87 / 258
第6章 ミニーブルにて
第82話 開会
しおりを挟む
「こんな感じでどうでしょうか?」
エミリスは先日買ってもらったドレスを纏い、変なところがないかアティアスに確認する。
「ちょっと回ってみて。……うん、良いんじゃないか? すごく可愛いぞ」
彼の前でくるっと回って、全身を確認してもらった彼女は、満面の笑みを見せる。
ドレスは濃いワインレッドで、スカートの丈は長く、脛くらいまであった。それがふわっと広がっていて、よく似合っていた。
アクセサリーはいつものイヤリングと、首のネックレスには大きな赤い宝石がひとつ輝いている。
このネックレスは、ナターシャからのプレゼントだった。エミリスが結婚したときに、彼女の指輪とイヤリングに合うようにと、ナターシャが贈ったのだ。
今日は眼鏡を付けていない。
「ありがとうございますっ。アティアス様もかっこいいですー」
「そうか、ありがとう。こういう格好はあんまりしないからな」
アティアスも日中のパーティに合わせて、モーニングコートを身に付けていた。
ゼバーシュにいた頃でも彼はそういった服装をすることがなかったが、例外として何度か城で開催された晩餐会で見せたことがあった。もちろん、その時にもエミリスは婦人として彼と共に参加していた。
「それじゃ、少し早いですけど、そろそろ行きますか?」
「そうするか。……気疲れするかもしれないけど、頼むよ」
「ふふ、大丈夫ですよ。ご心配なく」
言いながら彼の腕に手を回し、部屋を出た。
◆
「ようこそいらっしゃいました」
ミニーブルの城に着くと、2人を見つけたセリーナがすぐに声をかけてきた。
マッキンゼ卿の従兄妹ということもあって、彼女もパーティに参加するようで、青いドレスを身に纏っていた。
前回会った時はゆったりとした服でわからなかったが、今は身体のラインがよくわかるドレスを着ていることもあって、かなりグラマーな体型であることがわかった。
起伏が少ない体型のエミリスはそれを羨ましく思ったが、これから成長したらもしかすると……と淡い期待を持つことにした。
「今日はよろしくお願いします」
アティアスが挨拶すると、セリーナは会場へと案内してくれた。
パーティ会場は城の中の広いホールで、すでに10人ほどが集まっていた。
見回すがまだナターシャは来ていないようだ。
ふと、エミリスが小声で耳打ちしてきた。
「……アティアス様。この部屋、わかりにくいですけど、魔法が使えないように大きな魔法陣で覆われてます」
「そうか。それは用心しないといけないな。……エミーにも影響あるくらいか?」
「……大丈夫です。私の魔力を抑えるほどの力はないみたいです。……ですので、できるだけ離れないでくださいね」
「わかった」
そのとき、後ろから声をかけられた。
「アティアス殿、エミリス殿、今日はよろしくお願いします」
声の主はマッキンゼ卿だった。
この城の主として、アティアスと同じように正装していた。
握手を交わし、アティアスも挨拶をする。
「マッキンゼ卿。招待いただきありがとうございます。ウィルセア嬢のお誕生日、おめでとうございます」
「ありがとうございます。まだ準備中ですが、娘も喜んでいますよ。ごゆっくりしていってください。それでは、また後ほど」
マッキンゼ卿は次の招待客を周るため、2人から離れる。
「主催者は大変ですね……」
エミリスが呟く。
「ああ。ただ、今回のパーティはそれほど大きくないから、まだ楽な方だな」
「ほえー、これで……ですか」
徐々に人が増えてくる会場を見回す。
ふと、ひとりの華やかな女性が目に入った。
――ナターシャだ。
長い黒髪を靡かせ、淡いオレンジ色のドレスを纏う姿は、元々長身ということもあってかなり目立っていた。
エミリスは、同性ということを抜きにしても、つい見惚れてしまった。
「……綺麗ですね、ナターシャさん」
「黙ってれば……な」
2人はナターシャの普段の性格を知っている。
そして堅苦しい貴族では、彼女の夫として務まらないだろうことも。
ナターシャは後ろに従者としてノードを連れていた。
アティアス達に気付いた2人は、こちらに近づき声をかけてきた。
「うわー、エミリスちゃん。すっごく可愛いわね!」
「ありがとうございます、ナターシャさん」
アティアスのことは無視して、ナターシャはエミリスに話しかけた。エミリスも笑顔でそれに返す。
「その可愛さで、家事もなんでもできて、しかもすっごく強いって……。アティアスもよくこんな子捕まえたわねぇ……」
