136 / 164
第2章 後編
第七話 ~北島永久の逆襲・体育祭では彼女の本気を味わいました~ ⑭
しおりを挟む
第七話 ~北島永久の逆襲・体育祭では彼女の本気を味わいました~ ⑭
『さぁ!!第五十回 海皇高校もいよいよ大詰め!!最終種目となりました!!』
綱引き用の綱の前に位置取りを終えた俺の耳に、三郷先輩の声が届いた。
クラスで一番力のある俺は、一番後ろに配置されている。
『最終種目は綱引きになります!!これまでとは違い、クラス全員が参加することになります。つまり、どれだけクラスメイトと力を合わせることが出来るのかがポイントになります!!』
『最初で最後の総力戦!!この種目で赤組と白組の勝者が、そして学年優勝が決まります!!皆さん!!熱い勝負を期待していますね!!』
やっぱり三郷先輩は、俺が隣に居ない方が真面目に放送してくれるんじゃないかな……
なんてことを思いながら、俺は一番後ろで余った綱を腰に巻き付ける。
そしてゴム付きの軍手を嵌めた手で縄を掴む。
靴は滑らないように、野球部時代のスパイクを履いている。多少小ささを感じるけど、この一戦だけなら我慢出来そうだ。
所謂完全武装ってやつだ。
よし。やるぞ!!
……それでは勝負を始めます!!
パーン!!!!
そして、ピストルの音が打ち鳴らされ綱引き対決がスタートする。
オー・エス!!オー・エス!!オー・エス!!
と声を揃えて綱を引いていく。
比較的息のあっているうちのクラスは順調に勝ち進み、やはりと言うか予想通りと言うか、決勝戦では一年四組と戦うことになった。
『さぁ!!やはりと言うか予想通りと言うか運命的と言うべきか!!綱引き一年生の部!!決勝戦は一年二組と四組の戦いとなりました!!』
『男女混合リレーの勝者だった二組が得点で四組を今は上回っていますが、この決勝戦で四組が勝った場合は逆転を許してしまいます!!つまりこの綱引きの勝者が学年優勝です!!』
よし。これが最後の戦いだ。気合を入れて頑張るぞ!!
俺がそう思って、初戦と同じように腰に綱を巻き付けた時だった。
『桜井くんと石崎くんの二名は一番前に来てください!!』
…………え。何で??
真ん中ら辺にいた石崎と、一番後ろに居た俺はお互いに首を傾げる。
『新聞部からの依頼がありました!!君たちが顔を合わせて綱引きをしてる写真を撮りたいそうです!!協力して上げてください!!』
あはは……なるほど。
去年も確か、桐崎先輩と星先輩が顔を合わせてる写真が撮られてたな。
俺は腰に巻きつけていた綱を下ろして、鷲宮の所に行く。
「悪いな鷲宮。一番後ろはお前がやってくれ」
「仕方ねぇな。頼まれてやるよ」
そう言って殿(しんがり)を鷲宮に引き継ぎ、俺は一番前へと向かう。
「これで最後なんだから、気合い入れるわよ。霧都!!」
「そうだな。全力を尽くすよ」
「私も微力を尽くしますね!!」
「ありがとう。でも永久は怪我をしないように気を付けてね」
凛音と永久の横を通る時に声を掛けて行く。
そして、一番前に来た時には石崎が俺を見てニヤリと笑っていた。
「なんて言うかあれだな、お互いクラスの顔みたいな扱いになっちまったな」
「ははは。そうだな。俺としては一番後ろの方が良かったんだけど、こうして前に来て良かったとも思えるな」
俺はそういった後、石崎の目を見て言葉を続ける。
「石崎が負ける瞬間をこの目で見れるからな」
「あはは!!言うじゃねぇかよ、桜井!!」
カシャリ!!
「「……え?」」
俺たちの横から、カメラのシャッターが切られる音が聞こえた。
その音に、俺と石崎は同時に振り向いた。
「あはは!!ありがとう、二人とも!!おかげで良い絵が撮れてるよ!!」
「四葉(よつば)先輩……いきなり撮らないでくださいよ」
「二人の自然な表情を撮りたいと思ってるからね!!熱い勝負と表情を期待してるよ!!」
そう言って笑っているのは四葉初音(よつばはつね)先輩。
新聞部の部長で、生徒会にも良く足を運んで居る人だ。
『生徒会の日常』
と言うコラムを新聞の片隅に書いている人。
この人には何度かインタビューを受けたこともある。
「それじゃあ勝負だな、桜井」
「そうだな。なぁ、石崎。負けた方が買った方に一本ジュースを奢る。そんな賭けもしないか?」
「ははは。悪くないな。その勝負乗った!!」
よし。これで、体育祭が終わっても、彼と話す口実が出来たな。
俺は軽く笑みを浮かべながら、綱を握りしめる。
『それでは、準備が整いました!!一年生の部 綱引き決勝戦!!開戦です!!』
……それでは勝負を始めます。
ピストルを持った上級生が天に構える。
そして……
パーーーン!!!!
