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第七話 世界規模の停電と、星明かりモードの夜
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その夜、星屑コンビニは、いつもより少しだけ静かだった。
冷蔵ケースのモーター音。
ホットスナックケースのじりじりという低い唸り。
レジの待機画面でくるくる回る世界情勢グラフ。
それら全部が、一定のリズムで鳴っているのが「いつもの夜」だ。
なのに──
「……あれ」
冷蔵ケースのランプが、ふっと一瞬、弱くなった。
すぐに戻ったけれど、その瞬間だけ、店内が薄暗くなった気がした。
「気のせい?」
私が首をかしげたタイミングで、レオンがバックヤードから顔を出した。
「お、気づいた?」
「何を、ですか?」
「冷蔵ケースの機嫌。今日ちょっと悪い」
「機嫌って言い方やめてください。精密機械でしょう、これ」
「世界システムと直結してる時点で、精密かどうか怪しいけどな」
軽口を交わしていると、天井スピーカーがちかっと光った。
『システムからのお知らせ:
・世界全体の魔力ラインに、軽度のノイズを検出しました。
・星屑コンビニは、“一時避難拠点モード”に移行する可能性があります。
・店員のみなさまは、慌てず騒がず、マニュアルのご確認を。』
「……マニュアル?」
レジ画面に、新しいアイコンがぽん、と出現した。
『停電時対応マニュアル(コンビニ/異世界仕様)』
なんとなく嫌な予感しかしない。
◇
「まあ、大丈夫だろ。たぶん」
レオンが、レジ横に肘を乗せて伸びをする。
「“たぶん”の根拠はどこに?」
「こういうの、九割方“何も起きない”で終わるから」
「残り一割がフラグなんですよね」
そんなことを言っている、その瞬間だった。
──バチッ。
小さな音とともに、店内の蛍光灯が一斉に消えた。
冷蔵ケースのランプも、レジの画面も、ホットスナックケースも。
さっきまで「当たり前に光っていたもの」が、全部、いっせいに沈黙する。
「……わ」
思わず、声が漏れた。
真っ暗、というほどではない。
自動ドアの向こうの街灯から、薄ぼんやりとした光が差し込んでいる。
でも、今までの「明るすぎるくらいのコンビニ光」とはまるで違う。
「はい、見事にフラグ回収」
レオンの声だけが、いつもと同じ調子で響いた。
「落ち着いてください。システム的には想定内だから」
「想定内の停電って嫌ですね」
天井スピーカーだけが、かろうじて動いているらしい。
低い音で、通知を告げた。
『【世界規模魔力ノイズ】発生中
・一部世界で、魔法暴走/天候異常/インフラ不具合
・それに伴い、星屑コンビニは
【一時避難拠点モード】へ移行します。
※レジシステム/自動計算機能の一部が使用不可となります。
※なお、店員の“口と手と足”は通常通り使用できます。』
「最後の一文、要ります?」
「要る。こっから先、アナログ勝負だから」
レオンが、カウンター下から懐中電灯を取り出し、
ぽん、と点けた。小さな円形の光が、床を照らす。
「とりあえず、非常灯モード」
「そんな準備いいんですか」
「停電、たまにあるからな。世界の」
さらっと怖いこと言った。
◇
自動ドアが、ウィィィン……と、いつもより力なく開いた。
外は、ざあざあと雨の音。
なのに雷の気配はない。
切れかかった電線みたいに、空気だけがピリピリしている。
そこへ、数人の影が飛び込んできた。
「わ、明る……くはないけど、屋根があるだけで十分です!」
聖女見習いの女の子だった。
ローブの裾から、ぽたぽたと水滴を落としている。
「いらっしゃいませ。大丈夫ですか?」
「はい、なんとか……
外、変なんです。
街の灯りが、一部だけチカチカしてて、
空の色も、さっきからずっとおかしくて」
後ろから、見慣れた長身も入ってくる。
「前線も、今日のところは一時撤退になった」
補給係に転向したグレイだ。
鎧の隙間から、水がぽたぽた滴り落ちている。
「魔法暴走の影響で、結界がうまく張れない。
避難所のひとつに、ここが指定された」
「避難所……?」
