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第九章 王都公認 案内人適性試験 最終試験 準決勝編
92.祝勝会
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一回戦が終わり会場を後にしたナヴィ達は一昨日と同じレストランで食事をすることにしていた。
席に着き料理と飲み物が四人の前に来ると、ナヴィはグラスを持ち席を立った。
「えーこほん。それでは本日はお日柄もよくー、良い一回戦日和となりましてー、サテラちゃんの目覚しい進化と活躍がぁー……」
「お姉ちゃん長い」
「うん。ナヴィ長いよ」
「あはは、ナヴィさん私少し恥ずかしいです……」
三人が痺れを切らしナヴィの乾杯の音頭を止めに入った。
「な、みんなして……せっかく今日はサテラちゃんの祝勝会だっていうのに」
「ナ、ナヴィさんお気持ちはすごくありがたいですが、まだ一回戦ですので……」
「そーだよナヴィ。僕も明日からまた特訓に付き合わなきゃいけないんだからこんなうかうかしてらんないよ」
「じゃあもういいや! カンパーイ!」
「お姉ちゃん急に雑!」
「「カンパーイ!」」
「うーん今日のご飯は一段とおいしく感じます!」
サテラの今にでも落ちそうな頬を両手で押さえた。
「うん、今日もじゃんじゃん食べていいからね!」
「はい!」
一時間後。四人の前に置かれた料理のほとんどを食べ切った四人はその幸福感を味わいつつも準決勝への話をし始めた。
「ねぇナヴィ。これから三日間どういうスケジュールでやっていくつもりだい?」
ハンナが話を持ち掛ける。
「うーんそうねあたしも今悩んでる。ブランとダリウス君のペアは最後の残虐さを除けば割とシンプルな戦い方をしてたわ。ヒット&アウェイというか、文字通り相手の攻撃を避けて自分の攻撃を当てていくような形だったわね。武器もグローブで射程間もあまり意識する必要もなさそうだし……」
「ねぇお姉ちゃん」
ナヴィの裾をエンフィーが引っ張る。
「うん? どうしたのエンフィー?」
「なんかさ、確かに戦い方はシンプルだったけど。私にはそのシンプルさが逆に気持ち悪さにも見えたわ」
「気持ち悪さ?」
「うーんよく分かんないんだけど、ダリウス君はノーダメージで勝ってた。そこまで実力差がない、いや、むしろダリウス君の方が席次は下のはずなのにそんなことってあるのかしら……?」
「確かに……私もダリウスとたまに戦闘訓練で手合わせしましたが他の選抜の子に比べれば攻撃は当てやすかったかもです」
サテラの話を聞いたエンフィーが顎に手を当てて首を傾げた。
「そんな子が一日で席次三位の子にあそこまで完勝できるほどあのブランって案内人はお姉ちゃん達レベルの優秀さやパートナーとの相性の良さがあったのかしら……?」
「そうね……」
エンフィーの言う通りだわ。一次試験二次試験何となくブランの性格とかスタイルとかを見てきたけど、なんというか全てそつなくこなす印象で、頭は多少切れるけどそれを除けば秀でたところはあまりない器用貧乏の印象……。
「三位のパートナーだった案内人もそこまで悪い指示は出していなかったはず……あたしにも大差がつくような試合には確かに見えなかった」
その言葉を聞きもぞもぞし始めるサテラ。
「あ、あの! ハンナさん、ナヴィさん」
「ん、僕も? どうしたのサテラちゃん?」
「明日から通常の特訓の時間を少し短くしてもらえないでしょうか!」
「「ぶっ。え!?」」
エンフィーとハンナが口に含んでいた飲み物を噴き出した。
「サ、サテラちゃんもしかして僕不要になっちゃった……?」
「いえ、そういうことではないんですが……」
「それならどうして!」
「今日のナターシャの試合を見て思ったんです。今までの自分の持っているものの延長線上だけで戦おうとしちゃダメだって……。私にも私の戦い方がきっとあるんだって。」
「それってつまり……?」
「もう、ハンナ。そこから先は言わせちゃダメ!」
黙って聞いていたナヴィがハンナの口を手で押さえた。
「ナヴィさん……」
「うん。やってみな! あたしはサテラちゃんを信じるよ!」
その瞬間サテラの顔が明るくなった。
「その代わり! その分ハンナとの特訓の時間も濃密にしていくから、そこは覚悟しててね!」
「はい! もちろんです! 私頑張ります! ナヴィさん、エンフィーさん、ハンナさん明日からもよろしくお願いします!」
三人は微笑みながら頷いた。
その後四人はレストランを出てナヴィとハンナはサテラを王宮まで送り届けエンフィーが先へ向かった宿へと向かっていった。
その道中、ハンナはナヴィにレストランでの話を聞き始めた。
「ナヴィ。僕はサテラちゃんの意見に君が真っ先に反対するかと思ったよ」
「ふふ、そうかもね。でもハンナ、サテラちゃんが自らあんなこと言いだすなんて初対面だった時の彼女を見て想像できた?」
「それは……」
「うん。でもそれはあたしもそうだった。そんな彼女が今必死に自分の力で考えて、自分の力で強くなろうとしてる……いくら試験中とはいえ、案内人としてあたしができるのはそれを押し切ってまで自分の助言を伝えることじゃない。時にはそれを遠くで見守ることもまた案内人の仕事だと思うの」
「ナヴィ……」
「それにサテラちゃんがこのタイミングでそれを言ってくれてちょうどよかった。ハンナ。あなたには特訓の後は別のことをしてもらいたかったの」
「……別のこと?」
人通りのない道に入りナヴィはハンナにその内容を告げた。
「まじか……」
「頼まれてくれる?」
「うん。手かそれはぜひ僕にやらせてくれ」
「ありがとう。じゃあ帰ろっか」
さて、勝負はもう始まってるわ。ここからどこまで詰めていけるか……。待ってなさい準決勝!
