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第1章
第二話 ⑥ ~初デート・ゲームセンターで変なやつに絡まれましたが、返り討ちにしました~
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第二話 ⑥
「「ご馳走様でしたー」」
お腹も膨れて大満足俺たちは、そう言ってお店から出ていく。
「美味しかったね、悠斗くん」
「うん。パスタもデザートも美味しかった」
「でも悠斗くん。ごちそうになって良かったの?」
と、少しだけ申し訳なさそうにそういう彼女に、
「いや、そんなに高いものじゃないし、大丈夫だよ」
と、返す。
二人で三千円程度の食事代。
このくらいなら別にデート代の予算内だ。
「ありがとう悠斗くん。それじゃあ次はゲームセンターだね!!」
「うん。ツーショットのプリクラを撮りに行こうか」
俺はそう言いながら少しだけぎこちなく彼女の手を握りしめる。
「えへへー悠斗くんから手を繋いでくれるのは嬉しいな」
「でも、今すごい緊張してるから……恥ずかしい話、手汗がやばい」
「えーそんなの気にしないよー。と言うかそんなこと言ったら私もやばいかも」
少しだけ恥ずかしそうに彼女が身をよじる。
そんなやり取りを繰り返していると、駅前の少し大きなゲームセンターに到着する。
それなりの規模の店だ。もしかしたら知っている人がいるかもしれないが、今の俺の格好で、一発で俺だとわかる人はそんなに居ないとは思った。
すると、少し思案していた俺の手を彼女がちょんちょんと引っ張る。
「ねぇねぇ悠斗くん。いきなりプリクラ行くものあれだから、何かで遊んでいかない?」
「いいよ。朱里さんはなにか気になるのあるかな?」
俺がそう言うと、彼女は格闘ゲームの筐体を指差す。
「あれがやりたい」
「……え?格ゲー?」
「うん!!何かね、友達がやってるのを見てすごいなーって思ってね、私もやって見たいと思ったんだー」
女の子が格ゲーか。今はそう人も増えてきてるし、そこまで珍しいものでもないか。
「あのゲームなら俺も『そこそこ』出来るから、ちょっと遊んで行こうか」
「うん!!」
元気良く返事をする彼女を見ながら、財布から百円玉を取り出す。
「まずは簡単に操作を説明しながら、ストーリーモードをクリアしていくね」
「はい!!」
「そしたら今度は交代して、朱里さんにストーリーモードをやってもらおうと思う」
「はい!!」
「そしたら最後に二人で対戦しようか」
「はい!!悠斗くん!!」
「何かな?」
ビシッと手を上げる彼女に問いかけると、
「最初から対戦がしたいです!!」
と返事が。
「一人でやってもつまんないだろうし、こういうのってやっぱり対戦が醍醐味だよね」
「なるほど、了解だよ」
俺はそう言って頷くと、
「じゃあ朱里さん、向こうの筐体に行って百円玉を入れて、対戦申し込みをして貰えるかな?」
「おっけー!!ボコボコにしてやんよ!!」
勇ましいことを言う彼女を微笑みながら見つめ、俺は少し接待を意識しながら対戦しようと心に決めた。
何回か対戦を行い、レバガチャで戦う彼女と勝ったり負けたりを繰り返していた。
そして、三回目の対戦で俺が勝利を収めたところで、彼女が満足したようで、
「いやー悠斗くん。楽しかったね!!なんかよくわかんないけど、突然必殺技とかが出てびっくりしたよ!!」
と俺の隣までやってくる。
「俺も楽しかったよ。じゃあこの残ったやつで軽くストーリーをクリアして……」
挑戦者現る!!
