異世界大家族〜お母さんは大変です

第27話 生まれた

　卵を拾って1ヶ月以上経過した。

　ヘプタが言うにはサラマンダーらしいけどまだ生まれてこない。

　何かしないと駄目なんだろうか。

　前世のときに読んだファンタジー小説とかでは孵化するまでは魔力を与えて育てるみたいなことをするらしいが、今まで特に何もしないでリビングに放置していた。

　たまに子供達が卵に触ったりして遊んでいたがそれで魔力を吸収出来ていたかは謎だ。

　····まぁよくわからんが魔力を与えてみるか。

　手に魔力を集めて卵を触ってみた。

　すると〈ピキッ〉と卵が割れる音がした。

　·····これはもしかして孵化する予兆か？
　
　もう1度魔力を与えたら〈ビキビキ〉と殻が割れて人間サイズのサラマンダーが孵化した。

　孵化する前に考えたイメージは翼なしドラゴンのイメージだったが、現実はサンショウウオみたいだった。

　イメージとかけ離れていたが可愛いので私はありだった。

　まぁ子供達はガッカリするかもしれないが。

　サラマンダーの名付けは子供達が学校に帰ったら名付けることにして、夕食の買い物をするために出掛けた。
　
　それからしばらくして夕食の買い物が終わり家に帰ったら、サラマンダーが冷蔵庫の中を漁って食べ物を食い散らかしていた。
　
　家具等はブレスで燃えないように出掛ける前に準備していたが、まさか冷蔵庫を開けるとは思わなかった。

　このサラマンダーは普通の魔獣よりも賢いのかもしれない。

　次から出掛けるときは冷蔵庫にロック魔法をかけることにした。

　その後夕食の準備をしたら眠くなって昼寝した。

　夕食はサラマンダーに食べられないように強固な魔法壁をつくったので問題なし。
　
　それから夕方まで昼寝した。

　昼寝から目覚めたとき丁度子供達が帰って来た。

　サラマンダーが孵化したことを伝えたらすぐに全員リビングに行き、サラマンダーを見て驚いていた。

　その後名はどうするか子供達に聞いたら、全員「フラ゙ム」と言っていたのでそれにした。

　私達ヌーヴァ家に新しくサラマンダーのフラム·ヌーヴァが加入した。