「親父と同じこと言うなよ……」
アティアスは愚痴を呟いた。
◆
「今日は私の誕生日パーティのために遠くからお越しいただき、誠に有難うございます」
ウィルセアの誕生日パーティが始まった。
前に立ち挨拶をするウィルセアは、少女に相応しく全身にフリルの付いた薄ピンクのドレスに包まれていた。
このような場でしっかり挨拶をこなす姿は、幼い頃から教育されていたからだろう。
マッキンゼ子爵の長女として生まれ、場合によっては望まぬ結婚をすることになるかもしれない。
不憫に思うが、自分で生まれを選べないことも、アティアスはわかっていた。
そして自分はエミリスという伴侶を得て、どれだけ恵まれているのかも。
「参加者は30人くらい……でしょうか?」
エミリスが周りを見渡して呟く。
「だな。10人くらいが近隣の貴族の関係。あとは多分ここの重臣と……親戚とかかな」
アティアスもちらっと周囲を見ながら返答する。見知った顔も何人かいるようだった。
しばらくすると、挨拶を終えたウィルセアが真っ先に自分のところに向かってきた。
「アティアス様、ようこそいらっしゃいました。何もないですが、少しでも楽しんでいただければ幸いです」
定型の挨拶だったが、心なしか頬を赤らめている。
彼女が去った後、その様子を見ていたナターシャが聞く。
「アティアス、あの子と面識あったの?」
「ああ、この前ちょっとあってな。その時はマッキンゼ卿の令嬢とは全く知らなかったけど」
「へー、そうなのね。……あの子、どう見ても恋する乙女の顔だったわよ? この面子の中であんたに一番に挨拶するとか……何やったのよ」
呆れたようにナターシャが呟いた。さっきの一瞬でよく見ていたものだと感心する。
「彼女が乗った馬車が襲われてるのを、たまたま助けただけだ。まぁ、実際やったのはエミーだけどな」
「ふーん。変なことにならないと良いんだけどね……」
もう既に求婚されていたなどとはさすがに伝えなかった。
「俺にはエミーがいるからな。もうお腹いっぱいだよ」
「アティアス様は少食ですからねー」
急に割り込んできたエミリスに、苦い顔をしながら答える。
「俺は普通だ。それに意味が違う……」
「それくらいわかってますよぅ」
口を尖らせる彼女に、少し目線を逸らして呟く。
「……それだけお前を愛してるってことだよ」
エミリスは一瞬目を丸くしたあと、頬を染めて俯く。
「はい……。私もです……」
そんな2人の様子をナターシャは横目で見ていたが、ついに半眼で口を挟む。
「はいはーい。こんなところで惚気話をしない。そーゆーのは2人っきりの時にどうぞ」
エミリスは先日買ってもらったドレスを纏い、変なところがないかアティアスに確認する。
「ちょっと回ってみて。……うん、良いんじゃないか? すごく可愛いぞ」
彼の前でくるっと回って、全身を確認してもらった彼女は、満面の笑みを見せる。
ドレスは濃いワインレッドで、スカートの丈は長く、脛くらいまであった。それがふわっと広がっていて、よく似合っていた。
アクセサリーはいつものイヤリングと、首のネックレスには大きな赤い宝石がひとつ輝いている。
このネックレスは、ナターシャからのプレゼントだった。エミリスが結婚したときに、彼女の指輪とイヤリングに合うようにと、ナターシャが贈ったのだ。
今日は眼鏡を付けていない。
「ありがとうございますっ。アティアス様もかっこいいですー」
「そうか、ありがとう。こういう格好はあんまりしないからな」
アティアスも日中のパーティに合わせて、モーニングコートを身に付けていた。
ゼバーシュにいた頃でも彼はそういった服装をすることがなかったが、例外として何度か城で開催された晩餐会で見せたことがあった。もちろん、その時にもエミリスは婦人として彼と共に参加していた。
「それじゃ、少し早いですけど、そろそろ行きますか?」
「そうするか。……気疲れするかもしれないけど、頼むよ」
「ふふ、大丈夫ですよ。ご心配なく」
言いながら彼の腕に手を回し、部屋を出た。
◆
「ようこそいらっしゃいました」
ミニーブルの城に着くと、2人を見つけたセリーナがすぐに声をかけてきた。
マッキンゼ卿の従兄妹ということもあって、彼女もパーティに参加するようで、青いドレスを身に纏っていた。
前回会った時はゆったりとした服でわからなかったが、今は身体のラインがよくわかるドレスを着ていることもあって、かなりグラマーな体型であることがわかった。
