姫の血縁

姫宮瑠璃

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魔法と能力③

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「「「は⁈」」」

私達は身体を前に乗り出した。

「バケモノって・・・。」
「表現が悪いかもですが、まさに言い得て妙なくらいなんですよ。」

こちらの人は、属性を持っていたり持っていなかったりで、どちらにせよ、魔法を学ぶ事で使えるようになる。
ただ、属性持ちでないとなかなか修得できないし、威力もかなり低い。
能力も同様に、生活や訓練で培っていく。
召喚者は、召喚された時に、属性と能力を授かる。
召喚される前の能力、得意不得意、好き嫌いなどで、人によって内容が変わる。
召喚者も、呪文を覚える事で魔法を使える様になるが、始めの土台が殆ど0に近いこちらの人と違い、自分の持つ属性以外でも、1以上からのスタートになる。
だから不得手な属性でも、威力は劣るが大抵は扱える。
だから、召喚者は始めから能力が高い。

「前々回までは、選んで召喚出来なくて、病気で入院していた方や、事故で死にそうな方とかだったので、それなりに高い数値でも熟練の騎士か魔術士かというくらい。
前回は召喚者を選べたのですが、陛下もその当時お若くて、自分の好みの女性を選んだんです。
それが気弱な感じでイジメを苦にして自殺しようとしていた方で・・・。
結果、前々回と同じくらいのそれなりの能力でした。」

しかし、それでもこちらの大抵の人よりは、能力は高いそうだ。
一般的な人は体力が100未満、魔力が10前後。
兵士や騎士、魔術士は体力が100~400くらい、魔力が10~7、80くらい。
団長クラスでも体力が500前後、魔力が100前後だそうだ。
そんな中で私達を比べたら、確かに『』だ。

「今回は、健康で能力が高く、智勇に優れている人をと選びましたが、こんなに大物が釣れるとは思ってもみませんでした。」

お父様が笑顔でそう言うと、真也が憤慨して声を荒げた。

「そういう俺達を馬鹿にした発言はいいかげんにしてもらえます?
俺達は魚じゃない!」

腕を組み、顔を逸らす真也に、お父様は素直に謝罪して頰に手を当てた。
以前殴られた事を思い出したようだ。

「すみません。また言葉を間違えた様ですね。」
「ふんっ!」

真也はさらに顔を逸らした。
別にそれほど怒っている様では無いが、真也も前回の事もあって、素直に謝られて気まずくなったらしい。
しかし、そんな事は分からないアンドレ様は、少し慌てたように真也を見て、

「シンヤ、いつも宰相閣下にそんな態度なのか⁈
閣下、申し訳ありません!」

真也の頭に手を乗せて、自身と一緒に頭を下げた。
お父様は笑顔で手を横に振るが、

「いいか、シンヤ。もうお前は侯爵家の後継者だ。
まだ礼儀作法を習っていなくとも、自分よりも身分の上の方に礼節を持って対応しなければならない事は分かるだろう?
いくら怒りを覚えたとしても、冷静に対処しなければならないのだぞ。」

アンドレ様が、真也の肩を掴んで説き伏せる。
真也は顔を顰め、しかしその顔をアンドレ様に見えないように下向きにして、返事した。

「・・・はい。アンディー叔父様。」
「うむ。」

アンドレ様は満足したように、真也の頭をポンポンと軽く叩いた。
真也は口元に力を入れて、ちょっと不満気だったが、アンドレ様に頭が上がらないようだ。
家族になったばかりだから遠慮があるのだろうが、苦手意識もあるのかもしれない。

「他に質問が無いなら、今日はこれで終わりにしようと思いますが、如何ですか?」

3人とも、首を横に振った。

「では、お疲れ様でした。」
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