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神託の子④
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真面目な顔で、真也が言う。
「「はあ⁈」」
これ以上無いというくらい、馬鹿っぽい声が出た。
だって、全く意味が分からない。
「ティラノサウルスだ。」
真也が言い直した。
いやいや、言い直しても、分からないから!
ポカンとする私達を見て、真也は咳払いをした。
「ほら、グルーガンが入っているだろ?
これでボールペンをくっつけて、ティラノサウルスを作ろうっていう企画だ。」
「「・・・。」」
「いわゆる、展示だな。
1年5組のかき氷の様な模擬店では無く、作品展示だ。」
真也は、真面目だった。
引いてる私達を尻目に、淡々と説明する。
「学園祭が終わった後には、来場者と壊しながら、記念にボールペンを持ち帰ってもらおうという企画だ。
壊すのに参加する為には、確か200円を払うんだと記憶しているが。」
「「・・・。」」
「日頃のストレスや鬱憤を晴らすという目的の芸術作品だ。
な、面白いだろ?」
「「・・・。」」
生徒会、いや真也の許可が必要だから、琴線に触れたのだろうが、それ、絶対大赤字だ。
数人やったら、すぐに破壊出来るだろう。
ましてや、細いボールペンを積み上げるように作るのだ。
余程たくさんのボールペンと時間が必要になる。
それ程大きな物は作れない。
しかも、私達がこちらに持って来てしまっている分を、追加で購入しなければならないのだから、更に出費が嵩む。
面白いアイデアだとは思うが、すごく馬鹿馬鹿しい。
私なら、もう一度持ち帰ってもらう案件だ。
「・・・1年1組はスーパーボールすくいとかのお祭り関連、1年5組はかき氷屋。3年2組は和風喫茶?
2年2組と3年4組は何?」
気を取り直して、康人が真也に聞く。
「3年2組はただの和風喫茶じゃない!大正浪漫喫茶だ。袴を着用すると聞いている。
2年2組はコスプレ衣装だから、ハロウィンカフェだな。
3年4組は確か、バザーだ。」
「あ、そうなんだ・・・。」
真也から、物凄い熱意を感じる。
準備を頑張っていたから、楽しみだったのだろう。
生徒会長になって、初めてのイベントだったのだから。
「参加出来なくて、残念だったね。」
私が物寂しげに言うと、真也はキョトンとした。
「こっちでやればいいだろ?
こっちには魔法がある。もっと派手に出来るだろ?」
「えーと。真也は何をしようと思っているのかな?」
康人が、不安気に尋ねた。
私も不安だ。
「この学園だって、そういう行事があるだろ?
昨日の試合で、やっぱり日本刀は戦闘向きじゃないと思ったんだよ。
だから、空中に並べて、360度鑑賞してもらうとか、斬れ味を試してもらうとか。」
「「・・・。」」
「そうだ、このボールペンでティラノサウルスを作って、魔法で動かすんだ。
そのティラノを追いかけて壊すっていうのは、どうだ?面白そうだろ?」
向こうの世界なら、前者は銃刀法違反、後者は動力の問題と安全に行える場所が無い。
こちらの世界では、前者は実現可能だろうし、後者は材料が足りないが、別の物で作れば、やれない事も無い。
「花火ってこっちにあんのかな?魔法で同じ様な事出来るかも。」
それも、向こうの世界では、花火を扱っている会社の従業員にならないと、取り扱うのも打ち上げも出来ない。
「出来ると良いわね。」
「ああ!色々考えてやるぜ!」
真也が、企画内容はともあれ、こんなにイベント好きだとは思ってもみなかった。
しかめっ面で怒鳴っているところばかり見てきたので、こちらの世界に来てからの真也は、何かと新鮮だ。
「ねえ、ちょっと気になるんだけど、このアニマルマスクってどんなヤツ?」
康人が、リストを指差した。
「ああ、それ。
中身を確認した時、かなり衝撃的だったわ。」
ダンボールを開けたら、フルフェイスの馬やゴリラ、象、アルパカ、パンダなどのマスクが入っていたのだ。
ーーー《お願い、アニマルマスクのダンボールを敷物の側に出して》
柔らかい草の上に、大きなダンボールがドンッと現れた。
「「わっ!」」
真也と康人が驚き、その従者達が警戒する。
「あ、大丈夫。私が今出した物だから。」
周りに緊張が広がっていくのを、止める為に名乗り出たのだが、うちの従者以外がグリンッと私を訝しむように凝視した。
ダンボールの側に行き、蓋を開ける。
私のオススメは、猫だ。
猫のマスクを取り出して、装着する。
「にゃー。」
振り向いて、猫の手の様にグーにした手を丸める様に手首を曲げると、猫の鳴き声の真似をした。
皆が一瞬固まった様に、シーンとする。
「ありゃ、すべっちゃったかニャ?」
私は猫真似のまま、首を傾げた。
何故かハリエット達が、モジモジしている。
後で叱られるかもと思っていると、真也と康人がダンボールに突進して来た。
「ちょっ、他には?ライオンもあるじゃん。」
真也が、ライオンのマスクを楽しそうに被る。
「定番の馬だけじゃなく、狼や熊、鹿もあるよ。」
康人が、鹿のマスクを被った。
真也が、自分の侍従にもマスクを被らせ、それを真似して康人も侍従に被らせる。
猫にライオン、鹿に熊、狼に象にウサギ。
不思議な光景だ。
獣人達のお茶会。
「・・・キ、キャー⁈バ、バ、バケモノ⁈」
女子寮側の道から、悲鳴が聞こえた。
皆が、声のした方を見ると、タリアテリーヌ様が怯えた顔で立っていた。
「ひっ!」
皆が一斉に自分を見た事に驚いたのか、タリアテリーヌ様が、後ずさりをした。
「「はあ⁈」」
これ以上無いというくらい、馬鹿っぽい声が出た。
だって、全く意味が分からない。
「ティラノサウルスだ。」
真也が言い直した。
いやいや、言い直しても、分からないから!