起伏が少ない体型のエミリスはそれを羨ましく思ったが、これから成長したらもしかすると……と淡い期待を持つことにした。
「今日はよろしくお願いします」
アティアスが挨拶すると、セリーナは会場へと案内してくれた。
パーティ会場は城の中の広いホールで、すでに10人ほどが集まっていた。
見回すがまだナターシャは来ていないようだ。
ふと、エミリスが小声で耳打ちしてきた。
「……アティアス様。この部屋、わかりにくいですけど、魔法が使えないように大きな魔法陣で覆われてます」
「そうか。それは用心しないといけないな。……エミーにも影響あるくらいか?」
「……大丈夫です。私の魔力を抑えるほどの力はないみたいです。……ですので、できるだけ離れないでくださいね」
「わかった」
そのとき、後ろから声をかけられた。
「アティアス殿、エミリス殿、今日はよろしくお願いします」
声の主はマッキンゼ卿だった。
この城の主として、アティアスと同じように正装していた。
握手を交わし、アティアスも挨拶をする。
「マッキンゼ卿。招待いただきありがとうございます。ウィルセア嬢のお誕生日、おめでとうございます」
「ありがとうございます。まだ準備中ですが、娘も喜んでいますよ。ごゆっくりしていってください。それでは、また後ほど」
マッキンゼ卿は次の招待客を周るため、2人から離れる。
「主催者は大変ですね……」
エミリスが呟く。
「ああ。ただ、今回のパーティはそれほど大きくないから、まだ楽な方だな」
「ほえー、これで……ですか」
徐々に人が増えてくる会場を見回す。
ふと、ひとりの華やかな女性が目に入った。
――ナターシャだ。
長い黒髪を靡かせ、淡いオレンジ色のドレスを纏う姿は、元々長身ということもあってかなり目立っていた。
エミリスは、同性ということを抜きにしても、つい見惚れてしまった。
「……綺麗ですね、ナターシャさん」
「黙ってれば……な」
2人はナターシャの普段の性格を知っている。
そして堅苦しい貴族では、彼女の夫として務まらないだろうことも。
ナターシャは後ろに従者としてノードを連れていた。
アティアス達に気付いた2人は、こちらに近づき声をかけてきた。
「うわー、エミリスちゃん。すっごく可愛いわね!」
「ありがとうございます、ナターシャさん」
アティアスのことは無視して、ナターシャはエミリスに話しかけた。エミリスも笑顔でそれに返す。
「その可愛さで、家事もなんでもできて、しかもすっごく強いって……。アティアスもよくこんな子捕まえたわねぇ……」
「親父と同じこと言うなよ……」
アティアスは愚痴を呟いた。
◆
「今日は私の誕生日パーティのために遠くからお越しいただき、誠に有難うございます」
ウィルセアの誕生日パーティが始まった。
前に立ち挨拶をするウィルセアは、少女に相応しく全身にフリルの付いた薄ピンクのドレスに包まれていた。
このような場でしっかり挨拶をこなす姿は、幼い頃から教育されていたからだろう。
マッキンゼ子爵の長女として生まれ、場合によっては望まぬ結婚をすることになるかもしれない。
不憫に思うが、自分で生まれを選べないことも、アティアスはわかっていた。
そして自分はエミリスという伴侶を得て、どれだけ恵まれているのかも。
「参加者は30人くらい……でしょうか?」
エミリスが周りを見渡して呟く。
「だな。10人くらいが近隣の貴族の関係。あとは多分ここの重臣と……親戚とかかな」
アティアスもちらっと周囲を見ながら返答する。見知った顔も何人かいるようだった。
しばらくすると、挨拶を終えたウィルセアが真っ先に自分のところに向かってきた。
「アティアス様、ようこそいらっしゃいました。何もないですが、少しでも楽しんでいただければ幸いです」
定型の挨拶だったが、心なしか頬を赤らめている。
彼女が去った後、その様子を見ていたナターシャが聞く。
「アティアス、あの子と面識あったの?」
「ああ、この前ちょっとあってな。その時はマッキンゼ卿の令嬢とは全く知らなかったけど」
「へー、そうなのね。……あの子、どう見ても恋する乙女の顔だったわよ? この面子の中であんたに一番に挨拶するとか……何やったのよ」
呆れたようにナターシャが呟いた。さっきの一瞬でよく見ていたものだと感心する。
「彼女が乗った馬車が襲われてるのを、たまたま助けただけだ。まぁ、実際やったのはエミーだけどな」
「ふーん。変なことにならないと良いんだけどね……」
もう既に求婚されていたなどとはさすがに伝えなかった。
