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第二章 初めての王都編
9.ナヴィの戦い方
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「ナヴィ、倒さないでってそれどういう」
よそ見をされて怒ったスライムは必死にハンナに体当たりをしている。
「ハンナできるわよね!?」
「んーそりゃこのくらいのモンスターならダメージにもならないし……ってナヴィ? 何してるの?」
ナヴィはパンパンに荷物が詰まったリュックの中をガサゴソと漁っている。
「見つけた! ハンナ、絶対に倒さないでね。そのまま動かないで! そのまま…そのまま」
ナヴィの手には筆箱と開いたらA2ほどになるかなり大きめのノートが。
あんぐりと口を開けたハンナは恐る恐るナヴィに聞いてみた。
「ちょっ、ちょっと、ナヴィこれってどういう……」
「¨情報収集¨かしら」
ナヴィの瞳がきらりと光った。
なんでどや顔してるの…ナヴィ。
「へー本でしか見たことなかったけど本当にいるのねスライムって。大体直径八十センチくらいかしら、結構おっきいわね。水色ってのもほんとみたい。体当たりの仕方はこんな感じになってて、このくらいの重さかしら。ハンナのレベルがちょうど二十くらいだからそこから推測するに大体のダメージは少ないわね五ぐらいかしら。そういえばさっき水のようなものも出してたわね。ということは水属性ね。本の中では攻撃方法しか書いてなかったけど実際はこんな風に攻撃するのね」
急に饒舌になるナヴィ。
「ナ、ナヴィ? げ!」
ハンナはナヴィのノートを見ると、そこには見開き一ページにびっしりのスライムの絵と情報が描いてあった。
「絵うま! それにこんな短時間で見てよくそこまでの情報を書き込めるね。スライムごときで」
「馬鹿ね、ハンナ。そんなスライムでも最新で信用がある情報は武器になるのよ。エンフィーに見せたら絶対喜ぶわぁ」
ナヴィの目がさらに輝いた。
この子、生粋のガイド向きな性格なのかもしれない。
さっきのいやあああああああ、の声はどこにいったんだろ……。
「さぁ、もうオーケーよ。やってちょうだい。ハンナ」
「いや、狩るのは君だナヴィ」
「なんで、どうしてよ雑魚なんでしょ」
嫌がるそぶりを見せるナヴィにハンナは煽るように言った。
「あれれ『上級ガイド』になりうる人がスライム一匹すら倒せないのぉ? モンスターを倒したこともないガイドの言うことを誰が聞くのかなぁ?」
ナヴィはムッとした顔になった。
「あたしの仕事は終わったの! あとはハンナの役目でしょ」
「狩った後にどうなるのかは知らなくていいんだ?」
「ん、んんんんんんんんんん」
にやりと笑うハンナに対し、ナヴィは返す言葉もなくなっていた。
ハンナに言い負けるなんて屈辱的だわ……。
「わかったわ! やるわよ! やりますとも! さっさと剣を貸しなさい」
「よく言った! ハイどーぞ」
奪うように剣を取るとスライムとナヴィは向かい合った。
「さぁ初戦闘だね、ナヴィ。君はどんな風に戦うんだい」
ワクワクしながら見つめるハンナ。
ナヴィの剣は震えながらも、ナヴィ自身は落ち着いていた。
落ち着け、落ち着け。相手はただのスライムよ。
さっき書いたデータを思い出すのよ。確かスライムが攻撃を開始する領域はさっきのハンナのから推測するに約一メートル三十センチ。そこに入る瞬間に剣を構えていれば……。
ナヴィのデータ通り距離感が完璧に当たり、構えていたナヴィの剣に突っ込んだ。
スライムははじけるように消えていった。
「勝った……のかしら……」
「おぉナヴィやるじゃん! 初モンスター狩りおめでとう! よくあの攻撃開始の領域に気づいたね。流石僕が見込んだガイドだ」
ハンナはナヴィの肩をバシバシと叩いた。
「あ、うん。ありがとう」
スライムを倒した剣をぎゅっと握りなおした。
あれ、あたしなんか今楽しいかも。冒険してるって感じがするわ。そうよ。こういうのよね!
