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第2章
悲しい婚約者 (side紅花)
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side紅花
「い、1週間後から始まる実技テストで紅花ちゃんより良い成績だったら合宿に参加するっていうのはどうかな!?」
「「はぁ?」」
あたしとリュカは同時に言った。
やっぱりこの子はあたしの事なーんにも知らないんだ。
あたしと勝負する?
その無謀さを分かっているのはこの中でリュカだけだろう。
「あんたそれ、本気で言ってる?」
「 ? 本気だよ……」
アイ・ラッセルはキョトンとした。
「アイ、やめとけ。そいつ……」
「まあ、良いけど。あたしが勝ったら卒業まで話しかけないでね?その条件だったら飲む」
わざとリュカに最後まで言わせなかった。
アイは難しい顔でかなり悩んでから言った。
「分かっ………た……」
無知って怖いことだ。
改めてそう思った。
勝利が決定した戦いなら、条件を増やしておこう。
この子は今後目障りになりそうだから。
「それとリュカとも話さないこと、良い?」
あたしは席を立ちながら言った。
「分かった!」
「おおおおいい!何でそっちは少しも迷わねぇんだよ!!!!!!!」
「それなら良いよ。………じゃあね」
あたしの名前は夏 紅花。
アール国出身の守護者希望者。
追加で言っておくと、アール国の守護者希望者であたしより実力のある人はいなかった。
つまり、アイがあたしに勝てる確率はゼロということだ。
「サシャさんにもリュカにも、近付くなんて…」
あたしはカフェテリアを出てから呟いた。
٭❀*
あたしがサシャ・アザールさんに出会ったのは10年以上前のこと。
頭が良く、何でもそつ無くこなすサシャさんに憧れを抱き、あたしは守護者を目指すようになった。
ずっとずっと、サシャさんだけを見ていた。
10も年下の子どもなんて相手にされない?
いや、あたしは努力した。
見た目は大人っぽくなるように、教えて貰ったことは全部習得できるように。
なのに。
なのに。
去年、あたしの婚約者候補は弟のリュカ・アザールだと知った。
伝えられた直後は納得いかなかったけれど、見方を変えれば良い条件だった。
憧れの人が義兄さんになる。
運良くリュカは自分が良ければいい、クズだった。
顔が好みなら誰でも抱ける。
婚約だって、誰とでも良い。
そんな考えだった。
なのに。
どうしてアイを愛しそうな目で見てるのか?
それだけが不思議でたまらない。
もしリュカがアイに惚れ込んであたしとの婚約を破棄したら?
そうならないように、1週間後に片をつけておこう。
あたしの完璧な計画が、崩れないように。
「い、1週間後から始まる実技テストで紅花ちゃんより良い成績だったら合宿に参加するっていうのはどうかな!?」
「「はぁ?」」
あたしとリュカは同時に言った。
やっぱりこの子はあたしの事なーんにも知らないんだ。
あたしと勝負する?
その無謀さを分かっているのはこの中でリュカだけだろう。
「あんたそれ、本気で言ってる?」
「 ? 本気だよ……」
アイ・ラッセルはキョトンとした。
「アイ、やめとけ。そいつ……」
「まあ、良いけど。あたしが勝ったら卒業まで話しかけないでね?その条件だったら飲む」
わざとリュカに最後まで言わせなかった。
アイは難しい顔でかなり悩んでから言った。
「分かっ………た……」
無知って怖いことだ。
改めてそう思った。
勝利が決定した戦いなら、条件を増やしておこう。
この子は今後目障りになりそうだから。
「それとリュカとも話さないこと、良い?」
あたしは席を立ちながら言った。
「分かった!」
「おおおおいい!何でそっちは少しも迷わねぇんだよ!!!!!!!」
「それなら良いよ。………じゃあね」
あたしの名前は夏 紅花。
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追加で言っておくと、アール国の守護者希望者であたしより実力のある人はいなかった。
つまり、アイがあたしに勝てる確率はゼロということだ。
「サシャさんにもリュカにも、近付くなんて…」
あたしはカフェテリアを出てから呟いた。
٭❀*
あたしがサシャ・アザールさんに出会ったのは10年以上前のこと。
頭が良く、何でもそつ無くこなすサシャさんに憧れを抱き、あたしは守護者を目指すようになった。
ずっとずっと、サシャさんだけを見ていた。
10も年下の子どもなんて相手にされない?
いや、あたしは努力した。
見た目は大人っぽくなるように、教えて貰ったことは全部習得できるように。
なのに。
なのに。
去年、あたしの婚約者候補は弟のリュカ・アザールだと知った。
伝えられた直後は納得いかなかったけれど、見方を変えれば良い条件だった。
憧れの人が義兄さんになる。
運良くリュカは自分が良ければいい、クズだった。
顔が好みなら誰でも抱ける。
婚約だって、誰とでも良い。
そんな考えだった。
なのに。
どうしてアイを愛しそうな目で見てるのか?
それだけが不思議でたまらない。
もしリュカがアイに惚れ込んであたしとの婚約を破棄したら?
そうならないように、1週間後に片をつけておこう。
あたしの完璧な計画が、崩れないように。
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