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第1章 乙女ゲーの世界に転生しました
10 王妃
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「そうかよ。大方こいつらに恩を売って報酬を貰おうって考えなんだろうが、相手が悪かったな」
ボスの指示で盗賊たちが武器を構えた。数は三十人ほど。相手は前世で縁のなかったチンピラみたいな男たちだ。
前世の私なら足が竦んでいたに違いないが、今は恐怖を一切感じなかった。リディアと魔王の記憶が私の意識に影響を及ぼしているのだろう。相手が人間でも躊躇いなく攻撃できるという確信がある。
「武器を捨てて投降するなら命だけは助けてあげますわ」
「この数が見えてねえのか? 眼鏡を買ったほうがいいぜ」
「あなたには人を見る目がないようですわね」
「お前に勝ち目があるとでも?」
「痛い目に遭わないとわからないならお仕置きして差し上げますわ」
「それはこっちの台詞だ! やれ!」
ボスの号令で盗賊団が襲い掛かってきた。
「よく見たら可愛い顔してるじゃねえか! 身ぐるみ剥いであんなことやこんなことして朝までたっぷり可愛がってやるぜ!」
先陣を切ったボスが剣を片手に突っ込んできた。裏ダンジョンのモンスターと比べると止まって見える。このまま殺すのは簡単だけど、さすがに人を殺すのは抵抗がある。
「ダークチェイン」
私が唱えたと同時に地面から突き出た漆黒の鎖がボスを拘束した。
「な、何だこれは!?」
「闇魔法よ。見てわからないのかしら?」
「や、闇魔法だと!? 何でこんなところに稀少な闇魔法の使い手がいやがるんだ!?」
「あなたの運が良いからではなくて?」
「ナメた口を! 数はこっちが上だ! お前ら早くこの女をやれ!」
ボスが必死の形相で叫ぶと、盗賊たちは怯まずに突進してきた。
我ながら意地悪になったものだ。やろうと思えば一息に全員を縛り上げることもできたのに、わざと手を抜いて勝ち目を与えたのだから。圧倒的な力の差を見せ付ければ盗賊たちは恐れをなして降伏したかもしれない。
そうしなかったのは、私がこいつらを懲らしめたいと思ったからだ。
「少し調整が難しいですわね……こんな感じかしら」
私は指十本からグラビディバレットを放った。さながらマシンガンのように放たれたそれは盗賊たちを派手に吹き飛ばした。蜂の巣にしないように力を抑えるのが大変だった。
「ば、バカな! こ、こんな、こんなことがあってたまるか!」
さっきまでの威勢はどこへやら、ボスは滝のような汗を浮かべていた。
「あら、そのお顔とても可愛いですわ。身ぐるみ剥いであんなことやこんなことして朝までたっぷり可愛がって差し上げましょうか?」
「ひ、ひぃ! い、一体俺に何をするつもりだ!?」
「痛い目に遭うと言ったのにもうお忘れですか?」
私はボスの顔を往復ビンタした。気が済んだ頃にはボスの頬は無数の蜂に刺されたように腫れ上がっていた。ちょっとやりすぎたかも。
「ご無事ですか?」
私が訊ねると、突然の闖入者の登場に動揺している騎士の中から中年の男が姿を現わした。
「助太刀感謝する。私はガイウス・アッシュバートン。フレスティア王国第一騎士団の団長をしている」
フレスティア王国は私が住んでいる国であり、私の実家クラウディウス家はそこの公爵だ。第一騎士団の団長と言えば当代切っての騎士として有名だ。
「あなたがあのガイウス団長でしたか。余計な手出しをしてしまいましたわね」
「そうでもない。ここに来る途中で魔物に手傷を負わされていた。あのまま戦っていたら危なかった」
ガイウス団長の脇腹当たりの鎧が砕けている。その隙間から衣服が血で染まっているのが見えた。
「それにしてもあの数の盗賊を一瞬で制圧するとは。実に見事な手並みだった。よろしければ名前をお聞かせ願えないだろうか? さぞ名のある冒険者なのだろう」
「通りすがりの冒険者ですわ。では私はこれで」
「ま、待ってくれ! どうかお礼をさせてほしい! 命を救われたのだ。それに見合った礼をしなければ面目が立たない」
「というのは建前で、私の力を目当てに関係を結ぶのが目的ではなくて?」
「まいったな……そんな腹積もりはないとは言い切れないから困る。しかし礼をしたいのは本心だ」
ガイウス団長は嘘を言えない実直な性分のようだ。好感を持てる人物だが、変に目立ちたくないので関わるのは避けたいところだ。
