぉ・・・っ!?」


魔物じじいにシュウの伴侶認定され、すっかり舞い上がったフローラは結局進められるままに飲み続けてしまった。
結局二時間ほど何も考えずにシュウの話を肴に飲み続け、気が付いたときには個室中が高価な酒瓶だらけになっていた。
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