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冬
君に愛されて痛かった
しおりを挟む冬休みが始まった
始まってしまった
なんだか頭がボーっとする
「…好き、か」
私は誰かに告白されたのなんて初めてだった
誰かに「好き」なんて言われたの初めてだった
××からも「好き」って言われたこと、なかったもんね
「…」
もしも
もしもリョウと付き合っていたらどうなっていただろう?
リョウとならきっと、ずっと友達のように仲良くやっていけるだろうな
毎日が楽しくて、二人で一緒にバカやったりして…
たまに手なんか繋いでドキドキしたりして…
きっと、リョウとなら…
よくある恋人のような二人になれたのかな
私の思い描く恋人になれたのかな
本当の恋も、出来たのかな?
「…」
いや、きっと、私達、本当の恋にはなれなかった
私が中途半端な気持ちで付き合ったってきっと、それは本当の恋じゃない
何よりそんな気持ちでリョウと結ばれたら、今よりももっとリョウを傷つけることになっていた
私が××の中途半端な気持ちや優しさに傷つけられたように…
「だから…これで、いいんだ…」
リョウが今傷ついているように
私も今、すごく胸が痛いんだ
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