素人ショートコント

メタボ戦士

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〈カキカキ………バサッ……カキカキ……バサッ…〉

 ……はぁ…勉強楽しい…この誰にも干渉されない静かな環境でやれるのが自習室の強みね……さてあと5ページ、頑張ろう。

〈ガラガラ…〉

「菜乃葉いる?」 

「何…富司?わざわざ自習室まで訪ねて来て、テスト勉強中の私になんか用?」

 ……せっかく集中してたのにうるさいやつが…

「あのさ…お前の胸って食べ物で例えるとどれくらいあるの?どうしても知りたくて。」

「……キ…モ……言うわけないでしょ!ていうかなんでそんなに知りたいのよ!」

 ……自習室にそぐわない下品な発言…キモすぎ。

「いや…昼休みのときに男友達とそういう話になって。ふと…菜乃葉はどれくらいなのかな…って思って。」

「しょうもな!絶対言わない。」

 ……あ…もう…他の人達が私達を見てる…恥ずかしい。

「何だよ~触るわけじゃないんだから教えろよ。」

「アンタ頭おかしいんじゃないの?今すぐ消えて…Getout!」

 ……テスト勉強の邪魔でしかない。

「酷いな~幼馴染に言うことかよ。」

「その言葉そのまま返すわ。デリカシーという言葉を100回ノートに書いて出直して来なさい。」

「ケチ……あっわかった♪…お前貧乳だから言いたくないんだろ?だからか…」

「違うわよ!わりとあるし…」

「じゃあどれくらい?ミニトマト?」

「肉まんぐらいは…あっ今の忘れなさい。」

 ……くそ…ついペースにのせられて。

「へぇ…肉まんw意外とあるじゃん。」

「黙って!Getout!」

「はいはい…じゃあね~Cカップ女w」

「馬鹿!変態!!」

〈シュ!シュッ!〉

「ちょっ…筆記用具を俺の頭付近目掛けて投げてくんなよ痛…昭和のの教師か!…胸はCなのに行動はDangerousのDだな。」

「うるさい!アンタなんてもう嫌い…大嫌い!!」

 ……富司のせいでこんなに恥をかかされてもう嫌…

「でも俺は菜乃葉のこと好きだよ。」

「えっ……ホント?」

「うん、からかいがいがあってw」

「最…低…アンタのそういうとこホント嫌い……ぅ゙ぅ……。」

「ごめん…そんな泣くなって……俺が悪かったよ。からかってホント悪かった。」

「じゃあ私のこと『好き』って言って…抱き締めてよ。」

「わかった。」

〈ギュッ〉

「………」

「菜乃葉のこと好きだよ。本当に好き…大好き……これでいいか?」

「……うん、赦す。もう帰っていいよ。」

「え?それだけ?ここまでしたのに……菜乃葉は俺のことどう思ってるの?」

「好きだよ。からかいがいがあってw」

「……なんだよ…もしかしてさっきの嘘泣きかよ。信じちゃったじゃん。」

「富司って何故か…私の涙に弱いよねwチョロ~w」

「うっさいな………スキダカラダヨ。」

「なんて?」

「なんでもない。じゃあな。もう帰るわ。」

「バイバイ~」

 ……『スキダカラ』か…私もだよ富司。

 終わり
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