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第2章
第二話 ⑧ ~詩織さんからこれからは、正攻法で行きますと言われました~
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第二話 ⑧
『なるほど。そういう事ならシフトを変わってあげてもいいよ。その代わりと言ってはなんだが、少年よ。今度のライブでの君の差し入れを期待している。と言うので手を打つことにしよう』
明日のバイト。シフトに穴を開ける訳には行かないので、休日予定の司さんに代わりをお願いした。
代わりに出勤して貰えるので、これで一安心だ。
まぁ、差し入れには最初から自分なりにかなりこだわろうと思っていたので、特に問題は無いと思う。
生徒会室の外で会話を終えた俺は、再び教室に戻り、中で待っている先生に報告する。
「シフトの融通が出来たので、明日自分が新聞部に顔を出します。先ほどお願いしたように、山野先生の方から、新聞部に話を通しておいてください」
俺はそう言うと、先生に頭を下げる。
「構わないぞ。それに、校長やら教頭にも話を通しておこう。なに、ついでに顧問の連中にも話しておいてやるさ」
と先生は軽く言ってのけた。
「ははは。流石ですね。心強いです」
俺はその言葉に安堵した。
「じゃあ、桐崎くん。黒瀬さん。今日はこれであがってくれて構わないよ。お疲れ様」
僕と琴音はもう少し雑務をしたらあがるよ。
と言ってくれた。
「蒼井さん。ありがとうございます。お先に失礼します」
俺は一礼して教室の扉へと向かう。
「こちらの資料は持ち帰っても平気ですか?」
自宅で少し進めておこうと思いますので。
と、詩織さんが会計の資料を指さした。
「本来なら持ち出し厳禁だけど、時間も差し迫ってる。黒瀬さんを信頼してるから預けるよ」
「ありがとうございます。決して杜撰な管理はしないと約束します」
と、詩織さんは資料をカバンの中にしまう。
「では、私もお先に失礼します」
詩織さんも一礼して俺と一緒に教室を後にした。
「悠斗くんはこの後どうされますか?」
生徒会室を出た詩織さんは、俺にそう問いかけてきた。
「俺はこの後バスケ部に顔を出す予定かな」
「そうですか。私はこのまま帰宅の予定ですので、一緒に帰ることは出来ませんね。残念です」
「ははは。あまり誤解をされるようなことはしたくないんだけど、こうして同じ生徒会に入った以上、そういう事は増えそうな気がするよ……」
「ふふふ。私はいくらでも誤解されて構いませんが?」
と、詩織さんがニンマリと笑う。
「もうああ言うことは勘弁して欲しいかな……」
と、肩を落として言う俺に、
「えぇ。彩さんとも話しましたが、悠斗くんを罠にはめたりするようなやり方はもうしません」
これからは、『正攻法』であなたにアプローチをかけていきますので。
「ふふふ。そのつもりでよろしくお願いします」
そう言うと、詩織さんは俺にぺこりと頭を下げる。
「では、私は下駄箱に向かいますのでここで。悠斗くんは体育館なので、ここでお別れですね」
「うん。じゃあ、また明日」
「はい。一応、明日の早朝の時間に、予算の確認をして頂きたいと思っておりますので、そのつもりでお願いします」
「そんな早くに仕上げてくれるの?」
「ええ。その為に資料を頂きましたので。家にはノートパソコンもあります。Excelを使えばこの程度のことなら一晩もあれば余裕です」
彼女にしては珍しい、ドヤ顔を見られた。
「詩織さんが会計をしてくれて助かるよ」
「ふふふ。私にはあぁ言うアイディアを出す悠斗くんの方がすごいと思いますが。まぁ適材適所ということで行きましょう」
そう言うと、詩織さんは下駄箱の方へ歩いて行った。
『正攻法』で行きます。……か。
その方が、きつい気がするよな。
「……よし!!俺も、彼女に負けないように頑張らないとな」
