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レトナーク編
第7話 毒舌ロゼのガールズトーク
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灯りの消えたハワゼット邸の長い廊下の壁には、豪華な壁画と重厚なドアが並ぶ。鏡のように磨かれた廊下を猫族の夜目を持つミアは、ロゼの寝室からゲストルームまで迷うことなく歩いている。
久しぶりの広い湯船で、ロゼとゆっくりと入浴した。
昔から、ロゼはミアの猫耳としっぽを洗いたがる。久々に、ふさふさの、ふわふわの、もふもふに仕上げられてしまった。ロゼの家にもミアの服が置いてあり、着せ替え人形のようにネグリジェを着させられる。
さっきまで、明日からの冒険者ルックを、攻めにするか守りで行くのかどうしようかとロゼとの女子トークで盛り上がり過ぎた。
(ロゼの冒険ギルドファッションリーダーは、1日にしてならずだったのね。あんなに考えてたなんて、そこまで気がつかなかった)
もうクタクタだけど、とても良い気持ち。
後は、天蓋付きの広いふわふわベットに飛び込むだけ。
(あー、眠い、すぐ眠れそう)
ガールズトークついでに、ロゼから聞いた話は、
「まさかギルバートがあんなキャラだとは思わなかった」
……ということだった。
「王都から出て何かのデビューでもしちゃったんじゃないか」
木目を美しく寄せた床にふかふかのラグを敷いて、ロゼはクッションを抱えて転がる。艶のある長い髪を広げて、ちょこんと座るミアのしっぽを握って一方的に話し込む。
「あんなにペラペラ思ったことを言うようなタイプじゃない」
「全てにおいて徹底的にクールで、これでもかと言うほど周りの期待通りの結果を出す。ハイスペックと言えばそうなのだけど、そこまで揃うと没個性と変わらないんじゃないかというつまらなさ! 」
「急に『たまたま第3王子なんて身分に生まれて」と言い出したから、ついにキレたんじゃないかと思った」
(うんうん、確かに投げやり感があった)
「幼い頃は美少女と見まごう可愛らしさで、あれよあれよと美形の長身になるとか、逆に気持ち悪いし、むしろ、ムカつく? 」
(……幼少時は女の子みたいって、ちょっと想像できるかも)
「ここぞの場面で礼節のある褒め言葉を撒き散らしてくるが、どれもこれもマニュアル通りにこなしてるだけの朴念仁」
(朴念仁……って、それは言い過ぎ。)
「王妃様の過保護下に育ち過ぎちゃって、成人になって、やっと王宮の外に出たら冒険者研修って、まぁ、王族も大変ね」
(ハワゼット家が自由過ぎるって気がしなくもないけど……)
「それでも、ガイさんがリーダーだし、狙い通り誘ってもらえて良かった。まぁ、レトナークに私以上の適任者はいないよね……って、ギルとの許婚解消したい!」
(あ、……解消したいんだ…? 考えてたんだ? 今更何言ってんだろ~~)
ロゼの毒舌トークで、冒険者パーティーに放り込まれた事をごまかされている気もしないでもない。ひとしきり話して、うとうとと眠くなったロゼにベッドに入るように勧めて、ミアはロゼの部屋を出た。
と、ここまでがロゼとのガールズトークだ。
長い廊下を歩き終えて、ミアはゲストルームのドアを開ける。
何もかもが豪華絢爛なロゼの屋敷だが、ミアにとって一番の贅沢は、大きなガラス窓越しに星を見ながら寝られることだ。
(今日の夜空は晴れていい感じだよね~)
ミアは、心弾ませながらベッドに飛び込んだ。
久しぶりの広い湯船で、ロゼとゆっくりと入浴した。
昔から、ロゼはミアの猫耳としっぽを洗いたがる。久々に、ふさふさの、ふわふわの、もふもふに仕上げられてしまった。ロゼの家にもミアの服が置いてあり、着せ替え人形のようにネグリジェを着させられる。
さっきまで、明日からの冒険者ルックを、攻めにするか守りで行くのかどうしようかとロゼとの女子トークで盛り上がり過ぎた。
(ロゼの冒険ギルドファッションリーダーは、1日にしてならずだったのね。あんなに考えてたなんて、そこまで気がつかなかった)
もうクタクタだけど、とても良い気持ち。
後は、天蓋付きの広いふわふわベットに飛び込むだけ。
(あー、眠い、すぐ眠れそう)
ガールズトークついでに、ロゼから聞いた話は、
「まさかギルバートがあんなキャラだとは思わなかった」
……ということだった。
「王都から出て何かのデビューでもしちゃったんじゃないか」
木目を美しく寄せた床にふかふかのラグを敷いて、ロゼはクッションを抱えて転がる。艶のある長い髪を広げて、ちょこんと座るミアのしっぽを握って一方的に話し込む。
「あんなにペラペラ思ったことを言うようなタイプじゃない」
「全てにおいて徹底的にクールで、これでもかと言うほど周りの期待通りの結果を出す。ハイスペックと言えばそうなのだけど、そこまで揃うと没個性と変わらないんじゃないかというつまらなさ! 」
「急に『たまたま第3王子なんて身分に生まれて」と言い出したから、ついにキレたんじゃないかと思った」
(うんうん、確かに投げやり感があった)
「幼い頃は美少女と見まごう可愛らしさで、あれよあれよと美形の長身になるとか、逆に気持ち悪いし、むしろ、ムカつく? 」
(……幼少時は女の子みたいって、ちょっと想像できるかも)
「ここぞの場面で礼節のある褒め言葉を撒き散らしてくるが、どれもこれもマニュアル通りにこなしてるだけの朴念仁」
(朴念仁……って、それは言い過ぎ。)
「王妃様の過保護下に育ち過ぎちゃって、成人になって、やっと王宮の外に出たら冒険者研修って、まぁ、王族も大変ね」
(ハワゼット家が自由過ぎるって気がしなくもないけど……)
「それでも、ガイさんがリーダーだし、狙い通り誘ってもらえて良かった。まぁ、レトナークに私以上の適任者はいないよね……って、ギルとの許婚解消したい!」
(あ、……解消したいんだ…? 考えてたんだ? 今更何言ってんだろ~~)
ロゼの毒舌トークで、冒険者パーティーに放り込まれた事をごまかされている気もしないでもない。ひとしきり話して、うとうとと眠くなったロゼにベッドに入るように勧めて、ミアはロゼの部屋を出た。
と、ここまでがロゼとのガールズトークだ。
長い廊下を歩き終えて、ミアはゲストルームのドアを開ける。
何もかもが豪華絢爛なロゼの屋敷だが、ミアにとって一番の贅沢は、大きなガラス窓越しに星を見ながら寝られることだ。
(今日の夜空は晴れていい感じだよね~)
ミアは、心弾ませながらベッドに飛び込んだ。
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