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8 あんことの再会
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図書室から外に向かって歩いていくと、侍女達が窓へ集まり外を見ている。
後ろにいるサリーナには気付きもしない。
見えない…。
小さいサリーナは侍女達の壁に阻まれて、窓に近づく事もできない。
ま、いいか。
外に出れば良いんだし。
方向転換したサリーナにメルが声をかける。
「退くように良いますからお待ち下さい。」
「メル、良いの。原因があんこなら、外の騒ぎは私が行かなくては、収まらないだろうから。」
「あんこ、ですか?」
「アルと同じ私の友達よ。」
「そうでしたか。では、私もご一緒いたします。」
「ありがとう。さぁ、行きましょう。」
外に着くと、男達が声をあげながら、棒や熊手、スコップ、包丁などを手に持っているのが見える。
おそらく、自分の仕事場にあった物を持ち寄ったのだろう。
そんなに装備するほどなの?
あんこは、何に変わっているの?
さらに、進んでいくと男達の先が見える。
そこには、黒くて大きい狼が居た。
「サリーナ様!?ここは危ないです!家の中へ!」
「大丈夫だよ。僕の仲間だから。」
話す鷹に驚いた使用人は、目が点になり動きが止まった。
「アル。急に話してはビックリしてしまうわ。」
「そうだった。ごめん、ごめん。」
アルの事は、執事長とメルには話されていたものの、他の使用人への説明は、まだしていなかった。
そこへ執事長のロンドがやって来た。
「サリーナ様。あの狼はお友達でよろしいでしょうか?」
皆、武器は持っていたが、それ以上は動かない様に、ロンドが皆を止めていてくれたようだ。
「アルがそうだと言っているの。近くに行って良い?」
「一緒に行きます。」
「はい。」
「皆は、持ち場に戻りなさい。」
ロンドは、他の使用人達に指示を出し、サリーナのそばにつく。皆、気になりながらも、その指示に従い持ち場に戻っていった。
それを確認したサリーナは、狼に向かって歩き出した。
サリーナに気付いた狼は尻尾をブンブンと振っている。
千切れそう…。
「あんこ?」
「和菓!」
狼がこちらに向かって走ってくる。そして、飛びつかれた。
あ、ヤバい。
前世では大人とチワワだったが、今は3歳児と狼だ。体格差があり、後ろに倒れる。
ポスン
それをロンドが受け止めてくれた。
「ロンド、ありがとう。」
「和菓、わりぃ。」
「ロンドが受け止めてくれたから大丈夫だよ。」
「ロンド?」
「ウチの執事長。」
「執事長?なんだか分からないけど、サンキュー。」
「もったいないお言葉です。」
ロンドは丁寧に返した。
この子達にも、丁寧に接してくれるなんて良い人!
…ん?それとも、執事ってそういうものなのかな?
「おっ。ピッピか?でかくなったな。久しぶり。」
「あんこも大きくなったね。それから、僕の名前はアルに変わったんだ。そっちで呼んで。」
「そうなのか?」
「理由があって、こちらの世界にあった名前にしたのよ。あんこの名前も後で決めても良い?」
「もちろんだ!…ということは、和菓も名前が違うのか?」
「そうよ。サリーナというの。リーナと呼んでね。」
「分かった。」
「サリーナ様。家の中へ入ってゆっくりお話されてはいかがでしょう?」
「そうね。あんこ、アル、行きましょう。…と、その前にあんこはお風呂ね。」
「ん?」
「きれいにしましょうね。」
森などを通ってきたのだろう。泥や葉っぱが身体についていた。
あんこは、侍女たちに気持ち良さそうに体を洗われている。
私が洗おうとしたら、ロンドとメルに止められたのだ。
その横でアルも水浴びをしている。
「ふふっ。」
「どうなさいましたか?」
「可愛いなぁと思って。」
「そうですね。癒やされますね。」
「でしょ!」
満面の笑みのサリーナは、侍女達がアル達だけではなく自分の事も含めて、癒やされているとは気づいていない。
きれいになった所で、ロンドとメルと一緒にサリーナの部屋へ向かった。
後ろにいるサリーナには気付きもしない。
見えない…。
小さいサリーナは侍女達の壁に阻まれて、窓に近づく事もできない。
ま、いいか。
外に出れば良いんだし。
方向転換したサリーナにメルが声をかける。
「退くように良いますからお待ち下さい。」
「メル、良いの。原因があんこなら、外の騒ぎは私が行かなくては、収まらないだろうから。」
「あんこ、ですか?」
「アルと同じ私の友達よ。」
「そうでしたか。では、私もご一緒いたします。」
「ありがとう。さぁ、行きましょう。」
外に着くと、男達が声をあげながら、棒や熊手、スコップ、包丁などを手に持っているのが見える。
おそらく、自分の仕事場にあった物を持ち寄ったのだろう。
そんなに装備するほどなの?
あんこは、何に変わっているの?
さらに、進んでいくと男達の先が見える。
そこには、黒くて大きい狼が居た。
「サリーナ様!?ここは危ないです!家の中へ!」
「大丈夫だよ。僕の仲間だから。」
話す鷹に驚いた使用人は、目が点になり動きが止まった。
「アル。急に話してはビックリしてしまうわ。」
「そうだった。ごめん、ごめん。」
アルの事は、執事長とメルには話されていたものの、他の使用人への説明は、まだしていなかった。
そこへ執事長のロンドがやって来た。
「サリーナ様。あの狼はお友達でよろしいでしょうか?」
皆、武器は持っていたが、それ以上は動かない様に、ロンドが皆を止めていてくれたようだ。
「アルがそうだと言っているの。近くに行って良い?」
「一緒に行きます。」
「はい。」
「皆は、持ち場に戻りなさい。」
ロンドは、他の使用人達に指示を出し、サリーナのそばにつく。皆、気になりながらも、その指示に従い持ち場に戻っていった。
それを確認したサリーナは、狼に向かって歩き出した。
サリーナに気付いた狼は尻尾をブンブンと振っている。
千切れそう…。
「あんこ?」
「和菓!」
狼がこちらに向かって走ってくる。そして、飛びつかれた。
あ、ヤバい。
前世では大人とチワワだったが、今は3歳児と狼だ。体格差があり、後ろに倒れる。
ポスン
それをロンドが受け止めてくれた。
「ロンド、ありがとう。」
「和菓、わりぃ。」
「ロンドが受け止めてくれたから大丈夫だよ。」
「ロンド?」
「ウチの執事長。」
「執事長?なんだか分からないけど、サンキュー。」
「もったいないお言葉です。」
ロンドは丁寧に返した。
この子達にも、丁寧に接してくれるなんて良い人!
…ん?それとも、執事ってそういうものなのかな?
「おっ。ピッピか?でかくなったな。久しぶり。」
「あんこも大きくなったね。それから、僕の名前はアルに変わったんだ。そっちで呼んで。」
「そうなのか?」
「理由があって、こちらの世界にあった名前にしたのよ。あんこの名前も後で決めても良い?」
「もちろんだ!…ということは、和菓も名前が違うのか?」
「そうよ。サリーナというの。リーナと呼んでね。」
「分かった。」
「サリーナ様。家の中へ入ってゆっくりお話されてはいかがでしょう?」
「そうね。あんこ、アル、行きましょう。…と、その前にあんこはお風呂ね。」
「ん?」
「きれいにしましょうね。」
森などを通ってきたのだろう。泥や葉っぱが身体についていた。
あんこは、侍女たちに気持ち良さそうに体を洗われている。
私が洗おうとしたら、ロンドとメルに止められたのだ。
その横でアルも水浴びをしている。
「ふふっ。」
「どうなさいましたか?」
「可愛いなぁと思って。」
「そうですね。癒やされますね。」
「でしょ!」
満面の笑みのサリーナは、侍女達がアル達だけではなく自分の事も含めて、癒やされているとは気づいていない。
きれいになった所で、ロンドとメルと一緒にサリーナの部屋へ向かった。
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