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学園①
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召喚されてから1ヶ月程で、私はベルローズ公爵邸に引っ越した。
王城の騎士やメイドさん達には本当に良くしてもらった。
お父様が引き抜いた訳ではないと思うが、何人かの人が公爵邸に一緒に付いて来てくれる事になった。
特に騎士の『ヴィンセント=キュー=デンバー伯爵令息』は、城の騎士を辞めて公爵家の騎士になって下さった。
誘拐事件の責任をまだ引きずっているらしい。
お父様も私も引き留めたのだが、本人の意志は固く、こちらが折れる形になった。
王城へ授業を受けに行く時はヴィンセントさんが必ず警護に付いて来るので、以前とあまり変わらない感じがするが。
声が出なかった時は、療養しながら個人授業を受けるというお父様の方針に従うつもりだったが、真也や康人と一緒に学園に入学したいとお父様にお願いした。
こちらに来てから、同年代の知り合いは一緒に召喚された2人とお兄様とジルベルト殿下くらい。
メイドさんの中には、もしかしたら同じくらいの人が居たかもしれないが、立場が違うのか、なかなか気さくに話しをできる感じではなかった。
勉強で色々こちらの事を知る事は出来るが、所詮紙の上での事。
私は友人を、特に女友達を作って、生の、そして最新のニュースを知りたいのだ。
王太后様や王妃様とお話しているので、流行などは教えて頂いているが、やはり歳が離れているので、歳相応の好みという物がある。
男性では興味の方向性が違うので、私のしたい話は出来ない。
私は、気さくに話せる女の子の友達を欲しているのだ!
お兄様の助力もあって、私は学園に行く事を許可してもらえた。
全寮制の学校なのだが、長期休暇以外に毎週末、家に帰る事を約束させられたが。
王太后様にも文通を続けるように言われたし、王妃様も手紙や、たまには遊びに来るようにと言われた。
学園に行くにあたって、馬鹿にされないようにと、マナーや立ち居振る舞い、文字の読み書き、最低限の貴族社会のルールを、とりあえず魔法の学習を後回しにして、みっちりやったつもりだ。
それでもやはり女性の目線は細かいからと、王妃様がガバネスを紹介して下さった。
22歳の『ハリエット=キュー=コルベイユ伯爵令嬢』だ。
王妃様の親戚筋の令嬢なのだが、庶子の為肩身が狭く、家を出たいというので3歳の王女のナニーにと推薦されてきた女性だった。
庶子とはいえ、きちんと教育され学園も出ているので、ガバネス兼侍女として私の学園生活に付いて来てくれる事になった。
とても心強い。
心強いのだが、今その彼女の教育は、私ではなく違う人に向いている。
新しく公爵邸で雇ったメイドで、学園に連れて行く予定の1人だ。
例の誘拐事件で、私と一緒に助けられた1人らしい。
真っ白な髪にグリーンの瞳の目立つ容姿をしている私より少し年上の女の子だ。
事件の影響でなのか、自分自身の事を忘れていて、お父様がとりあえず『アンナ=ノウン』と名付けた。
振る舞いはきちんとしているし、言葉使いも丁寧なのだが、お茶の入れ方、食器の置き方、人に物を差し出す時の向きなど、なってない点がいくつもあるのだ。
その都度、ハリエットさんに指導されている。
今日も、私が弾いていたピアノの上に紅茶を置こうとして、ハリエットさんに怒られ、連れて行かれた。
なので、私は自主学習をしたり、お兄様に貴族年鑑のおさらいに付き合ってもらったりしている。
今は、学園に連れて行くもう2人のメイド達と、持っていく荷物の最終確認をしている。
2人は、王城で私の世話をしてくれたメイドで『メイ=ギース』と『ノーラ=カペー』、平民出の19歳だ。
威力は弱いが多少魔法が使えるので、髪を乾かしてくれたり、ティーポットのお湯を足したりと日頃の仕事に活かしている。
イメージで魔法を発動させる私には、とても良い教材がわりだ。
危なくない程度のものだけだが、お風呂で秘密裏に特訓している。
「お嬢様、荷物は全て整ってます。」
「何か新たに持って行きたい物はございませんか?」
2人がバッグ類をカートに乗せ終わると、私に聞いてきた。
「んー。必要な物は全て入れたし。日用品に化粧品、着替えは2人が入れてくれたでしょう?」
「「はい。」」
2人が頷く。
「思い付く物はもう入れたから、大丈夫かな~?」
私は顎に人差し指を付けて少し上を向いた。
空中に思い浮かべるように考える。
ーーー出来れば、ペンが金属製のペンやガラスペンじゃなくて、ボールペンやシャープペンシルとかあればいいのに。
ポン!
ドスッ!
目の前からいきなりダンボールが出現して、落ちてきた。
「「「・・・。」」」
3人共、ダンボールを見つめた。
ーーーこれはいったい、何?どういう事?