ポカンとする私達を見て、真也は咳払いをした。
「ほら、グルーガンが入っているだろ?
これでボールペンをくっつけて、ティラノサウルスを作ろうっていう企画だ。」
「「・・・。」」
「いわゆる、展示だな。
1年5組のかき氷の様な模擬店では無く、作品展示だ。」
真也は、真面目だった。
引いてる私達を尻目に、淡々と説明する。
「学園祭が終わった後には、来場者と壊しながら、記念にボールペンを持ち帰ってもらおうという企画だ。
壊すのに参加する為には、確か200円を払うんだと記憶しているが。」
「「・・・。」」
「日頃のストレスや鬱憤を晴らすという目的の芸術作品だ。
な、面白いだろ?」
「「・・・。」」
生徒会、いや真也の許可が必要だから、琴線に触れたのだろうが、それ、絶対大赤字だ。
数人やったら、すぐに破壊出来るだろう。
ましてや、細いボールペンを積み上げるように作るのだ。
余程たくさんのボールペンと時間が必要になる。
それ程大きな物は作れない。
しかも、私達がこちらに持って来てしまっている分を、追加で購入しなければならないのだから、更に出費が嵩む。
面白いアイデアだとは思うが、すごく馬鹿馬鹿しい。
私なら、もう一度持ち帰ってもらう案件だ。
「・・・1年1組はスーパーボールすくいとかのお祭り関連、1年5組はかき氷屋。3年2組は和風喫茶?
2年2組と3年4組は何?」
気を取り直して、康人が真也に聞く。
「3年2組はただの和風喫茶じゃない!大正浪漫喫茶だ。袴を着用すると聞いている。
2年2組はコスプレ衣装だから、ハロウィンカフェだな。
3年4組は確か、バザーだ。」
「あ、そうなんだ・・・。」
真也から、物凄い熱意を感じる。
準備を頑張っていたから、楽しみだったのだろう。
生徒会長になって、初めてのイベントだったのだから。
「参加出来なくて、残念だったね。」
私が物寂しげに言うと、真也はキョトンとした。
「こっちでやればいいだろ?
こっちには魔法がある。もっと派手に出来るだろ?」
「えーと。真也は何をしようと思っているのかな?」
康人が、不安気に尋ねた。
私も不安だ。
「この学園だって、そういう行事があるだろ?
昨日の試合で、やっぱり日本刀は戦闘向きじゃないと思ったんだよ。
だから、空中に並べて、360度鑑賞してもらうとか、斬れ味を試してもらうとか。」
「「・・・。」」
「そうだ、このボールペンでティラノサウルスを作って、魔法で動かすんだ。
そのティラノを追いかけて壊すっていうのは、どうだ?面白そうだろ?」
向こうの世界なら、前者は銃刀法違反、後者は動力の問題と安全に行える場所が無い。
こちらの世界では、前者は実現可能だろうし、後者は材料が足りないが、別の物で作れば、やれない事も無い。
「花火ってこっちにあんのかな?魔法で同じ様な事出来るかも。」
それも、向こうの世界では、花火を扱っている会社の従業員にならないと、取り扱うのも打ち上げも出来ない。
「出来ると良いわね。」
「ああ!色々考えてやるぜ!」
真也が、企画内容はともあれ、こんなにイベント好きだとは思ってもみなかった。
しかめっ面で怒鳴っているところばかり見てきたので、こちらの世界に来てからの真也は、何かと新鮮だ。
「ねえ、ちょっと気になるんだけど、このアニマルマスクってどんなヤツ?」
康人が、リストを指差した。
「ああ、それ。
中身を確認した時、かなり衝撃的だったわ。」
ダンボールを開けたら、フルフェイスの馬やゴリラ、象、アルパカ、パンダなどのマスクが入っていたのだ。
ーーー《お願い、アニマルマスクのダンボールを敷物の側に出して》
柔らかい草の上に、大きなダンボールがドンッと現れた。
「「わっ!」」
真也と康人が驚き、その従者達が警戒する。
「あ、大丈夫。私が今出した物だから。」
周りに緊張が広がっていくのを、止める為に名乗り出たのだが、うちの従者以外がグリンッと私を訝しむように凝視した。
ダンボールの側に行き、蓋を開ける。
私のオススメは、猫だ。
猫のマスクを取り出して、装着する。
「にゃー。」
振り向いて、猫の手の様にグーにした手を丸める様に手首を曲げると、猫の鳴き声の真似をした。
皆が一瞬固まった様に、シーンとする。
「ありゃ、すべっちゃったかニャ?」
私は猫真似のまま、首を傾げた。
何故かハリエット達が、モジモジしている。
後で叱られるかもと思っていると、真也と康人がダンボールに突進して来た。
「ちょっ、他には?ライオンもあるじゃん。」
真也が、ライオンのマスクを楽しそうに被る。
「定番の馬だけじゃなく、狼や熊、鹿もあるよ。」
康人が、鹿のマスクを被った。
真也が、自分の侍従にもマスクを被らせ、それを真似して康人も侍従に被らせる。
猫にライオン、鹿に熊、狼に象にウサギ。
不思議な光景だ。
獣人達のお茶会。
「・・・キ、キャー⁈バ、バ、バケモノ⁈」
女子寮側の道から、悲鳴が聞こえた。
皆が、声のした方を見ると、タリアテリーヌ様が怯えた顔で立っていた。
「ひっ!」
皆が一斉に自分を見た事に驚いたのか、タリアテリーヌ様が、後ずさりをした。
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