と打ち鳴らした。
『うおおおおぉおおおおお!!!!!!』
『だあああああああああああぁぁぁ!!!!!!』
ピストルの音と共に、俺たちは一気に綱を引く。
赤の印は中央から全く動かない。
力はほぼ互角!!
オー・エス!!オー・エス!!オー・エス!!
と俺たちだけでなく、四組もしっかりと声を揃えて綱を引いていく。
『これは凄いことになっているぞ!!全くの互角だぁ!!』
三郷先輩の実況の通り、全くの互角。思いっきり引っ張っているがピクリとも動かない。
そして、力を抜いたら一気に持っていかれると言うのもわかっている。
「おおおお!!!!素晴らしい!!いいよ、その表情!!最高だよ!!」
カシャリ!!カシャリ!!カシャリ!!
と隣の四葉先輩がシャッターを嬉しそうに切ってるのがわかる。
き、気にしたら負けだ!!
オー・エス!!オー・エス!!オー・エス!!
と思いっきり綱を引いている時に事件は起きた。
「……きゃっ!!!!???」
「永久!!大丈夫!!??」
後ろの方で愛しの嫁の声と、それを心配する凛音の声が聞こえてきた。
『おおっと!!ここで一年二組の北島さんにアクシデントだ!!足が滑ってしまったのか!!尻もちを着いてしまったぞ!!』
一人分の力が抜けた。永久一人分だけど、均衡が崩れるには十分だった。
「今がチャンスだ!!引けぇえ!!!!!!」
石崎の声がグラウンドな響く。
それをきっかけに四組の力が一気に膨れ上がった。
ま、不味い!!このままだと永久が『戦犯』になってしまう。
そんなことを言うやつはクラスには居ない。だけど責任感の強い永久は絶対に気にしてしまう。
それだけは絶対に避けないと!!
「だあああああああああああぁぁぁ!!!!!!」
「なぁ!!桜井!!??」
綱に左腕を巻き付けて、全力以上の力で思いっきり引っ張る。
怪我を避ける為に全力以上を出すことは躊躇っていたが、そんなことを言っている場合では無い!!
「桜井が耐えたぞ!!一気にこっちに持っていけ!!」
後ろから鷲宮の声が聞こえてきた。
それをきっかけに俺たちは一気に引っ張って行く!!
勝負を掛ける為に全力を出した四組の攻撃を耐えきったこと。
その一瞬の隙をついて俺たちは綱を自陣に引き込んだ。
そして……
パーーーン!!!!
勝負の決着を告げるピストルが打ち鳴らされた。
『激戦の綱引き決勝戦が今決着しました!!』
『その勝者は……一年二組です!!!!』
『この瞬間!!一年二組の学年優勝が決定しました!!』
「はぁ……はぁ……お前の嫁が倒れた時がチャンスだと思ったんだけどなぁ……」
「まぁ……あれがきっかけで全力以上の力が出た。ってのもあるかな」
「あはは。愛の力ってやつかよ。リア充爆発しろ!!」
笑いながらそう言う石崎と俺は固く握手をした。
本当に永久が戦犯にならなくて良かったよ。
隣でカシャリ!!カシャリ!!と響くシャッター音を聞きながら、俺はほっと胸を撫で下ろした。
『さぁ!!第五十回 海皇高校もいよいよ大詰め!!最終種目となりました!!』
綱引き用の綱の前に位置取りを終えた俺の耳に、三郷先輩の声が届いた。
クラスで一番力のある俺は、一番後ろに配置されている。
『最終種目は綱引きになります!!これまでとは違い、クラス全員が参加することになります。つまり、どれだけクラスメイトと力を合わせることが出来るのかがポイントになります!!』
『最初で最後の総力戦!!この種目で赤組と白組の勝者が、そして学年優勝が決まります!!皆さん!!熱い勝負を期待していますね!!』
やっぱり三郷先輩は、俺が隣に居ない方が真面目に放送してくれるんじゃないかな……
なんてことを思いながら、俺は一番後ろで余った綱を腰に巻き付ける。
そしてゴム付きの軍手を嵌めた手で縄を掴む。
靴は滑らないように、野球部時代のスパイクを履いている。多少小ささを感じるけど、この一戦だけなら我慢出来そうだ。
所謂完全武装ってやつだ。
よし。やるぞ!!