俺はひとつ気合いを入れると、今日の夕食に朱里を誘うために体育館へと足を運んだ。
『なるほど。そういう事ならシフトを変わってあげてもいいよ。その代わりと言ってはなんだが、少年よ。今度のライブでの君の差し入れを期待している。と言うので手を打つことにしよう』
明日のバイト。シフトに穴を開ける訳には行かないので、休日予定の司さんに代わりをお願いした。
代わりに出勤して貰えるので、これで一安心だ。
まぁ、差し入れには最初から自分なりにかなりこだわろうと思っていたので、特に問題は無いと思う。
生徒会室の外で会話を終えた俺は、再び教室に戻り、中で待っている先生に報告する。
「シフトの融通が出来たので、明日自分が新聞部に顔を出します。先ほどお願いしたように、山野先生の方から、新聞部に話を通しておいてください」
俺はそう言うと、先生に頭を下げる。
「構わないぞ。それに、校長やら教頭にも話を通しておこう。なに、ついでに顧問の連中にも話しておいてやるさ」
と先生は軽く言ってのけた。
「ははは。流石ですね。心強いです」
俺はその言葉に安堵した。
「じゃあ、桐崎くん。黒瀬さん。今日はこれであがってくれて構わないよ。お疲れ様」
僕と琴音はもう少し雑務をしたらあがるよ。
と言ってくれた。
「蒼井さん。ありがとうございます。お先に失礼します」
俺は一礼して教室の扉へと向かう。
「こちらの資料は持ち帰っても平気ですか?」
自宅で少し進めておこうと思いますので。
と、詩織さんが会計の資料を指さした。
「本来なら持ち出し厳禁だけど、時間も差し迫ってる。黒瀬さんを信頼してるから預けるよ」
「ありがとうございます。決して杜撰な管理はしないと約束します」
と、詩織さんは資料をカバンの中にしまう。
「では、私もお先に失礼します」
詩織さんも一礼して俺と一緒に教室を後にした。
「悠斗くんはこの後どうされますか?」
生徒会室を出た詩織さんは、俺にそう問いかけてきた。
「俺はこの後バスケ部に顔を出す予定かな」
「そうですか。私はこのまま帰宅の予定ですので、一緒に帰ることは出来ませんね。残念です」
「ははは。あまり誤解をされるようなことはしたくないんだけど、こうして同じ生徒会に入った以上、そういう事は増えそうな気がするよ……」
「ふふふ。私はいくらでも誤解されて構いませんが?」
と、詩織さんがニンマリと笑う。
「もうああ言うことは勘弁して欲しいかな……」
と、肩を落として言う俺に、
「えぇ。彩さんとも話しましたが、悠斗くんを罠にはめたりするようなやり方はもうしません」
これからは、『正攻法』であなたにアプローチをかけていきますので。
「ふふふ。そのつもりでよろしくお願いします」
そう言うと、詩織さんは俺にぺこりと頭を下げる。
「では、私は下駄箱に向かいますのでここで。悠斗くんは体育館なので、ここでお別れですね」
「うん。じゃあ、また明日」
「はい。一応、明日の早朝の時間に、予算の確認をして頂きたいと思っておりますので、そのつもりでお願いします」
「そんな早くに仕上げてくれるの?」
「ええ。その為に資料を頂きましたので。家にはノートパソコンもあります。Excelを使えばこの程度のことなら一晩もあれば余裕です」
彼女にしては珍しい、ドヤ顔を見られた。
「詩織さんが会計をしてくれて助かるよ」
「ふふふ。私にはあぁ言うアイディアを出す悠斗くんの方がすごいと思いますが。まぁ適材適所ということで行きましょう」
そう言うと、詩織さんは下駄箱の方へ歩いて行った。
『正攻法』で行きます。……か。
その方が、きつい気がするよな。
「……よし!!俺も、彼女に負けないように頑張らないとな」
俺はひとつ気合いを入れると、今日の夕食に朱里を誘うために体育館へと足を運んだ。
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