席に着き料理と飲み物が四人の前に来ると、ナヴィはグラスを持ち席を立った。
「えーこほん。それでは本日はお日柄もよくー、良い一回戦日和となりましてー、サテラちゃんの目覚しい進化と活躍がぁー……」
「お姉ちゃん長い」
「うん。ナヴィ長いよ」
「あはは、ナヴィさん私少し恥ずかしいです……」
三人が痺れを切らしナヴィの乾杯の音頭を止めに入った。
「な、みんなして……せっかく今日はサテラちゃんの祝勝会だっていうのに」
「ナ、ナヴィさんお気持ちはすごくありがたいですが、まだ一回戦ですので……」
「そーだよナヴィ。僕も明日からまた特訓に付き合わなきゃいけないんだからこんなうかうかしてらんないよ」
「じゃあもういいや! カンパーイ!」
「お姉ちゃん急に雑!」
「「カンパーイ!」」
「うーん今日のご飯は一段とおいしく感じます!」
サテラの今にでも落ちそうな頬を両手で押さえた。
「うん、今日もじゃんじゃん食べていいからね!」
「はい!」
一時間後。四人の前に置かれた料理のほとんどを食べ切った四人はその幸福感を味わいつつも準決勝への話をし始めた。
「ねぇナヴィ。これから三日間どういうスケジュールでやっていくつもりだい?」
ハンナが話を持ち掛ける。
「うーんそうねあたしも今悩んでる。ブランとダリウス君のペアは最後の残虐さを除けば割とシンプルな戦い方をしてたわ。ヒット&アウェイというか、文字通り相手の攻撃を避けて自分の攻撃を当てていくような形だったわね。武器もグローブで射程間もあまり意識する必要もなさそうだし……」
「ねぇお姉ちゃん」
ナヴィの裾をエンフィーが引っ張る。
「うん? どうしたのエンフィー?」
「なんかさ、確かに戦い方はシンプルだったけど。私にはそのシンプルさが逆に気持ち悪さにも見えたわ」
「気持ち悪さ?」
「うーんよく分かんないんだけど、ダリウス君はノーダメージで勝ってた。そこまで実力差がない、いや、むしろダリウス君の方が席次は下のはずなのにそんなことってあるのかしら……?」
「確かに……私もダリウスとたまに戦闘訓練で手合わせしましたが他の選抜の子に比べれば攻撃は当てやすかったかもです」
サテラの話を聞いたエンフィーが顎に手を当てて首を傾げた。
「そんな子が一日で席次三位の子にあそこまで完勝できるほどあのブランって案内人はお姉ちゃん達レベルの優秀さやパートナーとの相性の良さがあったのかしら……?」
「そうね……」
エンフィーの言う通りだわ。一次試験二次試験何となくブランの性格とかスタイルとかを見てきたけど、なんというか全てそつなくこなす印象で、頭は多少切れるけどそれを除けば秀でたところはあまりない器用貧乏の印象……。
「三位のパートナーだった案内人もそこまで悪い指示は出していなかったはず……あたしにも大差がつくような試合には確かに見えなかった」
その言葉を聞きもぞもぞし始めるサテラ。
「あ、あの! ハンナさん、ナヴィさん」
「ん、僕も? どうしたのサテラちゃん?」
「明日から通常の特訓の時間を少し短くしてもらえないでしょうか!」
「「ぶっ。え!?」」
エンフィーとハンナが口に含んでいた飲み物を噴き出した。
「サ、サテラちゃんもしかして僕不要になっちゃった……?」
「いえ、そういうことではないんですが……」
「それならどうして!」
「今日のナターシャの試合を見て思ったんです。今までの自分の持っているものの延長線上だけで戦おうとしちゃダメだって……。私にも私の戦い方がきっとあるんだって。」
「それってつまり……?」
「もう、ハンナ。そこから先は言わせちゃダメ!」
黙って聞いていたナヴィがハンナの口を手で押さえた。
「ナヴィさん……」
「うん。やってみな! あたしはサテラちゃんを信じるよ!」
その瞬間サテラの顔が明るくなった。
「その代わり! その分ハンナとの特訓の時間も濃密にしていくから、そこは覚悟しててね!」
「はい! もちろんです! 私頑張ります! ナヴィさん、エンフィーさん、ハンナさん明日からもよろしくお願いします!」
三人は微笑みながら頷いた。
その後四人はレストランを出てナヴィとハンナはサテラを王宮まで送り届けエンフィーが先へ向かった宿へと向かっていった。
その道中、ハンナはナヴィにレストランでの話を聞き始めた。
「ナヴィ。僕はサテラちゃんの意見に君が真っ先に反対するかと思ったよ」
「ふふ、そうかもね。でもハンナ、サテラちゃんが自らあんなこと言いだすなんて初対面だった時の彼女を見て想像できた?」
「それは……」
「うん。でもそれはあたしもそうだった。そんな彼女が今必死に自分の力で考えて、自分の力で強くなろうとしてる……いくら試験中とはいえ、案内人としてあたしができるのはそれを押し切ってまで自分の助言を伝えることじゃない。時にはそれを遠くで見守ることもまた案内人の仕事だと思うの」
「ナヴィ……」
「それにサテラちゃんがこのタイミングでそれを言ってくれてちょうどよかった。ハンナ。あなたには特訓の後は別のことをしてもらいたかったの」
「……別のこと?」
人通りのない道に入りナヴィはハンナにその内容を告げた。
「まじか……」
「頼まれてくれる?」
「うん。手かそれはぜひ僕にやらせてくれ」
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