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第一章 終わりと始まり
04 何かが違う目覚め
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闇の中を漂っていた僕の意識がいつの間にか光の中に居る。
ふわふわと暖かいまどろみの空間。
そこから、ゆっくりと意識が浮上する。
いつもの感覚。
目を覚ます。
僕にとっての現実に戻る瞬間。
そこには、いつもだったら、子供部屋の天井。
でも、今回は綺麗な男性が眠っていた。
この国の国王、ディオス・クローバー・フォレストローズだ。
びっくりして眠気が飛んだ。
寝起きの悪い僕は、ふとんの中のうとうとしているのが好きなのだけど。
今回ばかりは、うとうとなんて出来ない。
慌てて飛び起きた。
陛下がうーんと唸ったけど起きない。
ほっとしつつ、何が起こっている?と首をかしげる。
あの感覚から僕は一度死んだのは確か。
たぶん、いつもと同じ。
そう、いつも。
僕は死んで、また、一定の年齢に戻って生を繰り返す。
でも、何回も繰り返したけど、今までこんな目覚めだったことはない。
目覚めるのが遅かったのかと思い出してみたけれど。
今までの生でも、陛下が添い寝をしてくれていることなどなかった。
いっしょに寝るのが嫌とか言う理由ではないと思う。
可愛がってくれてはいたから、気を使って…だとは思う。
陛下は夜は遅いし朝は早い。
幼児の添い寝とかしたら僕の睡眠妨害になるってメイドさんに怒られていた。
なので、何だろう、何故だろうとぼんやりと部屋を見る。
静かな室内。
陛下が眠っているだけ。
他は誰もいない。
すぅすぅと規則正しい寝息。
しっかり寝ているみたいだ。
なんとか状況を知ろうと、とりあえず、自分を確認。
手を目の前に持ってくる。
自身の手は幼児のもの。
やはり子供に戻っている。
きょろきょろと周りをみるとベットの傍に鏡があった。
陛下を起こさないように、移動して鏡の傍に移動する。
ベットの傍の鏡を覗き込んだ。
月明かりに照らされた自分の姿。
想像通りの姿がそこにあった。
見慣れた幼児の姿。
この姿にまた戻ってきてしまった。
内心、がっかりとする。
大体6歳くらいの第二王子の自分に戻っていた。
いつものことだ。
国王に引き取られた時期に戻る。
繰り返しの人生のスタートライン。
繰り返しの人生。
僕は「第二王子 ラスティ」の人生を繰り返している。
ラスティの前の人生も覚えている。
普通のサラリーマンだ。
普通の家庭の普通の男だった。
高校の時に、親父が会社の倒産で無職になってバイト三昧だった。
大学は諦めて専門学校に行って、就職した。
親父の再就職も俺が就職するころに何とかなった。
家が大丈夫になったから、ようやく自分の時間が持てるようになった。
とはいえ、毎日残業してへとへとになって家に帰る生活。
家に帰ったら…妹がBLゲームをやっている日々。
あ…異常かもしんない。
前世の俺の家。
僕は就職を期に、実家から出てマンションで一人暮らしを始めた。
映画を見るのが趣味で、防音の部屋と大きな画面のTVだけはこだわった。
そんなに、いい給料でもなかったけど。
バイトの時からチマチマ貯めてたのとローンも組んで、1LDK。
ローンの所為で贅沢も出来ない。
節約しつつ休日は借りた映画をまったり見るのが楽しみ。
休日は妹が来ないから映画三昧だった。
そういえば、前世で死んだときには少しローンが残ってたな…
あれどうなったかな?
平日は妹が襲撃してきてゲームをやってたら必然的に僕もそれを見ていた。
両親がいると落ち着いてゲームできないからって。
兄の前でR18のBLゲームやるかね?
仕事で疲れて、家に帰ったら、あんあん男の声で喘がれてたら疲れ倍増するって。
せめて、もうちょっとカワイイ声だったらなぁ…。
主人公の聖者の声。
ちょっと媚びてる感じが、あんまり好きじゃなかった。
どっちかというと、ラスティの声の方が可愛かったなぁ。
あ…そういえば声…。
今は僕の声あれなのか…。
自分の声って確か自分が聞こえている声と他の人が聞こえる声って違うんだよな。
録音して聞く方法がないからわかんないなぁ。
いや、そうではないだろう僕。
防音だったからって遠慮なく音を流しまくってたからなあいつ。
おかげで、家に帰って扉を開けるときは携帯で連絡して音を小さくさせてた。
流石に、防音でも、扉開けたら音漏れるからな。
ご近所さんに迷惑だろうが。
困った妹だよ。
本当に。。。
そう言いつつも…実は、結構楽しかった。
ゲームの内容はともかく。
やっぱり兄としては妹は可愛かったし、懐いてくれるのはうれしかった。
…友たち感覚で兄として尊敬はさせてなかったが。
それに、妹とあーでもない、こーでもないとゲームの攻略をするのは楽しかった。
内容は、ともかくとして。
能力とかいろいろな数値の増減とか考えるのが楽しかった。
ステータスの数値とか、好感度とかの数値を選択肢とか訓練とかで操作するゲームだったからなぁ。
ともかく、前世の妹のおかげでこの男ばかりの世界も戸惑いが少なかったのかな。
まさか、だからといってそのゲームの世界だか、似た世界に生まれ変わるとは思わなかったけど。
その妹が必死にやってたそのBLゲームでの「ラスティ」という子はモブの第二王子。
世界崩壊の始まりの子。
メインストーリーで必ず死ぬ。
聖者が嘘をついて力を失うというきっかけのために。
その子に自分がなるとか、悪夢だろ?