……それでは勝負を始めます!!
パーン!!!!
そして、ピストルの音が打ち鳴らされ綱引き対決がスタートする。
オー・エス!!オー・エス!!オー・エス!!
と声を揃えて綱を引いていく。
比較的息のあっているうちのクラスは順調に勝ち進み、やはりと言うか予想通りと言うか、決勝戦では一年四組と戦うことになった。
『さぁ!!やはりと言うか予想通りと言うか運命的と言うべきか!!綱引き一年生の部!!決勝戦は一年二組と四組の戦いとなりました!!』
『男女混合リレーの勝者だった二組が得点で四組を今は上回っていますが、この決勝戦で四組が勝った場合は逆転を許してしまいます!!つまりこの綱引きの勝者が学年優勝です!!』
よし。これが最後の戦いだ。気合を入れて頑張るぞ!!
俺がそう思って、初戦と同じように腰に綱を巻き付けた時だった。
『桜井くんと石崎くんの二名は一番前に来てください!!』
…………え。何で??
真ん中ら辺にいた石崎と、一番後ろに居た俺はお互いに首を傾げる。
『新聞部からの依頼がありました!!君たちが顔を合わせて綱引きをしてる写真を撮りたいそうです!!協力して上げてください!!』
あはは……なるほど。
去年も確か、桐崎先輩と星先輩が顔を合わせてる写真が撮られてたな。
俺は腰に巻きつけていた綱を下ろして、鷲宮の所に行く。
「悪いな鷲宮。一番後ろはお前がやってくれ」
「仕方ねぇな。頼まれてやるよ」
そう言って殿(しんがり)を鷲宮に引き継ぎ、俺は一番前へと向かう。
「これで最後なんだから、気合い入れるわよ。霧都!!」
「そうだな。全力を尽くすよ」
「私も微力を尽くしますね!!」
「ありがとう。でも永久は怪我をしないように気を付けてね」
凛音と永久の横を通る時に声を掛けて行く。
そして、一番前に来た時には石崎が俺を見てニヤリと笑っていた。
「なんて言うかあれだな、お互いクラスの顔みたいな扱いになっちまったな」
「ははは。そうだな。俺としては一番後ろの方が良かったんだけど、こうして前に来て良かったとも思えるな」
俺はそういった後、石崎の目を見て言葉を続ける。
「石崎が負ける瞬間をこの目で見れるからな」
「あはは!!言うじゃねぇかよ、桜井!!」
カシャリ!!
「「……え?」」
俺たちの横から、カメラのシャッターが切られる音が聞こえた。
その音に、俺と石崎は同時に振り向いた。
「あはは!!ありがとう、二人とも!!おかげで良い絵が撮れてるよ!!」
「四葉(よつば)先輩……いきなり撮らないでくださいよ」
「二人の自然な表情を撮りたいと思ってるからね!!熱い勝負と表情を期待してるよ!!」
そう言って笑っているのは四葉初音(よつばはつね)先輩。
新聞部の部長で、生徒会にも良く足を運んで居る人だ。
『生徒会の日常』
と言うコラムを新聞の片隅に書いている人。
この人には何度かインタビューを受けたこともある。
「それじゃあ勝負だな、桜井」
「そうだな。なぁ、石崎。負けた方が買った方に一本ジュースを奢る。そんな賭けもしないか?」
「ははは。悪くないな。その勝負乗った!!」
よし。これで、体育祭が終わっても、彼と話す口実が出来たな。
俺は軽く笑みを浮かべながら、綱を握りしめる。
『それでは、準備が整いました!!一年生の部 綱引き決勝戦!!開戦です!!』
……それでは勝負を始めます。
ピストルを持った上級生が天に構える。
そして……
パーーーン!!!!
と打ち鳴らした。
『うおおおおぉおおおおお!!!!!!』
『だあああああああああああぁぁぁ!!!!!!』
ピストルの音と共に、俺たちは一気に綱を引く。
赤の印は中央から全く動かない。
力はほぼ互角!!
オー・エス!!オー・エス!!オー・エス!!
と俺たちだけでなく、四組もしっかりと声を揃えて綱を引いていく。
『これは凄いことになっているぞ!!全くの互角だぁ!!』
三郷先輩の実況の通り、全くの互角。思いっきり引っ張っているがピクリとも動かない。
そして、力を抜いたら一気に持っていかれると言うのもわかっている。
「おおおお!!!!素晴らしい!!いいよ、その表情!!最高だよ!!」
カシャリ!!カシャリ!!カシャリ!!
と隣の四葉先輩がシャッターを嬉しそうに切ってるのがわかる。
き、気にしたら負けだ!!
オー・エス!!オー・エス!!オー・エス!!