外をのぞくと、
街の向こう側の塔の上に、揺らめく光が見える。
雷ではない、どこか、生き物みたいな魔力の光。
天井スピーカーが、状況を補足するように通知を出した。
『外部状況:
・一部地域で魔力ラインの乱れ → 魔法障害、天候異常
・星屑コンビニは、“魔力の揺れ”が届きにくい座標に位置します。
・避難民の受け入れを開始してください。
※ただし、レジシステムは復旧までオフラインです。
がんばれ、アナログレジ打ち。』
「励まし方が雑!」
思わず突っ込む。
でも、言っていることは正しい。
レジ画面は真っ暗なまま。バーコードリーダーも沈黙している。
「……どうしましょう、これ」
「どうしましょうって顔してる場合か」
レオンが、さらっと笑う。
「大丈夫。
君、前の世界でも“バーコードない商品”の値段、暗記してたろ?」
「それは……確かに」
「あと、ここには紙とペンがある。
計算できる手もある。
“電源入らないと何もできない世界”に比べたら、まだ楽」
「前の世界を一括りにしないでください」
とはいえ──
私は、カウンター下から紙のレシートロールとボールペンを取り出した。
「手書きレシートモード、ですね」
「そういうこと」
レオンが、カウンターの端に小さなランタンを置く。
星型のガラスの中で、ふっと薄い光が灯った。
「非常時限定、“星屑ランタン”。
電気じゃなくて、世界の隙間から漏れてくる光で光ってる。だから停電でも平気」
「世界の隙間、ってそんな身近にあるんですか」
「ファンタジーだし」
軽い言い方のわりには、
ランタンの光は、驚くほど柔らかくて、落ち着く色をしていた。
◇
しばらくすると、
店内はどんどん人で埋まり始めた。
雨宿りがてらのモブ農民、
突然の魔法暴走に追い出された街の人々、
「外、なんか面白そうだったから」とやってきた冒険者パーティ。
いつもの星屑コンビニが、
ふつうのコンビニより、わずかに“避難所寄り”にシフトする。
「すみません、お湯、まだ使えます?」
誰かがインスタントスープのカップを持って尋ねてくる。
「使えます。ガス回線は別系統らしいので」
「よかった……」
ホットスナックケースこそ温度が落ちてきているものの、
まだ完全には冷えていない。
「ホットスナックは、“早いもの勝ち”でお願いします。
温度が落ちきる前に、必要な人に行き渡らせたいので」
自然と、声が店内に響いた。
世界情勢端末は、今、沈黙している。
「ご機嫌指数」も、「疲労度」も、「緊張度」も、何も教えてくれない。
代わりに、
目の前の人の表情と、かすかな声の揺れと、
手の震えを見て判断するしかない。
(これが、ほんとの“接客”なのかもしれない)
私は、トングを握った。
「すみません、小さい子どもさんがいる方、いらっしゃいますか?」
聖女見習いが、ぱっと手を挙げた。
「あ、あの子たちです。教会の子どもたち……」
彼女の後ろに、小さな影が何人も隠れているのが見えた。
「じゃあ、ホットスナックは、まずそちらを優先で」
農民のおじさんたちが、「いいよいいよ」とうなずく。
闇マイバッグ同盟の面々も、「我らはプリンとパンでしのぐ」と譲ってくれた。
誰かが、「こういうときこそ勇者が遠慮するべきだろ」と冗談を飛ばし、
笑いが起きる。
世界情勢端末がなくても、
その笑いの大きさで「ちょっとは大丈夫だ」とわかる。
◇
暗い店内を、ランタンの光が行き来する。
棚の間を、聖女見習いとグレイが案内してくれている。
足の悪いおばあさんを支えるドラゴン族の青年。
子どもの頭を撫でながら、スープを分け合う冒険者。
(あれ……)
ふと気づいた。
蛍光灯が消えた天井の、さらに奥。
さっきまで、ただの黒い天井板だと思っていたところに、
ぽつ、ぽつ、と光が見える。
最初は、残光かと思った。
でも、違う。
店内なのに──
そこには、本物の星空が広がっていた。
「レ、レオンさん」
「見えた?」
レオンは、特に驚いた様子もなく、空を見上げた。
「非常用“星明かりモード”。
外の空が荒れてるときだけ、店の天井が“向こう側”に繋がる」
「向こう側って、どこですか」
「世界の“上”」
「ざっくりしすぎです」
