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異世界体験ツアー
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気が付くとそこは草原だった。
一面の野原。
公園にあるような芝生ではなく、膝丈の雑草が何種類も入り混じって続く草原。
どこまでも続いているかのような草原は、丘で遮られてその先は見えない。ぐるりと振り向けば後ろには林がある。
家の一軒どころか、電線も、道すらも見えない。大自然100%の濃縮還元の中、草をかき分けながら丘の上を目指す。心なしか、丘の向こうから音が聞こえたような気がした。
少しでも遠くが見えるようにと、辿り着いた丘の上で見えたのは、期待半分と、残りは厄介事だった。
丘から見下ろす街道。丘の影にあった人の手で整備されたらしいその道は、意外に近い場所で、草原を経ち切って土の色を見せている。
そして街道にある馬車。
それだけで済めばよかった。だが、馬車には群がる男達の姿がある。
囲んでいる人数は十人もいないだろう。
だが馬車を背に守っている人数は、その半分もいない。
そして厄介事は勝手に進展する。
「そこの旅人よ! こいつらは盗賊だ、手を貸してくれ、褒美は弾む!」
馬車を背にしている一人から声があがる。
丘の上に姿が見えたのだろう。
声に反応して数人の男達がこちらを向く。そのうち二人が剣を抜いたまま向かってくる。
剣。
銃ではない。
近代戦なら銃、そして接近されたときのナイフ。それが常識だ。
ゲームで見るような長さの剣をリアルで見る機会は、それがおもちゃであっても銃を見る機会よりも少ない。
逃げようかと迷ったところで、自分の腰にも剣があることに気づく。
抜いてみる。
重い。
そうしているうちに二人の男が近づいている。
男が大きく振りかぶる。
ガキン。
手がしびれる。
剣が落ちた。
拾わないと。
「死ね!」
もう一人の男の剣が、降ってきた。
*
目の前には薄暗い岩肌があった。
どこに目をやっても土と岩。そして夜のように暗い。どこか遠くにある灯りが、少しだけ視界を照らしてくれる。
ひゅー、ひゅー。
風の音なのか、呼吸の音なのか。
まだ剣を振り下ろされた恐怖が、体の中をうごめいている。
体の中に大きな虫がいて、全身の血を吸い取ってしまったかのように、冷たい体に得体の知らない何かが這っている。
何度も深呼吸を繰り返す。
冷たい何かが、体を這うのを止めるまで。
それから、呼吸を落ち着ける。
改めて見回せば、ここは洞窟の中だろうか。
少しだけ明るいほうへ足を踏み出す。
足元を気にしながら、ゆっくりと洞窟を進む。
片手は岩肌に、洞窟の端をゆっくりと進む。
「ギャ」
「ギャギャ」
奥の光に近づくと、何かの声が聞こえてくる。
いっそうゆっくりと、慎重に。
そして辿り着いた広間のような場所には、醜悪な小人たちがいた。
突き出た鼻、口元からのぞく牙、ツリ目の瞳は顔の大きさに比べてアニメのように大きい。体にはボロボロの腰布だけ。
悪い妖精とでもいうべきその姿は、小鬼と呼ぶのがいいのか、それともファンタジー世界に合わせてゴブリンと呼ぶべきなのか。
腰に手をやる。
そこに剣はない。
ゆっくり、慎重に、音を立てないように後ずさる。あいつらに気づかれてはいけない。
そして厄介事は勝手に進展する。
洞窟が震える。
揺れる地面に膝をつける。
「ギュワ」
「ギャガッ」
広間が騒がしくなる。
ガゴン! バッカーン。ゴロゴロゴロ。
「ギャギャ」
「ギャワー」
あまりの音に、おもわず広間を覗き込んでしまう。