「……え?」
「おぉ!?これは!!」
俺の画面には挑戦者が現れたことを示す画面。
なるほど、まぁこういうこともあるよな。
俺はそう結論付けると、勝ってもあれだし適当に負けておくかーくらいの気持ちで戦いに挑む。
そこまで上手いとは思えない対戦相手に、二本先取の一本目を適当にやって負けておく。
すると、
「……はぁ?」
倒れた俺のキャラに死体蹴りを喰らわせる対戦相手。
思わず向こうに筐体の目を向けると、
ニヤニヤと笑う三十過ぎ位のおっさんが居た。
「なんか、感じ悪いね」
と言う彼女。
なるほど、醜い嫉妬だなと俺は理解する。
……へーそーなんだー
そーゆーことするのか……
死体蹴りなんかしなければ適当に負けてやろうと思ってたけど、事情が変わった。
「ごめんね、朱里さん」
「え?なに?」
首を傾げる彼女に俺は続ける。
「負けてやろうかと思ったけど、ムカついたからボコボコにすることにした」
俺はその言葉と同時に、始まった二戦目を圧勝で終わらせる。
明らかに先程までとは違う操作に、対戦相手と後ろにいた彼女が驚く。
「え!?もしかして悠斗くん。かなり強い?」
「いや、俺なんか全然だよ」
そう、俺程度の実力なんて履いて捨てるほど居る。
ただまぁ、その程度の俺の腕よりも対戦相手は遥かに下だった。
始まった最終の三戦目。
二戦目同様に圧倒的な実力差で対戦相手に勝利する。
「わー!!悠斗くん強い!!」
「ありがとう朱里さん」
見事対戦に勝利した俺に、彼女が賛辞を贈る。
それに満足した俺はもういいかなと席を立つ。
しかし、
挑戦者現る!!
「あれ?悠斗くん。またなんか出てるよ?」
「あぁ、そうだね」
でもまぁいいか。付き合う義理も無いし。
そう思った俺は、その画面を無視して彼女の手を取った。
「おい!!待てよ!!」
「はあ?」
そんな俺に対戦相手だったおっさんが怒鳴りつけてくる。
「逃げんじゃねぇ!!」
「いや、あんたとやるより彼女とのデートが優先に決まってるだろ?」
それに、
俺はおっさんの横を通りながら言い捨てる。
「後ろに人が居るのに連コインはマナー違反だぜ?まぁ死体蹴りするようなマナーの無いやつに言っても無駄だと思うけどな」
俺と彼女がやってる時には人が居なかったが、今は少しだけ人が並んでいた。
俺は後ろに並んでいる人に軽く頭を下げると、その場を後にした。
ちなみに、対戦相手のおっさんは俺の席に座った別の人にもボコボコにされていた。
あのゲームは結構強い人が多いんだよ。
あの程度の実力でイキんなよなー
「ねぇねぇ悠斗くん。私の友達と悠斗くんならどっちが強いかな?」
「うーんやってみないとわかんないけど、俺はあのゲームなら中の上か、良くて上の下くらいだからね」
まぁでも機会があったらやってみたいな。
そんなことを考えながら、彼女とプリクラスペースへと歩いていった。
「「ご馳走様でしたー」」
お腹も膨れて大満足俺たちは、そう言ってお店から出ていく。
「美味しかったね、悠斗くん」
「うん。パスタもデザートも美味しかった」
「でも悠斗くん。ごちそうになって良かったの?」
と、少しだけ申し訳なさそうにそういう彼女に、
「いや、そんなに高いものじゃないし、大丈夫だよ」
と、返す。
二人で三千円程度の食事代。
このくらいなら別にデート代の予算内だ。
「ありがとう悠斗くん。それじゃあ次はゲームセンターだね!!」
「うん。ツーショットのプリクラを撮りに行こうか」
俺はそう言いながら少しだけぎこちなく彼女の手を握りしめる。
「えへへー悠斗くんから手を繋いでくれるのは嬉しいな」
「でも、今すごい緊張してるから……恥ずかしい話、手汗がやばい」
「えーそんなの気にしないよー。と言うかそんなこと言ったら私もやばいかも」
少しだけ恥ずかしそうに彼女が身をよじる。
そんなやり取りを繰り返していると、駅前の少し大きなゲームセンターに到着する。
それなりの規模の店だ。もしかしたら知っている人がいるかもしれないが、今の俺の格好で、一発で俺だとわかる人はそんなに居ないとは思った。
すると、少し思案していた俺の手を彼女がちょんちょんと引っ張る。
「ねぇねぇ悠斗くん。いきなりプリクラ行くものあれだから、何かで遊んでいかない?」
「いいよ。朱里さんはなにか気になるのあるかな?」
俺がそう言うと、彼女は格闘ゲームの筐体を指差す。
「あれがやりたい」
「……え?格ゲー?」
「うん!!何かね、友達がやってるのを見てすごいなーって思ってね、私もやって見たいと思ったんだー」
女の子が格ゲーか。今はそう人も増えてきてるし、そこまで珍しいものでもないか。
「あのゲームなら俺も『そこそこ』出来るから、ちょっと遊んで行こうか」
「うん!!」
元気良く返事をする彼女を見ながら、財布から百円玉を取り出す。
「まずは簡単に操作を説明しながら、ストーリーモードをクリアしていくね」
「はい!!」
「そしたら今度は交代して、朱里さんにストーリーモードをやってもらおうと思う」
「はい!!」
「そしたら最後に二人で対戦しようか」
「はい!!悠斗くん!!」
「何かな?」
ビシッと手を上げる彼女に問いかけると、
「最初から対戦がしたいです!!」
と返事が。
「一人でやってもつまんないだろうし、こういうのってやっぱり対戦が醍醐味だよね」
「なるほど、了解だよ」
俺はそう言って頷くと、
「じゃあ朱里さん、向こうの筐体に行って百円玉を入れて、対戦申し込みをして貰えるかな?」
「おっけー!!ボコボコにしてやんよ!!」
勇ましいことを言う彼女を微笑みながら見つめ、俺は少し接待を意識しながら対戦しようと心に決めた。
何回か対戦を行い、レバガチャで戦う彼女と勝ったり負けたりを繰り返していた。
そして、三回目の対戦で俺が勝利を収めたところで、彼女が満足したようで、
「いやー悠斗くん。楽しかったね!!なんかよくわかんないけど、突然必殺技とかが出てびっくりしたよ!!」
と俺の隣までやってくる。
「俺も楽しかったよ。じゃあこの残ったやつで軽くストーリーをクリアして……」
挑戦者現る!!
