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第2章
第六話 ④ ~登校の時間を使って今後の話をしました~
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第六話 ④
雨の中。俺と朱里は話をしながら自転車を漕ぐ。
「さっそく昨日の悠斗の勇姿を見たよ。ヤバいくらいにかっこよかったね!!」
「あはは。そう言って貰えると俺としても頑張った甲斐があったかな」
少し興奮気味に話す朱里。こういう彼女を見るのは少し珍しいなと思ったけど、とても可愛い。
「裏の予算会議の動画も見たけど、わがままを言うなら生で見たかったなぁって思っちゃった」
少しだけ残念そうな声でそう言う彼女。
そこまで言って貰えるなら本当に嬉しいと思う。
「でもさ、悠斗。気をつけてね?」
「……うん。わかってるよ」
朱里が何を言ってるのかは理解してる。
「雫にも言われたけどさ、俺って自分の行動の結果を想像する能力が欠けてるみたいでさ……」
「あはは……そうだね」
苦笑いを浮かべる朱里。あぁ……やっぱり同じことを思ってたんだな。
「昨日朱里とした約束もあるけど、誰でも彼でも優しくする。みたいなのは今後控えようって思ってるんだよね」
「そうなんだね……」
少しだけ微妙な表情の朱里。何を思ってるのかは伺いしれないが、自分の気持ちは話しておこうと思った。
「朱里はさ、優しい俺が好きって言ってくれたけどさ、あの時朱里にも言われたし、今朝も雫に言われたのもある。やっぱり人は選んでいこうって思ったんだよね」
「うん」
「まぁ、雫にも言われたけど、今後の行動にも注意するけど、今に至るまでにやらかしてる人にはさらに注意していこうかと思うよ」
「あはは……」
「昼の放送で、朱里と真剣に付き合ってる。とは言ってあるけど、いつだかの詩織さんみたいなことをしてくる人が居ないとも限らないしね。気をつけようと思う」
そこまで話したところで、朱里が俺に言う。
「私も昨日はちょっと言ってることが重いかな。って思ったんだよね」
でもさ、と朱里が続ける。
「本音でもあるんだ」
「……うん」
そこまで言ったところで、朱里は自転車を止める。
大切なことを言おうとしてるんだ。
俺もそれに続いて自転車を止めた。
「夏休み。悠斗と泊まりの旅行に行くの。すごく楽しみにしてる」
「うん。そう言ってくれるのはすごく嬉しい」
「お父さんもお母さんも、私がその話をしたら、反対どころかすごく賛成してくれて、いろいろ調べてもくれてた」
「うん。さっきもその話をしてたんだよね」
「……そ、それでね。昨日も悠斗に言われたし、私も受け入れたけど。そ、そういう事をね……悠斗とするってのも……私は、嫌じゃないし……寧ろ悠斗に求められて……嬉しいというかなんと言うか……」
「う、うん……」
「あ、あのね!!」
そこまで話したところで、朱里は俺の目を見て、言う。
「私、悠斗とそういう事をしたら、きっともっと重くなる。悠斗に依存しちゃう!!離れられなくなっちゃう!!………そ、それでも悠斗は私を……」
「嫌いになんかならないよ」
「……え」
俺はしっかりと朱里の目を見て言う。
「と言うかさ、依存されるくらいに愛される方が嬉しいって思うくらいには、俺も愛が重いかなって思ってる」
と、俺は少しだけ苦笑いを浮かべる。
「今日の朝さ、朱里と会う前に電車で老夫婦に席を譲ったんだ」
「うん」
その時のことを思い出して、俺は少しだけ笑う。
「お爺さんがさ、俺に『昔はモテてたんだ』みたいな話をしようとした時にさ、お婆さんの目がスっと細くなってさ。お爺さんがそれに気がついて慌ててた。みたいな一幕があったんだよね」
「あはは……」
「その時俺は思ったんだ」
何歳になっても、自分のパートナーから嫉妬されるような男でいたい。
「ってさ」
「……悠斗」
「俺はさ、お爺さんお婆さんになって朱里と一緒に居たい。そして、いつまでも朱里に焼きもちを焼かれるくらいに愛される自分で居たいと思ってる」
「うん」
だからさ、と俺は続ける。
「重くて結構。俺はそんな朱里も大好きだよ」
俺のその言葉に、朱里は自転車から離れて俺に抱きついてくる。
「その言葉。すごく嬉しい」
身体が濡れることも厭わず、俺も彼女を抱きしめる。
「最高に楽しい旅行にしよう」
そして、二人の一生の思い出に残る初めてをしよう。
