異世界大家族〜お母さんは大変です

第72話 夢の中で·····

『·······ナ゙····』

　·····ん薄っすら誰かの声が聞こえる。

『·······ナーダ』

　······この声はディエス？
　
『姿は見えないけど、あなたディエスなの？』

『そうだよ、ナーダ。』

『私のこと怒ってる？危機管理がなっていないって。』

『怒っていないよ。』

『じゃあ性転換中に付き合ってもいない人と肉体関係になった上に子供が出来てしまったから呆れているの？』

『呆れてないよ。』

『じゃあ私のことどう思っているの、教えてよ。』

『君は死んだ僕に囚われ過ぎている。だから今回のことはやり方が少々手荒かもしれないけど、君に新たなパートナーがみつかって良かったと思う。』

『私を眠らせて犯した人をあなたは激怒しないの？』

『しないよ。だってナーダ、本当は彼のこと好きだよね？』

『好きじゃないよ。何言ってるの？』

『正直になりなよ。彼に『女性の体に慣らす手伝いをしてください』と言われたとき、魔導研究所の時点で断れたはすだ。それなのにノコノコ彼の家に行ったのは彼と同じく君にも下心があったんだろ····もしかしたら肉体関係になれるかもしれないと。それなのに好きじゃないは自分自身に嘘をつきすぎだよ。』

『ホント····ディエスには嘘をつけないわね。え······ケイさんのことは好きよ。でも彼との子供は邪魔になるだけだからいらなかった。セフレで良かったのに······。こんなこと考えている私にディエスは失望した？』

『してないよ。昔から君はエロかったから。』

『そう····ディエスはいつも私に対して全肯定ね。』

『そうかな？』

『そうよ。たまには『それは良くないんじゃない』とか『君がやっていることは間違っている』とか一度でもいいから死ぬ前に言って欲しかった。』

『ごめん·····ナーダ····』

『謝って欲しいわけじゃないの、私がそう思っていたことを死んだあなたに知って欲しかっただけ。』

『そっか、死んでからでも君の気持ちを知れて良かったよ。あ····体が透けてきた、これでお別れだナーダ。』

『ディエス、さようなら。あなたと話せて今後どうするか決めたわ。』

『それは良かった······』
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　·····ハッ···やっぱり夢か。

   ちょっw···私のベッドでいつの間にか子供達全員が私を囲んで寝ている。

　流石にケイさんのことを警戒しすぎでしょ。

　私がとられると思ったのかな可愛い子達め。

　その後子供達を起こさないように静かに部屋に出た。