「……え?」
「おぉ!?これは!!」
俺の画面には挑戦者が現れたことを示す画面。
なるほど、まぁこういうこともあるよな。
俺はそう結論付けると、勝ってもあれだし適当に負けておくかーくらいの気持ちで戦いに挑む。
そこまで上手いとは思えない対戦相手に、二本先取の一本目を適当にやって負けておく。
すると、
「……はぁ?」
倒れた俺のキャラに死体蹴りを喰らわせる対戦相手。
思わず向こうに筐体の目を向けると、
ニヤニヤと笑う三十過ぎ位のおっさんが居た。
「なんか、感じ悪いね」
と言う彼女。
なるほど、醜い嫉妬だなと俺は理解する。
……へーそーなんだー
そーゆーことするのか……
死体蹴りなんかしなければ適当に負けてやろうと思ってたけど、事情が変わった。
「ごめんね、朱里さん」
「え?なに?」
首を傾げる彼女に俺は続ける。
「負けてやろうかと思ったけど、ムカついたからボコボコにすることにした」
俺はその言葉と同時に、始まった二戦目を圧勝で終わらせる。
明らかに先程までとは違う操作に、対戦相手と後ろにいた彼女が驚く。
「え!?もしかして悠斗くん。かなり強い?」
「いや、俺なんか全然だよ」
そう、俺程度の実力なんて履いて捨てるほど居る。
ただまぁ、その程度の俺の腕よりも対戦相手は遥かに下だった。
始まった最終の三戦目。
二戦目同様に圧倒的な実力差で対戦相手に勝利する。
「わー!!悠斗くん強い!!」
「ありがとう朱里さん」
見事対戦に勝利した俺に、彼女が賛辞を贈る。
それに満足した俺はもういいかなと席を立つ。
しかし、
挑戦者現る!!
「あれ?悠斗くん。またなんか出てるよ?」
「あぁ、そうだね」
でもまぁいいか。付き合う義理も無いし。
そう思った俺は、その画面を無視して彼女の手を取った。
「おい!!待てよ!!」
「はあ?」
そんな俺に対戦相手だったおっさんが怒鳴りつけてくる。
「逃げんじゃねぇ!!」
「いや、あんたとやるより彼女とのデートが優先に決まってるだろ?」
それに、
俺はおっさんの横を通りながら言い捨てる。
「後ろに人が居るのに連コインはマナー違反だぜ?まぁ死体蹴りするようなマナーの無いやつに言っても無駄だと思うけどな」
俺と彼女がやってる時には人が居なかったが、今は少しだけ人が並んでいた。
俺は後ろに並んでいる人に軽く頭を下げると、その場を後にした。
ちなみに、対戦相手のおっさんは俺の席に座った別の人にもボコボコにされていた。
あのゲームは結構強い人が多いんだよ。
あの程度の実力でイキんなよなー
「ねぇねぇ悠斗くん。私の友達と悠斗くんならどっちが強いかな?」
「うーんやってみないとわかんないけど、俺はあのゲームなら中の上か、良くて上の下くらいだからね」
まぁでも機会があったらやってみたいな。
そんなことを考えながら、彼女とプリクラスペースへと歩いていった。
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