なのに、不思議と、納得もできてしまう。
この店でなら、「世界の上」も、なんとなく有り得そうだ。
天井の星は、
現実の空よりずっと近くて、
手を伸ばしたら届きそうなほど、くっきりと瞬いている。
ランタンの光が足元を、星の光が頭上を照らし、
店内がゆるやかな薄明かりに満たされた。
暗くて不安だったはずの空間が、
どこか静かな劇場みたいに見えてくる。
「……きれい」
思わず、そうこぼしていた。
「だろ」
レオンはにやっと笑う。
「電気が全部消えないと見れない景色って、あるからな」
◇
その間にも、仕事は続く。
「これ、お会計お願いします」
インスタントスープとパンを抱えた人たちが、列を作る。
「えっと、スープが1スラで、パンが2スラで……」
暗算する。
紙レシートに、手書きで数字を書いていく。
バーコードがない時代のコンビニ。
電卓のない、ただの「売店」。
なのに、手は意外と覚えていた。
数字を揃える感覚、順番に並べ直す動き。
(そういえば、最初にコンビニでバイトしたときも、
レジがうまく動かなくて、手書きでやった夜があったっけ)
あのときは、「こんなの不便すぎる」と思った。
でも今は、手を動かすたびに、
「まだ何とかできる」という感覚が、自分の中に少しずつ溜まっていく。
天井スピーカーは、控えめな声で状況だけを伝えてくれる。
『現在の店内滞在人数:32名
・子ども:9
・聖職者:3
・戦士:6
・その他モブ:14
※世界緊張度:高め
※店内不安度:思ったほど高くない』
「思ったほど、って何基準なんですか」
「世界システムの感覚だから、まあ雑だと思ってくれていい」
レオンは、外の様子をちらっと見て、
すぐにまた店内に目を戻した。
「向こうは向こうで、どうにかするだろ。
こっちは、“今ここにいる人の分”だけ。」
「“分”だけ」
「そう。全部は無理でも、“今目の前に来た人”には、なんとかできる。
コンビニって、本来はそういう場所だろ?」
その言葉に、胸のどこかがきゅっとした。
会社ではいつも、「全部」を求められている気がしていた。
全部できない自分は、足りない。
全部うまくやれないなら、意味がない。
でも、今、トングを持ちながら思う。
(目の前の、この人の分だけなら──
もしかして、ちゃんとやれてるのかもしれない)
◇
しばらくして、
世界の外側の騒ぎは、少しずつ落ち着いてきたようだった。
雨音が弱まり、
遠くで光っていた魔力の揺らめきも、いつの間にか消えている。
天井の星空も、徐々に数を減らし、
またただの天井板に戻っていく。
天井スピーカーが、小さく音を鳴らした。
『【魔力ノイズ】収束傾向
・外界インフラの一部復旧
・星屑コンビニは【通常営業モード】へ戻ります。
※レジシステム再起動には、数分お待ちください。
それまで、アナログ営業をお楽しみください。』
「楽しんでる余裕はなかったですよ……」
苦笑しながらも、
私は最後のお客さんの会計を済ませ、手書きレシートを渡した。
避難していた人たちは、
少しずつ、「じゃあ、戻るね」と店を後にしていく。
聖女見習いは、出口のところでくるっと振り返った。
「ありがとうございました。
ここ、真っ暗になったとき、
正直、ちょっと怖いかなって思ったんですけど──」
彼女は、天井を見上げて笑う。
「星が見えたとき、泣きそうになりました。
なんか、“世界の上の方でちゃんと誰かが見てる”みたいな気がして」
その言葉に、
レオンが、少しだけ目を細めた。
「それは俺じゃないけどな」
「レオンさんは、“下の方で見てる係”ですか?」
「そう。レジ前担当だから」
聖女見習いが、くすっと笑って外へ消えていく。
◇
人が引けて、店内に、いつもの静けさが戻ってきた。
冷蔵ケースのモーター音が、また規則正しく鳴り始める。
レジ画面も、見慣れた世界情勢グラフを表示し直す。
天井は、ただの白い板に戻っていた。
「お疲れ」
レオンが、バックヤードから紙コップを二つ持ってきた。
「今日は、スープ。電気戻った記念」
「記念の種類が細かい」
紙コップの中は、コンビニの定番、中華スープ。
湯気といっしょに、鶏がらの匂いがふわりと漂う。