3人がそう思って、天井を見上げた。
もちろん、天井に穴なんか開いてないし、何か仕掛けがある訳でも無い。
ーーーあ。もしかしたら、転送で荷物が送られて来たのかも。
私がそう考えてダンボールに近づくと、2人が慌てて私を引き離した。
「お嬢様、いけません!何者かの攻撃かもしれません!」
「お下がり下さい!」
私は結局、2人に腕を取られて、部屋から出されてしまった。
ノーラが、邸の騎士や兵士を呼び、私の部屋周辺は厳戒体制を敷かれた。
お兄様と共に、私の部屋の対屋にあるお父様の書斎に避難させられた。
ハリエットさんとアンナも、しばらくして書斎に駆けつけてきた。
書斎にはヴィンセントさんとお兄様付きの騎士のジョニーさんが護衛の為に付いていた。
王城の騎士やメイドさん達には本当に良くしてもらった。
お父様が引き抜いた訳ではないと思うが、何人かの人が公爵邸に一緒に付いて来てくれる事になった。
特に騎士の『ヴィンセント=キュー=デンバー伯爵令息』は、城の騎士を辞めて公爵家の騎士になって下さった。
誘拐事件の責任をまだ引きずっているらしい。
お父様も私も引き留めたのだが、本人の意志は固く、こちらが折れる形になった。
王城へ授業を受けに行く時はヴィンセントさんが必ず警護に付いて来るので、以前とあまり変わらない感じがするが。
声が出なかった時は、療養しながら個人授業を受けるというお父様の方針に従うつもりだったが、真也や康人と一緒に学園に入学したいとお父様にお願いした。
こちらに来てから、同年代の知り合いは一緒に召喚された2人とお兄様とジルベルト殿下くらい。
メイドさんの中には、もしかしたら同じくらいの人が居たかもしれないが、立場が違うのか、なかなか気さくに話しをできる感じではなかった。
勉強で色々こちらの事を知る事は出来るが、所詮紙の上での事。
私は友人を、特に女友達を作って、生の、そして最新のニュースを知りたいのだ。
王太后様や王妃様とお話しているので、流行などは教えて頂いているが、やはり歳が離れているので、歳相応の好みという物がある。
男性では興味の方向性が違うので、私のしたい話は出来ない。
私は、気さくに話せる女の子の友達を欲しているのだ!
お兄様の助力もあって、私は学園に行く事を許可してもらえた。
全寮制の学校なのだが、長期休暇以外に毎週末、家に帰る事を約束させられたが。
王太后様にも文通を続けるように言われたし、王妃様も手紙や、たまには遊びに来るようにと言われた。
学園に行くにあたって、馬鹿にされないようにと、マナーや立ち居振る舞い、文字の読み書き、最低限の貴族社会のルールを、とりあえず魔法の学習を後回しにして、みっちりやったつもりだ。
それでもやはり女性の目線は細かいからと、王妃様がガバネスを紹介して下さった。
22歳の『ハリエット=キュー=コルベイユ伯爵令嬢』だ。
王妃様の親戚筋の令嬢なのだが、庶子の為肩身が狭く、家を出たいというので3歳の王女のナニーにと推薦されてきた女性だった。
庶子とはいえ、きちんと教育され学園も出ているので、ガバネス兼侍女として私の学園生活に付いて来てくれる事になった。
とても心強い。
心強いのだが、今その彼女の教育は、私ではなく違う人に向いている。
新しく公爵邸で雇ったメイドで、学園に連れて行く予定の1人だ。
例の誘拐事件で、私と一緒に助けられた1人らしい。
真っ白な髪にグリーンの瞳の目立つ容姿をしている私より少し年上の女の子だ。
事件の影響でなのか、自分自身の事を忘れていて、お父様がとりあえず『アンナ=ノウン』と名付けた。
振る舞いはきちんとしているし、言葉使いも丁寧なのだが、お茶の入れ方、食器の置き方、人に物を差し出す時の向きなど、なってない点がいくつもあるのだ。
その都度、ハリエットさんに指導されている。
今日も、私が弾いていたピアノの上に紅茶を置こうとして、ハリエットさんに怒られ、連れて行かれた。
なので、私は自主学習をしたり、お兄様に貴族年鑑のおさらいに付き合ってもらったりしている。
今は、学園に連れて行くもう2人のメイド達と、持っていく荷物の最終確認をしている。
2人は、王城で私の世話をしてくれたメイドで『メイ=ギース』と『ノーラ=カペー』、平民出の19歳だ。
威力は弱いが多少魔法が使えるので、髪を乾かしてくれたり、ティーポットのお湯を足したりと日頃の仕事に活かしている。
イメージで魔法を発動させる私には、とても良い教材がわりだ。
危なくない程度のものだけだが、お風呂で秘密裏に特訓している。
「お嬢様、荷物は全て整ってます。」
「何か新たに持って行きたい物はございませんか?」
2人がバッグ類をカートに乗せ終わると、私に聞いてきた。
「んー。必要な物は全て入れたし。日用品に化粧品、着替えは2人が入れてくれたでしょう?」
「「はい。」」
2人が頷く。
「思い付く物はもう入れたから、大丈夫かな~?」
私は顎に人差し指を付けて少し上を向いた。
空中に思い浮かべるように考える。
ーーー出来れば、ペンが金属製のペンやガラスペンじゃなくて、ボールペンやシャープペンシルとかあればいいのに。
ポン!
ドスッ!
目の前からいきなりダンボールが出現して、落ちてきた。
「「「・・・。」」」
3人共、ダンボールを見つめた。
ーーーこれはいったい、何?どういう事?
3人がそう思って、天井を見上げた。
もちろん、天井に穴なんか開いてないし、何か仕掛けがある訳でも無い。
ーーーあ。もしかしたら、転送で荷物が送られて来たのかも。
私がそう考えてダンボールに近づくと、2人が慌てて私を引き離した。
「お嬢様、いけません!何者かの攻撃かもしれません!」
「お下がり下さい!」
私は結局、2人に腕を取られて、部屋から出されてしまった。
ノーラが、邸の騎士や兵士を呼び、私の部屋周辺は厳戒体制を敷かれた。
お兄様と共に、私の部屋の対屋にあるお父様の書斎に避難させられた。
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書斎にはヴィンセントさんとお兄様付きの騎士のジョニーさんが護衛の為に付いていた。
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