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第十三章 ブラッディフェスト 序章
233.二人の
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同日、夕暮れ時。王都案内所本部、理事長秘書室にて。
「スーザンさん。フィリオとティナです。郵便が受付に届いておりました」
二人の案内人が秘書室のドアをノックし、スーザンを呼んだ。
「……あーフィリオとティナね。わざわざご苦労さま。入っていいわよ」
「え……あ、はい。失礼します」
二人は顔を向かい合わせ小首を傾げ、その状態のままドアを開けた。
「やぁ二人とも。今日も業務お疲れ様」
二人の入室を笑顔で迎えたスーザン。
「ありがとうございます!」
「スーザンさんも連日遅くまでの業務お疲れ様です」
「あ、うん。ありがとう。ここ最近ずっと働きづめで疲れたわ。いやぁ、それにしても大変よね」
「……各所でサーティーンプリンスターを主体とした侵攻が恐ろしいスピードで行われていますから」
「うん。敵もかなり本腰を入れて攻めてきているみたいだね。それでティナ。今現状で危ないところはどこなんだい」
「各公認の案内所から情報をいくつかもらったのですが、現在ウィドルシティはほぼ全壊。同時に、ギルデ山脈とユーラニゴスも壊滅状態です」
「……なるほど、ね」
「え?」
スーザンの声色が報告を聞いても特に変わらない様子に目を見開くティナ。
「ティナ?」
「ん? ティナどうかしたのかい」
「あ、いえ」
「そういえばもう一つ攻められてるところがあったわよね」
「あーニシガン平野の……」
「そこはどうなってる?」
「あそこは案内人も冒険者も優秀ですからね。今はサーティーンプリンスター相手にも善戦しているそうですよ!」
「そうか」
嬉しそうに報告するフィリオに対し、表情をまったく変えないスーザン。
その姿を見たティナがスーザンに問いかけようとする。
「……あのスーザンさん」
「ん? どうしたんだ」
「いえ、なんでもありません!」
「ちょっとどうしたのティナ? さっきから様子が変よ!」
「あ、フィリオ、ごめんなさい」
「それよりティナ、フィリオ。私に郵便が届いているといったね」
「「あ、はい!」」
「こちらになります」
ティナは持っていた手紙をスーザンに手渡した。
「これは、エンフィー・マクレガン? どこかで聞いたような」
「スーザンさん覚えていませんか?」
「え?」
「やだなぁこの前話してたじゃないですかぁ。最近王都公認の案内人になった天才ナヴィ・マクレガンの妹ですよ!」
「……あぁそうだったね、ド忘れしてたよ。ありがとフィリオ。今思い出した」
「……」
「ティナ、どうしたの? さっきから睨みつけるようにスーザンさんを見つめて」
「……スーザンさん。少しお疲れのようですね」
「ん? まぁ、疲れてはいるかな」
「そうですか。お身体には十分お気を付けくださいね。それでは私たちはこれで」
棒読みのような話し方でそう言い残すティナはスーザンに背中を向けすたすたと扉に向かっていった。
「あ、ちょっとティナ待ってよ!」
「二人ともご苦労様。また明日ね!」
「「はい、失礼します」」
秘書室を出たティナはフィリオを置いていくほどのスピードで歩き始めた。
「ちょっとティナ! どうしたの? いつもはスーザンさんスーザンさんってすごく慕ってるのに、今日はなんか変だったよ!」
「私さ。会話してて思い出したのよ」
「へ? 何を?」
「と、とにかく今は急いで受付に戻ろう!」
額に汗をにじませ急いで本部の受付に戻る二人。
その道中の曲がり角。
「わっぷ!」
前をろくに見ずに必死にティナについていっていたフィリオの顔の前に柔らかい何かがぶつかった。
「おっと、どうしたの二人とも」
