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最終章
第301話 再会
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周りのお店に比べて静かな建物の扉をおそるおそる開けると、テーブルに座っている一団が目に入る。
確認できたのは三人。魔法使いと思われる少女に、剣士であろう少年──この少年は昨日手紙を届けにきた冒険者だ。そしてもう一人は──
「久しぶり、エミル」
ギルドの中に入り、軽く手を挙げてエミルに呼びかける。背は伸び、顔つきも少し大人っぽくなってはいるが、エミルに間違いない。
「や、やぁ。久しぶり……だね、コルネ」
照れくさそうにはにかむ顔はミャクーで過ごした頃の面影が残っていた。
他のパーティはおらず、受付のカウンターに黙って座っている人がいるだけという気まずさを誤魔化しにくい空間で、久しぶりに再会したエミルと言葉を交わす。
「まずは紹介するね、この二人は今のパーティメンバーのルディとアリカ」
「パーティメンバーを、させていただいてます、ルディです」
「おっ……お初にお目にかかります、アリカです」
二人とも緊張しているのが見て取れる。会ったことのない人からすれば俺の印象は凄まじいスピードでSランク冒険者になった超人なのだろう。
「エミルの元パーティメンバーのコルネです。そんなに緊張しなくても……元と今との違いはあっても俺も二人もエミルのパーティメンバーなんだからさ。二人からもいろんな話を聞けたらいいなって」
「そう、ですね」
ルディがそう告げてから少しの沈黙が訪れ、建物の外から聞こえてくる喧騒がやけにうるさくなる。
「ミャクーでのパーティが解散してからもう──三年だね。エミル、元気にしてた?」
「う、うん。元気……ではあったかな。コルネは?」
「俺も元気──かな。闘いの後に意識が飛んだり、討伐クエストに行ってひやりとしたことは何回かあったけど、大きな病気はしてないよ」
「そっか……」
呟くようにそう言い、エミルが目線を下に落とす。コルネはSランク冒険者だからいろいろ経験してるよね──という反応だ。
また会話が途切れてしまって気まずいなと思うと、エミルが何か決心をしたように落としていた目線を上げ、しっかりと前を向く。
「僕、冒険者をやめようと思うんだ」
そしてはっきりとそう告げたのだった。
確認できたのは三人。魔法使いと思われる少女に、剣士であろう少年──この少年は昨日手紙を届けにきた冒険者だ。そしてもう一人は──
「久しぶり、エミル」
ギルドの中に入り、軽く手を挙げてエミルに呼びかける。背は伸び、顔つきも少し大人っぽくなってはいるが、エミルに間違いない。
「や、やぁ。久しぶり……だね、コルネ」
照れくさそうにはにかむ顔はミャクーで過ごした頃の面影が残っていた。
他のパーティはおらず、受付のカウンターに黙って座っている人がいるだけという気まずさを誤魔化しにくい空間で、久しぶりに再会したエミルと言葉を交わす。
「まずは紹介するね、この二人は今のパーティメンバーのルディとアリカ」
「パーティメンバーを、させていただいてます、ルディです」
「おっ……お初にお目にかかります、アリカです」
二人とも緊張しているのが見て取れる。会ったことのない人からすれば俺の印象は凄まじいスピードでSランク冒険者になった超人なのだろう。
「エミルの元パーティメンバーのコルネです。そんなに緊張しなくても……元と今との違いはあっても俺も二人もエミルのパーティメンバーなんだからさ。二人からもいろんな話を聞けたらいいなって」
「そう、ですね」
ルディがそう告げてから少しの沈黙が訪れ、建物の外から聞こえてくる喧騒がやけにうるさくなる。
「ミャクーでのパーティが解散してからもう──三年だね。エミル、元気にしてた?」
「う、うん。元気……ではあったかな。コルネは?」
「俺も元気──かな。闘いの後に意識が飛んだり、討伐クエストに行ってひやりとしたことは何回かあったけど、大きな病気はしてないよ」
「そっか……」
呟くようにそう言い、エミルが目線を下に落とす。コルネはSランク冒険者だからいろいろ経験してるよね──という反応だ。
また会話が途切れてしまって気まずいなと思うと、エミルが何か決心をしたように落としていた目線を上げ、しっかりと前を向く。
「僕、冒険者をやめようと思うんだ」
そしてはっきりとそう告げたのだった。
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