SSSランク剣士の海外留学

くろげブタ

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14.制裁、ジャスティスパンチ

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超・天才流剣術。
サイレンス・スラッシュの前に、槍男は地面に崩れ落ちる。

「勝負あり。勝者。留学生チーム」

ゴミィは救われた。

「ゴミィちゃん。大丈夫ですか?」
「ナデコ。ありがとうなの」

もっとも、それは撫子の活躍によってだ。
撫子がいなければ、勝利はしても、ゴミィは永遠に失われていたであろう。

奴は俺から代表の座を奪った憎むべき敵。
それでも、この場は撫子に感謝するべき……なのだが。

まあ、それは後だ。

今は横たわる貴族クラブの面々。
総勢10名の処遇が先。

「あひーゆるしてくれ」
「お、俺らヤリオにそそのかされただけや」
「そうやそうや」
「悪いのはヤリオや」
「俺らは無関係や」
「か、帰らしてもらう」

槍男の気絶と共に。
付き従う貴族クラブの面々は一斉に両手を天に掲げていた。

なんと情けない。
悪党なら悪党らしく。
死ぬまで悪事を働くのが筋であろうに。

最後まで悪党であっただけ、槍男の方が立派というもの。

その槍男といえば……地面に倒れ伏したまま身動き一つしていない。

もちろん、死んでいるわけではない。
憎い相手だからといって、片端からぶち殺すのは狂人のやること。
何より、いくら試合の立ち合いだからといって、人を殺したのでは俺の罪が問われかねない。

しかし……奴の人としての生は終わったも同然。

救急車がサイレンと共に駆けつける。
担架で運ばれる間も、槍男は身動き1つしないまま。

超・天才流剣術は野郎の首筋を。
頸椎だけを破壊した。

槍男は今後、一生。
指先一つ動かすことのできない、寝たきり生活を送ることとなる。

これが、奈美をリンチした連中。
その首謀者への報復。

残るは──

「ひいっ」
「まて。話せばわかる」
「暴力はんたい」
「俺には年老いた父と母がいるんや」
「見逃してくれ」

すっかり戦意を喪失した貴族クラブの連中。
総勢9名。

すでに降伏した相手をいたぶる趣味は持ち合わせていない。
が、元々の始まりは、集団で1人をいたぶるリンチが発端。

怪我をした奈美を。
少女を庇う奈美を。
遠くから銃で狙い撃つ。
遊び気分で奈美をいたぶったのが貴様らだというのだから。

「立て。そして並べ。1発。殴るだけで見逃してやる」

因果応報。
無傷で帰らせては、反省は生まれない。
心苦しいが、痛みで罰するのが俺の務め。

「超・天才流剣術。ジャスティス正義の・パンチ鉄拳

ドカーン

「ぎゃー」

肩甲骨を叩き折る全治3ヵ月。
この程度で妥協してやるとしよう。

「にゃん。やっちゃいましたね……おにいちゃん」

その可愛い声は、ココロちゃん。

「極上サロンには。貴族クラブには近づかない方が良いって言ったにゃん」

そうだったか?
そもそもが、連中の方が俺に。
ゴミィに近づいてきたのだから仕方ない。

「ココロさん!」
「たっ助けてください」
「この留学生が俺らに暴力を」
「あの女の時みたいに、やっちゃってくださいよ」

あの女。奈美のとこか?
どういうことだ?
まさか天使であるココロちゃんが、リンチに参加していたというのか?

まあ、それはそれとして。

「超・天才流剣術。ジャスティス正義の・パンチ鉄拳

ドカーン

「ひぎぎいい」

まずは貴族クラブの連中に罰を与えるのが先。

「たっ助け」
「殺される」
「死にたくねえ」

人聞きの悪いことを。
まるで俺が人殺しのような言いぐさである。
これはただの体罰。

「おにいちゃん。英下衆貴族を甘く見すぎにゃん」

ちょこちょこグラウンドを横断。近づくココロちゃん。

「俺らじゃ敵わないっす」
「貴族クラブ最強のココロさんじゃないと」
「お願いするっす」

なんだと?
ココロちゃんが貴族クラブ。
それも最強だと?

「そう。ココロちゃんは貴族なのー。にゃん」

確かに美少女天使であるココロちゃん。
貴族という肩書がふさわしい。

そして、よくよく思い返せば、最初の出会い。
大使の説明に、しっかり貴族だと紹介されていたではないか。

「いや。にゃんじゃなくて」
「はよ。そこのイカレポンチを何とかしてくれ」

誰がイカレポンチか?

「超・天才流剣術。ジャスティス正義の・パンチ鉄拳

ドカーン

「あひいいい」

イカレているのは貴様らだ。
語尾のにゃんがなくなってしまっては、可愛さ50%減だろうが。

「これ以上、貴族クラブに手を出すようなら、止めなければならないにゃん」

それは困る。
敵対したのでは、ココロちゃんを愛でることができなくなる。

「へっ。ココロさんはタイマンで女を倒したんだぜ」
「貴族クラブ最強の銃マスター。ココロ・セーラさんや」
「おめーなんぞいちころやで」

うるさい。

「超・天才流剣術。ジャスティス正義の・パンチ鉄拳

ドカーン

「あぎゃああ」

正確に肩甲骨を叩き折るのも、なかなか大変だ。

「そうか。奈美が立ち合いで怪我したという……その相手がココロちゃん」

ココロ・セーラ。
銃マスター。セ-ラとはココロちゃんのことか。
正々堂々戦い奈美に勝利したというのであれば、侮れない腕前。

「へっ。ざまあねえぜ。ココロさんの銃さばきにかかれば」
「あんな女いちころやったで」

仮にそうだとしても、お前らが威張っていうことじゃない。

「超・天才流剣術。ジャスティス正義の・パンチ鉄拳

ガシーン

なに?

目にも止まらぬ正義の拳。
ジャスティス・パンチが連中を殴りつける。
その寸前。ココロちゃんの腕が、憲伸の拳を受け止めていた。

「にゃん。だからこれ以上は駄目にゃん」

連中はココロちゃんを銃マスターと言った。
だが、この俺の拳を受け止める。
武術の心得でもなければ、不可能な行為。

ココロちゃん。ただ銃の扱いが上手いというだけではない。

が、今はそれよりも。

「超・天才流剣術。ジャスティス正義の・キック蹴撃

ドカーン

「ぐぼあああ」

拳を警戒するココロちゃん。
下半身から蹴りだすキックは防げない。

これにて、奈美のリンチに参加した連中。
全員への教育は終了した。
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