「ん。この感触は。スーザンさんのおっぱい!?」
「ちょっとフィリオ。あんたねぇ」
「って本当にスーザンさん!? あれ、どうして、でもさっきは秘書室に!?」
目の前にスーザンがいることにひどく動揺するフィリオに対し、顎を抱え思考を巡らせるティナ。
「ちょ、二人とも反応が違いすぎない!? 何かあったの」
「……スーザンさん。ちょっとついてきてもらってもいいですか?」
「ティナ?」
ティナの深刻な顔に嫌な予感がしたスーザンは言う通りにティナについていくことにした。
「ティナ、歩きながらでもいいから状況を教えてくれないかな?」
「はい、今から私たちが向かうのは秘書室です」
「え、なんで秘書室? さっきスーザンさんいたじゃん?」
「フィリオは黙ってて!」
「ひっ、そんな怖い顔していわなくても……しゅん」
焦っている表情を見せ続けるティナに、落ち着いた声で問いかけるスーザン。
「ティナ、どうして秘書室に?」
「スーザンさん、昨日スーザンさんって本部にいましたか?」
「え? いや、ほぼ一か月近く働きづめだったからブレビンス理事長に無理やり休暇を取らせられたけど……それが?」
「やっぱり……」
「……ティナ!?」
今の会話で何かに気づいたフィリオ。
「フィリオ気づいた?」
「あの時……秘書室に入ってすぐ」
『スーザンさんも連日遅くまでの業務お疲れ様です』
『あ、うん。ありがとう。もう最近ずっと働きづめで疲れたわ。いやぁ、それにしても最近は大変よね』
「うん? 待ってくれ、二人とも秘書室に入ったのかい?」
「はい、私も最初は変だと思いました。重要で漏洩してはいけない情報がいくつもあるあの部屋に入れるのはスーザンさんが秘密裏で使用する暗号を答えた人のみ……それをあっさりと」
「……二人とも、急ごう!」
「「はい!!」」
スーザンを先頭に三人は急いで秘書室へと戻った。
「はぁはぁ。くそ、遅かった!」
秘書室に入り、その部屋の様子を見て怒りをあらわにするスーザン。
「やっぱり……」
「うそ、じゃあさっきのスーザンさんは……」
「あぁ。偽物だ……」
「スーザンさん。フィリオとティナです。郵便が受付に届いておりました」
二人の案内人が秘書室のドアをノックし、スーザンを呼んだ。
「……あーフィリオとティナね。わざわざご苦労さま。入っていいわよ」
「え……あ、はい。失礼します」
二人は顔を向かい合わせ小首を傾げ、その状態のままドアを開けた。
「やぁ二人とも。今日も業務お疲れ様」
二人の入室を笑顔で迎えたスーザン。
「ありがとうございます!」
「スーザンさんも連日遅くまでの業務お疲れ様です」
「あ、うん。ありがとう。ここ最近ずっと働きづめで疲れたわ。いやぁ、それにしても大変よね」
「……各所でサーティーンプリンスターを主体とした侵攻が恐ろしいスピードで行われていますから」
「うん。敵もかなり本腰を入れて攻めてきているみたいだね。それでティナ。今現状で危ないところはどこなんだい」
「各公認の案内所から情報をいくつかもらったのですが、現在ウィドルシティはほぼ全壊。同時に、ギルデ山脈とユーラニゴスも壊滅状態です」
「……なるほど、ね」
「え?」
スーザンの声色が報告を聞いても特に変わらない様子に目を見開くティナ。
「ティナ?」
「ん? ティナどうかしたのかい」
「あ、いえ」
「そういえばもう一つ攻められてるところがあったわよね」
「あーニシガン平野の……」
「そこはどうなってる?」
「あそこは案内人も冒険者も優秀ですからね。今はサーティーンプリンスター相手にも善戦しているそうですよ!」
「そうか」
嬉しそうに報告するフィリオに対し、表情をまったく変えないスーザン。
その姿を見たティナがスーザンに問いかけようとする。
「……あのスーザンさん」
「ん? どうしたんだ」
「いえ、なんでもありません!」
「ちょっとどうしたのティナ? さっきから様子が変よ!」