ひと口飲むと、
さっきまで張りつめていたものが、すとん、と落ちた。
「……なんか、変な感じです」
「どんな?」
「さっきまで、すごく“特別な夜”だった気がしてたのに、
もう『いつものコンビニ』に戻ってて」
蛍光灯の光は、明るすぎるくらい白くて、
冷蔵ケースもホットスナックケースも、何事もなかったみたいに光っている。
星空も、ランタンも、
たくさんの人の声や笑い声も、
すべて幻だったみたいに。
「特別と普通、どっちが本物なんでしょうね」
思わずこぼれた言葉に、
レオンは少しだけ笑った。
「両方、本物だろ」
「両方」
「星空だけが“世界”じゃないし、
蛍光灯だけが“現実”でもない。
星の下で避難してた時間も、
こうやって普通にスープ飲んでる時間も、
どっちも世界の一部」
彼は、レジカウンターを軽く指で叩いた。
「星屑コンビニは、
その真ん中あたりの、
“世界の隙間”に置かれてる店、ってとこかな」
「……“隙間”」
「世界がうまく噛み合わないとき、
歯車の間に挟まってる何かが痛いとき、
ちょっとだけ、その隙間を広げて休ませる場所。
勇者の伝説にも、魔王の闇落ちにも、
今日の停電にも、
君の残業にも、
全部、ほんのちょっとだけ関わる程度の」
言葉の最後の方で、
レオンが、こちらをちらっと見た。
「……残業まで世界規模の話に入れるのやめてもらえます?」
「規模は関係ないんだよなあ。
本人にとっては、世界の一大事だから」
ああ、と、変に納得してしまう。
(そうだ。
今日、ここに避難してきた人たちにとっては、
外の魔力暴走も、“世界の終わりかもしれない”事件だったんだ)
でも、星屑コンビニに入って、
スープを飲んで、誰かと笑って、星を見上げたら──
少なくとも、「今すぐ終わる世界」ではなくなった。
それって、たぶん。
戦争を延命したポイント2倍デーと、
同じ種類の“チート”なんだろう。
◇
レジ上の画面が、遅れてログをまとめ始めた。
『本日のログ(簡易):
・世界規模魔力ノイズ → 一部収束
・星屑コンビニ、一時避難拠点として稼働
・手書きレシート発行枚数:27枚
・ホットスナック救済数:23本
・配布されたスープ:19杯
・店内で泣きそうになった回数:5回
・実際に泣いた人:2人(うち1人は店員ではありません)
・“ちょっとだけ安心した”と
世界のどこかで思われた確率:
いつもより、すこし高め。』
「“店員ではありません”って断り書き、要ります?」
「自分の分はカウントしない仕様なんだろ」
「不公平ですね」
「そのうちアップデートされるさ」
でも、
“いつもより、すこし高め”という曖昧な表現に、
なんだか救われた気がした。
(そうか。
全部を救えなくても、
今日ここにいた誰かの“すこし”だけ動いたなら──
それでもう、十分なのかもしれない)
◇
スープを飲み終えたあと、
私は、天井をもう一度見上げた。
そこにはもう、星は見えない。
ただの白い板と蛍光灯だ。
でも、どこかで、
あの星空はまだ、この店の「上」に残っている気がした。
終電を逃した夜。
世界がちょっとだけ揺れる夜。
誰かが「もう無理」と言えないまま辿り着く夜。
そんな夜に、
ここでまた、蛍光灯の代わりに星明かりが灯ることが、きっとある。
そのとき、
私はまた、トングと紙レシートを握って、
目の前の「一人分」をなんとかしようとするのだろう。
「……レオンさん」
「ん?」
「停電、正直こわかったですけど」
「だろうな」
「でも、ちょっとだけ。
コンビニの“本体”を見た気がしました」
彼は、ふっと笑った。
「じゃあ、合格だな」
「何の?」
「星屑コンビニ夜勤試験」
「そんな試験、聞いてないんですけど」
「実技だから。通知する前に始まるタイプ」
勝手なシステムだ。
でも、「合格」という言葉が、
今日一日の疲れを、少し軽くしてくれた。
◇
深夜三時。
客足が完全に途絶え、いつもの静寂が戻る。
いつもと同じ蛍光灯の下、
いつもと同じスイーツ棚。
でも、私の中で、
「コンビニ」という言葉の意味は、
ほんの少しだけ、色を変えていた。
それはもう、
ただの「便利な店」じゃなくて──
世界が揺れたとき、
