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秋
澄んだ青空と心の話
しおりを挟むあれから、私の心はスッキリしていた
あの時のような後悔もない
未練もない
あぁ、私はやっと前に進める
そんな気がした
「にしても…意外、だな」
「そうかな?」
私は授業をサボってリョウと駄べっていた
「そうだよ、だって、あんなに未練タラタラだったじゃん」
「…だよね、不思議」
私とリョウの間を気持ちのいい風が通り抜ける
「…酷いこと、言われたの」
「…うん」
「すごくね、怖かったの」
「…うん」
「でもね、初めて✕✕くんの本音が聞けた気がして嬉しかったんだ」
彼の本音を聞いた時、悲しかった
今も少しだけ思い出し、涙が溢れそうになった
でも、もう泣かない
前に進むんだ
青空は果てしなく広がっていて清々しかった
【キーンコーンカーンコーン】
あぁ、授業が終わりを告げる
次はお昼休みだ
あぁ、またイズミくんに会えるかな
なんて思いつつ、私はリョウと屋上に向かった
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