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秋
ないものねだりの未来予想図の話
しおりを挟む俺の夢はなんだろ
って考える
言われてみればこれといった夢、俺にはないかもしれない
ただ普通に仕事して
普通に好きな人と結婚して
普通にその人と家庭を築いて
普通にその人と一生を終える
俺の夢は、そんな、誰もが描く将来設計図
それだけだった
特にこの仕事をしたい
という夢も願望ない
何かしたい
でも
自分が何をしたいのかわからない
自分に何ができるのかわからない
イズミみたいに大学に行くべき?
…いや、そんな学力俺にはない
今から勉強?
いや…俺はどちらかと言うと働きたい
…
働いて何したいんだ?
俺は…とりあえず安定したい
…
なんで安定したいんだ?
「…っ」
俺はこういう時、必ずユミの顔が浮かぶ
「こうなれたら幸せだな」
っていつも思い浮かべる未来予想図には必ずユミがいるんだ
「あぁ…つらいな…」
ずっとこのまま、友達として一緒にいられればいい
それでもいいと思える恋だった
…でも、どんどん欲張りになる自分がいるんだ
あぁ、俺は今日もまた…
無謀な未来予想図を描くんだ
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