俺のその言葉に、朱里は俺の身体を強く抱きしめる事で答えてくれた。
雨の中。俺と朱里は話をしながら自転車を漕ぐ。
「さっそく昨日の悠斗の勇姿を見たよ。ヤバいくらいにかっこよかったね!!」
「あはは。そう言って貰えると俺としても頑張った甲斐があったかな」
少し興奮気味に話す朱里。こういう彼女を見るのは少し珍しいなと思ったけど、とても可愛い。
「裏の予算会議の動画も見たけど、わがままを言うなら生で見たかったなぁって思っちゃった」
少しだけ残念そうな声でそう言う彼女。
そこまで言って貰えるなら本当に嬉しいと思う。
「でもさ、悠斗。気をつけてね?」
「……うん。わかってるよ」
朱里が何を言ってるのかは理解してる。
「雫にも言われたけどさ、俺って自分の行動の結果を想像する能力が欠けてるみたいでさ……」
「あはは……そうだね」
苦笑いを浮かべる朱里。あぁ……やっぱり同じことを思ってたんだな。
「昨日朱里とした約束もあるけど、誰でも彼でも優しくする。みたいなのは今後控えようって思ってるんだよね」
「そうなんだね……」
少しだけ微妙な表情の朱里。何を思ってるのかは伺いしれないが、自分の気持ちは話しておこうと思った。
「朱里はさ、優しい俺が好きって言ってくれたけどさ、あの時朱里にも言われたし、今朝も雫に言われたのもある。やっぱり人は選んでいこうって思ったんだよね」
「うん」
「まぁ、雫にも言われたけど、今後の行動にも注意するけど、今に至るまでにやらかしてる人にはさらに注意していこうかと思うよ」
「あはは……」
「昼の放送で、朱里と真剣に付き合ってる。とは言ってあるけど、いつだかの詩織さんみたいなことをしてくる人が居ないとも限らないしね。気をつけようと思う」
そこまで話したところで、朱里が俺に言う。
「私も昨日はちょっと言ってることが重いかな。って思ったんだよね」
でもさ、と朱里が続ける。
「本音でもあるんだ」
「……うん」
そこまで言ったところで、朱里は自転車を止める。
大切なことを言おうとしてるんだ。
俺もそれに続いて自転車を止めた。
「夏休み。悠斗と泊まりの旅行に行くの。すごく楽しみにしてる」
「うん。そう言ってくれるのはすごく嬉しい」
「お父さんもお母さんも、私がその話をしたら、反対どころかすごく賛成してくれて、いろいろ調べてもくれてた」
「うん。さっきもその話をしてたんだよね」
「……そ、それでね。昨日も悠斗に言われたし、私も受け入れたけど。そ、そういう事をね……悠斗とするってのも……私は、嫌じゃないし……寧ろ悠斗に求められて……嬉しいというかなんと言うか……」
「う、うん……」
「あ、あのね!!」
そこまで話したところで、朱里は俺の目を見て、言う。
「私、悠斗とそういう事をしたら、きっともっと重くなる。悠斗に依存しちゃう!!離れられなくなっちゃう!!………そ、それでも悠斗は私を……」
「嫌いになんかならないよ」
「……え」
俺はしっかりと朱里の目を見て言う。
「と言うかさ、依存されるくらいに愛される方が嬉しいって思うくらいには、俺も愛が重いかなって思ってる」
と、俺は少しだけ苦笑いを浮かべる。
「今日の朝さ、朱里と会う前に電車で老夫婦に席を譲ったんだ」
「うん」
その時のことを思い出して、俺は少しだけ笑う。
「お爺さんがさ、俺に『昔はモテてたんだ』みたいな話をしようとした時にさ、お婆さんの目がスっと細くなってさ。お爺さんがそれに気がついて慌ててた。みたいな一幕があったんだよね」
「あはは……」
「その時俺は思ったんだ」
何歳になっても、自分のパートナーから嫉妬されるような男でいたい。
「ってさ」
「……悠斗」
「俺はさ、お爺さんお婆さんになって朱里と一緒に居たい。そして、いつまでも朱里に焼きもちを焼かれるくらいに愛される自分で居たいと思ってる」
「うん」
だからさ、と俺は続ける。
「重くて結構。俺はそんな朱里も大好きだよ」
俺のその言葉に、朱里は自転車から離れて俺に抱きついてくる。
「その言葉。すごく嬉しい」
身体が濡れることも厭わず、俺も彼女を抱きしめる。
「最高に楽しい旅行にしよう」
そして、二人の一生の思い出に残る初めてをしよう。
俺のその言葉に、朱里は俺の身体を強く抱きしめる事で答えてくれた。
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