ふわふわと暖かいまどろみの空間。
そこから、ゆっくりと意識が浮上する。
いつもの感覚。
目を覚ます。
僕にとっての現実に戻る瞬間。
そこには、いつもだったら、子供部屋の天井。
でも、今回は綺麗な男性が眠っていた。
この国の国王、ディオス・クローバー・フォレストローズだ。
びっくりして眠気が飛んだ。
寝起きの悪い僕は、ふとんの中のうとうとしているのが好きなのだけど。
今回ばかりは、うとうとなんて出来ない。
慌てて飛び起きた。
陛下がうーんと唸ったけど起きない。
ほっとしつつ、何が起こっている?と首をかしげる。
あの感覚から僕は一度死んだのは確か。
たぶん、いつもと同じ。
そう、いつも。
僕は死んで、また、一定の年齢に戻って生を繰り返す。
でも、何回も繰り返したけど、今までこんな目覚めだったことはない。
目覚めるのが遅かったのかと思い出してみたけれど。
今までの生でも、陛下が添い寝をしてくれていることなどなかった。
いっしょに寝るのが嫌とか言う理由ではないと思う。
可愛がってくれてはいたから、気を使って…だとは思う。
陛下は夜は遅いし朝は早い。
幼児の添い寝とかしたら僕の睡眠妨害になるってメイドさんに怒られていた。
なので、何だろう、何故だろうとぼんやりと部屋を見る。
静かな室内。
陛下が眠っているだけ。
他は誰もいない。
すぅすぅと規則正しい寝息。
しっかり寝ているみたいだ。
なんとか状況を知ろうと、とりあえず、自分を確認。
手を目の前に持ってくる。
自身の手は幼児のもの。
やはり子供に戻っている。
きょろきょろと周りをみるとベットの傍に鏡があった。
陛下を起こさないように、移動して鏡の傍に移動する。
ベットの傍の鏡を覗き込んだ。
月明かりに照らされた自分の姿。
想像通りの姿がそこにあった。
見慣れた幼児の姿。
この姿にまた戻ってきてしまった。
内心、がっかりとする。
大体6歳くらいの第二王子の自分に戻っていた。
いつものことだ。
国王に引き取られた時期に戻る。
繰り返しの人生のスタートライン。
繰り返しの人生。
僕は「第二王子 ラスティ」の人生を繰り返している。
ラスティの前の人生も覚えている。
普通のサラリーマンだ。
普通の家庭の普通の男だった。
高校の時に、親父が会社の倒産で無職になってバイト三昧だった。
大学は諦めて専門学校に行って、就職した。
親父の再就職も俺が就職するころに何とかなった。
家が大丈夫になったから、ようやく自分の時間が持てるようになった。
とはいえ、毎日残業してへとへとになって家に帰る生活。
家に帰ったら…妹がBLゲームをやっている日々。
あ…異常かもしんない。
前世の俺の家。
僕は就職を期に、実家から出てマンションで一人暮らしを始めた。
映画を見るのが趣味で、防音の部屋と大きな画面のTVだけはこだわった。
そんなに、いい給料でもなかったけど。
バイトの時からチマチマ貯めてたのとローンも組んで、1LDK。
ローンの所為で贅沢も出来ない。
節約しつつ休日は借りた映画をまったり見るのが楽しみ。
休日は妹が来ないから映画三昧だった。
そういえば、前世で死んだときには少しローンが残ってたな…
あれどうなったかな?
平日は妹が襲撃してきてゲームをやってたら必然的に僕もそれを見ていた。
両親がいると落ち着いてゲームできないからって。
兄の前でR18のBLゲームやるかね?
仕事で疲れて、家に帰ったら、あんあん男の声で喘がれてたら疲れ倍増するって。
せめて、もうちょっとカワイイ声だったらなぁ…。
主人公の聖者の声。
ちょっと媚びてる感じが、あんまり好きじゃなかった。
どっちかというと、ラスティの声の方が可愛かったなぁ。
あ…そういえば声…。
今は僕の声あれなのか…。
自分の声って確か自分が聞こえている声と他の人が聞こえる声って違うんだよな。
録音して聞く方法がないからわかんないなぁ。
いや、そうではないだろう僕。
防音だったからって遠慮なく音を流しまくってたからなあいつ。
おかげで、家に帰って扉を開けるときは携帯で連絡して音を小さくさせてた。
流石に、防音でも、扉開けたら音漏れるからな。
ご近所さんに迷惑だろうが。
困った妹だよ。
本当に。。。
そう言いつつも…実は、結構楽しかった。
ゲームの内容はともかく。
やっぱり兄としては妹は可愛かったし、懐いてくれるのはうれしかった。
…友たち感覚で兄として尊敬はさせてなかったが。
それに、妹とあーでもない、こーでもないとゲームの攻略をするのは楽しかった。
内容は、ともかくとして。
能力とかいろいろな数値の増減とか考えるのが楽しかった。
ステータスの数値とか、好感度とかの数値を選択肢とか訓練とかで操作するゲームだったからなぁ。
ともかく、前世の妹のおかげでこの男ばかりの世界も戸惑いが少なかったのかな。
まさか、だからといってそのゲームの世界だか、似た世界に生まれ変わるとは思わなかったけど。
その妹が必死にやってたそのBLゲームでの「ラスティ」という子はモブの第二王子。
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