学園の聖女様と俺の彼女が修羅場ってる。

味のないお茶

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第1章

~エピローグ~ 悠斗視点

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 ~エピローグ~



 朱里との二度目のキス。

 頬の痛みを忘れるような甘い時間。

 どちらともなく唇を離す。

「……」
「……」

 再び訪れる沈黙。

 しかし、先程とは違う雰囲気がそこにはあった。

「……名前。朱里って呼んでくれたね」
「うん。朱里も、俺の事、悠斗って呼んでくれたね」
「うん。呼び捨てにしてくれたの、嬉しかったから」
「俺も、朱里から呼び捨てにされたのは嬉しかった」

 二人で、笑い合う。

 こんな時間が、随分と久しぶりのような気がした。

「ねぇ、悠斗?」
「なに、朱里」
「……責任、取ってくれるんだよね?」

 彼女の言う、『責任』とはあのファーストキスのこと。
 朱里は言った。最低のファーストキスだったと。

「勿論。俺の一生をかけて、朱里を幸せにする」

 彼女が俺に抱き着いてきた。

「幸せにしてね、悠斗。信じてる」
「あぁ、絶対に。約束するよ」

 俺がそう言うと、朱里は身体を少し離す。

 そして、俺の後ろを見て、固まった。

「……え?どうしたの。もしかして後ろにお父さん?」

 ま、前もそんなことがあったよね!!??

 俺がそう言って、後ろを振り向こうとした時だった。

「見ちゃダメ!!」
「え?」

 朱里はそう言うと、俺の顔をガシッと掴む。

 そして、そのまま俺を抱き寄せ、三度目のキスをした。

「……ん」
「…………」

 一度目よりも、二度目よりも、強く、強く、唇を押し付け合う。
 そして、

「…………っ」
「…………んぅ」

 朱里の舌が俺の口の中に入ってくる。

 俺はそれを迎え入れ、絡め合う。

 早朝の公園に、唾液が絡み合う音が響く。

 ザッザッ……

 誰かが立ち去るような音がした。

 見られてたのかもしれない。

 なんて思考が読まれてたのか、朱里が更に強く俺を抱き寄せる。

 彼女の身体の温かさと柔らかさが、俺の理性を溶かしていく。

 お互いを求め合うようなキスは、とてもとても、長かった。

 そして、唇を離すとお互いの口から赤みがかった唾液が糸を引いた。

 俺の血だった。

 口の中が切れていたらしい。

 ……悠斗は、渡さない……

「………え?、今、なんて?」

 彼女から囁かれた言葉を、俺は聴き逃した。

「うぅん。何でもないよ」

 彼女は笑った。

 俺はその表情に、彼女の独占欲のようなものを見た気がした。



 俺の知らないところで何かが始まっている。

 そんな感じがした一幕だった。



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