ほんの少しだけ、歯車の隙間を広げてくれる場所。
そんな場所に、
今夜も私は、レジ越しに立っている。
冷蔵ケースのモーター音。
ホットスナックケースのじりじりという低い唸り。
レジの待機画面でくるくる回る世界情勢グラフ。
それら全部が、一定のリズムで鳴っているのが「いつもの夜」だ。
なのに──
「……あれ」
冷蔵ケースのランプが、ふっと一瞬、弱くなった。
すぐに戻ったけれど、その瞬間だけ、店内が薄暗くなった気がした。
「気のせい?」
私が首をかしげたタイミングで、レオンがバックヤードから顔を出した。
「お、気づいた?」
「何を、ですか?」
「冷蔵ケースの機嫌。今日ちょっと悪い」
「機嫌って言い方やめてください。精密機械でしょう、これ」
「世界システムと直結してる時点で、精密かどうか怪しいけどな」
軽口を交わしていると、天井スピーカーがちかっと光った。
『システムからのお知らせ:
・世界全体の魔力ラインに、軽度のノイズを検出しました。
・星屑コンビニは、“一時避難拠点モード”に移行する可能性があります。
・店員のみなさまは、慌てず騒がず、マニュアルのご確認を。』
「……マニュアル?」
レジ画面に、新しいアイコンがぽん、と出現した。
『停電時対応マニュアル(コンビニ/異世界仕様)』
なんとなく嫌な予感しかしない。
◇
「まあ、大丈夫だろ。たぶん」
レオンが、レジ横に肘を乗せて伸びをする。
「“たぶん”の根拠はどこに?」
「こういうの、九割方“何も起きない”で終わるから」
「残り一割がフラグなんですよね」
そんなことを言っている、その瞬間だった。
──バチッ。
小さな音とともに、店内の蛍光灯が一斉に消えた。
冷蔵ケースのランプも、レジの画面も、ホットスナックケースも。
さっきまで「当たり前に光っていたもの」が、全部、いっせいに沈黙する。
「……わ」
思わず、声が漏れた。
真っ暗、というほどではない。
自動ドアの向こうの街灯から、薄ぼんやりとした光が差し込んでいる。
でも、今までの「明るすぎるくらいのコンビニ光」とはまるで違う。
「はい、見事にフラグ回収」
レオンの声だけが、いつもと同じ調子で響いた。
「落ち着いてください。システム的には想定内だから」
「想定内の停電って嫌ですね」
天井スピーカーだけが、かろうじて動いているらしい。
低い音で、通知を告げた。
『【世界規模魔力ノイズ】発生中
・一部世界で、魔法暴走/天候異常/インフラ不具合
・それに伴い、星屑コンビニは
【一時避難拠点モード】へ移行します。
※レジシステム/自動計算機能の一部が使用不可となります。
※なお、店員の“口と手と足”は通常通り使用できます。』
「最後の一文、要ります?」
「要る。こっから先、アナログ勝負だから」
レオンが、カウンター下から懐中電灯を取り出し、
ぽん、と点けた。小さな円形の光が、床を照らす。
「とりあえず、非常灯モード」
「そんな準備いいんですか」
「停電、たまにあるからな。世界の」
さらっと怖いこと言った。
◇
自動ドアが、ウィィィン……と、いつもより力なく開いた。
外は、ざあざあと雨の音。
なのに雷の気配はない。
切れかかった電線みたいに、空気だけがピリピリしている。
そこへ、数人の影が飛び込んできた。
「わ、明る……くはないけど、屋根があるだけで十分です!」
聖女見習いの女の子だった。
ローブの裾から、ぽたぽたと水滴を落としている。
「いらっしゃいませ。大丈夫ですか?」
「はい、なんとか……
外、変なんです。
街の灯りが、一部だけチカチカしてて、
空の色も、さっきからずっとおかしくて」
後ろから、見慣れた長身も入ってくる。
「前線も、今日のところは一時撤退になった」
補給係に転向したグレイだ。
鎧の隙間から、水がぽたぽた滴り落ちている。
「魔法暴走の影響で、結界がうまく張れない。
避難所のひとつに、ここが指定された」
「避難所……?」
外をのぞくと、
街の向こう側の塔の上に、揺らめく光が見える。
雷ではない、どこか、生き物みたいな魔力の光。
天井スピーカーが、状況を補足するように通知を出した。
『外部状況:
・一部地域で魔力ラインの乱れ → 魔法障害、天候異常
・星屑コンビニは、“魔力の揺れ”が届きにくい座標に位置します。
・避難民の受け入れを開始してください。
※ただし、レジシステムは復旧までオフラインです。
がんばれ、アナログレジ打ち。』
「励まし方が雑!」
思わず突っ込む。
でも、言っていることは正しい。
レジ画面は真っ暗なまま。バーコードリーダーも沈黙している。
「……どうしましょう、これ」
「どうしましょうって顔してる場合か」
レオンが、さらっと笑う。
「大丈夫。
君、前の世界でも“バーコードない商品”の値段、暗記してたろ?」
「それは……確かに」
「あと、ここには紙とペンがある。
計算できる手もある。
“電源入らないと何もできない世界”に比べたら、まだ楽」
「前の世界を一括りにしないでください」
とはいえ──
私は、カウンター下から紙のレシートロールとボールペンを取り出した。
「手書きレシートモード、ですね」
「そういうこと」
レオンが、カウンターの端に小さなランタンを置く。
星型のガラスの中で、ふっと薄い光が灯った。
「非常時限定、“星屑ランタン”。
電気じゃなくて、世界の隙間から漏れてくる光で光ってる。だから停電でも平気」
「世界の隙間、ってそんな身近にあるんですか」
「ファンタジーだし」
軽い言い方のわりには、
ランタンの光は、驚くほど柔らかくて、落ち着く色をしていた。
◇
しばらくすると、
店内はどんどん人で埋まり始めた。
雨宿りがてらのモブ農民、
突然の魔法暴走に追い出された街の人々、
「外、なんか面白そうだったから」とやってきた冒険者パーティ。
いつもの星屑コンビニが、
ふつうのコンビニより、わずかに“避難所寄り”にシフトする。
「すみません、お湯、まだ使えます?」
誰かがインスタントスープのカップを持って尋ねてくる。
「使えます。ガス回線は別系統らしいので」
「よかった……」
ホットスナックケースこそ温度が落ちてきているものの、
まだ完全には冷えていない。
「ホットスナックは、“早いもの勝ち”でお願いします。
温度が落ちきる前に、必要な人に行き渡らせたいので」
自然と、声が店内に響いた。
世界情勢端末は、今、沈黙している。
「ご機嫌指数」も、「疲労度」も、「緊張度」も、何も教えてくれない。
代わりに、
目の前の人の表情と、かすかな声の揺れと、
手の震えを見て判断するしかない。
(これが、ほんとの“接客”なのかもしれない)
私は、トングを握った。
「すみません、小さい子どもさんがいる方、いらっしゃいますか?」
聖女見習いが、ぱっと手を挙げた。
「あ、あの子たちです。教会の子どもたち……」
彼女の後ろに、小さな影が何人も隠れているのが見えた。
「じゃあ、ホットスナックは、まずそちらを優先で」
農民のおじさんたちが、「いいよいいよ」とうなずく。
闇マイバッグ同盟の面々も、「我らはプリンとパンでしのぐ」と譲ってくれた。
誰かが、「こういうときこそ勇者が遠慮するべきだろ」と冗談を飛ばし、
笑いが起きる。
世界情勢端末がなくても、
その笑いの大きさで「ちょっとは大丈夫だ」とわかる。
◇
暗い店内を、ランタンの光が行き来する。
棚の間を、聖女見習いとグレイが案内してくれている。
足の悪いおばあさんを支えるドラゴン族の青年。
子どもの頭を撫でながら、スープを分け合う冒険者。
(あれ……)
ふと気づいた。
蛍光灯が消えた天井の、さらに奥。
さっきまで、ただの黒い天井板だと思っていたところに、
ぽつ、ぽつ、と光が見える。
最初は、残光かと思った。
でも、違う。
店内なのに──
そこには、本物の星空が広がっていた。
「レ、レオンさん」
「見えた?」
レオンは、特に驚いた様子もなく、空を見上げた。
「非常用“星明かりモード”。
外の空が荒れてるときだけ、店の天井が“向こう側”に繋がる」
「向こう側って、どこですか」
「世界の“上”」
「ざっくりしすぎです」
なのに、不思議と、納得もできてしまう。
この店でなら、「世界の上」も、なんとなく有り得そうだ。
天井の星は、
現実の空よりずっと近くて、
手を伸ばしたら届きそうなほど、くっきりと瞬いている。