「俺にはエミーがいるからな。もうお腹いっぱいだよ」
「アティアス様は少食ですからねー」
急に割り込んできたエミリスに、苦い顔をしながら答える。
「俺は普通だ。それに意味が違う……」
「それくらいわかってますよぅ」
口を尖らせる彼女に、少し目線を逸らして呟く。
「……それだけお前を愛してるってことだよ」
エミリスは一瞬目を丸くしたあと、頬を染めて俯く。
「はい……。私もです……」
そんな2人の様子をナターシャは横目で見ていたが、ついに半眼で口を挟む。
「はいはーい。こんなところで惚気話をしない。そーゆーのは2人っきりの時にどうぞ」
21
あなたにおすすめの小説
辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします
雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました!
(書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です)
壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。
辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。
しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。
インターネットで異世界無双!?
kryuaga
ファンタジー
世界アムパトリに転生した青年、南宮虹夜(ミナミヤコウヤ)は女神様にいくつものチート能力を授かった。
その中で彼の目を一番引いたのは〈電脳網接続〉というギフトだ。これを駆使し彼は、ネット通販で日本の製品を仕入れそれを売って大儲けしたり、日本の企業に建物の設計依頼を出して異世界で技術無双をしたりと、やりたい放題の異世界ライフを送るのだった。
これは剣と魔法の異世界アムパトリが、コウヤがもたらした日本文化によって徐々に浸食を受けていく変革の物語です。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
間違い召喚! 追い出されたけど上位互換スキルでらくらく生活
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は20歳独身、名は小日向 連(こひなた れん)うだつの上がらないダメ男だ
ひょんなことから異世界に召喚されてしまいました。
間違いで召喚された為にステータスは最初見えない状態だったけどネットのネタバレ防止のように背景をぼかせば見えるようになりました。
多分不具合だとおもう。
召喚した女と王様っぽいのは何も持っていないと言って僕をポイ捨て、なんて世界だ。それも元の世界には戻せないらしい、というか戻さないみたいだ。
そんな僕はこの世界で苦労すると思ったら大間違い、王シリーズのスキルでウハウハ、製作で人助け生活していきます
◇
四巻が販売されました!
今日から四巻の範囲がレンタルとなります
書籍化に伴い一部ウェブ版と違う箇所がございます
追加場面もあります
よろしくお願いします!
一応191話で終わりとなります
最後まで見ていただきありがとうございました
コミカライズもスタートしています
毎月最初の金曜日に更新です
お楽しみください!
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。
もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。
異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。
ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。
残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、
同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、
追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、
清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる