〜裸族が恋なんてしていいの?〜

古波蔵くう

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Episode.4:距離の縮まり

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 2学期。私はいつも通り1人で帰る。裸族の私が、友達を作っても家に呼べないからだ。だけど、今日だけはなぜか違った。
「おーい! 裸野!」
堀くんが手を振りながら私に近づく。
「どうしたの?」
私が堀くんに聞くと
「帰り道同じだから一緒に帰らないか?」
堀くんが言う。
「堀くんは、バスで帰るんじゃ?」
私はすぐ横のバス停を指差す。丁度、バスが止まっていた。
「いや、今日ダイヤ改正で来なくなったから」
と。堀くんが普段使うバスが無くなったのだろうか。
 登下校路。私と堀くんは横に並び帰って行く。
「そういや、裸野の家とか行った事ないな」
堀くんが口を開いた。始まった。
「裸野の家……行ったらダメか?」
堀くんが言う。私は答える。
「ダメ……たぶん、ドン引きするし」
私が答えると
「そうか……じゃあ諦めるしかないのか?」
堀くんはあっさり諦めてくれた。
「もっと親しくなったら呼んでくれ」
堀くんは、丁度分かれ道で帰って行った。
《もっと親しく……か……永遠に呼ぶことは出来ないと思う》
私は登下校路を再び歩き出した。私の裸族生活は、治ることはないのだろう。
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