ランタンの光が足元を、星の光が頭上を照らし、
店内がゆるやかな薄明かりに満たされた。
暗くて不安だったはずの空間が、
どこか静かな劇場みたいに見えてくる。
「……きれい」
思わず、そうこぼしていた。
「だろ」
レオンはにやっと笑う。
「電気が全部消えないと見れない景色って、あるからな」
◇
その間にも、仕事は続く。
「これ、お会計お願いします」
インスタントスープとパンを抱えた人たちが、列を作る。
「えっと、スープが1スラで、パンが2スラで……」
暗算する。
紙レシートに、手書きで数字を書いていく。
バーコードがない時代のコンビニ。
電卓のない、ただの「売店」。
なのに、手は意外と覚えていた。
数字を揃える感覚、順番に並べ直す動き。
(そういえば、最初にコンビニでバイトしたときも、
レジがうまく動かなくて、手書きでやった夜があったっけ)
あのときは、「こんなの不便すぎる」と思った。
でも今は、手を動かすたびに、
「まだ何とかできる」という感覚が、自分の中に少しずつ溜まっていく。
天井スピーカーは、控えめな声で状況だけを伝えてくれる。
『現在の店内滞在人数:32名
・子ども:9
・聖職者:3
・戦士:6
・その他モブ:14
※世界緊張度:高め
※店内不安度:思ったほど高くない』
「思ったほど、って何基準なんですか」
「世界システムの感覚だから、まあ雑だと思ってくれていい」
レオンは、外の様子をちらっと見て、
すぐにまた店内に目を戻した。
「向こうは向こうで、どうにかするだろ。
こっちは、“今ここにいる人の分”だけ。」
「“分”だけ」
「そう。全部は無理でも、“今目の前に来た人”には、なんとかできる。
コンビニって、本来はそういう場所だろ?」
その言葉に、胸のどこかがきゅっとした。
会社ではいつも、「全部」を求められている気がしていた。
全部できない自分は、足りない。
全部うまくやれないなら、意味がない。
でも、今、トングを持ちながら思う。
(目の前の、この人の分だけなら──
もしかして、ちゃんとやれてるのかもしれない)
◇
しばらくして、
世界の外側の騒ぎは、少しずつ落ち着いてきたようだった。
雨音が弱まり、
遠くで光っていた魔力の揺らめきも、いつの間にか消えている。
天井の星空も、徐々に数を減らし、
またただの天井板に戻っていく。
天井スピーカーが、小さく音を鳴らした。
『【魔力ノイズ】収束傾向
・外界インフラの一部復旧
・星屑コンビニは【通常営業モード】へ戻ります。
※レジシステム再起動には、数分お待ちください。
それまで、アナログ営業をお楽しみください。』
「楽しんでる余裕はなかったですよ……」
苦笑しながらも、
私は最後のお客さんの会計を済ませ、手書きレシートを渡した。
避難していた人たちは、
少しずつ、「じゃあ、戻るね」と店を後にしていく。
聖女見習いは、出口のところでくるっと振り返った。
「ありがとうございました。
ここ、真っ暗になったとき、
正直、ちょっと怖いかなって思ったんですけど──」
彼女は、天井を見上げて笑う。
「星が見えたとき、泣きそうになりました。
なんか、“世界の上の方でちゃんと誰かが見てる”みたいな気がして」
その言葉に、
レオンが、少しだけ目を細めた。
「それは俺じゃないけどな」
「レオンさんは、“下の方で見てる係”ですか?」
「そう。レジ前担当だから」
聖女見習いが、くすっと笑って外へ消えていく。
◇
人が引けて、店内に、いつもの静けさが戻ってきた。
冷蔵ケースのモーター音が、また規則正しく鳴り始める。
レジ画面も、見慣れた世界情勢グラフを表示し直す。
天井は、ただの白い板に戻っていた。
「お疲れ」
レオンが、バックヤードから紙コップを二つ持ってきた。
「今日は、スープ。電気戻った記念」
「記念の種類が細かい」
紙コップの中は、コンビニの定番、中華スープ。
湯気といっしょに、鶏がらの匂いがふわりと漂う。
ひと口飲むと、
さっきまで張りつめていたものが、すとん、と落ちた。
「……なんか、変な感じです」
「どんな?」
「さっきまで、すごく“特別な夜”だった気がしてたのに、
もう『いつものコンビニ』に戻ってて」