「よーしハンナ! この調子でどんどん行くわよ!!」
「なんでそんなに元気になってるんだい…。まぁでも普通は今みたいにあんまり時間かけられないからデータ収集もほどほどにね」
そこから先も、ナヴィはデータ収集に精を尽くした。先ほどのスライム同様、ダメージをほとんど受けないハンナが時間稼ぎをし、その間にスケッチと情報をまとめていく。ハンナはへとへとになりながらもナヴィの生き生き顔を見れたことが嬉しくて王都に着くまで付き合った。
「あ、あの遠くに見えてるの。大きな塔みたいなのがある場所が王都かしら」
「あ、うん、そう。そうだよ」
「どうしたのハンナ。そんなへとへとになっちゃって。だらしないわね」
「君が僕をへとへとにさせるまでデータ収集をしていたからでしょ!」
大きな声を出したハンナは膝に手を着き呼吸を整える。
ハンナの姿を見た、ナヴィは大きなリュックをまたガサゴソと漁る。
「え、またデータ収集?」
疲れた声を出しながらナヴィを見る。
「はい、これ。ポーションどうぞ!ダメージもなんだかんだで受けてたもんね。ありがとうハンナ!」
ハンナはナヴィのポーションを両手で受け取った。
ナヴィ……やっぱり君はいい奴なんだね。
「ありがとう! 僕もっと頑張るね!」
こいつちょろいな。
「ん?どうしたの。ナヴィ」
「いいえ、何でもないわ! それより距離的には王都まであと一時間ってところかしら?」
ナヴィが指をさしたところには壁に隔たれた巨大都市がそこにはもう見えていた。
「うん。そうだね。ほんとそのくらいかな。半日で行けるのに結局丸一日に使っちゃったしね」
「あたし達、歩くの遅いのかしら」
顎を手で押さえ真剣な表情を見せるナヴィ。
少しの間ハンナが止まる。
「ハンナ?」
「君が……」
「え?」
「君がずーっと情報収集してるからだぁぁぁぁぁぁ!」
夜の草原にハンナの声が響き渡った。
よそ見をされて怒ったスライムは必死にハンナに体当たりをしている。
「ハンナできるわよね!?」
「んーそりゃこのくらいのモンスターならダメージにもならないし……ってナヴィ? 何してるの?」
ナヴィはパンパンに荷物が詰まったリュックの中をガサゴソと漁っている。
「見つけた! ハンナ、絶対に倒さないでね。そのまま動かないで! そのまま…そのまま」
ナヴィの手には筆箱と開いたらA2ほどになるかなり大きめのノートが。
あんぐりと口を開けたハンナは恐る恐るナヴィに聞いてみた。
「ちょっ、ちょっと、ナヴィこれってどういう……」
「¨情報収集¨かしら」
ナヴィの瞳がきらりと光った。
なんでどや顔してるの…ナヴィ。
「へー本でしか見たことなかったけど本当にいるのねスライムって。大体直径八十センチくらいかしら、結構おっきいわね。水色ってのもほんとみたい。体当たりの仕方はこんな感じになってて、このくらいの重さかしら。ハンナのレベルがちょうど二十くらいだからそこから推測するに大体のダメージは少ないわね五ぐらいかしら。そういえばさっき水のようなものも出してたわね。ということは水属性ね。本の中では攻撃方法しか書いてなかったけど実際はこんな風に攻撃するのね」
急に饒舌になるナヴィ。
「ナ、ナヴィ? げ!」
ハンナはナヴィのノートを見ると、そこには見開き一ページにびっしりのスライムの絵と情報が描いてあった。
「絵うま! それにこんな短時間で見てよくそこまでの情報を書き込めるね。スライムごときで」
「馬鹿ね、ハンナ。そんなスライムでも最新で信用がある情報は武器になるのよ。エンフィーに見せたら絶対喜ぶわぁ」
ナヴィの目がさらに輝いた。
この子、生粋のガイド向きな性格なのかもしれない。
さっきのいやあああああああ、の声はどこにいったんだろ……。
「さぁ、もうオーケーよ。やってちょうだい。ハンナ」