「お礼は要りませんわ。あとから城に押し掛けて恩を着せるような真似もしないと約束します」
「いや、だが……」
「私は急いでいるの。どうしても行かせたくないなら力づくで来なさい」
私の発言を挑発と受け取った騎士たちは剣を手にしたが、ガイウス団長は片手を上げて制した。
「……無理を言ってすまなかった。旅の無事を祈っている。名も無き冒険者よ」
「賢明な判断、痛み入りますわ。それとこの件はくれぐれも内密に。もし話が広まるようなことがあれば……」
「わかっている。あなたの怒りを買うのは避けたい……私が万全でも倒せそうにないからな」
「ご謙遜を。もしそうなったら私も無傷とはいきませんわ」
ステータスの高さと魔法の多岐が戦いのすべてではない。リディアと魔王の記憶に頼っている素人の私と、歴戦の騎士であるガイウス団長とでは戦歴に大きな差がある。脅すようなことを言ったけど、正直敵対するのは避けたい相手だ。
「そろそろ行きますわ。皆さんお気を付け――」
「リディア?」
突然名前を呼ばれた私はぎょっと飛び上がった。
リディアの記憶の中で聞き覚えがある声だ。
恐る恐る振り返ってみると、そこには豪華なドレスを着た金髪翠眼の美女が立っていた。
こ、この御方はまさか――
「ああ、やっぱりあなたなのね!」
私がうっかり反応してしまったせいで確信を持たせてしまったようだ。
この美女はエレオノール・ガーフィールド。ルーク王子とアホ王子の母であり、フレスティア王国の王妃様だ。当然クラウディウス公爵家の令嬢でアホ王子の婚約者だったリディアはこの人と面識がある。
「驚いたわ。あなたがこんなに強かったなんて。強い女ってカッコいいわよね。私もこの体じゃなかったら剣を習ってみたかったわ。そういえば魔法を使ってたわよね? ついこの間まで制御が難しくて上手く使えないって悩んでたのにもうあんなに使いこなせるようになっていたなんてびっくりしちゃった。あなたみたいな子が娘になるなんてとっても嬉しいわ。これからもよろしくね」
エレオノール様はぐいぐいと詰め寄ってきた。相変わらずで何よりだけど、馬車にいたのがエレオノール様だったなんて思わなかった。これはとんだ失態だ。目立ちたくなかったのにまさかこんな……どうしようどうしようどうしよう!
「え、エレオノール様、冒険者殿をご存知なのですか?」
「あら、あなたも面識があるはずよ。この子はリディア・クラウディウス。クラウディウス公爵家のご令嬢で、ジョイコブの婚約者よ」
エレオノール様が右手に頬を添えながら説明すると、ガイウス団長を含めた騎士たちが「ええええええええ!?」と大声で叫んだ。
「あ、あなたがあのクラウディウス嬢!? パーティで幾度か見掛けたことはあるが、その時とは印象がまるで別人……しかし王国にこれほどの強者が眠っていたとは……」
ガイウス団長は見る目を変えて私を凝視している。王国の守護を仰せつかっている騎士団長なのだ。自国内に野生の強者がいたと知ったらこうなって当然だ。
「え、エレオノール様、どうしてこのようなところにおられたのですか?」
「しばらく別荘で療養していたのよ。今はその帰り。自然が豊かなところで空気が美味しくて。おかげで体調が良くなったわ」
なるほど。城を離れていたから私が婚約破棄されたのを知らないんだ。
「ほらほら、いつまでもこんなところにいないで城に戻りましょう。あなたの話がもっと聞きたいわ」
エレオノール様は私の腕をぐいぐいと引いた。いやいやちょっと待って。このまま城に連れて行かれたら色々ややこしくなる。
(あれ……ちょっと待って。何か違和感が……)
前世の頃の記憶を思い返した私は血の気が引くのを感じた。
ゲーム本編のエレオノール様は物語の中盤で盗賊に襲われて死亡するはずだ。そのあと悲嘆に暮れるルーク王子を主人公が慰め、関係を進展させていくイベントがあった。
(あの事件って、これのことだよね……?)
私はエレオノール様に馬車へと押し込まれる直前、騎士たちに縛り上げられている盗賊団を横目で見た。
中盤に起きるはずのイベントが序盤で起きている。
私が知っている物語と順序が変わっている。
(も、もしかして私が魔王の力を覚醒させて裏ボスまで倒しちゃったからストーリーに変化が起きたってこと!?)
メインストーリーの進行には影響ないはずだと楽観していた自分を叱りたい。
こんな調子で本当にトゥルーエンドを目指せるの!?
