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閑章 リオンside 月
閑話 18 最後の加護 ※
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「弟は…五番目は…本当に私の性格を良く知っている…一番妨害できる魂を配置してきた。それも次の最後の機会だけのために…力を散々蓄えての一発逆転を狙っている…完膚なきまで私を仕置きするつもりなのだろう。あの子はかなり怒っているなぁ…真面目だから。」
レスリルは、なかなか完全に落ちないリオンに苦笑した。
快楽に堕とそうで堕ちない。
リオンは、喘ぎながらもレスリルをにらみつけている。
そのしぶとさは、レスリルには少し意外だった。
「まぁ…そこまで考えて選んではいなかったからねぇ。」
レスリルの中のが者がリオンの魂を…四番目が選んだ時に、五番目はその敵対者としての魂達を選んだ。
三番目を守るための魂達を五番目は選んだのだ。
要である五番目の宿主は、ラスティであり異界の魂だった。
同じく異界の魂であるリオンの弱点でもある魂を引っ張ってきている。
リオンは無意識にそれを感知してラスティを守る行動をしてしまう。
五番目はリオンの戦う意思を削ぐことが最大の目的としたのだろう。
案の定リオンはラスティを守るものと認識して、そう行動を起こし始めた。
そのこと自体は、レスリルの中の者との利害は一致していた。
どうでもいいから、理由はなんでもいい。
試練を放棄してこの世界を壊す方向にいけばいい。
そういう考えでいたからだ。
「考えなしだったなぁとは思うよ…あの魂を先に見つけてしまえたら…話は、はやかったかもしれない。」
ラスティの魂は、五番目の魂に近く三番目の好む魂でもあった。
残ることのできない自分の代わりに、三番目の愛を受ける魂を五番目は選んできている。
帰った後に、三番目の伴侶として、配置したラスティという存在。
大好きな兄が幸せになれるように、そう五番目は動いている。
「まぁ…あいつの場合は宿主と相性が良すぎて同化しすぎて、記憶が混乱しているというのは計算外だっただろうけど、それも解消するようにしているだろうな。次の生で。」
四番目としては、余計なお世話だろうと思うものの、三番目は確かにかなりあのラスティの魂に入れ込んでいる。
世界が壊れてもおそらく三番目は、あのラスティの魂とジークハルトの魂は放さないだろう。
ジークハルトの魂は三番目に似た魂で彼に近いものだ。
五番目の護衛として生み出された魂だが、五番目の意思も流れ込んでいるらしく、三番目と五番目に心酔しているし二人を守るということのみを考えて生きているような歪んだ存在になっている。
「あの子なりに…必死なんだろうけどねぇ…」
三番目の好む魂を彼の周りに配置して三番目の先を祝福するために。
一人残される三番目への精一杯の祝福を五番目は用意しつつある。
「一緒に帰れる簡単な方法があるのにねぇ?」
レスリルは強く自分の欲をリオンに押し込む。
リオンは悲鳴のような嬌声を上げた。
「やぁ…くぅ…く…くそっ…んぅんん…ぐぅっ…」
リオンは必死に意識を保とうとシーツを握る自分の手にかみついている。
今のレスリルは、リオンにとっては仕える神と同じもので触れるだけでも何かしらの影響を与える。
そのレスリルが、快楽に堕とすという意思を持ってリオンを貫いているのだ。
だが、予想に反してリオンは意思を保っていた。
リオンが、意思を保っていることはレスリルにとっては意外であり、興味深いこと。
一瞬で、快楽に堕ちることしか考えれなくなるはずだった。
「頑張るねぇ…。」
必死に足掻くリオンを絶望に堕とすつもりだった。
次が最後だとレスリルは思う。
次の繰り返しで世界は完全に壊れるように、足掻こうとするリオンをつぶそうと思った。
彼の存在を利用して世界を壊している。
だから、彼があきらめてしまっているのでこのまま壊れるだろうと思っていた。
それなのに足掻くことを決めたリオンが煩わしいと思ったからだ。
「ちくしょう……きが…つけて…たら…ころして…たのに…」
リオンは、先日まではレスリルはおそらく四番目の意識を持っていなかったのだろうと推測した。
その時に殺せていたら、もしかしたら世界は壊れなかったのではないかと思ったのだ。
繰り返すにしても、もっと時間が稼げたのではないかと。
「ふふ…物騒だな…」
レスリルが更に強く腰を動かすとリオンは、大きく喘ぐ。
がくがくと大きく揺れるリオンの体をレスリルは興味深く眺めていた。
「いやぁ…あ…あん…やん…」
快楽に震える体をリオンは必死に押さえつけて、ベットに仕込んでいる魔石に手を伸ばそうとする。
だが、その手をレスリルに押さえつけられた。
今回は、ここまでだよと。