「いや、狩るのは君だナヴィ」
「なんで、どうしてよ雑魚なんでしょ」
嫌がるそぶりを見せるナヴィにハンナは煽るように言った。
「あれれ『上級ガイド』になりうる人がスライム一匹すら倒せないのぉ? モンスターを倒したこともないガイドの言うことを誰が聞くのかなぁ?」
ナヴィはムッとした顔になった。
「あたしの仕事は終わったの! あとはハンナの役目でしょ」
「狩った後にどうなるのかは知らなくていいんだ?」
「ん、んんんんんんんんんん」
にやりと笑うハンナに対し、ナヴィは返す言葉もなくなっていた。
ハンナに言い負けるなんて屈辱的だわ……。
「わかったわ! やるわよ! やりますとも! さっさと剣を貸しなさい」
「よく言った! ハイどーぞ」
奪うように剣を取るとスライムとナヴィは向かい合った。
「さぁ初戦闘だね、ナヴィ。君はどんな風に戦うんだい」
ワクワクしながら見つめるハンナ。
ナヴィの剣は震えながらも、ナヴィ自身は落ち着いていた。
落ち着け、落ち着け。相手はただのスライムよ。
さっき書いたデータを思い出すのよ。確かスライムが攻撃を開始する領域はさっきのハンナのから推測するに約一メートル三十センチ。そこに入る瞬間に剣を構えていれば……。
ナヴィのデータ通り距離感が完璧に当たり、構えていたナヴィの剣に突っ込んだ。
スライムははじけるように消えていった。
「勝った……のかしら……」
「おぉナヴィやるじゃん! 初モンスター狩りおめでとう! よくあの攻撃開始の領域に気づいたね。流石僕が見込んだガイドだ」
ハンナはナヴィの肩をバシバシと叩いた。
「あ、うん。ありがとう」
スライムを倒した剣をぎゅっと握りなおした。
あれ、あたしなんか今楽しいかも。冒険してるって感じがするわ。そうよ。こういうのよね!
「よーしハンナ! この調子でどんどん行くわよ!!」
「なんでそんなに元気になってるんだい…。まぁでも普通は今みたいにあんまり時間かけられないからデータ収集もほどほどにね」
そこから先も、ナヴィはデータ収集に精を尽くした。先ほどのスライム同様、ダメージをほとんど受けないハンナが時間稼ぎをし、その間にスケッチと情報をまとめていく。ハンナはへとへとになりながらもナヴィの生き生き顔を見れたことが嬉しくて王都に着くまで付き合った。
「あ、あの遠くに見えてるの。大きな塔みたいなのがある場所が王都かしら」
「あ、うん、そう。そうだよ」
「どうしたのハンナ。そんなへとへとになっちゃって。だらしないわね」
「君が僕をへとへとにさせるまでデータ収集をしていたからでしょ!」
大きな声を出したハンナは膝に手を着き呼吸を整える。
ハンナの姿を見た、ナヴィは大きなリュックをまたガサゴソと漁る。
「え、またデータ収集?」
疲れた声を出しながらナヴィを見る。
「はい、これ。ポーションどうぞ!ダメージもなんだかんだで受けてたもんね。ありがとうハンナ!」
ハンナはナヴィのポーションを両手で受け取った。
ナヴィ……やっぱり君はいい奴なんだね。
「ありがとう! 僕もっと頑張るね!」
こいつちょろいな。
「ん?どうしたの。ナヴィ」
「いいえ、何でもないわ! それより距離的には王都まであと一時間ってところかしら?」
ナヴィが指をさしたところには壁に隔たれた巨大都市がそこにはもう見えていた。
「うん。そうだね。ほんとそのくらいかな。半日で行けるのに結局丸一日に使っちゃったしね」
「あたし達、歩くの遅いのかしら」
顎を手で押さえ真剣な表情を見せるナヴィ。
少しの間ハンナが止まる。
「ハンナ?」
「君が……」
「え?」
「君がずーっと情報収集してるからだぁぁぁぁぁぁ!」
夜の草原にハンナの声が響き渡った。
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