そこではおおきなミミズのようなものが、小鬼たちを追いかけ、食らっていた。
そして小鬼たちのうち、何匹かはこちらへ逃げてくる。
慌てて身を引き、走って逃げようとしたところで、何かにつまづいた。
*
「こんなところでなにをやってるんじゃ、お前さんは」
場違いにのんびりした声に顔を上げる。
明るい陽射しと喧騒。
「どうした、病気か? 怪我か? それとも飲み過ぎか?」
「飲み過ぎなわけないでしょ。まだ朝よ、ドワーフじゃあるまいし」
「飲み過ぎて道端に倒れるドワーフなんぞ、おりゃせんわい」
体を起こすと、そこは街の中だった。
レンガなのか、石なのか、固そうな建物が左右に並んでいる。
声をかけて来たうちの一人は、ずんぐりとした男で、顔の半分は髭に隠れている。背中には大きな斧を背負っている。絵に書いたようなファンタジー世界のドワーフがいた。
もう一人は、細身の体でドワーフよりも頭一つ背が高い。緑色の服をきて、髪からわずかにのぞく耳は尖っている。エルフかもしれない。
「転んだだけじゃないの? 平気そうだし」
「そうか。怪我でも病気でもないんなら、わしらはいくぞ」
二人が立ち去っていく。
二人が居なくなっても、ここは街の中。人通りは絶えない。
見てまわるだけで、ドワーフやエルフっぽい人たちの他にも、獣のような耳や尻尾が生えている獣人も、羽が生えている鳥人も、鱗が生えているトカゲ人だっている。
広い通りには荷車も通っているが、馬車は見当たらない。
荷車は粗末な服を着て、首輪をつけた人たちが引いていた。もしかして奴隷なんだろうか。
そして厄介事は勝手に進展する。
突然、周囲が騒がしくなる。
通りの奥から走ってくる人たちがいる。
叫び声。
街の奥に、赤い火が灯る。
大きな影。
大きな翼に、鱗に覆われた体躯。
ドラゴンが飛んでいる。
口から炎を吐き、街はさらに赤く染まる。
逃げてくる人がぶつかり、思わず転んでしまう。
大きなドラゴンが、こちらを向いた。
*
「これにて異世界先行体験ツアーを終了します。ゴーグルを外して、係員にお渡しください」
真っ暗になった視界をそのままに、深く息をはく。
ゴーグルを外せば、そこは街の中ではなく、大きなモニタとたくさんの機材の並ぶ一室だった。
「ゴーグルはこちらにお願いします」
言われるままにゴーグルを手渡せば、スタッフはケーブルを外して箱の中に仕舞っていく。
左右の席には、自分と同じようにゴーグルをスタッフに渡す姿がある。
ここはメーカーのビルの一室。先行体験の抽選に当たった人たちが、最新のVRを体験するために集まっていた。
臨場感だけでいえばとんでもない代物だった。
だけど、一々、人を死にそうな目に合わせるのはどうなんだろう。
VRがまだ3D映像を見るだけの機械だった頃に、ホラー映像ばかりが配信されていたのと同じようなものだろうか。
「皆さまお疲れ様でした。なお、事前に確認させて頂きましたとおり、本日の体験ツアーの内容につきまして、ネットへの書き込みには問題ございません。ただし、弊社の設備に関する書き込みはご遠慮頂けますようお願い致します」
この部屋に入る前にサインした同意書の内容だ。
体験ツアーの中身はどれだけ書いてもいいが、会社の中にある設備、機材についての言及はしないこと。
どのメーカーのモニタを使っているとか、PCの型番はなんだとか、誰も興味ないと思うけれど、実は秘密があるのかもしれない。
「くれぐれもお気をつけてお帰りください」
スタッフのその言葉を最後に、ぞろぞろとメーカーのビルを後にする。
VRであって、実体験ではないのに、ものすごく疲れた。まだ少しクラクラしているような気がする。足元がスポンジみたいだ。
どこか、コーヒーでも飲んでから帰ろうか。
そう思ったとき、真っ直ぐに突っ込んでくるトラックが見えた。
一面の野原。
公園にあるような芝生ではなく、膝丈の雑草が何種類も入り混じって続く草原。
どこまでも続いているかのような草原は、丘で遮られてその先は見えない。ぐるりと振り向けば後ろには林がある。
家の一軒どころか、電線も、道すらも見えない。大自然100%の濃縮還元の中、草をかき分けながら丘の上を目指す。心なしか、丘の向こうから音が聞こえたような気がした。
少しでも遠くが見えるようにと、辿り着いた丘の上で見えたのは、期待半分と、残りは厄介事だった。
丘から見下ろす街道。丘の影にあった人の手で整備されたらしいその道は、意外に近い場所で、草原を経ち切って土の色を見せている。
そして街道にある馬車。
それだけで済めばよかった。だが、馬車には群がる男達の姿がある。
囲んでいる人数は十人もいないだろう。
だが馬車を背に守っている人数は、その半分もいない。
そして厄介事は勝手に進展する。
「そこの旅人よ! こいつらは盗賊だ、手を貸してくれ、褒美は弾む!」
馬車を背にしている一人から声があがる。
丘の上に姿が見えたのだろう。
声に反応して数人の男達がこちらを向く。そのうち二人が剣を抜いたまま向かってくる。
剣。
銃ではない。
近代戦なら銃、そして接近されたときのナイフ。それが常識だ。
ゲームで見るような長さの剣をリアルで見る機会は、それがおもちゃであっても銃を見る機会よりも少ない。
逃げようかと迷ったところで、自分の腰にも剣があることに気づく。
抜いてみる。
重い。
そうしているうちに二人の男が近づいている。
男が大きく振りかぶる。
ガキン。
手がしびれる。
剣が落ちた。
拾わないと。
「死ね!」
もう一人の男の剣が、降ってきた。
*
目の前には薄暗い岩肌があった。
どこに目をやっても土と岩。そして夜のように暗い。どこか遠くにある灯りが、少しだけ視界を照らしてくれる。
ひゅー、ひゅー。
風の音なのか、呼吸の音なのか。
まだ剣を振り下ろされた恐怖が、体の中をうごめいている。
体の中に大きな虫がいて、全身の血を吸い取ってしまったかのように、冷たい体に得体の知らない何かが這っている。
何度も深呼吸を繰り返す。
冷たい何かが、体を這うのを止めるまで。
それから、呼吸を落ち着ける。
改めて見回せば、ここは洞窟の中だろうか。
少しだけ明るいほうへ足を踏み出す。
足元を気にしながら、ゆっくりと洞窟を進む。
片手は岩肌に、洞窟の端をゆっくりと進む。
「ギャ」
「ギャギャ」
奥の光に近づくと、何かの声が聞こえてくる。
いっそうゆっくりと、慎重に。
そして辿り着いた広間のような場所には、醜悪な小人たちがいた。
突き出た鼻、口元からのぞく牙、ツリ目の瞳は顔の大きさに比べてアニメのように大きい。体にはボロボロの腰布だけ。
悪い妖精とでもいうべきその姿は、小鬼と呼ぶのがいいのか、それともファンタジー世界に合わせてゴブリンと呼ぶべきなのか。
腰に手をやる。
そこに剣はない。
ゆっくり、慎重に、音を立てないように後ずさる。あいつらに気づかれてはいけない。
そして厄介事は勝手に進展する。
洞窟が震える。
揺れる地面に膝をつける。
「ギュワ」
「ギャガッ」
広間が騒がしくなる。
ガゴン! バッカーン。ゴロゴロゴロ。
「ギャギャ」
「ギャワー」
あまりの音に、おもわず広間を覗き込んでしまう。
そこではおおきなミミズのようなものが、小鬼たちを追いかけ、食らっていた。
そして小鬼たちのうち、何匹かはこちらへ逃げてくる。
慌てて身を引き、走って逃げようとしたところで、何かにつまづいた。