「次の…生で君にチャンスをあげる。試練をあげる…きちんとね。君の大好きなラスティ殿下を幸せにしてあげなさい。私は妨害するけど、それを乗り越えて…五番目を…ラスティの中にいる五番目の魂と無事に18歳まで生かして…試練を超えて私と五番目を天に返せることが出来たら…世界を進めるよ。」
レスリルは、囁く。
次の世界のレスリルは、自分ではないと。
別の人間に潜んで、リオンを邪魔するからと笑う。
「まぁ…少しは影響がでて…この体の持ち主は私の分身のような存在になってるけどね。あの子みたいに…全部終わった後の…兄様のにぎやかしになれるかもしれないな…ふふ…ここまで楽しませてくれた君の頑張りに…少しだけ加護を私も与えてあげるよ…」
リオンは、レスリルの雰囲気が変わったのを感じていた。
レスリルの中の神は、意外に自分自身がリオンという魂を気に入っていることに苦笑する。
「まずは…一つ…この子を好きに使うと良い…君の忠実なものになるよ。ただ…君を欲しがるだろうけど、良い手足になるだろう…まぁ…多少は私とつながってるから君に意地悪をするかもだけれど…そこまでひどい悪さはしないだろう。二つ目は、試練を果たすのは君ではない。君はすでに力が使えない。だから、ラスティを無事に生かして試練を果たしてくれるように誘導しなさい。彼に本来君に与えるはずだった力の半分をあげよう。半分は君に。使えないけどね。」
リオンは、荒い息を吐きながら、レスリルの言葉を聞く。
信用できるだろうかと思う部分もあったが、何故か彼は嘘は言っていないと思う。
「三つ目は、ラスティが死ぬ理由を減らしてあげるよ。別人が彼の代わりに死ぬような目にあうだろう。ラスティの死の危険は君の知っている理由の中で一つの理由になる。けれど…その代わり…それを仕掛ける者…君の邪魔をするのは…今までとは別の人間になる。君の情報が使えなくなるようにしてあげる。どちらにしても最後だ。次がね。どうなっても、私は天に帰れる…どっちでもいいけど…少しだけこの世界を愛しいと思うから…君に加護をあげる。でも…やっぱり兄様を置いていきたくないからしっかり邪魔はするよ。」
窓の外が赤くなっていく。
レスリルは、リオンを犯しながら笑っている。
喘ぐしかない己の無力さを感じながらリオンは必死に意識を保っていた。
意地だというのはリオンも分かっていた。
早々に意思を快楽の中に堕としてしまえば死の恐怖から逃れれることを知っていたが、それでも嫌だった。
この男に好き放題やられたまま、思う通りになるのは嫌だとリオンは必死に体をくねらせながらも意識を保つ。
紅く照らされたレスリルを眺めながらリオンはこの生での最後の言葉を自分の神に告げる。
「くそったれが…見てろクソ野郎…次はお前を俺が犯してやる!!」
レスリルは目を丸くしてから楽しげに笑った。
ならば…次の体は君より可愛いものを用意するよと。
レスリルは、なかなか完全に落ちないリオンに苦笑した。
快楽に堕とそうで堕ちない。
リオンは、喘ぎながらもレスリルをにらみつけている。
そのしぶとさは、レスリルには少し意外だった。
「まぁ…そこまで考えて選んではいなかったからねぇ。」
レスリルの中のが者がリオンの魂を…四番目が選んだ時に、五番目はその敵対者としての魂達を選んだ。
三番目を守るための魂達を五番目は選んだのだ。
要である五番目の宿主は、ラスティであり異界の魂だった。
同じく異界の魂であるリオンの弱点でもある魂を引っ張ってきている。
リオンは無意識にそれを感知してラスティを守る行動をしてしまう。
五番目はリオンの戦う意思を削ぐことが最大の目的としたのだろう。
案の定リオンはラスティを守るものと認識して、そう行動を起こし始めた。
そのこと自体は、レスリルの中の者との利害は一致していた。
どうでもいいから、理由はなんでもいい。
試練を放棄してこの世界を壊す方向にいけばいい。
そういう考えでいたからだ。
「考えなしだったなぁとは思うよ…あの魂を先に見つけてしまえたら…話は、はやかったかもしれない。」
ラスティの魂は、五番目の魂に近く三番目の好む魂でもあった。
残ることのできない自分の代わりに、三番目の愛を受ける魂を五番目は選んできている。
帰った後に、三番目の伴侶として、配置したラスティという存在。
大好きな兄が幸せになれるように、そう五番目は動いている。
「まぁ…あいつの場合は宿主と相性が良すぎて同化しすぎて、記憶が混乱しているというのは計算外だっただろうけど、それも解消するようにしているだろうな。次の生で。」
四番目としては、余計なお世話だろうと思うものの、三番目は確かにかなりあのラスティの魂に入れ込んでいる。
世界が壊れてもおそらく三番目は、あのラスティの魂とジークハルトの魂は放さないだろう。
ジークハルトの魂は三番目に似た魂で彼に近いものだ。
五番目の護衛として生み出された魂だが、五番目の意思も流れ込んでいるらしく、三番目と五番目に心酔しているし二人を守るということのみを考えて生きているような歪んだ存在になっている。