ボスの指示で盗賊たちが武器を構えた。数は三十人ほど。相手は前世で縁のなかったチンピラみたいな男たちだ。
前世の私なら足が竦んでいたに違いないが、今は恐怖を一切感じなかった。リディアと魔王の記憶が私の意識に影響を及ぼしているのだろう。相手が人間でも躊躇いなく攻撃できるという確信がある。
「武器を捨てて投降するなら命だけは助けてあげますわ」
「この数が見えてねえのか? 眼鏡を買ったほうがいいぜ」
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「お前に勝ち目があるとでも?」
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「それはこっちの台詞だ! やれ!」
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「よく見たら可愛い顔してるじゃねえか! 身ぐるみ剥いであんなことやこんなことして朝までたっぷり可愛がってやるぜ!」
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「ダークチェイン」
私が唱えたと同時に地面から突き出た漆黒の鎖がボスを拘束した。
「な、何だこれは!?」
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「や、闇魔法だと!? 何でこんなところに稀少な闇魔法の使い手がいやがるんだ!?」
「あなたの運が良いからではなくて?」
「ナメた口を! 数はこっちが上だ! お前ら早くこの女をやれ!」
ボスが必死の形相で叫ぶと、盗賊たちは怯まずに突進してきた。
我ながら意地悪になったものだ。やろうと思えば一息に全員を縛り上げることもできたのに、わざと手を抜いて勝ち目を与えたのだから。圧倒的な力の差を見せ付ければ盗賊たちは恐れをなして降伏したかもしれない。
そうしなかったのは、私がこいつらを懲らしめたいと思ったからだ。
「少し調整が難しいですわね……こんな感じかしら」
私は指十本からグラビディバレットを放った。さながらマシンガンのように放たれたそれは盗賊たちを派手に吹き飛ばした。蜂の巣にしないように力を抑えるのが大変だった。
「ば、バカな! こ、こんな、こんなことがあってたまるか!」
さっきまでの威勢はどこへやら、ボスは滝のような汗を浮かべていた。
「あら、そのお顔とても可愛いですわ。身ぐるみ剥いであんなことやこんなことして朝までたっぷり可愛がって差し上げましょうか?」
「ひ、ひぃ! い、一体俺に何をするつもりだ!?」
「痛い目に遭うと言ったのにもうお忘れですか?」
私はボスの顔を往復ビンタした。気が済んだ頃にはボスの頬は無数の蜂に刺されたように腫れ上がっていた。ちょっとやりすぎたかも。
「ご無事ですか?」
私が訊ねると、突然の闖入者の登場に動揺している騎士の中から中年の男が姿を現わした。
「助太刀感謝する。私はガイウス・アッシュバートン。フレスティア王国第一騎士団の団長をしている」
フレスティア王国は私が住んでいる国であり、私の実家クラウディウス家はそこの公爵だ。第一騎士団の団長と言えば当代切っての騎士として有名だ。
「あなたがあのガイウス団長でしたか。余計な手出しをしてしまいましたわね」
「そうでもない。ここに来る途中で魔物に手傷を負わされていた。あのまま戦っていたら危なかった」
ガイウス団長の脇腹当たりの鎧が砕けている。その隙間から衣服が血で染まっているのが見えた。
「それにしてもあの数の盗賊を一瞬で制圧するとは。実に見事な手並みだった。よろしければ名前をお聞かせ願えないだろうか? さぞ名のある冒険者なのだろう」
「通りすがりの冒険者ですわ。では私はこれで」
「ま、待ってくれ! どうかお礼をさせてほしい! 命を救われたのだ。それに見合った礼をしなければ面目が立たない」
「というのは建前で、私の力を目当てに関係を結ぶのが目的ではなくて?」
「まいったな……そんな腹積もりはないとは言い切れないから困る。しかし礼をしたいのは本心だ」
ガイウス団長は嘘を言えない実直な性分のようだ。好感を持てる人物だが、変に目立ちたくないので関わるのは避けたいところだ。
「お礼は要りませんわ。あとから城に押し掛けて恩を着せるような真似もしないと約束します」
「いや、だが……」
「私は急いでいるの。どうしても行かせたくないなら力づくで来なさい」
私の発言を挑発と受け取った騎士たちは剣を手にしたが、ガイウス団長は片手を上げて制した。
「……無理を言ってすまなかった。旅の無事を祈っている。名も無き冒険者よ」
「賢明な判断、痛み入りますわ。それとこの件はくれぐれも内密に。もし話が広まるようなことがあれば……」
「わかっている。あなたの怒りを買うのは避けたい……私が万全でも倒せそうにないからな」
「ご謙遜を。もしそうなったら私も無傷とはいきませんわ」
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「そろそろ行きますわ。皆さんお気を付け――」
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ガイウス団長は見る目を変えて私を凝視している。王国の守護を仰せつかっている騎士団長なのだ。自国内に野生の強者がいたと知ったらこうなって当然だ。
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なるほど。城を離れていたから私が婚約破棄されたのを知らないんだ。
「ほらほら、いつまでもこんなところにいないで城に戻りましょう。あなたの話がもっと聞きたいわ」
エレオノール様は私の腕をぐいぐいと引いた。いやいやちょっと待って。このまま城に連れて行かれたら色々ややこしくなる。
(あれ……ちょっと待って。何か違和感が……)
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(あの事件って、これのことだよね……?)
私はエレオノール様に馬車へと押し込まれる直前、騎士たちに縛り上げられている盗賊団を横目で見た。
中盤に起きるはずのイベントが序盤で起きている。
私が知っている物語と順序が変わっている。
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・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
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