*
「こんなところでなにをやってるんじゃ、お前さんは」
場違いにのんびりした声に顔を上げる。
明るい陽射しと喧騒。
「どうした、病気か? 怪我か? それとも飲み過ぎか?」
「飲み過ぎなわけないでしょ。まだ朝よ、ドワーフじゃあるまいし」
「飲み過ぎて道端に倒れるドワーフなんぞ、おりゃせんわい」
体を起こすと、そこは街の中だった。
レンガなのか、石なのか、固そうな建物が左右に並んでいる。
声をかけて来たうちの一人は、ずんぐりとした男で、顔の半分は髭に隠れている。背中には大きな斧を背負っている。絵に書いたようなファンタジー世界のドワーフがいた。
もう一人は、細身の体でドワーフよりも頭一つ背が高い。緑色の服をきて、髪からわずかにのぞく耳は尖っている。エルフかもしれない。
「転んだだけじゃないの? 平気そうだし」
「そうか。怪我でも病気でもないんなら、わしらはいくぞ」
二人が立ち去っていく。
二人が居なくなっても、ここは街の中。人通りは絶えない。
見てまわるだけで、ドワーフやエルフっぽい人たちの他にも、獣のような耳や尻尾が生えている獣人も、羽が生えている鳥人も、鱗が生えているトカゲ人だっている。
広い通りには荷車も通っているが、馬車は見当たらない。
荷車は粗末な服を着て、首輪をつけた人たちが引いていた。もしかして奴隷なんだろうか。
そして厄介事は勝手に進展する。
突然、周囲が騒がしくなる。
通りの奥から走ってくる人たちがいる。
叫び声。
街の奥に、赤い火が灯る。
大きな影。
大きな翼に、鱗に覆われた体躯。
ドラゴンが飛んでいる。
口から炎を吐き、街はさらに赤く染まる。
逃げてくる人がぶつかり、思わず転んでしまう。
大きなドラゴンが、こちらを向いた。
*
「これにて異世界先行体験ツアーを終了します。ゴーグルを外して、係員にお渡しください」
真っ暗になった視界をそのままに、深く息をはく。
ゴーグルを外せば、そこは街の中ではなく、大きなモニタとたくさんの機材の並ぶ一室だった。
「ゴーグルはこちらにお願いします」
言われるままにゴーグルを手渡せば、スタッフはケーブルを外して箱の中に仕舞っていく。
左右の席には、自分と同じようにゴーグルをスタッフに渡す姿がある。
ここはメーカーのビルの一室。先行体験の抽選に当たった人たちが、最新のVRを体験するために集まっていた。
臨場感だけでいえばとんでもない代物だった。
だけど、一々、人を死にそうな目に合わせるのはどうなんだろう。
VRがまだ3D映像を見るだけの機械だった頃に、ホラー映像ばかりが配信されていたのと同じようなものだろうか。
「皆さまお疲れ様でした。なお、事前に確認させて頂きましたとおり、本日の体験ツアーの内容につきまして、ネットへの書き込みには問題ございません。ただし、弊社の設備に関する書き込みはご遠慮頂けますようお願い致します」
この部屋に入る前にサインした同意書の内容だ。
体験ツアーの中身はどれだけ書いてもいいが、会社の中にある設備、機材についての言及はしないこと。
どのメーカーのモニタを使っているとか、PCの型番はなんだとか、誰も興味ないと思うけれど、実は秘密があるのかもしれない。
「くれぐれもお気をつけてお帰りください」
スタッフのその言葉を最後に、ぞろぞろとメーカーのビルを後にする。
VRであって、実体験ではないのに、ものすごく疲れた。まだ少しクラクラしているような気がする。足元がスポンジみたいだ。
どこか、コーヒーでも飲んでから帰ろうか。
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