と思いっきり綱を引いている時に事件は起きた。
「……きゃっ!!!!???」
「永久!!大丈夫!!??」
後ろの方で愛しの嫁の声と、それを心配する凛音の声が聞こえてきた。
『おおっと!!ここで一年二組の北島さんにアクシデントだ!!足が滑ってしまったのか!!尻もちを着いてしまったぞ!!』
一人分の力が抜けた。永久一人分だけど、均衡が崩れるには十分だった。
「今がチャンスだ!!引けぇえ!!!!!!」
石崎の声がグラウンドな響く。
それをきっかけに四組の力が一気に膨れ上がった。
ま、不味い!!このままだと永久が『戦犯』になってしまう。
そんなことを言うやつはクラスには居ない。だけど責任感の強い永久は絶対に気にしてしまう。
それだけは絶対に避けないと!!
「だあああああああああああぁぁぁ!!!!!!」
「なぁ!!桜井!!??」
綱に左腕を巻き付けて、全力以上の力で思いっきり引っ張る。
怪我を避ける為に全力以上を出すことは躊躇っていたが、そんなことを言っている場合では無い!!
「桜井が耐えたぞ!!一気にこっちに持っていけ!!」
後ろから鷲宮の声が聞こえてきた。
それをきっかけに俺たちは一気に引っ張って行く!!
勝負を掛ける為に全力を出した四組の攻撃を耐えきったこと。
その一瞬の隙をついて俺たちは綱を自陣に引き込んだ。
そして……
パーーーン!!!!
勝負の決着を告げるピストルが打ち鳴らされた。
『激戦の綱引き決勝戦が今決着しました!!』
『その勝者は……一年二組です!!!!』
『この瞬間!!一年二組の学年優勝が決定しました!!』
「はぁ……はぁ……お前の嫁が倒れた時がチャンスだと思ったんだけどなぁ……」
「まぁ……あれがきっかけで全力以上の力が出た。ってのもあるかな」
「あはは。愛の力ってやつかよ。リア充爆発しろ!!」
笑いながらそう言う石崎と俺は固く握手をした。
本当に永久が戦犯にならなくて良かったよ。
隣でカシャリ!!カシャリ!!と響くシャッター音を聞きながら、俺はほっと胸を撫で下ろした。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
幼馴染の生徒会長にポンコツ扱いされてフラれたので生徒会活動を手伝うのをやめたら全てがうまくいかなくなり幼馴染も病んだ
猫カレーฅ^•ω•^ฅ
恋愛
ずっと付き合っていると思っていた、幼馴染にある日別れを告げられた。
そこで気づいた主人公の幼馴染への依存ぶり。
たった一つボタンを掛け違えてしまったために、
最終的に学校を巻き込む大事件に発展していく。
主人公は幼馴染を取り戻すことが出来るのか!?
妹がいなくなった
アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。
メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。
お父様とお母様の泣き声が聞こえる。
「うるさくて寝ていられないわ」
妹は我が家の宝。
お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。
妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?
そんなに妹が好きなら死んであげます。
克全
恋愛
「アルファポリス」「カクヨム」「小説家になろう」に同時投稿しています。
『思い詰めて毒を飲んだら周りが動き出しました』
フィアル公爵家の長女オードリーは、父や母、弟や妹に苛め抜かれていた。
それどころか婚約者であるはずのジェイムズ第一王子や国王王妃にも邪魔者扱いにされていた。
そもそもオードリーはフィアル公爵家の娘ではない。
イルフランド王国を救った大恩人、大賢者ルーパスの娘だ。
異世界に逃げた大魔王を追って勇者と共にこの世界を去った大賢者ルーパス。
何の音沙汰もない勇者達が死んだと思った王達は……
開発者を大事にしない国は滅びるのです。常識でしょう?
ノ木瀬 優
恋愛
新しい魔道具を開発して、順調に商会を大きくしていったリリア=フィミール。しかし、ある時から、開発した魔道具を複製して販売されるようになってしまう。特許権の侵害を訴えても、相手の背後には王太子がh控えており、特許庁の対応はひどいものだった。
そんな中、リリアはとある秘策を実行する。
全3話。本日中に完結予定です。設定ゆるゆるなので、軽い気持ちで読んで頂けたら幸いです。
(完結)私より妹を優先する夫
青空一夏
恋愛
私はキャロル・トゥー。トゥー伯爵との間に3歳の娘がいる。私達は愛し合っていたし、子煩悩の夫とはずっと幸せが続く、そう思っていた。
ところが、夫の妹が離婚して同じく3歳の息子を連れて出戻ってきてから夫は変わってしまった。
ショートショートですが、途中タグの追加や変更がある場合があります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる