異世界で悪役令嬢として生きる事になったけど、前世の記憶を持ったまま、自分らしく過ごして良いらしい

千晶もーこ

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今は真夜中、作戦は失敗に終わった。

頑張った、頑張ったのよ…。

私が攻める形にして、始めは言う通りにしてくれていた。
でも焦らしすぎて、結局『我慢できない』と、主導権はジェイクへ。

明日(と言うか、もう今日?)は遠乗りの筈だったのに、きっと無理…。

私は布団を、頭までスッポリ被った。

「リア。怒っているのか?」
「怒っていません…。」
「それなら、顔を見せてくれ。」

チラッと顔を覗かせる。

「遠乗りは行けそうにありません…。」
「…すまん。」
「…こちらこそ。すみません。」
「何故、リアが謝る。」
「だって、……私が焦らしすぎたから。」

ジェイクが自分の口元を抑え、目を閉じる。

「確かに、あれは燃えた。」
「ジェイク!?」
「妖艶なリアに、我慢がきかなかった。」

!!

「と、とりあえず、もう休みましょう。」

上半身をおこしていたジェイクの腕を引いて、横にならせる。

「おやすみなさい。」
「おやすみ。」

私はジェイクの腕を抱き枕のようにして眠りについた。


朝、私は腰が痛いものの、思ったよりも回復していた。

「リア、起きたか?」
「はい。おはようございます。」
「おはよう。今日も天気が良さそうだ。外で朝食を食べよう。」

カーテンの隙間から、暖かそうな陽の光がキラキラしている。

「気持ち良さそうですね。」
「運動は止めておくか?」
「そうですね。ストレッチだけにします。」
「分かった。俺は、朝食の事を伝えながら、ついでに少し動いてくる。」
「はい。いってらっしゃい。」

ジェイクは目を見開いたあとに、満面の笑みになる。

「行ってくる。」

…素敵。

私はベッドから起き上がり、ストレッチを始める。少しすると、ドアがノックされる。

コンコンコン

「どうぞぉ。」

ストレッチは止めずに、返事をする。

「失礼致します。プルメリア様、おはようございます。」
「メラン、おはよう。そっか。今日はライラが休みの日ね。」
「はい。それなのに、もう起きて活動しています。」
「ふふふっ。メランは、休みの日ゆっくり起きる派?」
「はい。昼まで寝ています。」
「1度起きてからの、2度寝は最高よね。」
「そうなんです!…っと、失礼致しました。」
「良いのよ。メランらしくて安心するわ。」
「プルメリア様…。ストレッチのお手伝いはいりますか?」
「それなら、背中を後ろから押して。」
「はい。いきます。」
「ゔー、きくぅ。」

ストレッチを終えて、着替えなども終わる頃には、ジェイクも戻ってきた。

「外の準備も出来ていたようだし、汗を流してくるから朝食にしよう。」
「はい。」

『汗を流すお手伝いを。』と、言いたい所だけど、そんな事を言ったら、今日は外にも出れなくなるのは分かっている。

だから、また今度にしよう。そうしよう!

私は大人しく、ジェイクの準備が終わるのを待ち、一緒に外に出た。

外に用意されたテーブルには、サンドイッチやフルーツが並べられていた。

「美味しそうですね。」
「ああ、そうだな。」
「何から食べようか迷います。ジェイクは、決まりましたか?」
「俺はこれだな。」

ジェイクはローストビーフのサンドイッチを手に取った。

「こういう肉系のサンドイッチを見ると、スジ煮を思い出す。」
「ロック料理長に言って、材料がある時にまた作りましょうか。」
「頼む。その日が楽しみだ。さてと、遠乗りは明日にして、この後は何をするかな。…そうだ。街に行くか?」
「良いですね。そうしましょう。」


私達は朝食を食べ終えてから、街へ向かった。





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