異世界大家族〜お母さんは大変です

メタボ戦士

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第1話 自己紹介

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〈トントン…〉〈ジュ~〉〈コポコポ~〉〈カチャカチャ····〉

 ·····よし呼ぶか。

「アンタ達ー朝食出来たわよぉー。早く降りてきなさーい!!」

「はい、お母さん。」「ハイハイ」「ハーイ☆」「ハイ」「へい」「Z…Z…」「ヘーイ」

〈ドタドタ………………………〉

 ······ホント毎回、台風の時の雨音みたいな騒音だわ。
 
 まぁこの家、ご近所さんから離れているから問題ないけど。


「お母さん、おはよう。」「うす」「おっはー☆」「おはよう」「うぃーす」「うぃす」

「おはよう。アインス、ドゥーエ、トロワ、フィーア、ペンタ、ヘプタ。あれアーニムは?」


アインス 「まだ寝てるよ。」

ナーダ 「アンタ達、なんで起こしてあげなかったの?同じ部屋で寝ているんだからアーニムも起こしさいよ。」

ドゥーエ 「お母さん、いつも『自己責任』って言っているからほっといていいんじゃないの?」

ナーダ 「『学校の成績は自己責任よ』とは言ったけど、起こすぐらいはきょうだいなんだからしてあげなさいよ。」

ナーダ以外 「はーい。」

ナーダ 「今日は私が起こすからもういいわ。次からはアンタ達が起こしてあげなさいね。」

ナーダ以外 「はーい。」

 

〈ガチャ〉

 ······まだ寝ているわね。
 
 ダイニングであんなにうるさくしていたのに起きないなんて寝付きが良すぎw

 はぁを使うか。


ナーダ 「アーニム、バジリスクのプリンが朝食のデザートにあるわよ。」


アーニム 「〈ガバッ〉·····んっバジリスクのプリン····食べる。」

ナーダ 「アーニム、みんなダイニングにいるから早く来なさいね。」

アーニム 「わかったよ、お母さん。」
 
 
◇◇

ナーダ 「全員揃ったから食べましょう。ほら手を合わせて·····」

全員 「いただきます。」

 数十分後。

全員 「ご馳走様でした。」

ナーダ 「食べ終わったからさっさと身支度しちゃいなさい。」

ナーダ以外 「はーい。」
 
 子供達が身支度をしている間に通学用ワイバーンの準備をした。
 
 準備を怠ると子供達が危険にさらされるので念入りに。

ナーダ以外 「お母さん、身支度終わったよ。」

ナーダ 「は~い。お母さんもワイバーンの準備····丁度終わったわ。」

ナーダ以外 「ありがとう、行って来ます。」 

ナーダ 「行ってらっしゃい~」
 
 ·····ふぅ·····やっと一段落。

 7つ子の母親きちぃー。
 
 7つ子なんて前世のフィクションでもなかったわ。
 
 思い出す前の私すげぇー。

  
 こんな変なタイミングだが自己紹介をしよう。

 私の名前はナーダ·ヌーヴァ、7つ子の母親だ。
 
 夫は1年前にダンジョンの探索をしているときにドラゴンに喰われて死んだ。
 
 だから今はシングルマザーだ。  

 私は両親のいない天涯孤独の身だったようなので、1人で子育てをしないといけない。

 しかし問題はない。

 私には前世の記憶があるし、私の能力値が高いからだ。
 
 前世の記憶は家の中で転んで頭をぶつけたことによって1年前に思い出した。
 
 前世では鈴木鈴すずきりんという名前で会社員だった。  
 
 交通事故で28歳の若さで亡くなってしまったが、死んでしまったのは『しょうがない』とわりきっている。 
 
 今の人生に活かせるので良しとしよう。

 前世の知識は金儲けに繋がりそうだし。
 
 
 次に能力値についてだ。

 何故能力値が高いと知ることが出来たかは、家に私のA級冒険者の証明書があったから。
 
 でもホントかどうか定かでないので念の為、家にあった大剣で硬そうな大岩を試し斬りしたら、豆腐のように簡単に一刀両断したため強いとわかった。
 
 だから大丈夫。

 7人を子育てするための金も力もあるから。

 
 ······まぁそんな話は置いといて。本編に戻ろう。

 今日は家事を終わらせたら、ギルドの依頼のキメラを討伐に行く。
 
 ······よしまずはさっさと家事を終わらそう。
 
 魔法で皿洗い、洗濯、部屋の掃除、トイレ掃除等終わらせた。

 ······キメラ討伐に行くか。

ナーダ 「今日もよろしくな〈ナデナデ〉」

ペガサス 「ヒヒーン」

〈バサ········バサ·····················〉

 ·····到着。

「ムシャ·····ムシャ······バキバキ······」

 ······村の家畜をたくさん捕食してるな···
 
 殺傷は可哀想だが、村人がこのままでは捕食される可能性があるから·····殺

〈スパ··············ッ〉
 
キメラ 「ギィ··················」

 ······ごめんね····最低限苦しませないで殺すことしか出来なかった。

 来世は平和に生きろ。
 

ナーダ 「討伐完了しました。」

村人達 「ありがとうございました。良ければこのあと宴会でも····」

ナーダ 「子供達が待っているので帰ります。では·····」


〈バサ··········バサ················〉


 依頼を受けた村を離れて私はギルドに向かった。

〈ガチャ〉

ナーダ 「モリー、キメラ討伐完了したよ。はい、証拠のキメラの素材〈ドサッ〉」

受付 「受け取りました。報酬の中金貨50枚に素材代中金貨10枚で合計中金貨60枚になるわ。」

ナーダ 「どうも。じゃあ帰るわ。」

受付 「またね、ナーダ。」

〈ガチャ〉

 その後、金が入ったのでギルドの近くにある肉屋でオークとドラゴンの肉を1キロずつと八百屋で野菜を何種類か買って家に帰った。

〈バサ·········バサ···············〉


〈ガチャ〉

 ·······夕食を作るか。

 数十分後。

ナーダ以外 「ただいま。」

ナーダ 「おかえり~夕食出来たわよ。今日はドラゴンとオーク肉で焼肉よ。」

ナーダ以外 「やったー!」 

ナーダ 「その前にちゃちゃと風呂に入っちゃいなさい。」
 
ナーダ以外 「はーい」

 
 数十分後。

ナーダ 「手を合わせて·······」

全員 「いただきます。」

ナーダ 「ちゃんとドライアドの実やマンドラゴラナドの野菜も食べなさいね。」

ナーダ以外 「はーい。」

 楽しく食卓を囲んだ。
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