「あ、フィリオ、ごめんなさい」
「それよりティナ、フィリオ。私に郵便が届いているといったね」
「「あ、はい!」」
「こちらになります」
ティナは持っていた手紙をスーザンに手渡した。
「これは、エンフィー・マクレガン? どこかで聞いたような」
「スーザンさん覚えていませんか?」
「え?」
「やだなぁこの前話してたじゃないですかぁ。最近王都公認の案内人になった天才ナヴィ・マクレガンの妹ですよ!」
「……あぁそうだったね、ド忘れしてたよ。ありがとフィリオ。今思い出した」
「……」
「ティナ、どうしたの? さっきから睨みつけるようにスーザンさんを見つめて」
「……スーザンさん。少しお疲れのようですね」
「ん? まぁ、疲れてはいるかな」
「そうですか。お身体には十分お気を付けくださいね。それでは私たちはこれで」
棒読みのような話し方でそう言い残すティナはスーザンに背中を向けすたすたと扉に向かっていった。
「あ、ちょっとティナ待ってよ!」
「二人ともご苦労様。また明日ね!」
「「はい、失礼します」」
秘書室を出たティナはフィリオを置いていくほどのスピードで歩き始めた。
「ちょっとティナ! どうしたの? いつもはスーザンさんスーザンさんってすごく慕ってるのに、今日はなんか変だったよ!」
「私さ。会話してて思い出したのよ」
「へ? 何を?」
「と、とにかく今は急いで受付に戻ろう!」
額に汗をにじませ急いで本部の受付に戻る二人。
その道中の曲がり角。
「わっぷ!」
前をろくに見ずに必死にティナについていっていたフィリオの顔の前に柔らかい何かがぶつかった。
「おっと、どうしたの二人とも」
「ん。この感触は。スーザンさんのおっぱい!?」
「ちょっとフィリオ。あんたねぇ」
「って本当にスーザンさん!? あれ、どうして、でもさっきは秘書室に!?」
目の前にスーザンがいることにひどく動揺するフィリオに対し、顎を抱え思考を巡らせるティナ。
「ちょ、二人とも反応が違いすぎない!? 何かあったの」
「……スーザンさん。ちょっとついてきてもらってもいいですか?」
「ティナ?」
ティナの深刻な顔に嫌な予感がしたスーザンは言う通りにティナについていくことにした。
「ティナ、歩きながらでもいいから状況を教えてくれないかな?」
「はい、今から私たちが向かうのは秘書室です」
「え、なんで秘書室? さっきスーザンさんいたじゃん?」
「フィリオは黙ってて!」
「ひっ、そんな怖い顔していわなくても……しゅん」
焦っている表情を見せ続けるティナに、落ち着いた声で問いかけるスーザン。
「ティナ、どうして秘書室に?」
「スーザンさん、昨日スーザンさんって本部にいましたか?」
「え? いや、ほぼ一か月近く働きづめだったからブレビンス理事長に無理やり休暇を取らせられたけど……それが?」
「やっぱり……」
「……ティナ!?」
今の会話で何かに気づいたフィリオ。
「フィリオ気づいた?」
「あの時……秘書室に入ってすぐ」
『スーザンさんも連日遅くまでの業務お疲れ様です』
『あ、うん。ありがとう。もう最近ずっと働きづめで疲れたわ。いやぁ、それにしても最近は大変よね』
「うん? 待ってくれ、二人とも秘書室に入ったのかい?」
「はい、私も最初は変だと思いました。重要で漏洩してはいけない情報がいくつもあるあの部屋に入れるのはスーザンさんが秘密裏で使用する暗号を答えた人のみ……それをあっさりと」
「……二人とも、急ごう!」
「「はい!!」」
スーザンを先頭に三人は急いで秘書室へと戻った。
「はぁはぁ。くそ、遅かった!」
秘書室に入り、その部屋の様子を見て怒りをあらわにするスーザン。
「やっぱり……」
「うそ、じゃあさっきのスーザンさんは……」
「あぁ。偽物だ……」
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