「あの子なりに…必死なんだろうけどねぇ…」
三番目の好む魂を彼の周りに配置して三番目の先を祝福するために。
一人残される三番目への精一杯の祝福を五番目は用意しつつある。
「一緒に帰れる簡単な方法があるのにねぇ?」
レスリルは強く自分の欲をリオンに押し込む。
リオンは悲鳴のような嬌声を上げた。
「やぁ…くぅ…く…くそっ…んぅんん…ぐぅっ…」
リオンは必死に意識を保とうとシーツを握る自分の手にかみついている。
今のレスリルは、リオンにとっては仕える神と同じもので触れるだけでも何かしらの影響を与える。
そのレスリルが、快楽に堕とすという意思を持ってリオンを貫いているのだ。
だが、予想に反してリオンは意思を保っていた。
リオンが、意思を保っていることはレスリルにとっては意外であり、興味深いこと。
一瞬で、快楽に堕ちることしか考えれなくなるはずだった。
「頑張るねぇ…。」
必死に足掻くリオンを絶望に堕とすつもりだった。
次が最後だとレスリルは思う。
次の繰り返しで世界は完全に壊れるように、足掻こうとするリオンをつぶそうと思った。
彼の存在を利用して世界を壊している。
だから、彼があきらめてしまっているのでこのまま壊れるだろうと思っていた。
それなのに足掻くことを決めたリオンが煩わしいと思ったからだ。
「ちくしょう……きが…つけて…たら…ころして…たのに…」
リオンは、先日まではレスリルはおそらく四番目の意識を持っていなかったのだろうと推測した。
その時に殺せていたら、もしかしたら世界は壊れなかったのではないかと思ったのだ。
繰り返すにしても、もっと時間が稼げたのではないかと。
「ふふ…物騒だな…」
レスリルが更に強く腰を動かすとリオンは、大きく喘ぐ。
がくがくと大きく揺れるリオンの体をレスリルは興味深く眺めていた。
「いやぁ…あ…あん…やん…」
快楽に震える体をリオンは必死に押さえつけて、ベットに仕込んでいる魔石に手を伸ばそうとする。
だが、その手をレスリルに押さえつけられた。
今回は、ここまでだよと。
「次の…生で君にチャンスをあげる。試練をあげる…きちんとね。君の大好きなラスティ殿下を幸せにしてあげなさい。私は妨害するけど、それを乗り越えて…五番目を…ラスティの中にいる五番目の魂と無事に18歳まで生かして…試練を超えて私と五番目を天に返せることが出来たら…世界を進めるよ。」
レスリルは、囁く。
次の世界のレスリルは、自分ではないと。
別の人間に潜んで、リオンを邪魔するからと笑う。
「まぁ…少しは影響がでて…この体の持ち主は私の分身のような存在になってるけどね。あの子みたいに…全部終わった後の…兄様のにぎやかしになれるかもしれないな…ふふ…ここまで楽しませてくれた君の頑張りに…少しだけ加護を私も与えてあげるよ…」
リオンは、レスリルの雰囲気が変わったのを感じていた。
レスリルの中の神は、意外に自分自身がリオンという魂を気に入っていることに苦笑する。
「まずは…一つ…この子を好きに使うと良い…君の忠実なものになるよ。ただ…君を欲しがるだろうけど、良い手足になるだろう…まぁ…多少は私とつながってるから君に意地悪をするかもだけれど…そこまでひどい悪さはしないだろう。二つ目は、試練を果たすのは君ではない。君はすでに力が使えない。だから、ラスティを無事に生かして試練を果たしてくれるように誘導しなさい。彼に本来君に与えるはずだった力の半分をあげよう。半分は君に。使えないけどね。」
リオンは、荒い息を吐きながら、レスリルの言葉を聞く。
信用できるだろうかと思う部分もあったが、何故か彼は嘘は言っていないと思う。
「三つ目は、ラスティが死ぬ理由を減らしてあげるよ。別人が彼の代わりに死ぬような目にあうだろう。ラスティの死の危険は君の知っている理由の中で一つの理由になる。けれど…その代わり…それを仕掛ける者…君の邪魔をするのは…今までとは別の人間になる。君の情報が使えなくなるようにしてあげる。どちらにしても最後だ。次がね。どうなっても、私は天に帰れる…どっちでもいいけど…少しだけこの世界を愛しいと思うから…君に加護をあげる。でも…やっぱり兄様を置いていきたくないからしっかり邪魔はするよ。」
窓の外が赤くなっていく。
レスリルは、リオンを犯しながら笑っている。
喘ぐしかない己の無力さを感じながらリオンは必死に意識を保っていた。
意地だというのはリオンも分かっていた。
早々に意思を快楽の中に堕としてしまえば死の恐怖から逃れれることを知っていたが、それでも嫌だった。
この男に好き放題やられたまま、思う通りになるのは嫌だとリオンは必死に体をくねらせながらも意識を保つ。
紅く照らされたレスリルを眺めながらリオンはこの生での最後の言葉を自分の神に告げる。
「くそったれが…見てろクソ野郎…次はお前を俺が犯してやる!!」
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