蛍光灯の光は、明るすぎるくらい白くて、
冷蔵ケースもホットスナックケースも、何事もなかったみたいに光っている。
星空も、ランタンも、
たくさんの人の声や笑い声も、
すべて幻だったみたいに。
「特別と普通、どっちが本物なんでしょうね」
思わずこぼれた言葉に、
レオンは少しだけ笑った。
「両方、本物だろ」
「両方」
「星空だけが“世界”じゃないし、
蛍光灯だけが“現実”でもない。
星の下で避難してた時間も、
こうやって普通にスープ飲んでる時間も、
どっちも世界の一部」
彼は、レジカウンターを軽く指で叩いた。
「星屑コンビニは、
その真ん中あたりの、
“世界の隙間”に置かれてる店、ってとこかな」
「……“隙間”」
「世界がうまく噛み合わないとき、
歯車の間に挟まってる何かが痛いとき、
ちょっとだけ、その隙間を広げて休ませる場所。
勇者の伝説にも、魔王の闇落ちにも、
今日の停電にも、
君の残業にも、
全部、ほんのちょっとだけ関わる程度の」
言葉の最後の方で、
レオンが、こちらをちらっと見た。
「……残業まで世界規模の話に入れるのやめてもらえます?」
「規模は関係ないんだよなあ。
本人にとっては、世界の一大事だから」
ああ、と、変に納得してしまう。
(そうだ。
今日、ここに避難してきた人たちにとっては、
外の魔力暴走も、“世界の終わりかもしれない”事件だったんだ)
でも、星屑コンビニに入って、
スープを飲んで、誰かと笑って、星を見上げたら──
少なくとも、「今すぐ終わる世界」ではなくなった。
それって、たぶん。
戦争を延命したポイント2倍デーと、
同じ種類の“チート”なんだろう。
◇
レジ上の画面が、遅れてログをまとめ始めた。
『本日のログ(簡易):
・世界規模魔力ノイズ → 一部収束
・星屑コンビニ、一時避難拠点として稼働
・手書きレシート発行枚数:27枚
・ホットスナック救済数:23本
・配布されたスープ:19杯
・店内で泣きそうになった回数:5回
・実際に泣いた人:2人(うち1人は店員ではありません)
・“ちょっとだけ安心した”と
世界のどこかで思われた確率:
いつもより、すこし高め。』
「“店員ではありません”って断り書き、要ります?」
「自分の分はカウントしない仕様なんだろ」
「不公平ですね」
「そのうちアップデートされるさ」
でも、
“いつもより、すこし高め”という曖昧な表現に、
なんだか救われた気がした。
(そうか。
全部を救えなくても、
今日ここにいた誰かの“すこし”だけ動いたなら──
それでもう、十分なのかもしれない)
◇
スープを飲み終えたあと、
私は、天井をもう一度見上げた。
そこにはもう、星は見えない。
ただの白い板と蛍光灯だ。
でも、どこかで、
あの星空はまだ、この店の「上」に残っている気がした。
終電を逃した夜。
世界がちょっとだけ揺れる夜。
誰かが「もう無理」と言えないまま辿り着く夜。
そんな夜に、
ここでまた、蛍光灯の代わりに星明かりが灯ることが、きっとある。
そのとき、
私はまた、トングと紙レシートを握って、
目の前の「一人分」をなんとかしようとするのだろう。
「……レオンさん」
「ん?」
「停電、正直こわかったですけど」
「だろうな」
「でも、ちょっとだけ。
コンビニの“本体”を見た気がしました」
彼は、ふっと笑った。
「じゃあ、合格だな」
「何の?」
「星屑コンビニ夜勤試験」
「そんな試験、聞いてないんですけど」
「実技だから。通知する前に始まるタイプ」
勝手なシステムだ。
でも、「合格」という言葉が、
今日一日の疲れを、少し軽くしてくれた。
◇
深夜三時。
客足が完全に途絶え、いつもの静寂が戻る。
いつもと同じ蛍光灯の下、
いつもと同じスイーツ棚。
でも、私の中で、
「コンビニ」という言葉の意味は、
ほんの少しだけ、色を変えていた。
それはもう、
ただの「便利な店」じゃなくて──
世界が揺れたとき、
ほんの少しだけ、歯車の隙間を広げてくれる場所。
そんな場所に、
今夜も私は、レジ越しに立っている。
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