SSSランク剣士の海外留学

くろげブタ

文字の大きさ
33 / 34

33.全武器解放☆フリーダム☆フルバースト

しおりを挟む
 
「クロマック。英下衆国に仇なす暴徒。日本を代表して。この俺が、西古 憲伸が貴様を討つ」

 闘技場の2階に位置する解説席。
 その中に居座るクロマックに向け、宣告する。

「ぬあにおー! ガキが! わいの居る解説席はなあ。5重の防弾ガラスになっとんのや! ガキのガトリングガンでも破壊でけへんで!」

 俺の力では無理だという。
 だが……今さら、それがどうしたという。
 元々が、ここまで来れたのも、俺だけの力ではない。

「ケンシン」

 隣に聞こえるのは、ゴミィの声。
 これまで俺の銃を整備してくれた天才少女。
 ゴミィの助けがなければ、ここまで勝ち抜けはしなかったろう。

「ゴミィ。力を貸してくれ。世界の運命を変える。そのための一撃」

 俺はゴミィの手に、スナイプ・デステニーを手渡した。

「分かったの。わたしの運命。バターナム国の運命……これで」

 膝立ちとなるゴミィが、スコープに目を当てる。

「憲伸くん。あの防護壁。抜く手立てはあるのか?」

 大盾を構え、俺たちを守り立つ筆頭騎士。
 その防御がなければ、俺は撃ち殺されていただろう。

「筆頭騎士。世界を破壊しようとする、奴の悪意。止めるための力を」

 俺は筆頭騎士の手に、バスター・バズーカを手渡した。

「うむ。無反動砲。いや、グレイト・バズーカを借り受ける。任せろ」

 その肩にバスター・バズーカをかつぎ、筆頭騎士が胸を叩く。
 名前を間違えているが……まあ良い。

「にゃん! ようやくココロちゃんの出番にゃん!」

 そう。ココロちゃんが両手に2丁の拳銃を構えて言う。

「……アタシは?」

 そう。俺に向けて片手を差し出す奈美。

「奈美。剣においてはお前がはるかに上。だが……」

 本来。指揮を執るべきは、最も力のある者。
 この場であれば、奈美である。が……

「今回は、俺に任せてもらいたい。奈美は、これで援護を頼む」

 俺は奈美の手に、サブマシンガンを握らせた。

「当然。こう見えてアタシ家庭的なのよ。内助の功。アンタに従うわ」

 奈美はサブマシンガンを腰に構え、ゴミィに使い方を聞いていた。

 旅の始まりは奈美とゴミィ。
 英下衆で不当に差別されるゴミィを助けようとしたのが全ての始まり。

 ……その旅路も、ここが最後の旅程。

 決着を着けるべきは、俺たち。
 英下衆で共に学び。共に泣き。共に戦った俺たちの。
 英下衆留学を締めくくる、最後の別れの一撃。

「いくぞ! 超・天才流剣術・改2が甲が最終奥義」

 俺が右手に握るはガトリングガン。ガトリング・デストロイ。
 俺が左手に握るは拳銃。シューティング・スター。

 その両手の銃を。
 ゴミィのスナイプ・デステニーを。
 筆頭騎士のバスター・バズーカを。
 ココロちゃんの2丁拳銃を。
 奈美のサブマシンガンを。

 今こそ俺たちの力を。
 全て一斉に解き放つ。

全武器解放☆オールウェポンフリーダム☆自由にフルバースト撃ちまくれ

 ドガガガガガガガガガガガ
 バーン
 ズダーン
 ドカーン
 バンバーン
 パパパパパパパッンッ

 集まる火線が収束。
 クロマックが立てこもる解説席へと吸い込まれ。

 ズドズドズドーン

 5重の防弾ガラスが、5人の銃撃。
 その同時多重砲撃の前に爆散する。

「あひいいいいい!!!」

 爆風。破裂。飛散。
 解説席を守る防弾ガラスの全てが吹き飛び。
 クロマックの身体もまた、闘技場内。
 俺たちの前にまで、吹き飛ばされていた。

「あひい……かんにんや……魔が差しただけなんや……」

 この期におよんで、まだ泣き言を。
 銃を用いて世界を制する。
 貴様の野望の前に。どれほどの生命が犠牲となったのか。

 両手の銃を投げ捨て、腰の太刀を引き抜き、歩み寄る。

「あひいいいいいい!!!!」

 両手を掲げて降伏の意を示すクロマック。

「待ってください! 超・天才剣士・改2甲選手。クロマックの処遇は、私たち英下衆国に任せてください」

 進む俺に声をかけるのは、実況アナウンサーだった男。
 今さら。誰が何を言おうが、俺のやるべきことは何も変わらない。

 悪・即・斬。

 ズバーン

 必殺の一撃が。クロマックの首を打つ。

「……憲伸。アンタ……やっぱり変わったわね」

 撫子一徹。サイレントみね・スラッシュ打ち

「前なら問答無用で再起不能にしたのに……ね」

 この刀は。撫子から譲り受けたもの。
 見事な刀なれど、俺が真に譲り受けたのは侍の魂。
 例え銃を手にしようとも。俺の心は侍であり剣士である。
 無益な殺生は避けるべき。と。

「後の処理。任せて良いのか?」

 刀の背で首を打ち、気絶させたクロマック。

「はい。クロマックに協力して暴挙を働いた連中。必ず締め上げてみせます」

 その身柄をアナウンサーに引き渡す。

「にゃっ?! にゃにゃにゃああああ!?」

 ココロちゃん。いきなり、なんだ?
 発情期でも来たのか?

「アホにゃ! ココロちゃんは猫じゃないにゃ! それよりも! 頭を下げるにゃ!」

 慌てて頭を下げるココロちゃんに続き。

「こ、これは……ははー!」

 筆頭騎士までもが、その場に膝を着いていた。

「英下衆皇子。エイジス様。なぜこのような場所でこのような仕事を?」

 なんと……このアナウンサー。皇子だったのか?

「うん。それはもちろん。英下衆最強武闘大会だもの。英下衆の晴れ場だから見に来て欲しいと、クロマックに誘われたんだけど……まさか、このような暴動を起こすとはね」

 世界最強を決めると銘打ち、リニューアルされた最強武闘大会。
 その記念すべき第1回大会であるならば、皇族が訪れるのも自然の流れ。

 憲伸。奈美。ゴミィも。
 揃って膝を着き、その襟を正す。

「あー。いや……そういう、かしこまったのが嫌いで、アナウンサーとして参加したんだけどね。はは」

 なかなか気さくなお人柄のようである。

「とにかく、後は任せてください」

 皇子の指揮の元。クロマック。
 そして、協力した貴族クラブの連中が引っ立てられていく。

 最後に、振り返った皇子。

「そうだ……憲伸くん。優勝。おめでとう!」

 そう。大きな声で憲伸を祝福した。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

還暦の性 若い彼との恋愛模様

MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。 そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。 その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。 全7話

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

勘当された少年と不思議な少女

レイシール
ファンタジー
15歳を迎えた日、ランティスは父親から勘当を言い渡された。 理由は外れスキルを持ってるから… 眼の色が違うだけで気味が悪いと周りから避けられてる少女。 そんな2人が出会って…

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳主婦のカレンはインスタグラムで20歳大学生の晴人と知り合う。親密な関係となった3度目のデートのときに、晴人が実は17歳の高校2年生だと知る。 カレンと晴人はその後、どうなる?

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

処理中です...